西広島バイパス
西広島バイパス(にしひろしまバイパス)は、広島県広島市中区平野町から広島県廿日市市地御前に至る総延長 19.4kmの国道2号バイパスである。地域高規格道路広島西道路(ひろしまにしどうろ)に指定されている。無料の自動車専用道路であり、125cc以下の自動二輪車、原付の通行は不可である。
目次
概要
- 起点 : 広島県広島市中区平野町
- 終点 : 広島県廿日市市地御前
- 総延長 : 19.4km
- 車線 : 4車線(都心部延伸区間2車線)
このバイパスの区間の国道2号は、1942年までに一次改築が施工され、宮島街道として当時の多くの交通量をさばいた。しかし、1960年代以降、交通量は著しく増大し、幅員9-13mで2車線の道路では幹線道路としての機能を果たす事が出来なくなった。現道の拡幅という案もあったがJR山陽本線や広島電鉄宮島線と並行して走り、周辺に民家も立ち並んでいる事から不可能であると判断され、山麓にバイパスを設ける事とした。
西広島バイパスの構造は、幹線道路としての機能を十分に発揮できるように、自動車専用道路とし、五日市の平地部では街路部と高架部に分離している。また、自動車専用道路では、沿道住民の生活道路として幅員5mの側道が設けられている。
廿日市市平良から串戸までの区間の直上に廿日市高架橋が2012年3月26日に開通し、高架下の歩道等周辺整備が事業中である。 また、広島市中区平野町から広島市西区庚午北2丁目までの新広島バイパスの直上にも高架の事業がある。
自動車専用道路であるため、125cc以下の自動二輪車・原動機付自転車などは通行不可。上り線は速谷交差点を直進するとバイパスに進入するが、案内が分かり辛いので注意が必要である。
都心部延伸
- 起点 : 広島県広島市中区平野町
- 終点 : 広島県広島市西区庚午北2丁目
- 総延長 : 4.2km
- 規格
- 自動車専用道路部 : 第2種第2級
- 自動車専用道路部(一部) : C級規格ランプ
- 設計速度 : 60km/h
- 車線数 : 2-4車線
- 最高速度 : 60km/h
元々は広島高速2号線計画だった。
廿日市高架橋
- 起点 : 広島県廿日市市下平良
- 終点 : 広島県廿日市市地御前2丁目
- 総延長 : 2.2km
- 規格
- 自動車専用道路部 : 第1種第3級(設計速度80km/h)
- 一般道路部(宮内交差点以東) : 第4種第1級(設計速度60km/h)
- 一般道路部(宮内交差点以西) : 第3種第2級(設計速度60km/h)
- 車線数
- 自動車専用道路部 : 4車線
- 一般道路部 : 4車線
- 最高速度 : 60km/h
当該道路の位置関係
(福山方面) - 新広島バイパス - 西広島バイパス - 国道2号(宮島街道) - (大竹・岩国方面)
通過市町村
ランプなど
- 上側が起点側、下側が終点側。左側が上り側、右側が下り側。
- 施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。太字は現在の起終点。未開通区間の名称は仮称。
- 路線名の特記がないものは市道。
施設名 | 接続路線名 | 大阪から (km) |
備考 | 所在地 | ||
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平野町オフランプ | 国道2号(新広島バイパス) | 事業中 | 広島市 | 中区 | ||
富士見町オフランプ | 〈駅前通り〉 | 事業中 | ||||
国泰寺町オンランプ | 国道2号(新広島バイパス) | 事業中 | ||||
加古町オフランプ | 国道2号(新広島バイパス) | 事業中 | ||||
舟入オンランプ | 国道2号(新広島バイパス) | 事業中 | ||||
観音ランプ | 国道2号(新広島バイパス)広島市街方面 | 岩国方面出入口 | 西区 | |||
庚午ランプ | 国道2号(側道) | 岩国方面出入口 | ||||
高須ランプ | 広島市街方面出入口 | |||||
古江BS | - | |||||
田方ランプ/BS | 県道71号広島湯来線 | |||||
商工センターランプ | - | 商工センター・鈴が峰住宅団地方面 | ||||
井口ランプ/鈴が台BS | ||||||
