フジ属
テンプレート:国際化 テンプレート:生物分類表 フジ属(フジぞく、学名: テンプレート:Snamei)は、マメ科の属の一つで、フジ(藤)と総称する。ただし、「フジ」は [[フジ (植物)|テンプレート:Snamei]] の和名でもある(別名ノダフジ)。
異名に「さのかたのはな」、「むらさきぐさ」、「まつみぐさ」、「ふたきぐさ」、「まつなぐさ」などがある。
目次
形態・生態
テンプレート:節stub つる性の落葉木本である。
毎年4月から5月にかけて淡紫色または白色の花を房状に垂れ下げて咲かせる。
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樹形(春)
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- Wisteria floribunda rosea 02.jpg
花(桃色の品種)
- Wisteria floribunda alba 01.jpg
花(白花の品種)
- Fabales Fabaceae Wisteria seed02.jpg
さやの中の状態
- Fabales Fabaceae Wisteria seed03.jpg
分布
北アメリカ、東アジア、日本に自生する。フジ(ノダフジ)とヤマフジの2種が日本固有種で、中国でシナフジ、欧米でアメリカフジなどが栽培されている。
下位分類
フジ属には8種前後が属する。
- ヤマフジ テンプレート:Snamei テンプレート:AU
- シラフジ テンプレート:Snamei f. テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU
- テンプレート:Snamei テンプレート:AU
- フジ(ノダフジ) テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU
- シロバナフジ テンプレート:Snamei f. テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU et テンプレート:AU
- アケボノフジ テンプレート:Snamei f. テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU
- アメリカフジ テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU
- ナツフジ テンプレート:Snamei テンプレート:AU - テンプレート:Snamei に含めることもある。
- アケボノナツフジ テンプレート:Snamei f. テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU
- ヒメフジ テンプレート:Snamei f. テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU
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- シナフジ テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AU
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ヤマフジ(5月初旬、大阪)
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フジ(ノダフジ)
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- Wisteria sinensis, Gibraltar.JPG
人間との関わり
山林に自生するフジは、つる性であるため、樹木に絡みついて上部を覆い光合成を妨げるほか、幹を変形させ木材の商品価値を損ねる。このため、植林地など手入れの行き届いた人工林では、フジのつるは刈り取られる。これは、逆にいえば、手入れのされていない山林で多く見られるということである。近年、日本の山林でフジの花が咲いている風景が増えてきた要因としては、木材の価格が下落したことによる管理放棄や、藤蔓を使った細工(籠)を作れる人が減少したことが挙げられる。
食用・薬用
- 藤根 - 古い文献によるとテンプレート:要出典、飢きんになると根を食べたというほど、やせた土地でも成長できる。
- 藤瘤 - 胃癌薬。
- 若芽 - ゆでて和え物や炒め物。
- 花 - 湯がいて三杯酢や天ぷら、塩漬けして「花茶」に用いる。
- 種子 - 花後に剪定すると、実がならない。入手が困難でもちもちした食感は珍味となっている。江戸時代には貴重な糖質として重宝された。
蔓
- 家具(いすや籠など)
- 藤布(繊維から)
- 藤紙(茎皮の繊維から)
文化
日本では古来より、花の鑑賞や籠などの道具の材料などに用いられてきたため、各所でフジに因んだ名称や意匠を目にすることができる。
日本人の姓
テンプレート:節stub 名字ランキング100番目以内に多い順から佐藤、伊藤、斎藤、加藤、後藤、近藤、藤田、遠藤、藤井、藤原、工藤、安藤、藤本の13種類の名字がランクインしているテンプレート:要出典。
