BASTARD!! -暗黒の破壊神-
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/OVA テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』(バスタード!! -あんこくのはかいしん-)は、萩原一至による日本の漫画作品。ダーク・ファンタジー寄りのファンタジー漫画作品である。
目次
概要
主人公であるダーク・シュナイダーが世界の命運を担い、戦士や魔物、強大な力を持つ「邪神」、天使や悪魔らと戦うバトルストーリー。
物語当初は、魔法使いであるダーク・シュナイダーと大神官の娘ティア・ノート・ヨーコを中心とした、剣と魔法の存在する世界でのヒロイック・ファンタジーとしての要素が色濃かった。しかしストーリーの展開とともにSF的な要素も顕著となり、当初からのバトル路線は継続されているものの、天使や悪魔の出現から黙示録を絡ませた壮大な物語として繰り広げられている。
登場する呪文・人物・国などの名称の多くがHR/HMのバンド名・メンバーの人物をモチーフとしている。またオマージュの根幹であるファンタジーRPG(テーブルトーク/コンピューターゲーム)の他にも、漫画やアニメ、特撮、コンピューターゲームなどの作品のパロディが随所に見られ、破天荒なギャグ描写も多い。なお、性描写について過激なシーンも多く、『週刊少年ジャンプ』連載時は、少年誌としては類を見ないほどであった。
来歴
1987年、当時としてはまだ珍しかったファンタジーRPGの世界観の漫画として、本作の序話である読切版『WIZARD!!〜爆炎の征服者〜』が『週刊少年ジャンプ』に掲載され(コミックスには第1話として収録)、翌1988年同誌で連載が開始される。
『週刊少年ジャンプ』での連載が1989年に中断して以降、『週刊少年ジャンプ増刊』、再び『週刊少年ジャンプ』、『ウルトラジャンプ』(いずれも集英社)と掲載誌を移っており、長期にわたって連載されている。
2014年現在、『ウルトラジャンプ』にて不定期連載中。
- 1987年 週刊少年ジャンプ本誌にて『WIZARD!!〜爆炎の征服者〜』が読みきりとして掲載
- 1988年 週刊少年ジャンプ本誌にて「闇の反逆軍団編」連載及びコミックス刊行開始。
- 1989年 週刊少年ジャンプ本誌での連載が「地獄の鎮魂歌編」途中で中断。
- 1990年 週刊少年ジャンプ増刊(季刊)にて「地獄の鎮魂歌編」から再開。
- 1996年 週刊少年ジャンプ増刊(季刊)での連載が「罪と罰編」途中で中断[1]。
- 1997年 週刊少年ジャンプ本誌にて「背徳の掟編」連載開始[2][3]。
- 2000年 週刊少年ジャンプ本誌での連載が「背徳の掟編」途中で中断。旧来の単行本と併行して完全版刊行開始。
- 2001年 ウルトラジャンプで不定期連載ながらも「背徳の掟編」再開。
- 2008年 ウルトラジャンプにて「背徳の掟編」終了。
- 2009年 ウルトラジャンプにて「罪と罰編」が「魔力の刻印篇」として再開。
※(萩原一至の記事も参照)
ストーリー
- プロローグ
- かつて、人の力「科学」によって生み出された「破壊神アンスラサクス」と「邪神群」の手により文明は崩壊した。この災害「大破壊」を生き残ったわずかな者達は新たな文明の力、「魔法」を手にし、血と肉と鋼とそして魔力の時代を迎えた。
それから四百年。絶大な力を持ち、配下に四天王や闇の軍団を率い大陸に征服戦争を仕掛けた爆炎の魔術師「ダーク・シュナイダー (以下D・Sと表記)[4]」は、多くのゴーレムを操り長きに渡り大国や五英雄達と争った末、伝説の「竜戦士」となった竜王子ラーズ・ウルと相打ちになり滅ぼされる(魔操兵戦争)。
だがこの際、D・Sは密かに転生の秘術を用い赤子の身の内に転生する。しかし五英雄の一人ジオ・ノート・ソートによって覚醒する前に封印され、ジオの娘ヨーコと共にルーシェ・レンレンとして争いとは無縁の暮らしをすることになる。 - 闇の反逆軍団編
- 魔操兵戦争から15年後、D・Sのかつての配下だった四天王が大陸の四つの王国に侵攻を開始した。
侵攻は列国最強のジューダス王国を降して、ティア・ノート・ヨーコたちが住むメタ=リカーナ王国にも迫った。その対抗のため、ヨーコは父親・ジオから授けられた魔法を用い、ルーシェの中に眠るD・Sを復活させる。復活したD・Sは己の欲望である世界征服を宣言するものの、ヨーコの説教もありしぶしぶ侵攻勢力と戦った。結果、メタ=リカーナを守護して行動するD・Sは四天王と対立することとなるが、その戦いを経て彼らのうちの二人、ニンジャマスター・ガラ、雷帝アーシェス・ネイが再び仲間となる。
シーラ・トェル・メタ=リカーナ王女が持つアンスラサクスの封印を狙い、残った四天王のうちの一人、闇の僧侶アビゲイルが単身メタ=リカーナへと乗り込んでくる。D・Sはアビゲイルと戦い、激しい攻防を繰り広げた。下半身を失うほどの激戦の末、アビゲイルを退けたかに見えたD・Sだったが、ヨーコを人質に捕らえられ危機に陥る。アビゲイルは封印を要求するも、ヨーコの最後の抵抗に阻まれ倒れ、その断末魔の爆発によりメタ=リカーナは崩壊。D・Sたちも行方不明となってしまう。 - 地獄の鎮魂歌編
- メタ=リカーナ崩壊から2年。四王国を降した四天王カル=スは、破壊神最後の封印を解こうと配下の魔戦将軍達に封印を守るシーラ姫を探させ続ける。その中でカル=スの軍団に反抗する勢力が現れた。亡国ア=イアン=メイデの侍達と、行方不明となっていたヨーコである。侍達の隠し砦「武家屋敷」で17歳に成長したヨーコとルーシェ。しかしこの2年間、D・Sが復活する兆しは現れなかった。
そんな中、侍達の本拠地を突き止めた魔戦将軍マカパインとバ・ソリーは侍達を奇襲し、抵抗むなしく侍達は壊滅状態に追い込まれる。その時ついにD・Sが復活し魔戦将軍を一蹴した。
D・Sの復活に伴いシーラの保護のため、ヨーコ達はエルフの廃都キング・クリムゾン・グローリー(以下KCGと表記)[5]に旅立つが、すでに魔戦将軍達もKCGに向かっていた。そして侍と魔戦将軍との戦いの最中カル=スが現れ、ついに破壊神が復活してしまう。D・Sは合流した仲間達と共に、破壊神に操られたカル=スを救うため破壊神の分身を倒してカルを開放するが、すでに完全復活した破壊神が迫りつつあった。 - 罪と罰編
- 復活したアンスラサクスに対抗するため、伝説の「エウロペアの十賢者(以下、十賢者と表記)」が現れ竜戦士とD・Sを融合させようとする。しかしD・Sはそれを拒否。アンスラサクスによって融合前の竜戦士を破壊されてしまうものの、闇の力の活性化により増大したD・Sの力でアンスラサクスは倒される事となった。トドメを刺そうとしたその瞬間、D・Sは殺され何処かへ封印されてしまう。
破壊神や邪神群とは高次元の天使達が受肉するための触媒に過ぎず、真に人類を滅ぼそうとしていたのは人類を導くはずの神と天使達だった。その真実にヨーコは愕然とする。絶望した彼女に襲い掛かる天使達の前にルーシェが現れそれを救う。彼の正体は堕天した最高位の天使ルシフェルであり、人類の味方としてヨーコにD・Sの復活の方法を伝える。星幽体のまま実体化したルーシェは力を使い果たし消滅するが、人類最後の希望であるD・Sの復活を阻止しようとする天使達に対抗するべく、魔戦将軍や復活した竜王子ラーズが現れ、D・Sを復活させるためのエネルギーを発生させる霊子動力炉を守る闘いに挑む。
一方、封印空間に堕ちたはずのD・Sは地獄の下層にで邂逅した悪魔王サタンに「仲間になれ」と迫られる。D・Sがこれを断るとサタン配下の悪魔大元帥ポルノ・ディアノが圧倒的な力でD・Sに挑んでくる。 - 背徳の掟編
- 「方舟(KCG)」の墜落から4年。魔戦将軍マカパイン、バ・ソリー、シェラは天使と悪魔の戦闘によって荒れ果てた世界で安住の地を求める人々と共に旅を続けていた。だがそこへ悪魔達を率いる魔神コンロンが現れ、人々に襲いかかる。しかし、そこに4大熾天使ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルが地上に顕現し、天使vs悪魔の戦いが始まろうとする中、地獄から復活を果たしたD・Sも参戦する。
遥かに格下であるはずのコンロンに何故か熾天使達の攻撃は通じず、ウリエルは真の力である「執行官形態(エクスキューショナーモード)」に変身し、神槍グングニルによって初めてコンロンの核に攻撃を届かせる。そして、その衝撃によって裂かれた空間から、D・S達は地獄の第一層「無信仰地獄」に堕ちてしまう。コンロンは倒されたかに見えたが、人間の科学の力によって自分の体にウリエルの妹であるアムラエルを融合させ、天使の攻撃を無効化させる術を得ていた。結果、ウリエルは7大悪魔王のベルゼバブの策略にはまり「堕落(フォール・ダウン)」し、魔神へと姿を変えてしまう。D・Sは悪魔王達から抜き取った7つの「ユダの痛み(ジューダス・ペイン)」の平行励起により圧倒的な力の差を見せつけコンロンを倒し、すぐさま魔神となったウリエルとの戦いが始まった。 - 背徳の掟編最終節
