呉駅
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呉駅(くれえき)は、広島県呉市宝町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)呉線の駅。
概要
現在の建物は、1981年に建て替えられた。駅ビルには「クレスト(CREST)」と言う愛称が付けられ、たくさんのテナントが入る商業施設となっている(駅ビルの詳細は、クレスト参照)。
駅長が配置された直営駅であり、管理駅として広駅 - 水尻駅間の各駅を管轄している。
駅構造
単式・島式の複合型2面3線のホームを持つ地上駅で橋上駅舎を有する。駅ビル、バスターミナルを併設している。1番線が単式、2・3番線が島式ホームである。1番線が上り本線、2番線が下り本線、3番線が上下副本線であり、上り列車は1・3番線に、下り列車は2・3番線に到着可能である。また、各番線とも広島方面、三原方面双方に出発信号機があり、両方向に出発可能である。改札口、みどりの窓口、みどりの券売機、デイリーインは2階にある。各ホームへはエレベータが設置されている。
のりば
1 | ■ 呉線 上り | 竹原・三原方面 | |
2 | ■ 呉線 下り | 海田市・広島方面 | |
3 | ■ 呉線 上り | 竹原・三原方面 | 待避・当駅始発列車のみ |
■ 呉線 下り | 海田市・広島方面 |
特徴
- 3番線は当駅始発・終着の折り返し列車と、快速列車との緩急接続を行う上下普通列車が使用し、夜間の留置運用も設定されている。
- かつては3番線南側に貨物ヤードが広がり(敷地面積4.5ha)そこから旧海軍工廠方面、中央桟橋(呉港)方面、バブコック日立工場にそれぞれ専用線が伸びていた。中央桟橋(呉港)方面の専用線は、旧海軍工廠方面の専用線の、中央桟橋方面に向かう道路をオーバークロスする橋を西側に渡った直後の部位から南西に分岐し、カーブを描きながら南に進み中央桟橋南端付近まで伸びていた。バブコック日立工場への専用線は貨物ヤードの線路群のうち最も南側の線路から駅構内西側(現在、呉年金事務所がある辺り)で南西に分岐し、工場に入っていっていた。中央桟橋(呉港)方面への専用線跡とバブコック日立工場への専用線跡は駅南側再開発によりその面影は完全に消失した。旧海軍工廠方面の専用線は、4番線(貨物ヤードの線路群のうち、最も旅客ホームに近いものであり、3番線のすぐ南側にあった)を東側にそのまま延長する形で存在した。4番線以南のほとんどの線路は駅東側でこの線路に収束していた。そのため、戦後は貨物ヤードの上り引き上げ線として使用されていた。この線路は、駅東側で3番線とシーサスクロッシングのポイントで繋がっていた。駅東側の、中央桟橋(呉港)方面に向かう道路をオーバークロスする橋は複線になっており、北側の橋が本線である。南側の橋は旧海軍工廠方面への専用線が通っていたが、現在はレールが撤去され歩道橋として再整備され使用されている。また、その東側の踏切(堺川踏切)は以前、本線と専用線が通る複線の踏切であったが、現在は専用線が撤去・アスファルト舗装され、遮断機の位置が変更され単線の踏切となっている。さらにその東側で川(堺川)を渡る橋梁は、現在でも本線と専用線の2本の橋梁が南北に並んでいる。専用線用地は、その橋梁を東に渡り海上自衛隊呉教育隊の敷地まで伸びているが、雑草に覆われておりレールが残存しているか否かははっきりしない。
- 貨物取扱い廃止(1986年)後も貨物ヤードの線路群は2000年頃まで大部分がそのまま放置されていたが、呉駅南側再開発が本格化するにつれそれらは撤去され、今ではその面影はほとんどない。
- 駅北西(旧呉市交通局本庁舎がある区域)側にもかつては数本の側線があった。また、駅北東側にある1番線の安全側線は、2000年頃まではさらに先まで伸びており、駅東側の中央桟橋(呉港)方面に向かう道路の手前に車止め(第3種車止め)が設置されていた。そこからスイッチバックするように1本の側線が1番ホーム東端に隣接して建っていた工事用車両の小さな車庫に繋がっていた。現在は通常の安全側線として使用される部分以外は撤去され、車庫も解体され存在しない。駅西側の、3番線を合流させたあとの2番線の延長線上には、電化された下り引き上げ線が残されており、構内西端の二河川踏切手前で車止め(第3種車止め)が設置されている。この側線は安全側線としての役割を兼ねている。
利用状況
1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1999年 | 14,209 |
2000年 | 13,577 |
2001年 | 13,122 |