井口四丁目BS | - | |||||
皆賀ランプ | 広島市街方面出入口 | |||||
五日市ランプ | 県道290号原田五日市線 県道41号五日市筒賀線 |
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千同BS | - | |||||
坪井BS | - | |||||
佐方ランプ | 湯来方面 | 五日市方面 | 広島方面出入口 岩国方面からの出口 |
廿日市市 | ||
佐方SA/BS | - | |||||
速谷 | 県道294号虫道廿日市線 | |||||
上平良 | 国道433号 | 県道247号廿日市港線 | 349.6 | |||
宮内 | 県道30号廿日市佐伯線 | |||||
広島岩国道路 32-1廿日市 | 広島南道路(計画路線) | 350.7 | ||||
西広島ランプ | - | 国道2号(宮島街道) 岩国・宮島方面 |
トンネル
- 鈴が峰トンネル(このトンネルを挟む形で商工センターランプが設置されている)
- 屋代トンネル
歴史
- 1965年 : 事業化。
- 1967年 : 用地及び工事着手。
- 1971年3月 : 都市計画決定。
- 1971年8月11日 : 広島市西区観音本町 - 広島市佐伯区五日市町(L=7.0km)の暫定2車線供用。
- 1974年4月2日 : 広島市佐伯区五日市町 - 終点(L=8.2km)、観音高架の庚午 - 観音本町(L=1.5km)を暫定2車線供用及び、西区観音本町 - 広島市佐伯区五日市町(L=7.0km)の4車線化。
- 1976年 : 遮音壁の設置開始。
- 1978年9月1日 : 広島市佐伯区五日市町 - 終点(L=8.2km)の4車線化。
- 1993年8月 : 都市計画変更。(高架部の延伸を竹屋町交差点東とした計画に変更 : L=2.7km延伸)
- 1993年12月 : 地域高規格道路広島西道路に指定。
- 1996年5月 : 都市計画変更。(廿日市高架橋 : L=2.2km)
- 1999年5月 : 観音高架延伸部(観音新橋東詰 - 庚午北 : L=2.1km)の工事着手。
- 2002年 : 廿日市高架橋(L=2.2km)の工事着手。
- 2003年10月 : 観音高架延伸部(観音新橋東詰 - 庚午北:L=2.1km)の供用。
- 2003年10月 : 延伸部事業に関し、費用の1/3を負担する広島市が財政非常事態宣言を出し、以降の工事が中断。
- 2010年5月 : 騒音や排ガス等の道路公害を理由に、市民団体「国道2号線沿道の環境を守る会」が事業の中止と損害賠償を求めていた訴訟で、広島地裁は国と市に一部賠償を命じる判決。但し、工事の差し止め請求については棄却。幹線道路の騒音被害に関する訴訟で国側に賠償が命じられたのは、国道43号(兵庫県)に関する1995年の最高裁判決以来2例目。
- 2012年3月1日 : 廿日市高架橋 (2.2km)暫定2車線で開通。
- 2012年3月26日 : 廿日市高架橋 (2.2km) 4車線化。
今後の予定
- 平成20年代後半 : 都市部延伸の開通
交通量
2005年度(平成17年度道路交通センサスより)
平日24時間交通量(台)
- 広島市中区舟入本町(都心部延伸・高架部) : 20,051
- 広島市西区観音本町1丁目(都心部延伸・平面部) : 56,277
- 広島市西区庚午北4丁目(都心部延伸・高架部) : 49,550
- 広島市西区庚午北1丁目(都心部延伸・平面部) : 42,054
- 広島市西区古江東町 : 92,153
- 広島市西区田方1丁目 : 76,750
- 広島市佐伯区三宅3丁目 : 74,597
- 廿日市市佐方宮ノ上 : 62,831
- 廿日市市串戸6丁目(廿日市高架橋・平面部) : 55,989
- 廿日市市地御前3丁目 : 46,835
備考
西広島バイパスを経由する路線バスの定時運行を確保するため、朝のラッシュ時(07:00 - 08:30)は、側道がある高須ランプ - 田方ランプは路線バスを側道経由とし、側道は路線バス・タクシー及び本線(自動車専用道路)を通行できない車両(125cc以下の自動二輪車・原動機付自転車・小型特殊自動車・軽車両)・歩行者以外は通行禁止となっている。従って、規制対象となる車両は本線を通行しなければならない。