- テンプレート:節スタブ
- 魔力の刻印篇
- 諸般の事情により中断された「罪と罰編」から直接に続くエピソード。作者の同人誌『BASTARD!! -未使用・改訂版-』において一部が掲載され、先立って発表されている(中断と同人誌掲載についての詳細は下記節、#その他話題を参照)。
その他の解説
- 贄編
- 現代を舞台とした「D・S誕生編」[6]。作者の読み切り作品である『微熱口紅(びねつるーじゅ)』の主人公上座達郎と、その姉でヒロインの上座頼子が登場している[7]。また最後にはウリエルが登場しており、直接的な物語の伏線が描かれた[8]。「0話」と銘打たれたエピソードのみが発表されており、単行本19巻に収録されている。
世界観
400年前に人類が作り出した究極の自律思考型生体器動兵器、「破壊神アンスラサクス」によって大破壊が引き起こされたため文明は1度滅亡している。この時、科学文明が完全に失われ地形すらも変化し、生態系も大きく変化してしまう。この事件で人類は数十億人が死亡したといわれている。アンスラサクスはその後突如現れた「竜戦士」によって倒され、地中深くに封印された。
科学文明が崩壊した現在は中世ヨーロッパ並の文化水準になっており、本作はヨーコの生まれ故郷メタ=リカーナ王国が存在する「中央大陸メタリオン」を主な舞台として繰り広げられる。モンスターが徘徊するようになった世界で生きるために人類は新たに魔法を使えるようになったが、使えるのはごく一部の者のみである。本作の主人公D・Sはその中でも最強に位置する「魔法使い」にあたる。大破壊によって途絶えた「科学」技術は旧世界の魔法と呼ばれ、一部が伝わっているが実用範囲内ではない。かわりにエルフの手によって製作されたマジックアイテムが存在するなど新たな文化もある。また、刀剣によっては優れた鍛冶師であるドワーフや、人間の名匠が鍛えたものも存在している。
町の外はいたる所にモンスターが徘徊する危険地帯となっており、オークやホブゴブリン、ゾンビなどのモンスターが生息し、中にはミノタウロスやワイバーンなどが強力な戦士や魔法使いに飼いならされていたり、D・Sが「魔操兵大戦」で使用したゴーレムのような人造の存在、個体数が少ないが神に立ち向かえるほどの力を持ったドラゴンや古巨人族(エンシェントジャイアント)も実在する。これらの多くは普通の人間が太刀打ちできる存在ではなく常に人々が脅かされる世界になっている。君主統治体制の各国家は騎士や侍、魔法使いの軍を有するが、無力な平民はそれら国家の戦争や圧政の災厄にもさらされている。
天使の降臨以降の世界
- 霊子力理論
- 魂の根源たるエネルギーを科学的に解明して構築した理論。霊子力自体は時間さえかければ無限、無尽蔵、完全無公害のエネルギーだが、高次元の霊的存在の謎をも解き明かすことが可能になるゆえ、禁断の科学でもある。
- 星幽体(アストラルバディ)
- 霊的肉体を意味する。精神や魂のエネルギーその物(=霊子力)を物質化させている。主物質界で星幽体でい続けると短時間で多量のエネルギーを消耗してしまい消滅(=死)してしまう。精神と並び、魂と肉体を結ぶ人を構成する三大要素(肉体・精神・魂)の二段階目を示す。
- 魂
- 人を構成する最も重要かつ中核を成す要素。全ての人間に等しく宿る源であり、その正体は細分化された神の構成要素と同質の高次元エネルギーを指す。
- 光体・暗黒体(アウゴエイデス)
- 天使や悪魔の武装形態。天使は「光体」悪魔は「暗黒体」と書かれる(読みは同じ)。
- 相克(そうこく)
- 本作においては特定の存在(主に神話時代から存在する種族)同士を対立させた場合に生じる絶対優位性を示す理(ことわり)のことで、これは個体の能力差では覆すことは決して叶わない。
- 救世主(メシア)
- 人間の中から2000年に一度現出し、人類を導く存在。これは同時にクラス名も示す。本作では公称として「アダム」と呼ばれ、相克によりあらゆる悪魔を滅する力を持つ。
- 暗黒のアダム
- ダーク・シュナイダーを指す。先述のメシアは相克により、悪魔ではたとえ魔王クラスであってもそれを殺すことは不可能であるため、メシアを殺す使命を課せられた悪魔の地上代行者の名称。救世主と同じく人間から選出される。なお、アダム=カドモンと呼ばれる人造のアダムが存在しているが、これはアダム、暗黒のアダムとは別物である。
※本作では「背徳の掟編」以降、度々登場人物の「レベル」が表示されている。これはロールプレイングゲームで一般に用いられているものと同義であり、能力の数値表現を表している。作者によれば、『ウィザードリィ』と近しい設定となっており、肉体年齢が若ければ若いほど、全盛期であればあるほどレベルは上昇しやすくなり、能力の向上も著しいことになる。長寿であるドワーフやエルフに、レベル1000前後の人物がいるのはそのため。人類の大半が通常は99が上限となっているが、魔戦将軍、大神官、賢者、侍、忍者のマスタークラスなど一部の特殊クラスにおいてはレベル150~200が上限となっている。なお、人類の有史以前から存在する天使や悪魔に至っては、レベルが数万から数十万にまで到達する個体も存在する。
魔法
魔法とは、複雑な魔法陣を描いたり、呪文を唱えることで、一般に魔力と呼ばれている霊子力エネルギーをコントロールする技術である。生命力や精神力を源にする「魔術」、神への信仰を源にし、護りや治癒の力を発揮する「白魔術」、悪魔などとの契約により行使する「暗黒魔術」、地・水・火・風の四つの元素界に属する精霊と契約することで使うことができる「精霊魔術」が主流になっている。この他に古の神々との契約で使用可能になる現在主流ではない魔法の総称として古代語魔術(ハイエンシェント)が存在する。
また天使の行使する「神霊力」、悪魔が行う「魔法」は、魔力のコントロールなどの際に行う行程や発生する課程が一切省かれた「結果のみが顕現した力」であり[9]、人間の用いる魔法とは一線を画する上位能力である。上位の天使や上位悪魔神族に至っては通常活動を行う際に、副次的に人類が魔法と呼ぶ事象を無意識に発生させることになる。
登場キャラクター
※「声」は断り書きの無い場合OVA版のキャスト
メインキャラクター
- ダーク・シュナイダー
- 声 - 矢尾一樹
- 本編の主人公。
- テンプレート:Main
- ティア・ノート・ヨーコ
- 声 - 小山裕香(ドラマCD4巻は白鳥由里)
- メタ=リカーナの大神官ジオ・ノート・ソートの娘。初登場時[10]は14歳。ルーシェとは姉弟同然に育った。一人称は"ボク"[11]。
- 勝気で気が短く、猥褻な行為や自らの倫理観に反する行為には容赦ない。しかしその反面、心情や立場を理解する心は人一倍強く、そこから来る包容力が一種のカリスマとなっている。「闇の反逆軍団編」では守られるだけの少女だったが、メタ=リカーナの崩壊後は積極的にクレリックとしての修行を積み、2年後には神官クラスに迫るレベルの高僧(ハイ・プリースト)として、高位の防御魔法や治癒の術を使いこなせるようになった。ある程度の格闘術にも長けている[12]。「方舟(KCG)」の戦いの衣装ではナックルを装備していた。
- 傍若無人なD・Sを言い聞かせることのできる人物であり、彼がスケベ心を発揮した時には遠慮することなくどつき回す他、アーシェス・ネイとの戦いで一度死亡したD・Sの顔に往復ビンタを喰らわせて叩き起こした(復活させた)こともある。
- 母はジオと同じく先の魔操兵戦争の五英雄の一人で、「辺境の黒き魔女」と呼ばれた魔導士シリン・テンペスト。
- 身長164cm、体重55kg
- ルーシェ・レンレン(ルシフェル)
- 声 - 渕崎ゆり子
- 大戦で敗れ死亡したD・Sが、戦災孤児の赤ん坊[13]に宿り転生した先の少年。ヨーコと同い年だが、大変な童顔。大神官に発見され、美と愛の女神イーノ・マータ(由来はイラストレーターのいのまたむつみ)の力により魂を封印された。封印の解除には呪文と処女の接吻が必要となる。小心者で泣き虫だが明るく天然ボケな性格。趣味は洗濯で、OVA版ではケビダブが迫っているにもかかわらず、ヨーコのパンツを大量に洗っていた、ある意味で肝の据わった性格。ルーシェ自身は普通の少年であるはずだが、D・Sとアーシェス・ネイの戦いの最中、突如D・Sの前に幻影で現れ、ネイがアキューズドによって苦しんでいることを伝えるなど謎が多かった。
- その正体は、かつて神に反乱して地獄に封じられているはずの堕天使ルシフェルで、サタンと同一人物。「方舟(KCG)」で封印空間に落とされたD・Sと分離して星幽体で出現し、ヨーコたちの危機を救う。だが主物質界で星幽体のまま行動することは莫大なエネルギーを失うことにつながり、D・Sの復活方法とヨーコへの愛を伝えると消滅した。名前の由来は元ラットのフォアン・クルーシェ。
四天王
