広島バスセンター
広島バスセンター(ひろしまバスセンター)は、広島県広島市中区基町6番27号にあるバスターミナル。広島市などの出資した第三セクターである株式会社広島バスセンターが運営している。
概要
広島の郊外路線バス・高速バスの始発着点となっている。バスの行先表示では「広島センター」、または「バスセンター」、あるいは単に「センター」と省略して書かれる事もある。また、国鉄バスの自動車駅としての名称も「広島センター」となっていた。建物の名称は「広島センタービル」になっている。
待合所内には発券窓口や自動券売機、売店などが設置されている。なお額面制の自動券売機から発券される共通乗車券は発行会社が『株式会社広島バスセンター』となっており、同バスセンターに発着するほぼ全ての自由席制バスで利用できる。これはセンタービルが着工するよりも以前から販売されており、各社共通の乗車券は全国的に見ても画期的なことであった。特にプリペイドカードのない時代は降車時間短縮に貢献したといわれる。
バスの乗降施設は3階に設置され、そごう広島店側のエスカレーターで乗り場に直結している他、アクア広島センター街側のエスカレーターで降り場と直結している。また、建物の東側に、バス停直結の入口・出口が1カ所ずつ設けられている。
構内はアルファベットの「P」を左右反対にした形をしており、バスは時計回りで走行する。出発ホーム11面、到着ホーム9面、15台分の留置スペースを備える。
南西を紙屋町交差点に接しているが、バスの出入りはすべて北側の国道54号(祇園新道)・県立総合体育館前交差点から南下し、旧広島市民球場横を通って行われる。このため、市内路線の大半と、八丁堀・広島駅方面に向かう一部の郊外路線は大回りあるいは渋滞を避けて広島バスセンターに入らないものもある(紙屋町・八丁堀の路上バス停に停車)。
1日平均の乗降人数は38,288人(平成15年度)、1日の発車本数は約1600本(平成20年頃)である。
アクア広島センター街(広島バスセンターが運営)およびそごう広島店本館との合築構造であり、隣接する基町クレド(広島そごう新館・パセーラ・リーガロイヤルホテル広島)とは1階・3階・6階の連絡通路にて直結している。また紙屋町シャレオとB1F連絡通路にて、メルパルク広島と3F連絡通路にてそれぞれ直結している。
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建物の名称版
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バス停入口
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バス停出口
建設の経緯と変遷
広島市中心部の紙屋町地区周辺ではバス会社ごとにバス停留所を設置していた。広島電鉄など県内の事業者ははもちろん、石見交通など県外のバス会社も独自のバス停留所を設置していたので5 - 10か所程度あったといわれる。また、設置場所もばらばらであった。
このように散逸しているバス停を一箇所に整理・統合する目的で、1955年(昭和30年)3月10日に会社設立テンプレート:Sfn、同年7月23日落成テンプレート:Sfn、同月29日に日本初の一般バスターミナルして開業したテンプレート:Sfn。開業当初は敷地面積5,438m²、ターミナルの建物は軽量鉄骨一部2階建て1,900m²で、待合所・食堂・切符売り場などが設けられたテンプレート:Sfn。当時は到着ホームが少なく、バスセンターに入るバスの渋滞が著しかった。また設備の割に利用客が多く、とくに市民球場での試合の後は人が多く身動きが取れない状態であった。
1964年(昭和39年)3月24日に広島中郵便局の隣地の移転により、2,268m²を取得。取得した土地は、到着線用7バス停と、駐車施設の設置に使われた。その時より、土地代の負担緩和のために商業施設の建設が模索され始めたテンプレート:Sfn。
