いさりび号
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いさりび号 (いさりびごう)は、広島県広島市と島根県浜田市を浜田自動車道経由で結ぶ高速バスである。
概説
正式名称は高速広浜線(こうそくこうひんせん)である。これは、浜田自動車道の開通により、中国JRバスが前身の国鉄バス時代から運行していた「広浜線」と、広島電鉄と石見交通が共同運行していた「新広浜線」を高速道路経由に乗せ換え、事実上路線を統合したものである[1]。なお、一般道経由の広浜線は大朝駅以北が廃止になっており、代替措置として瑞穂インター~大朝インターについては高速バスでは珍しい定期券の設定がある。
山陽新幹線沿線から浜田市への最短ルートであるため、多客期には多くの利用者で混み合う。このため続行便が運行されるが、この場合運行される3社混合での運行となることも少なくない。なお、広島電鉄担当便では、南営業課からクレアライン用の車両または広島西営業課廿日市出張所から元広島空港リムジンバス用の車両が貸し出されることがある。また、始発となる広島駅・浜田駅では最繁忙期に乗車整理券が配布されることもある。
愛称はイカ釣り船等で見られる「漁火」(かつて漁船に搭載され、集魚灯の役割を果たしたたいまつ、あるいは遠方から見た漁船の集魚灯の輝く様)にちなんでおり、浜田市が漁業の町であることによる。
歴史
運行会社
- 広島電鉄
- 地域輸送営業部広島北営業課が5往復担当。2往復は有福温泉始終着。
- 中国JRバス
- 広島支店が1往復、浜田営業所が5往復担当。
- 石見交通
- 浜田営業所が5往復担当。
- 広島側の運行支援業務は関連会社のイワミツアー広島支店が行っている。
運行経路・停車停留所
- 太字は停車停留所。広島バスセンター - 中筋駅・大塚駅間相互間のみの利用は不可。なお全ての便で、大朝・瑞穂IC間にある寒曳山パーキングエリアで休憩時間が設けられる。
- 広島高速4号線経由(特急便・普通便)
- 広島駅新幹線口 - 広島バスセンター - 中広出入口 - 広島高速4号線 - 沼田出入口 - 大塚駅 - 広島西風新都IC - 広島自動車道 - 久地 - 中国自動車道 - 広島北IC - 浜田自動車道 - 千代田西 - 大朝 - 瑞穂IC - 重富 - 旭IC - 金城 - 山陰自動車道 - 三宮IC - 国道186号 - 黒川町 - 浜田駅
- 特急便(3.5往復)は大塚駅 - 浜田駅間ノンストップ。普通便(朝の広島行き2本のみ)は各バス停に停車。
- 国道54号(祇園新道)経由(普通便)
- 広島駅新幹線口 - 広島バスセンター - 国道54号(祇園新道) - 不動院 - 中筋駅 - 広島IC - 山陽自動車道 - 広島自動車道 - 久地 - (この間広島高速4号線経由と同じ) - 浜田駅 - 国道186号 - 三宮IC - 山陰自動車道 - 浜田IC - 国道9号 - 島根県道50号田所国府線 - 大水道 - 上府 - 宇野 - 下有福 - 有福温泉
- 有福温泉行きは2往復のみ、それ以外は浜田駅発着。
運行回数
- 昼行16往復
- 特急便浜田行き3本・広島行き4本、普通便浜田行き13本・広島行き12本
- 普通便の内2往復は有福温泉発着。
車内設備
- 原則全便4列シート車両で運行
その他
- 広島駅 - 浜田駅間の乗車券に限り乗車日の1ヶ月1日前から全国のみどりの窓口で購入できる(途中乗降の場合は取り扱っていない)。席は全便座席定員制で自由席。
- 3社共通で、いさりび号用の磁気式乗車カードである「いさりびカード」(2010年8月31日発売終了)が2011年3月31日まで利用できた(バスカードの機能拡張版で、広島地区の一般路線バスでも利用できた)[3]。ただし、広島電鉄・中国JRバスのPASPY導入とパセオカード・バスカードの販売終了に伴い、2010年8月2日より石見交通担当便にもPASPYを導入した(石見交通のPASPY導入は本路線限定)。なお、石見交通担当便における島根県共通バスカードについては引き続き利用できる。
- 中国JRバスが運行している便のみ、ジャパンレールパスでの乗車が可能。
注記
- ↑ バスジャパン・ハンドブックシリーズ5「中国ジェイアールバス」p32
- ↑ みどりの窓口2014年3月31日 販売終了について、中国ジェイアールバス 2014年1月発表 ただし、浜田駅での販売は継続
- ↑ 広島~浜田線専用バス(いさりび)カードの発売終了及び利用停止について中国JRバス公式サイト 2010年7月
参考文献
- バスジャパン・ハンドブックシリーズ5「中国ジェイアールバス」(1996年・BJエディターズ)