D・Sを補佐するように存在する、D・Sにも匹敵するほどの力を持った4人を指してそう呼ばれる。D・S自身400年以上生きており、その間にも四天王は何度か入れ替わっている模様であり、ノベライズ作品では先代四天王の時代のエピソードが語られている。下記は原作に登場した現在の四天王である。
「闇の反逆軍団編」より登場する現四天王は、メタ=リカーナを守護して行動するD・Sと対立することとなるが、「地獄の鎮魂歌編」でのカル=スの帰順をもって全員が再び傘下に収まっている。また「罪と罰編」から長らく4人の登場はなかったが、「背徳の掟編 最終節」(単行本24巻)では各々の動向が描かれた。
- カル=ス
- 声 - 関俊彦(ドラマCDの1〜3巻は堀川亮、4巻は三木眞一郎)
- 冷却系の呪文を得意とする魔法使い。魔力の高い父親[14]の影響で異常なまでに高い魔力キャパシティを持つ。その影響で老化がほとんど止まっているため、外見は20歳前後だが、推定年齢120歳。約100年前に反逆した当時の四天王ガイン・エスペランザに代わり四天王の一人になった。現在の四天王の中ではもっとも長く四天王の座についている。冷静な性格で、暴走しがちなD・Sの抑え役だった(しかし抑えられないことがほとんどであった)。
- 魔人である父親[14]の来歴のために幼少時には母子共に周囲から排斥され、更には侮辱による怒りで制御出来なくなった力が同年代の子供を一瞬で消滅させたため、激怒した周囲の手で洞窟に閉じ込められてしまう。挙句、周囲からの糾弾と苦悩に押し潰れされてしまった母親が自分を殺害しようとした怒りと絶望から暴走した魔力で逆に母親を殺したため、それが強烈なトラウマとなっており、破壊神にはそこにつけ込まれて操られることになった。このトラウマに起因し、女嫌いでもある。
- 後に中央メタリオン4王国を征服、「氷の至高王(ハイ=キング)」と呼ばれることとなる。切った相手を凍り付かせる氷の魔剣「アイス・ファルシオン」の所有者(これは母親の一族に伝えられていた剣で、その長が「戦士の掟」の名目で母親にカル=ス処刑を命じ、手渡したもの)。
- 「背徳の掟編 最終節」では、汎人類連合を束ねる預言者(エリヤと呼ばれるクラス)としての使命に覚醒。「方舟(KCG)」脱出後、盲目になったことで魔力が増大している。
- 名前の由来は元ライオン〜バット・ムーン・ライジングのカル・スワン。
- アーシェス・ネイ
- 声 - 佐久間レイ(ドラマCDの1〜3巻は小山茉美)
- 雷撃系の呪文を得意とする魔法戦士。「雷帝」の異名を持つ。雷獣ヌエが宿り、剣から発せられる強力な雷撃が、山をも断つと言われ恐れられている魔剣「雷神剣(ライトニング・ソード)」の所有者。ダークエルフと人間の間に生まれたハーフエルフであるため寿命が長く見た目は20歳前後だが、100年以上生きている。ハーフエルフという特異な存在のため、一族に疎まれ棄てられた。D・Sの気紛れから拾われて育てられ、養女かつ愛人となる。約50年前に四天王の一角になる。D・Sのことを「ダーシュ」と呼んでいる。
- 名前の「ネイ」は、「ネイ=誰でもない(人間でもダークエルフでもない)」と言う意味で、親から皮肉を込めてつけられた名前である。「アーシェス」の名はD・Sが与えたもので、彼以外には呼ばせない。
- 「背徳の掟編 最終節」ではカルに同行し、巨人族の聖地へ向かっている。
- 名前の由来はアースシェイカー。
- ニンジャマスター・ガラ
- 声 - 玄田哲章
- 現在の四天王において、最も後期に加わった男。忍者とは思えないほど大柄で屈強な肉体を誇り、正面から堂々と戦うことを好む。ただし、ラーズ曰くそのスタイルは「忍術混じりの邪剣」とのこと。年齢は40歳前であり(計算上ラーズの一歳下となる)、ニンジャマスターを襲名したのは14〜15歳の頃である[15]。愛刀「ムラサメ・ブレード」は旧世界の魔法(すなわち科学のこと)の産物で、使用者の魂の力を攻撃力に転化する機能を秘めている(後に完全に自身の支配下に置いた)。これにより異次元にも攻撃を届かせることが可能で、高次の星幽体の存在にもダメージを与える。このほかワイバーンを操り、搭乗し戦う。また屈強な肉体は、腕を切断された場合でも再生することができる(どのような原理によるものかは不明)。しかし、右腕の骨は登場していなかった空白期間中(「闇の反逆軍団編」終了から「罪と罰編」での再登場の間)に再生不能になっており、これを補うためにさまざまなギミックの仕込まれた義手を備えている[16]。
- D・Sとの対立が描かれた登場当初は、捕えたヨーコにスライムをけしかけ辱めるなどの仕打ちを与えたこともあった。D・Sとはしばしば悪態を吐き合うが、本心では親しみを覚えている様子。
- 「背徳の掟編 最終節」では、上忍たちを率いてD・Sに合流した。
- 好物はラーメンという設定もある。
- アビゲイル
- 声 - 大友龍三郎
- 「冥界の預言者」と呼ばれる暗黒の僧侶(クレリック)。約100年前に死亡したイーカル・モンローに変わって四天王になった(ただし、そのあたりのことは描かれていない)。D・Sに匹敵する年月を生きている[17]。彼にもまた秘密が隠されており、彼がD・Sにつき従っていたのにはある理由があった。破壊神に最初に精神を支配され、その復活に手を貸してしまうが、メタ=リカーナでD・Sと戦ったことで破壊神の呪縛から開放され、「方舟(KCG)」で四天王の立場に戻り、以後D・Sの参謀役として復活する。しかしD・Sが封印空間に落とされたため、天使達の猛攻の中、ルーシェの言葉に従いKCGの霊子動力炉を使いD・Sを復活させようとする。
- 破壊神に操られている間は沈着冷静にも見えたが、実は意外とコミカルな性格であることが後に判明。
- 「背徳の掟編 最終節」では悪魔の「反・創世(ネガ・ジェネシス)計画」を阻止するために解かねばならない「封印」があるとされる[18]月面上に姿を現している。
- このキャラクターの容姿や初期の表現技法については、映画や舞台で嶋田久作が演じた『帝都物語』の魔人・加藤保憲の影響が色濃い。また作者によって明かされているもう一人のモデルは『スタートレック』のMr.スポックである[19]。
- 名前の由来はキング・ダイアモンドのアルバム『アビゲイル〜冥界の予言者』。
鬼道三人衆
「雷帝」アーシェス・ネイに仕える魔道衆。「血よりも濃い絆」で結ばれているという(ダイ=アモンに関しては不明)。
- シーン・ハリ
- 声 - 山崎和佳奈
- 呪符(フダ)使い。呪文の他にさまざまな呪符を使って戦う。ネイの命によりD・Sへの刺客として登場、女好きの性質を利用して油断させ、蜘蛛の呪符を使って殺そうとした。しかし彼の優しさに触れて戦いを放棄する。その後はD・Sと関係を持とうとしたが、耳朶を噛まれただけで失神してしまったため、以降D・Sから「処女」と呼ばれる(名前を呼んでもらえない)。カイの治療のため、カント寺院に向かった後の消息は不明であったが、後にジオと共に十賢者の元に身を寄せていたことが判明する。「背徳の掟編 最終節」では、汎人類連合においてカイと共にシーラの側に付いている。
- 魔戦将軍ラン・ディ・ローズの実の妹である。
- 名前の由来はダイアモンドヘッドのシーン(ショーン)・ハリス。
- カイ・ハーン
- 声 - 小林優子
- 魔術と剣技の双方に優れる女戦士。一人称は"俺"。性格的には謹厳実直で、後に仲間となる侍たちともウマが合う様子。D・Sに籠絡されてからは、彼やネイ、ヨーコらとの関係に悩むことになる。ヨーコや侍達と共に行動し、魔戦将軍との戦いを経て「方舟(KCG)」の戦闘で消息を絶っていたが、「背徳の掟編 最終節」では、シーンと共にシーラの側に付いている姿が確認された。
- 名前の由来は現ガンマ・レイのカイ・ハンセン。
- ダイ=アモン
- 声 - 千葉繁
- 吸血鬼。他の吸血鬼に血を吸われて変異したものではなく、自ら変化し吸血鬼となった最も強力な不死者の一つである「真祖」となった存在である。吸血鬼の伝統(?)に則り「伯爵」を自称する。容姿としては顔面に隈取状の模様を持つ筋肉質な大男で、性格は自らを美しいと広言するナルシスト。言動がいちいち大仰で芝居がかっている。
- 部下にワーウルフをはじめとする獣人も従え、必殺技「吸血破壊光線(アッサー・シーン)」などを使う。また、本来吸血鬼が嫌うはずのニンニクや十字架は通用しない[20]。満月の時であれば、単身で数人の魔戦将軍とも対等以上に渡り合うことができるほどの戦闘能力を発揮する。
- 当初はD・Sへの刺客として登場するも、ネイやカル=スをも凌ぐ存在となる野心を抱いており、シーン・ハリやカイ・ハーンとも対立した。しかしD・Sに敗れ、絶対服従の呪いをかけられる。以後は忠誠を誓い、「地獄の鎮魂歌編」にてD・Sのためにカル=ス抹殺の行動に出た。満月の夜であったため数人の魔戦将軍をものともしなかったが、カル=スにより返り討ちにあっている。
- その際、大男の姿は擬態であり、正体は細身の美青年であることが明かされた(彼の美意識では細身の美青年の姿は醜く思えるらしい)。
- 名前及び外見の由来はキング・ダイアモンドから。
12魔戦将軍