百貨店の招致に大丸とそごうが応じたが、大丸側はバス施設が当初計画案では1階にあり、百貨店へのアプローチが悪いことで辞退。当初計画案を了承した1969年(昭和44年)10月16日にそごう側と出店に関する覚え書きを締結したテンプレート:Sfn。
その後、バス施設の位置を1階から3階に変更テンプレート:Sfn。1972年(昭和47年)4月28日にそごう側と2度目の覚え書きを締結した。その中で、建物は地下2階・地上10階で、とりあえず地下2階・地上6階を建築すること。バスセンター側の土地のそごう側への賃借権の設定。建物に関しては、そごうの所有。ただし、3階に関してはそごう専有部分(階段・エスカレーター・エレベーター)を除き、広島バスセンターの所有となったテンプレート:Sfn。
当初の建物計画は地下2階地上5階だったが、まもなく6階に変更。1972年(昭和47年)10月に地下3階地上7階で建設されることになった。さらに、1973年(昭和48年)3月3日に現在の地下3階地上10階案に変更。変更理由として、テナント入居希望者が多かったこと、3階にバスターミナルを設ける構造上、梁や柱を10階分まで建てる必要性があったことでの変更だったテンプレート:Sfn。
広島センタービル建築に先駆けて、広島西警察署(現在の広島中央警察署)の現在地への移転が決定。警察移転と平行して、建築されたテンプレート:Sfn。
1973年(昭和48年)3月24日に、現在の広島県庁東館のある地に仮設ターミナルが設けられ、現在の建物が出来るまでバス停として使われ、現在の建物が完成後も一部の敷地が1975年(昭和50年)12月25日まで待機場として使われたテンプレート:Sfn。
1974年(昭和49年)10月10日に、広島そごう・広島センター街と合築した「広島センタービル」として完成。バスセンターは3階に設けられたテンプレート:Sfn。
乗り場の数は従来のままの10より増加しなかったが、到着ホームの9か所への増加、発車時にバックの必要な構造から変更したことなどによって処理能力は従来の1日3000台から6000台に増加した。
1980年(昭和55年)3月15日に11番ホームが整備テンプレート:Sfn。1988年(昭和63年)9月1日に改札が廃止されたテンプレート:Sfn。
発着路線
高速バス
県内東部方面は広島大学・広島国際大学方面が1番乗り場、高美が丘・豊栄・竹原方面が5番乗り場、それ以外が6番乗り場から、山陰・県内北部方面は三段峡方面が7番乗り場、それ以外が9番乗り場から、空港リムジンは2番乗り場から、山陰を除く県外方面は1番乗り場から出発する。
1番のりば
- 新宿駅西口・東京駅行『ニューブリーズ号』(中国JRバス・小田急シティバス)
- 東京駅・新木場駅行『多客期限定特別便』(中国JRバス・防長交通)
- 横浜駅(YCAT)・東京駅行『ドリーム岡山・広島号(多客期限定)』(中国JRバス)
- 町田BC・横浜駅行『メイプルハーバー』(中国バス)
- 町田BC・横浜駅行『メイプルハーバー(ドリームスリーパー)』(中国バス)
- 名古屋駅行『セレナーデ号』(中国JRバス・JR東海バス)
- 大阪駅・USJ・京都駅行『山陽道昼特急広島号・山陽ドリーム広島号・青春昼特急広島号・青春ドリーム広島号 』(中国JRバス・西日本JRバス)
- 三ノ宮駅(神姫BC)行『神戸エクスプレス・ハーバーライナー』(広交観光・神姫バス)
- 岡山駅西口行き『サンサンライナー』(広交観光・中国JRバス・両備バス)
- 徳島駅行『あわひろしま号』(広交観光・徳島バス)
- 坂出ICBT・高松駅行『瀬戸内エクスプレス・高松エクスプレス広島号』(中国JRバス・JR四国バス)
- 高知駅行『土佐エクスプレス』(広交観光・高知県交通・土佐電気鉄道)
- 瀬戸田・大三島・伯方島・大島・今治駅『しまなみライナー』(広交観光・瀬戸内しまなみリーディング・瀬戸内運輸)
- 広島大学・西条・黒瀬・広島国際大学行『グリーンフェニックス』(中国JRバス)