2002年 | 12,732 |
2003年 | 12,475 |
2004年 | 12,646 |
2005年 | 13,098 |
2006年 | 13,102 |
2007年 | 13,115 |
2008年 | 12,960 |
2009年 | 12,523 |
2010年 | 12,324 |
2011年 | 12,285 |
2012年 | 12,311 |
駅周辺
- 北側
- 呉阪急ホテル
- コンフォートホテル呉
- 広島電鉄 宝町営業センター
- 呉市役所
- 呉市立図書館
- ハローワーク呉
- 広島県総合事務所呉庁舎
- 呉警察署
- 呉税務署
- 呉郵便局
- 呉市西消防署
- 呉共済病院
- 広島県立呉三津田高等学校
- 南側
- 駅南側のペデストリアンデッキで接続されている
- ゆめタウン呉
- 呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)
- 呉中央桟橋ターミナル - ペデストリアンデッキで接続されており、距離は約600mである。
- レクレ
- バブコック日立
- 海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)
歴史
- 1903年(明治36年)12月27日 - 国有鉄道の海田市駅 - 呉駅間開業により、その終着として設置。
- 1904年(明治37年)12月1日 - 山陽鉄道に貸渡。
- 1906年(明治39年)12月1日 - 山陽鉄道国有化。国有鉄道の駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定。呉線の所属となる。
- 1922年(大正11年)4月9日 - 駅舎(2代目)改築工事が起工する。
- 1923年(大正12年)8月13日 - 駅舎(2代目)改築工事が竣工。同日に使用開始。
- 1935年(昭和10年)
- 1945年(昭和20年)
- 7月2日 - 呉空襲により、駅舎全焼。
- 12月 - 駅舎(3代目)新築工事が起工する。
- 1946年(昭和21年)
- 1965年(昭和40年)9月24日 - みどりの窓口営業開始。
- 1981年(昭和56年)7月7日 - それまでの地平駅舎(3代目)に代わり、現在の橋上駅舎(4代目、駅ビル併設)営業開始。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 貨物扱い廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)に移管。
- 1996年(平成8年)3月16日 - 当駅から広島駅までノンストップの快速列車(現在の「安芸路ライナー」にあたる)新設に伴い、停車駅となる。
- 2005年(平成17年)10月1日 - 臨時快速「瀬戸内マリンビュー」新設に伴い、停車駅となる。
- 2007年(平成19年)
- 2010年(平成22年)
- 2013年(平成25年)
バス路線
呉駅には広電バス、中国JRバス、さんようバスの路線バス、高速バスが乗り入れている。
- 1番のりば
- 焼山・北原・熊野(広島電鉄)
- 2番のりば
- 焼山・苗代・神山・郷原(広島電鉄)
- 平原・苗代・熊野(広島電鉄)
- 3番のりば
- 昭和町・音戸の瀬戸・冠崎・音戸・倉橋(広島電鉄)
- 4番のりば
- 宮原・鍋桟橋・見晴町(広島電鉄)
- 坪の内・国立病院・鍋桟橋(広島電鉄)
- 呉市役所・辰川(広島電鉄)
- 5番のりば
- 6番のりば
- 7番・8番のりば
- 東畑・広・仁方・川尻(広島電鉄)
- 長浜・東小坪・虹村工業団地(広島電鉄)
- 石内・黒瀬・広島文化学園大学(広島電鉄)
- グリーンヒル郷原・広島国際大学(広島電鉄)
- 8番・9番のりば
- 呉市内中心部(広島電鉄)
- 12番・13番のりば
- 吉浦・天応(広島電鉄)※文化ホール経由便は停車しない
- 14番・15・16番のりば
- 降車専用
- 17番のりば(そごう前)
- 吉浦・天応(広島電鉄)
- 三条・二河(広島電鉄)
- 下蒲刈・蒲刈・豊島・沖友天満宮(さんようバス)
隣の駅
- 西日本旅客鉄道
- テンプレート:Color呉線
- テンプレート:Color快速「通勤ライナー」
- テンプレート:Color快速「安芸路ライナー」
- 安芸阿賀駅 - 呉駅 - 吉浦駅
- テンプレート:Color普通
- 安芸阿賀駅 - 呉駅 - 川原石駅
関連項目
脚注
- ↑ その後安浦駅までの復旧を経て、11月1日に呉線全線が復旧した。
- ↑ JR呉駅:電車接近メロディーに「宇宙戦艦ヤマト」主題歌 毎日新聞 2013年6月30日、同7月1日閲覧。