4王国を征服し「氷の至高王」となったカル=スに仕える将軍。カルが掲げた、万民が幸福を享受できる理想郷(ソーサル=キングダム)の建設に共感し、厚い忠誠を誓っている。一人が一軍に匹敵するとも言わしめる実力者達。以下五十音順で表記する。
- イダ・ディースナ
- 2つの宝玉を用いて悪魔や幻獣を呼び寄せる召喚士。元はD・Sの部下で、配下の魔獣軍団の主な供給源だったという[21]。口紅などメイクをしている。「罪と罰編」では竜王子ラーズと共にD・Sの復活を賭け天使の大群に立ち向かう。
- 名前の由来はトゥイステッド・シスターのディー・スナイダーから。
- イングヴェイ・フォン・マルムスティーン
- 魔戦将軍の筆頭格で、カルに心酔している騎士。「光速の剣」の異名を持つほどの早さを誇る剣技の使い手。愛剣「朱闘羅刀(ストラト)」は旧世界の技術の産物であり恐ろしいほどの軽さと切れ味を誇り、イングヴェイの闘気の高まりに呼応して高まる描写があるが、魔法は帯びていない。箱船での戦いで一度は命を落としたが、「救世主(メシア)」の導きを受け蘇った。「背徳の掟編」ではカルの指示に従い侍衆の筆頭であったヨシュアと共に、救世主の側に付いている。
- 名前の由来はイングヴェイ・マルムスティーンから。
- サイクス・フォン・スノーホワイト
- 痩身の美男子。本職は学者で知的好奇心は旺盛。手刀により空間に断層を生じさせ、敵を切り裂く能力を持つ(次元断)。「罪と罰編」で天使の攻撃を受け、絶叫と共に散る。その後、救世主の導きで復活したような描写はあるが作中には登場していない。名前の由来はジョン・サイクスとスノーウィー・ホワイト(共に元シン・リジィ)から。
- ザック・ワルダー
- 魔戦将軍の最年少。天性の怪力少年であり、さらに修行により修めた徒手空拳武術「カラーテ」を使う(マスタークラス)。命の危険に巻き込まれた際にカルに救われ、以後彼に付き従うようになる。名前の由来はザック・ワイルドから。
- シェラ・イー・リー
- 声 - 川村万梨阿(アニメサントラ版)
- 魔戦将軍の紅一点だが、女性であることを隠していた。吟遊詩人(ドルイド)で、歌声によって相手を魅了することができる。また自然物や己の身体を操作する技を使い、伸ばした爪を刃と化して攻撃する。カル=スがアンスラサクスに操られ苦しむ場面を見てしまい、呪文によって氷柱の中に閉じ込められたが、後に救出されたらしくマカパインやバ・ソリーと行動を共にするようになる。「背徳の掟編」での再登場時には明らかに女性らしい服装となっていた。名前の由来はシーラ・Eとジェイク・E・リーから。
- ジオン・ゾル・ヴァンデンヴァーグ
- 漆黒の鎧「ブラック・レネゲイド」に身を包む魔剣士。その鎧はほとんどの攻撃を無効化し、魔剣「ソウル・イーター」は斬った相手の魂を吸い尽くすという。侍シェン・カーの異母兄であり、かつては共に剣技「影流」の道を目指す非常に仲の良い兄弟であった。だが、「影流」の師匠でもあった2人の父親が、継承者として彼ではなくシェンを選び、さらにジオンを追放して彼の恋人だった娘をシェンの妻としたことから2人の関係は急激に悪化する。この仕打ちを深く恨んだジオンは数年後に魔剣士となって戻り、父を殺害。さらに、その怒りをシェンにも向け、就寝中の彼を暗殺しようとして誤ってその妻を殺した。そのため、シェンはジオンを妻の仇として追い続けることになる。「罪と罰編」にて、敵であるはずの侍衆をD・Sの援護へ向かわせるため、ランと共に命を賭けて戦って散った。
- 名前の由来は元ヴァンデンバーグ〜ホワイトスネイクのエイドリアン・ヴァンデンバーグから。
- バ・ソリー
- 無数の蟲(むし)を体内で飼い、武器として相手を襲わせたり、自身の傷を回復させる蟲使い。名前の由来はバソリーから。
- マカパインとともにア=イアン=メイデ国の侍の残党を襲撃するが、復活を果たしたD・Sに敗れ、その後はシェラ、マカパインと行動を共にする。「背徳の掟編」においては魔神コンロンの一撃で粉砕されるが、ナメクジとなってなんとか存命している。
- ブラド・キルス
- 分厚い鎧に身を固めた巨漢で、ガラやアビゲイル以上の体躯を誇る。クラスは騎士。巨大なハルバードを振り回し、「烈壊怒号撃滅破」で敵を吹き飛ばす。「罪と罰編」にてラーズの指揮の下、天使群に相対し戦うが権天使(プリンシパティウス)によって全身を串刺しにされる。名前の由来はナイト・レンジャーのブラッド・ギルスから。
- ボル・ギル・ボル
- 影を自在に操る「操影術」を得意とする。影の中に身を潜めて影伝いに移動する、他人の影を介して金縛りにする(影縫い)、自身の影を伸ばして巨大化・実体化させ操る「影道魔神霊(しゃどう・まじんれい)」などの技がある。性格は単純な武人タイプで、あっさりD・Sに丸め込まれる。ラーズの指揮の下、D・S復活を賭け天使群と戦うが、眼前でイングウェイが消滅させられたのを見て戦意を喪失し、サイクスと共に天使の追撃を受けて逝った。名前の由来はポール・ギルバート。
- マカパイン・トーニ・シュトラウス
- 妖縛士。妖斬糸と呼ばれるほとんど目に見えないほど細い鋼線を駆使し、敵を切断したり傀儡として操ることができる。彼の持つ剣「罪人の剣(ガリアン・ソード。名称、形状共に『機甲界ガリアン』のパロディ)」は敵の魔力を無効化する対魔法使い用の武器。武家屋敷でD・Sの呪文を受けた彼が生き延びたのは、この剣の力が作用した為である。
- 野心的な人物で、イングヴェイが失態を晒したのを好機と捉え魔戦将軍筆頭の地位を奪うべくバ・ソリーとともに魔獣スフィンクスを率いて侍の残党を襲撃。その力量と手段を選ばない戦いぶりで彼らを圧倒し、壊滅状態にまで追い込む。だが、戦いの最中に復活を遂げたD・Sによってスフィンクスを蹴散らされ、自身も呪文によって吹き飛ばされて敗北した。飛ばされ落ちた地にてガラと出会いしばらく同行し、その後はシェラ、バ・ソリーらと行動している。「背徳の掟編」では二人と共に難民を連れて放浪しており、天使や悪魔、そしてD・Sの闘いを見届けることとなる。
- 名前の由来は黒人ギタリストのトニー・マカパイン。
- ラン・ディ・ローズ・シュタイン・ノイバウテン
- 傭兵あがりの魔戦将軍。12将軍中唯一楯を持ち、大剣と鞭の2つの武器を操る戦闘のプロ。鞭はファイアーウィップと言う炎の鞭。大剣はフライングVと言う(名称は同名のエレクトリックギターに由来)。得意技は対象に向けて振り下ろした後切り上げる飛翔Vの字斬り(技名、技の形態共にボルテスVの必殺技のパロディ)。
- 鬼道衆シーン・ハリの実兄であり、孤児だった彼ら兄妹とカイ・ハーンはかつてネイに育てられていた。その後、成長したシーンとカイは鬼道衆に入るが、彼はカルのもとで働くことを選ぶ。幼馴染であるカイには特別な感情を抱いていた模様。
- 名前の由来はランディ・ローズと、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンから。
- ロス・ザボス・フリードリッヒ
- オカマ言葉の魔戦将軍。魔戦将軍の中では唯一の貴族階級の出身者。ただし、何らかの事情あって奴隷階級である剣闘士に身を落していたりと、謎めいた部分が多い。
- 理想主義者の多い魔戦将軍の中では数少ない現実主義者。その一方で、非常に軽い一面もある。重力を操る攻撃手段の他、魔法も使いこなす。また盗賊まがいの解錠スキルを持ちオタカラに目がない描写も作中に見られる。
- 名前の由来は元マノウォーのロス・ザ・ボスから。
その他の四天王配下
- オズボーン
- 読切『WIZARD!!〜爆炎の征服者〜』(コミックスでは第1話)に登場した魔導師。復活したD・Sのベノンで一撃で倒された。名前はオジー・オズボーンより。
- ケビダブ
- 声 - 池田勝
- 自称カルの有能な舎弟。ヒドラを連れてメタ=リカーナに侵攻するが、D・Sの顔に(ほんのわずかであるが)傷をつけたため、D・Sから罵られて、いきなり殺される。名前の由来はアメリカのヘヴィメタルバンド、クワイエット・ライオットのヴォーカル、ケヴィン・ダブロウ。
- ドシ
- アビゲイル配下の自称、超有名な天才死人使い。メタ=リカーナに自身の製作したリンチやアンデッドサイクロプスを差し向けて現れる。自分では戦闘を行わないが、アンデッドを造るための新鮮な「素材」を集めようと、ナイフで子供の眼玉をえぐるという行動を見せる。名前の由来はドン・ドッケン[22]。
五英雄
「闇の反逆軍団編」より15年前、世界征服せんとする大魔導王ロード・ダーク・シュナイダー及び彼に従う四天王と4つの王国(メタ=リカーナ、ジューダス、ワイトスネイキ、ア=イアン=メイデ)の間で起こった魔操兵戦争(ゴーレム・ウォー)において、人類側を守る側に立ち、D・Sに立ち向かった勇者ラーズ王子と4人の仲間をさして「五英雄」とよぶ。
※ 魔操兵戦争と呼ばれるのは大戦においてD・Sが魔操兵(ゴーレム)の軍団を用いたため。ラーズ達五英雄とD・Sおよび四天王の死闘はドラマCD第3巻「魔導王封印編」に収録されている。
- ラーズ・ウル・メタ=リカーナ
- 声 - 菊池正美(ドラマCDの3巻は草尾毅)