藤原氏[1]を出自としてその流れを汲む十六藤(じゅうろくとう) - 佐藤、伊藤、斎藤、加藤、後藤、近藤、遠藤、工藤、安藤、内藤、須藤、武藤、進藤、新藤、神藤、春藤の名字(読みは音読みで「とう」または「どう」、人口の多い順)。多くは旧国名・役職名+藤と言うパターンが多い(例:佐藤は「佐渡」または「佐野」の藤原の意)。この、十六藤以外にも江藤、衛藤、斉藤、首藤、権藤、尾藤などの名字も存在する。
「○藤」系は北日本・東日本、東海地方に多く分布しており、「藤○」系は西日本の近畿地方や中国地方瀬戸内海側を中心に多く分布している。ただし、徳島県と大分県では例外で、前者は佐藤・近藤、後者は佐藤・後藤・工藤が多く集中しており、大分県独特の名字に江藤・衛藤・首藤姓がある。
家紋
藤紋(ふじもん)は日本の家紋の一種。ヤマフジのぶら下がって咲く花と葉を「藤の丸」として図案化したもので、元来は「下り藤」である。家紋として文献に載ったのは、15世紀ごろに書かれた『見聞諸家紋』などである。『吾妻鏡』や『太平記』には登場しないことを根拠として武家の間では14世紀後半の室町時代末期に流行したと考えられており[2]、また江戸時代には武士における使用家が170家におよび[3]、五大紋の一つに数えられている。図案には、上り藤、下り藤、一つ藤巴、藤輪、利久藤、三追い藤、黒田藤などがある。
- Japanese crest Sagari Fuji.svg
下り藤
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上り藤
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黒田藤
- Okubo mon.jpg
大久保藤
文学・芸術
- 『古事記』
- 藤衣(ふじごろも)
- 『万葉集』
- 「藤浪の花は盛になりにけり ならのみやこを思ほすや君」 - 防人司佑(さきもりのつかさのすけ)大伴四綱(よつな)の歌。
- 『枕草子』
- 木の花は - 「藤の花は、しなひ長く、色濃く咲きたる、いとめでたし」
- あてなるもの - 「薄色に白襲の汗衫。かりのこ。削り氷にあまづら入れて 新しき金まりに入れたる。水晶の数珠。藤の花・・・」
- 『源氏物語』
- 俳諧
絵画・工芸
- 「色絵藤花文茶壺」野々村仁清作(国宝、MOA美術館蔵)
- 「藤花図屏風」円山応挙筆(重要文化財、根津美術館蔵)
- 藤娘 - 大津絵十種の画題の一つ。日本舞踊の「藤娘」では、藤娘(藤の精)がフジの花枝を持って舞う。
衣装
- 藤布(ふじぬの) - 庶民用布、ござの縁布。
- 藤衣(ふじごろも) - 公家の喪服にもちいられた。
- 染色
- 襲色目 藤[4] - 淡紫から白のグラデーション。毎年3月から4月にかけての春に着用。
- 着物の文様
- 花簪(かんざし) - フジの花序をかたどったものがある[5][6]。
その他
- 天道花・花折節供
- 自然暦・勧農鳥の止まる木
- 朝藤夕縄
日本のフジ
名木
- 国の特別天然記念物
- 国の天然記念物
- 都道府県の天然記念物
- その他名所
- 池ノ内の藤(福島県石川郡古殿町 - 大杉に絡んだ珍しい一本藤)[13]
- あしかがフラワーパークの大藤(栃木県足利市 あしかがフラワーパーク)[14] - あしかがフラワーパーク内に存在する迫間のフジ(はさまのふじ)は樹齢約140年、枝の広がりは1000m²にも及ぶ。
- 浅草初音小路飲食店街の藤棚(東京都台東区浅草)
- 亀戸天神社の藤(東京都江東区亀戸)[15]
- 岡崎公園の五万石藤(愛知県岡崎市)
- 曼陀羅寺の藤(愛知県江南市 曼陀羅寺境内)
- 岩崎の清流亭の藤(愛知県小牧市)
- 天王川公園の藤棚(愛知県津島市)
- 「福祉と環境を融合した花園かざはやの里」の「藤棚」(三重県津市)[16] - デザインされた10種の藤棚「9画3段円柱の藤棚」「扇の藤棚」「階段の藤棚」「通路の藤棚」に1800本以上の藤が咲き乱れる。
- 才ノ神の藤(京都府福知山市大江町 推定樹齢2000年)
- 春日大社の砂ずりの藤(奈良県奈良市 春日大社境内)[17]
- 藤公園(岡山県和気町)[18]
市町村の花
- 市
- 区
- 大阪府:大阪市福島区
- 町
- 消滅した自治体
フジと名のつく植物
つる性、花序が穂状、あるいは小さな花が寄り集まっているなど、形状がフジと似ているところから名づけられたものと考えられる場合が多い。
- マメ科
- キク科
- フジバカマ - 秋の七草のひとつ。
- ツヅラフジ科 - ミヤコジマツヅラフジやアオツヅラフジなど。
- フジウツギ科 - フジウツギやフサフジウツギ。
- ナデシコ科
- フジナデシコ(ハマナデシコ)
- バラ科
脚注
参考文献
関連項目
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外部リンク
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- テンプレート:NCBI テンプレート:En icon
- テンプレート:EOL テンプレート:En icon
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