- 岩国駅・岩国錦帯橋空港・交通局行『錦帯ブルーライナー』(防長交通・いわくにバス)
- 岩国駅・由宇駅・周防大島行『広島 - 岩国・周防大島線』(防長交通)
- 柳井・平生・田布施行『広島 - 柳井・平生・田布施線』(防長交通)
- 徳山駅行『広島 - 徳山線』(広交観光・防長交通)
- 徳山駅・戸田駅・防府駅・山口米屋町・湯田温泉行『広島 - 徳山・防府・山口線』(防長交通)
- 小倉南IC・博多駅交通センター行『広福ライナー』(中国バス・広交観光・中国JRバス・JR九州バス)
- 別府北浜行『別府ゆけむり号』(広交観光・大分交通)
- 鹿児島中央駅・天文館行『鹿児島ドリーム広島号』(中国JRバス、JR九州バス)※繁忙期運行
- 三井アウトレットパーク 倉敷行き(広島電鉄)※2015年3月29日までの土・日・祝日に運行
2番のりば
5番のりば
6番のりば
- 福山駅行『ローズライナー』(広島交通・中国バス・鞆鉄道)
- 御調・府中・駅家・平成大学『リードライナー』(広島交通・中国バス)
- 甲山・上下駅・甲奴駅行『ピースライナー』(広島交通・中国バス)
- 尾道駅・向島・因島土生港行『フラワーライナー』(広島交通・中国バス・本四バス開発・因の島運輸)
- 呉駅前・呉本通り・阿賀駅前・広駅前・東のりば行『クレアライン[1]』(広島電鉄・中国JRバス)
- 呉駅前・呉本通り・広駅前・蒲刈・豊島・大崎下島『広島 - 蒲刈・豊浜・豊線[1]』(さんようバス)
7番のりば
9番のりば
- 倉吉駅・鳥取駅行『メリーバード号』(日本交通・日ノ丸自動車)
- 米子駅行『メリーバード号』(広島電鉄・日本交通・日ノ丸自動車)
- 松江駅・松江しんじ湖温泉駅行『グランドアロー号』(広島電鉄・一畑バス)
- 出雲市駅行『みこと号』(中国JRバス・一畑バス)
- 千代田IC・三次BC・三次小学校行『広島 - 三次 - 庄原 - 東城線』(広島電鉄)
- 千代田IC・三次BC・庄原BC・県大・かんぽの郷庄原・備北丘陵公園・東城駅行『広島 - 三次 - 庄原 - 東城線』(備北交通)
- 深夜便 千代田IC・三次BC(備北交通)
- 田所・因原・石見川本駅・大田市駅・大田BC行『石見銀山号』(イワミツアー・石見交通)
- 大朝IC・浜田駅行『いさりび号』(広島電鉄・中国JRバス・石見交通)
- 戸河内・美都・益田駅行『新広益線』(広島電鉄・石見交通)
- 六日市・日原・益田駅行『広益線』(石見交通)
近郊路線バス
市内近郊路線は、おおむね4方面に分けられており、会社を問わず同じ方面のバスが同一ホームまたは隣接ホームに到着するように振り分けられている。
2番のりば(西方面)
3番のりば(西方面)
- (己斐・西広島バイパス経由)(市役所・西広島バイパス経由)美鈴が丘高校・山田団地・井口台パークタウン〈広島電鉄〉
- (高速4号線経由)免許センター・五月が丘・石内方面〈広島電鉄〉
4番のりば(西方面)
- (高速4号線経由)西風新都方面〈広島電鉄〉
5番のりば(東方面)
7番のりば(北方面)
- (可部街道・八木梅林経由)可部・勝木・飯室方面〈広島交通〉
- (可部街道・八木梅林経由)可部・飯室・戸河内・三段峡方面〈広島電鉄〉
- (可部街道・佐東バイパス経由)可部・大朝・鈴張方面〈中国ジェイアールバス〉
8番のりば(北方面)
- (可部街道・八木梅林経由)大林・桐陽台方面〈広島交通〉
- (可部街道・八木梅林経由)吉田・下土師〈広島電鉄〉
9番のりば(北方面)
10番のりば(北東方面)
11番のりば(北東方面)
- (基町・祇園新道経由)高陽A団地方面〈広島交通・中国ジェイアールバス〉
- (基町・祇園新道経由)中深川・大林・桐陽台方面〈広島交通〉
なお、合同庁舎経由広島駅行きの路線は降り場にのみ停車する(乗車ホームには停車しない)。
周辺
- 東側
- 西側
- 南側
- 北側
以前は初代の広島市民球場(旧広島市民球場)の最寄りバス停でもあった。