- メタ=リカーナの第一王子にして救世の勇者[23]。23歳[24]。「竜王子」の異名通り、四王家の中でも竜族の血を色濃く引き、竜のオーラをもってあらゆる鬼神・魔人を封滅する地上最強の剣法にて、竜族のみに伝わる秘剣「封神剣」の使い手。十賢者がオリハルコンを素材に鍛え上げた、全てを断ち切り竜族の強力なオーラにも耐えられる世界で唯一つの武器、超絶聖剣ヘヴィメタルを振るう[25]。
- 「魔操兵戦争(ゴーレム・ウォー)」においてジオ達4人の仲間と共に、大陸を制覇しようとするD・Sの軍勢と戦った彼は、五英雄の中でも特別視される伝説的な存在となる。魔操兵戦争の際に「竜戦士」となったラーズはD・Sと刺し違えており、そのときのショックで肉体のみ竜戦士の「竜体」に閉じ込められた。人々には落命したと思われていたラーズであったが、肉体から分離された魂は仔竜の姿となって、ガラの元に身を寄せることとなる。仔竜「ラーズ」は復活したD・Sについてまわり、物語の前半において狂言回しの役を多く担った。
- 「罪と罰編」にて、アンスラサクスは「方舟(KCG)」に侵攻し、かつてラーズが融合した試作型竜戦士(プロト・ルシファー/プロト・ワン)を破壊する。そのため彼の肉体は開放され、「方舟(KCG)」に居合わせていた仔竜ラーズは17年前のままの人間の姿となり、ラーズ・ウル・メタ=リカーナとして復活した。ラーズはその後、「方舟(KCG)」でD・S復活のため天使の軍勢との攻防を繰り広げるヨーコや魔戦将軍に加勢する。激化する戦闘の最中、更に顕在化した上位天使に立ち向かうも、その圧倒的な力の前に劣勢に立たされる事となる。
- 結果敗北し、そのとき一度落命しており、「救世主(メシア)」と呼ばれる少年の奇跡で蘇ったことが「背徳の掟編 最終節」において本人の口から語られている。彼はその際に「何か」を見て悟っている様子であり、救世主の元に集うべきとビヨ~ンの元を訪れたカル=スとの仲立を行った。
- 名前の由来はメタリカのドラマーであるラーズ・ウルリッヒ。
- ジオ・ノート・ソート
- 声 - 田中信夫(ドラマCD2〜3巻は岡部政明)
- メタ=リカーナの大神官。先の魔操兵戦争の五英雄の一人。ルーシェ・レンレンに転生したD・Sを見つけて封印した。最上位の神聖魔法を使いこなす上、クラスが僧侶兼武闘家である修道僧(モンク)であるため、肉弾戦でも「極鋼聖拳120段」(マスタークラスを超えた拳聖クラス)を修めており、D・Sが煙たがるほどの強さを誇る。
- 若い時分は僧としては豪胆な男であったが、ラーズと出会い旅をしたことで成長を重ねていった。壮年となった今でも親友のラーズやビヨ~ンと話すときには口調が昔に戻る。妻は同じく五英雄のシリンであるが、若くして亡くしている。シリンとの間に一女(ヨーコ)あり。
- 名前の由来はジェフ・スコット・ソートとジーノ・ロート。
- ニルス・ショーン・ミフネ
- 声 - 土師孝也(ドラマCD版)
- 先の魔操兵戦争における五英雄の一人。「ミフネ」は侍総大将(サムライ・ハイマスター)の称号(元ネタはウィザードリィ及び三船敏郎)。若い頃は強さを求め諸国を旅していたが、ラーズに求めるものを見出した彼は、パーティに加わることとなった。巨大なゴーレムすら一刀両断にする斬鉄の剣、神刀「コテツ=ブレード」を携え、未だ侍衆の中でも秀でた戦闘能力を誇る。魔操兵戦争においてはニンジャマスターであるガラと対峙した。
- 名前の由来はジャーニーのニール・ショーン。
- シリン・テンペスト
- 声 - 横山智佐(ドラマCD版)
- 先の魔操兵戦争における五英雄の一人。辺境の黒き魔女と呼ばれ恐れられる存在であったが、ラーズ達と出会い行動を共にする[26]。非常に優秀な魔導士であり、大戦においては対峙したカルと氷の呪文の撃ち合いになり、カルに「同じ威力の氷の呪文を放ったのはキミが初めてだ」と言わしめた。後に同じ五英雄であるジオと結ばれ一子(ヨーコ)を産むが、若くして亡くなっている。
- 名前の由来はヨーロッパのヴォーカルジョーイ・テンペスト。
- ダーナ・メニケッティ
- 声 - 三石琴乃(ドラマCD版)
- 先の魔操兵戦争における五英雄の一人。女海賊にして魔獣使い(ビースト・テイマー)。シーサーペントやクラーケンなどの海の魔獣と意志を通わせることができる。大戦においてはロック鳥にまたがり、因縁ある相手のネイと空中戦を演じた。ラーズのことを愛していたが、最終決戦でD・Sと刺し違えた竜戦士を見てラーズは落命したものと思い姿を消した。以後の消息は不明。
- 名前の由来はY&Tのギター兼ヴォーカルデイヴ・メニケッティ。
メタ=リカーナ王国
- 国王
- 声 - 八奈見乗児
- メタ=リカーナの国王。ラーズとシーラの父。戦傷により病身である。物語中における王家を代表する役割はほとんどシーラが担っているため、非常に影が薄い。
- シーラ・トェル・メタ=リカーナ
- 声 - 吉田古奈美
- メタ=リカーナの第二王女[27]。ラーズ・ウルの妹。長い黒髪の美女で、世間知らず。初出は17歳、最新刊では23歳[14][28]。
- 白魔術を学んでおり、ヨーコがガラにさらわれた際には代理でD・Sの封印を解いたこともある。その一件以降、D・Sに好意を抱くようになり、「あなたの目的が世界でも構わない」とすら言っている。
- 魔法によりアンスラサクスの最後の封印を体内(胎内)に移植されており、メタ=リカーナ崩壊後は「方舟(KGC)」にて眠り続けて起きることのない状態だった。しかし「方舟(KGC)」でのD・Sと(アンスラサクスに操られた)カル=スの戦いの最中目覚め、激化する戦いによる「闇の力」の活性化により封印が解けてしまう。その際、体が引き千切れて一度は死亡したが、その後現れたジオ・ノート・ソートに抱えられたシーラの体は元に戻っており、経緯は不明であるが蘇生した。「背徳の掟編 最終節」では、ヒトの代表として「汎人類連合」に参加している。
- 名前の由来は『聖戦士ダンバイン』のシーラ・ラパーナ、及び『天空の城ラピュタ』のシータ(ラーズ、シーラ兄妹のミドルネームは彼女の本名「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」に由来[29])から。
- オババ様
- 声 - 巴菁子
- メタ=リカーナの王家に仕える魔法使い。ジオと共にルーシェ・レンレンに転生したD・Sを封印した。本編中では水晶玉を使用した予見なども行う。種族はエルフで実は元十賢者であり、シーラが「方舟(KCG)」で十賢者に見つからずにいられたのはこの為である[30]。
- ボン・ジョヴィーナ
- 声 - 石森達幸(ドラマCDは笹岡繁蔵)
- メタ=リカーナの騎士団長。現在は汎人類連合において他種族と共に騎士としての役割を果たしている。名前の由来はボン・ジョヴィ。
- 大臣ズ
- 声 - 梅津秀行、梁田清之、桜井敏治
- 泣き叫び転げ回るだけのメタ=リカーナの大臣たち。
ア=イアン=メイデ王国
- ハリス王
- ア=イアン=メイデ王国の王。アビゲイルの「腐敗の軍団」に襲われて、呆気なく国は滅亡、自身はアンデッドに襲われワキャワキャと悶え苦しみながら死亡。登場は僅か2コマ。名前の由来はスティーヴ・ハリス(見た目もそのまま)。
- マーシ王子
- ハリス王の嫡子で、ハリス王の死によりヨシュアら侍たちの主君としてア=イアン=メイデ王国の復興を目指す立場になる。
- わがままな上に狭量で指導者としての能力や人望は完全に欠如している。マカパインたちの襲撃の際にはヨルグの遺体を蹴飛ばし、女子供を連れて自分だけ逃げようとするなど数々の醜態を晒して侍たちからも愛想をつかされ、D・Sが復活してからは存在を黙殺されるようになる。
- 「方舟(KCG)」ではアンスラサクスの一部を植えつけられて邪神群の怪物「キング=マーシー」と化し、一体のみならず多数の個体として侍たちの前に現れる。逆恨みして襲い来る「彼」であったが、その醜い心が強く顕在化したため、戦闘能力は侍や魔戦将軍達を凌駕するほどのものとなっていた。
- 名前の由来はギタリストのアレックス・マーシ。
侍
本編では滅亡した旧ア=イアン=メイデ王国の剣士階級あるいは剣士戦闘集団として登場する。機動力を重視した軽装の鎧をまとい、剣と魔法を組み合わせた独特のスタイルで戦う(扱えるのは中級の魔法使いの魔法まで)。「武士道」を重んじるため、卑怯な振る舞いを嫌い、また主君が無能で人望がない人物であったとしても「忠」の掟には背けない。
- ヨシュア・ベラヒア
- 声 - 子安武人(ドラマCD版)
- 若くして侍大将(サムライ・マスター)をつとめる男。常に冷静で、戦士としてのみならず優秀な指揮官でもある。愛刀は名刀「鍔鳴り」。秘剣「蝶舞阿修羅斬」を振るう際、この太刀の鍔は風切り音を発し真空の刃を大気に放つ。愛用の鎧は「銀峰」。ベラヒア家に代々伝わっており、魔を退ける銀でできている。カイ・ハーンに想いを寄せており、彼女に夜這いをかけようとした(ヨーコに見つかり未遂)D・Sを本気で叩きのめそうとしたこともある。「背徳の掟編」ではイングヴェイと共に「救世主(メシア)」を自らの主と定め、その側に付いている。
- 名前の由来はジョシュアのギタリスト「ジョシュア・ベラヒア」。
- シェン・カー
- 侍のNo.2。魔法を禁じた暗殺剣である「影流」の剣技の伝承者である。ヨシュアと互角かそれ以上の剣技の持ち主であるが、影流は魔法を禁じ手としているため、資格取得に魔法スキルの取得が必須となるマスターの称号は持っていない(つまり、影流の習得はマスターやその称号の放棄を宣言するのと同じ)。「黒夜叉」という鍔が無く、真っ黒い刀身を持った刀を愛刀とし、二刀流の使い手。実の兄である魔戦将軍ジオンを妻の仇として追い続けていたが、師である父親が兄に対してあまりにも惨い仕打ちを行っていた事までは知らなかった。
- 名前の由来はマイケル・シェンカー。
- ヴァイ・ステアベ
- 血気盛んな若手の侍。ヨーコに好意を持っている一方、D・Sに対しては激しい敵愾心を燃やしていた。しかし方舟の戦いの中で彼の度量を知って敬意を表すようになる。同時に性格が彼に似てきたと評される。侍達の間ではコメディパートを最も多く担う。モヒとは親しい友人である。女性や非戦闘員らで構成する裏方を仕切る母親がいる。
- 名前の由来はスティーヴ・ヴァイ。
- ヨルグ・フィシス
- 浅黒い肌を持つ、異国出身の侍で百人隊長。ヨシュアの親友で、アンガスほどではないが寡黙な人物である。両手利きであり、変幻自在の剣技と共にクォッ・ポーという拳法を使える(使用している場面はない)。登場していきなりマカパインの妖斬糸で手足を斬り飛ばされた上に身体に糸を括りつけられて武家屋敷を探り当てられ、マーシーから派手に足蹴にされる等、劇中での扱いは少々不遇。名前の由来はアクセプトのヨルグ・フィッシャー。
- アンガス・ヤーン
- サムライとしては新参だがミフネの側近の一人。仲間の誰もその声を聞いたことがないという、異常なほど無口な巨漢。戦闘では巨大な十字槍を振るう。その正体にはある秘密が隠されている。
- 名前の由来はAC/DCのアンガス・ヤング。
- ハメット参謀
- メガネをかけたスポーツ狩りの男。温厚な人柄で、常に微笑を絶やさず、冷静な態度でミフネと共に侍達を牽引する立場だったが、D・Sが復活した後は彼に振り回される侍達を止められなくなっていく。
- ジューダスの攻略に参戦するが破壊神の復活に巻き込まれ消息不明。名前の由来はメタリカのカーク・ハメットから
- モヒ
- 元々は無名の端役。マカパインの襲撃で死亡した際、ヴァイに名前を呼ばれたのが名前の初出。髪型がモヒカン刈りのため、こう呼ばれるようになった。方舟の戦いにも参戦した。
神の軍勢
- 神
- 超高次元存在。ここでは本編に登場している天使を率いる存在については「唯一神」、他神教の神については「神」と表記する。
- 唯一神はかつて宇宙や天使、人間のみならず竜や他の神々を創造した存在であるが、現在は人間や堕天した天使達を滅ぼそうとしているとされる。唯一神以外の神という存在そのものは、元々は生物の特定の感情を糧にしている霊的存在だったが、自身の力で意図的に猿から進化させた人間から「信仰心」という形で、霊的エネルギーを受け取ることにより効率良く自身の力を増大させていく。唯一神はその力を大きく蓄えた結果、天使の軍団を使役し「大破壊」の際に他勢力を駆逐している[31][32]。この戦いに勝利した四大天使は、他勢力の神々の持っていた強力な神器を戦利品として自らのものとした。
- 唯一神は他の神々とは異なる意志を持って、四大天使にも知らせてない何らかを成そうとしている。神の座のある「神の間」に立ち入る事が出来る天使は、メタトロンを始めとした「エルダークラス」と呼ばれる存在のみである[33]。エルダークラスの内サンダルフォンは「銀河中心守護艦隊」として登場している。
- 天使
- 神の御下にあって仕える存在。その能力と地位は9つの位階に分かれている。容姿は様々だが、基本的には人に近く、上位の天使になるほどその傾向は強まり、第六位・能天使や第五位・力天使では人と変わらない姿となる。なお、作中で初めて登場した天使である第四位・主天使は、天使の戦闘形態である「光体」のものである。
- その存在を物質界に顕在化するには強力な受容体を必要とするが(前述の主天使の場合は暗黒神アンスラサクス)、顕在化した後も肉体は本来のボディである星幽体と連鎖して構成されているため、最下級の第九位・天使ですらその戦闘力は地上にいるほとんどのモンスターとは比べ物にならない強さを誇る。第八位・大天使であれば物語の序盤で猛威を奮ったエデ・イーや真祖の吸血鬼に匹敵する強さとなり、第七位・権天使となると魔戦将軍クラスを圧倒する強さを誇る。
- 光体の一部デザインや掛け声、光線攻撃のポーズ、また「光の国」と言う呼称、下記にある一部個体の名称などから、ウルトラマンへのオマージュ・パロディ的な側面を持っている。
四大天使
- ミカエル
- 四大熾天使の一人。「火」の属性を司る。推定Lvは40万前後。容姿は褐色の美しい女性。炎の神剣レーヴァテインを所持する。大天使長であり、熾天使最高の実力を持つ。前大天使長(その当時、ミカエルは副官)であったルシフェルを敬愛しており、今も忘れられずにいる。D・Sに対しては「下品な人間」程度の認識だが、彼の中にルシフェル同様の何かを感じ取り、困惑している様子も見せる。
- ガブリエル
- 四大熾天使の一人。「水」の属性を司る。推定Lvは30万前後。容姿はうら若く美しい女性。雷槌ミョルニルを所持する(ただし、劇中には扉絵にのみ登場。ラファエルの装備だったが、しつこくねだって、譲ってもらったという設定)。熾天使の威厳を感じさせないほど容姿・性格共に幼いが、それに相反して豊かな巨乳の持ち主である(D・Sによると地獄幽閉時より更に大きくなっているらしい)。大破壊時の戦争においてサタンに敗れ去り、堕天(フォールダウン)するように仕向けられて400年もの間地獄に閉じ込められていた(結果は失敗に終わっている)。D・Sに地獄から救出されたことで、人間への認識が変わりD・Sに理解を示している(懐いている)。
- 一旦泣き出すと「ガン泣き(本誌連載時は「超泣き」)」という超破壊力の泣き声を発し、流れ出す涙は、滝の如く怒涛の勢いで全てを飲み込む(天使の持つ神霊力から発せられる訳ではなく単に大きな声であり、無効共鳴の影響を受けない)。腕力は150万馬力を誇る。
- ウリエル
- 四大熾天使の一人。「地」の属性を司る。推定Lvは20万前後。容姿は凛々しい男性。神槍グングニルを所持する。性格は実直で正義感に溢れ、生真面目。ベルゼバブが仕掛けた罠の結果、神の正義の為に妹のアムラエルを殺害し、自らへの罪悪感と神への背徳観念に精神が耐えられず堕天(フォールダウン)する。四大天使であった彼は七大悪魔王と同等以上の上位悪魔となり魔神人(神の下に人と書く)D・Sと激突する。激しい死闘の果てさらに発狂、力が暴走し崩壊していく最中、封印されていたアウゴエイデスが開放され再生・復元、竜戦士を召喚したD・Sと再び相まみえる。
- D・Sにより再生復活したアムラエルと再会したのち、堕天の代償として存在そのものが消失した。
- ラファエル
- 四大熾天使の一人。「風」の属性を司る。推定Lvは20万前後。容姿は長髪で知的な男性。ミョルニルをガブリエルに譲った(取られた)ため、現時点での装備は不明である。性格は温和で理知的だが時折、思案深い様子をのぞかせる。
- 作中では戦うシーンはほとんど見られず、狂言回し、状況の説明役としての役割が最も大きい。また、「背徳の掟編 最終節」ではD・Sとウリエルの戦闘が終った後、単身ベルゼバブの元へと赴き会話を交わすなど謎深い行動を取っている。
その他の天使達
- 六大主天使
- マンエル/セヴェル/シンマニフェル/エスフェル/タロエル/ザエル
- 主天使(ドミニオン)。名称はウルトラマン、ウルトラセブンなどウルトラ兄弟のパロディ。ウルトラ兄弟の使用する光線技と似た技を、これまた彼らと似たポーズから発射する。極上六天使究極合体して星幽体として現れたルシフェルと戦うが、敗れて全員死亡した。
- アムラエル
- 力天使(ヴァーチャー)。ウリエルの実妹で、副官も務めていた。サタン襲来時の戦いで捕らえられ、コンロンと肉体を融合させられ「無効共鳴」の触媒とされる。過去、兄のウリエルが「黒色ガン」(天使が罹る疫病)に感染した際には彼の心の支えとなっており、兄妹の絆は深い。また、ウリエル共々、四大天使の他の三人とは幼馴染であるらしく、ガブリエルは「アムちゃん」と呼んでいる。
- コンロン諸共D・Sに食われて消滅したかに思われていたが、D・Sの体内で霊と肉体を再構築され復活した。
※補足として主天使(ドミニオン)や座天使(ソロネ)の光の巨人の姿は彼らの光体(アウゴエイデス)である[34]。
悪魔
元々は「神」に仕える天使達であったが、神が新たに「人間」を創り出す際、「我が子である人間達に仕えよ」と言われ、自分達が「神の子」では無く神にとっての「奴隷」でしか無かったと理解、激怒し神に対して叛乱を起こした者達。高次元の精神生命体であったため、神への愛がなくなったことにより属性反転し醜悪な姿になっている。人間の召喚士も使役することが可能だが、呼び出せるのは下位の存在「デーモン」まで。上位天使が堕天した強力な存在は「デヴィル(魔神、正確には上位悪魔神族)」と呼ばれ区分される。
- サタン
- 総ての悪魔達を率いる魔王。元は天界の大天使長ルシフェルと同一人物であったが、ルシフェルの堕天した時点に分離している[35]。ただし描写上、2人同時に存在しているようにも見られるほか、作者も彼らを二人別々に表現しているなど[36]、謎が多い。
- 拘束衣のような物を身に纏っていて、興奮するとビスが身体に食い込んでくる。地獄の第九圏コキュートスの第三層トロメア(最下層の一つ手前[37])に封じられていた。そして彼の暗黒体は宇宙の中心から地球を破壊するために超光速で迫りつつある状況となっている。神に対して激しい憎悪を抱いており、普段の一人称は「吾輩」だが(キャラ立てのため)、真剣になると「俺」となる。
7大悪魔王
彼等はサタンに最も近い魔神であり、8つに砕けた「ユダの痛み(ジューダス・ペイン)」の欠片を体内に持ち、他の魔神達を凌駕する力の持主。だが現在はベルゼバブ以外はD・Sによってジューダス・ペインを奪い取られている。悪魔達を随える存在。
- アシュタロス
- 姿は女性。グラマーな女性と少女の2つの姿で登場する。
- アスモデウス
- 姿は男性。作中では無口でほとんどしゃべらない。
- バエル
- 姿は男性(?)。丸々と太った巨体で、自分のことを「ポクチン」と呼ぶ。
- ビレト
- 姿は女性。似非関西弁(作者曰く「アタシ弁」)で話す。性格はかなり明るい。
- ペイモン
- 姿は女性。脳天気で子供っぽい性格を持つ。リリスが好き。
- ベリアル
- 姿は男性。7大悪魔ではベルゼバブに次ぐ地位を持つと思われるが、ベルゼバブのことはよく思っていない。激昂しやすい性格。
- ベルゼバブ
- 姿は男性。7大悪魔のリーダー格で地獄の宰相。様々な思惑と奸計により、D・Sや四大熾天使を動かし、ウリエルを堕天に追い込んだ。真の目的は未だ不明となっている。推定LVは100万以上。
魔神
前述したように上位悪魔神族とも呼ばれる彼らの中には、主天使のおよそ6600倍程度の戦闘能力を持っているものも存在しており、上位天使と互角の力を持つ。
- ポルノ・ディアノ
- 悪魔大元帥。地獄の第九圏コキュートスの第三層トロメアにて、サタンが引き連れた上位悪魔神族らを倒したD・Sの前に現れた。圧倒的な力でD・Sを追い込む。抜群のスタイルの美女の姿をした悪魔であり、D・Sには「爆乳大元帥」と呼ばれている。名前の由来は元アイアン・メイデンのポール・ディアノ。「罪と罰編」中断によりD・Sとの戦いの結末は描かれていなかったが、「魔力の刻印編」にて明かされつつある。
- コンロン
- 「背徳の掟編」にて登場した魔神。自称「地獄のジェントルメン」。レベルは約13000。本来、力では熾天使(先述)には遠く及ばないが、人間の研究によって生み出された、天使の力を無効化する技術「無効共鳴(ヴォイド・ハウリング)」により、熾天使の攻撃を悉く退けて天使の軍を壊滅寸前にまで追い込んだ。一度はD・Sの肉体を四散させるも、復活し「ユダの痛み(ジューダス・ペイン)」を平行励起させたD・Sに追い詰められ、暗黒体(アウゴエイデス)を開放して戦うも敗れる。最後は魔神人(「神」の下に「人」と書く)化したD・Sの腹部の巨大な口に喰われて死亡。彼より格上の妹がいる。
- キャラのモデルは『ストリートファイターIII』シリーズのダッドリー。
汎人類連合
天使と悪魔の最終戦争が始まって以降、地球(エデン)に住むヒトのみならず全ての人類が協力体制を布くこととなり、その連合体の名称を指す。エルフ、ホビビット、ドワーフをはじめ、人馬族、耳長族、有角族、レプラコーン、妖精族、人獣族など参加している種族は非常に多岐に渡り、正に全人類の集合体ともいえる連合である。
- ダニ
- エルフの皇女。本名は「ア'モット・アールヴ=フィランジ・クレイド子爵・ダニ」。クラスは召喚士でレベルは1500。年齢は200歳程度。エルフ族の代表として汎人類連合を訪れる。虚神(後述する天使の軍勢に駆逐された多神教の神々)を召還する能力により、上位悪魔神族すら滅ぼす力を持つ。名前の由来はクレイドル・オブ・フィルスのボーカルのダニ・フィルスから。
- イエロィ・ビヨ〜ン
- ドワーフの王。クラスは覇王(ウォーロード)でレベルは990。魔操兵戦争時から五英雄とは知り合いでもあり、ジオ・ノート・ソートとはタメ口を利くほど親しい間柄。王者としての人徳があるが、ドワーフらしく強欲な面も持つ。名前の由来はイン・フレイムスのギタリストのビヨーン・イエロッテから。
- ア'レキシ・ライホ・チル・ボ・ド
- ホビビットの王子にして神官長。正義感は強いが、女ったらしな性格。名前の由来はチルドレン・オブ・ボドムのボーカル兼ギタリストのアレキシ・ライホから。
- ヤンネ・ウィノ・チル・ボ・ド
- ア'レキシの妹。名前の由来はチルドレン・オブ・ボドムのキーボードプレイヤーのヤンネ・ウィルマンから。
怪物・精霊
スライムやオークなどは大破壊後に十賢者が創造した生物であり、イフリートやヌエ、サラマンダーなどの精霊それ以前が自然界に存在していた自然霊である。
- 鈴木土下座ェ門
- 『週刊少年ジャンプ』掲載時の名前は空中に浮遊する目玉の付いた球体モンスター「ビホルダー」だったが、伝統的モンスターではなくテーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』のオリジナルモンスターだったため、単行本掲載時に手足を描き足して現在の名前に変更された。明らかに世界観から浮いた名称であるが、本作の担当編集者であった鈴木が、D&D翻訳版出版元である新和に土下座してお願いしたが許可が下りなかったためこの名前になったと言われている。ビホルダー時のデザインは円英智[38]。ちなみに欄外に書かれているオンカイギョーマとは、魍魎戦記MADARAに登場する魍鬼・闇界睨魔(おんかいぎょうま)のことで、デザインは同じく円英智であった。
- イーフリート
- 声 - 加藤精三
- 齢300年を数える炎の精。自身を2000度に達する巨大な火柱に変えることができる。魔剣「炎の剣」に宿る守護者であり、火炎魔神とも呼ばれる。当初はD・Sを「小僧」呼ばわりして見下していたが、戦って敗れたことにより、D・Sを主と認め、炎の剣はD・Sの所有となった。完全版および「魔力の刻印篇」では名前がイフリートに改められている。
- リンチ
- 「死人使い」ドシに創造されたアンデッド・ソルジャー。人間と遜色ない知性を持つ。破壊神のオプションである三種の魔道器のひとつ「悪魔の鎧(デモンメイル)」を身に着けている為、ガラやネイの攻撃も通用しない。必殺技「烈壊怒号撃滅破」で敵を吹き飛ばす(魔戦将軍のブラド・キルスも同名の技を使う)。鎧の下はフランケンシュタインの怪物のようなツギハギの体である。名前の由来はドッケンのジョージ・リンチから。
- サイクロプス
- アンデッドとして登場。三種の魔道器のひとつ「妖魔の鎚鉾(デビル・メイス)」を携え、破壊神の組織を移植されたことで得た超再生能力を有する。しかし、再生を繰り返すことに耐え得る耐久力までは付与されていなかった。
- OVAでは再生に耐えられる力を与えられガラ、ネイを追い詰め忍者軍団を壊滅させるが最後は原作同様D・Sに倒された。
- エデ・イー
- 本来は「リッチ」だが、D&Dシリーズのモンスターの名称であるために版権の都合で別名に変更され、エデ・イーの個人名が「リッチー」ということになっている(こちらは初出時より)。名前の由来はリッチー・ブラックモア。
- 4体が存在しているというが、メタ=リカーナに襲来したのは、亡大国の大僧正であり、かつてD・Sに深手を負わされた事のある個体。その遺恨に加えて、三種の魔道器のひとつ「魔王の指輪(サタン・リング)」を贈られ、人間の争いに加担した。「アストラル・ボディ」という霊存在の肉体と成り得ているため、魔法を含め物理的な攻撃が及ばない。エデ・イーそのものは吸血鬼と並ぶ高レベルな闇の眷属である。名前の由来はアイアンメイデンのキャラクター、エディーから。
エンシェント・ドラゴン 古巨人
- ドラゴン
- 亜種を除けば、非常に珍しい存在で主物質界最強の生物。エルフに使役されているが、知能含め全ての能力面で優れた人間の魔法戦士を上回る存在(魔戦将軍クラスでも逃走するしかなかった)で、多くのブレス攻撃の他、竜語魔術(ドラゴン・ロア)と呼ばれる独自の魔法すら使いこなす。ここまでの説明は、大破壊後に十賢者によって創られた生物としてのドラゴンである。
- それらとは別に「古竜族(上位竜族=エルダードラゴン)」と呼ばれる、高次元空間に棲む霊的な存在のドラゴンがおり(上述の竜のモチーフとなった神話上の「本当の」ドラゴン)、彼らは現在天使と悪魔の最終戦争に置ける推移を静観している。古巨人族と同じく、天使からは神への反逆を謀る存在と注視されており、神の軍勢へ抗いうる力を持つ数少ない種となっている。
- なお、天使がラーズを見た際に「竜族」と呼び、アビゲイルは「竜の因子」について指摘しているが、これは単純にドラゴンの遺伝子を示しているのではなく、竜戦士にも関わる「霊的資質」そのものを指す要素であると作者は回答している[39]。
- また、ガラが搭乗していたワイバーン(翼竜)は、竜族とはまったく異なる亜種である。
- 古巨人族(エンシェント・ジャイアント)
- 古竜族と並ぶ主物質界最強の存在で、天使達が危険視する種族。「上位巨人族」とも呼ばれ、厳密には人や普通の巨人族(汎巨人族[40])よりも神に近く、世俗から離れた山奥に住み、高次元構造体である「神域」の扉を守護する存在である。汎巨人族は十賢者が使役していた竜と同じく、大破壊後に神話上の存在であった古巨人族をモチーフに創造したものである[41]。
- アストラルとマテリアル(物質)の中間の肉体、高度な知能と独自の言語、恐るべき威力の魔法や「竜族と人族の魔法に対して無効」という相克を持つが、科学によって起こされた物理現象を防ぐことは適わず、カルと対峙することとなった「神域」の扉を守護の古巨人族の1人は、カルの機転で氷漬けにされた。
その他
- 竜戦士(竜戦機、機神ルシファー)
- デザインは新貝田鉄也郎。十賢者が悪魔や天使を倒す為に製作した対神・対魔兵器で、個体のアウゴエイデス(光体・暗黒体)に対してはほぼ無敵の戦闘能力を誇る。魔操兵戦争においては試作型にラーズが搭乗し、D・Sと相打ちとなった[42]。完成された機体は全8機構成で、中核の一体に搭乗者が乗り、他の機体はその指令を受け取りながら半自律的に活動するシステムとなっている。
- 作中にて実際に稼動している様子が描かれることは少ないが、「背徳の掟編」ではD・Sが搭乗し、ウリエルのアウゴエイデス(暗黒体)と死闘を繰り広げた。なお、兵器として以前にある製造目的が隠されている[43]。
- 融合の適格者は竜の因子と呼ばれる特別な資質を持った上で、十賢者が認めたものでなくてはならない。
- ※ダーク・シュナイダー#設定も参照。
- アンスラサクス
- 破壊神。アビゲイルやカル=スを操り、メタリオン四王国に破壊と混沌をもたらした。その正体は十賢者により生み出された「A-System」という生体兵器である。名前の由来はアンスラックスから。デザインはH・R・ギーガーのオマージュとなっている。
- エウロペアの十賢者
- 旧世界の科学者が自らを人工進化させ、エルフとなった一団。調停者として大破壊後の地上の復活と管理を、旧世界の魔法「科学」によって行っていた。アンスラサクス、ダーク・シュナイダー、竜戦士を生み出したのも彼らである。なお、「十」賢者を名乗っているが、かつてはもっと多人数で構成されていた[44]。
- 自ら生み出したアンスラサクスにより大破壊の原因を招き、天使と悪魔の最終戦争を目撃した彼らはその高次の存在に魅せられ、自らの力でそれらを超える禁忌の研究を繰り返した。結果、既に彼らは悪魔へと身を落とした姿となっている。
- 謎の少年
- 2000年に一度神によって送り出される存在。現代の「救世主(メシア)」であり「アダム」とも呼ばれる。人類を導く存在。相剋の理によって悪魔王を含めたあらゆる悪魔を滅する力を持つ。「背徳の掟編」にて登場。
- リリス
- ベルゼバブの下に囚われている人間の美少女。前世の記憶は全て失われて(あるいは消されて)いる。容姿がティア・ノート・ヨーコに酷似しているが、現状では正体と、7大悪魔王の元にいる理由は不明のままである。「背徳の掟編」にて登場。
- 少女
- マカパイン達と共に行動している少女。天使と悪魔の顕現が始まった頃に弟バロンを亡くしている。その右目部分には天使の受肉がされており、シェラの符により封印に近い形で押さえ込まれていた[45]。そのため彼女の姿は4年前から変化していなかったが、右目の天使が受肉後に封印が解けたことで一気に10代半ばまで成長した。マカパインと共にD・Sとウリエルの戦いを見届ける。
外伝の登場キャラクター
小説やゲームに登場した人物
先代四天王
- シシ・リジィ
- 先代四天王の筆頭格。オールバックにした金髪と極限まで鍛え上げられた鋼の如き体の僧兵。寡黙な男で《沈黙将軍》の異名を持つ。拳士団を率い、己の肉体のみを武器とし、無駄な殺生を行おうとはしない人徳者で悪の性格が多い先代の四天王の中でも唯一の「善」の性格を持つ。名前の由来はシン・リジィから。
- イアソン・ギラン
- 女と見紛うほどの美貌を持つ華奢な男だが、その正体は多くの暗殺者を率いるアサシンギルドの長。D・Sに非常に従順で参謀的立場で動く。占星術が得意で魔法も使用できるが、最大の能力は誰にも気配を悟られることなく静かに標的を排除する暗殺術である。名前の由来はイアン・ギランから。
- 配下のアサシン達も極めて優秀な能力を持つが、ギラン以外の命令はたとえD・Sの命令であっても聞くことはない。
- ガイン・エスペランザ
- 全身に刺青を施す四天王で最も凶暴な男。上昇志向が激しいが、凶暴さと共に冷静さも併せ持ちD・Sの座を狙い虎視眈々と機会を窺っている。その時に備え力を増すために愛用の魔剣《魂喰らい》(ソウル・イーター)に喰わせる魂を確保するため、無関係な人であろうと殺しまくる真正の魔剣士。一定の確率で魔法を魔剣に吸収させ無効化でき、全身に埋め込まれた魔法の宝玉で物理的な攻撃から身を守ることができるため魔導師にとっては天敵のような存在である。
- 魔戦将軍のジオンが持つ《魂喰らい》の前所有者。カルと因縁があり、小説「‐黒い虹‐」で語られる予定。ゲーム「‐虚ろなる神々の器‐」でも第三章に登場する。名前の由来はライオットのヴォーカル、ガイ・スペランザから。
- イーカル・モンロー
- 先代の四天王の中では唯一の女性。人間と悪魔のハーフで、D・Sに匹敵する大魔法を操る。
- サディストでレズビアン、処女好きという性癖を持ち、王侯貴族の娘やそれを助けに遣わされた女聖騎士、果ては村娘までをさらい、ハーレムを形成。日々性的な拷問を行い楽しんでいた[46]。
- ハーレムを奪いに単身やってきたD・Sに敗れ、以後軍門に下る。さらにそののち、敵の攻撃からD・Sをかばい死亡した[47]。
- 初出は萩原一至の画集、「裸(ぬうど)」。ゲーム「‐虚ろなる神々の器‐」でも条件を満たすと登場する。名前の由来はマイケル・モンローから。
ゲーム版
- ジン・シモン
- かつてのガラの親友。共にニンジャマスターの座を目指し修行に励み、マスターに選ばれムラサメの継承者となる。ガラとは違い、真面目で古風な性格。
- プレイステーション用ゲーム『虚ろなる神々の器』に登場する。名前の由来はキッスのベース・ボーカル、ジーン・シモンズ。
単行本
- 『BASTARD!! 暗黒の破壊神』集英社〈ジャンプ・コミックス〉 既刊27巻
- ISBN 4-08-871063-0(1988年8月10日発売)
- ISBN 4-08-871064-9(1988年11月10日発売)
- ISBN 4-08-871065-7(1989年1月10日発売)
- ISBN 4-08-871066-5(1989年3月10日発売)
- ISBN 4-08-871067-3(1989年5月10日発売)
- ISBN 4-08-871068-1(1989年9月8日発売)
- ISBN 4-08-871069-X(1989年11月10日発売)
- ISBN 4-08-871070-3(1990年6月8日発売)
- ISBN 4-08-871831-3(1990年11月9日発売)
- ISBN 4-08-871832-1(1991年7月10日発売)
- ISBN 4-08-871833-X(1992年2月10日発売)
- ISBN 4-08-871834-8(1992年7月3日発売)
- ISBN 4-08-871835-6(1993年3月4日発売)
- ISBN 4-08-871836-4(1993年10月4日発売)
- ISBN 4-08-871837-2(1994年6月3日発売)
- ISBN 4-08-871838-0(1995年3月3日発売)
- ISBN 4-08-872241-8(1996年5月10日発売)
- ISBN 4-08-872242-6(1996年11月1日発売)
- ISBN 4-08-872243-4(1998年3月4日発売)
- ISBN 4-08-872651-0(1998年12月3日発売)
- ISBN 4-08-872759-2(1999年9月3日発売)
- ISBN 4-08-873131-X(2001年6月4日発売)
- ISBN 4-08-873563-3(2004年4月30日発売)[48]
- ISBN 4-08-873877-2(2006年7月4日発売)
- ISBN 4-08-874492-6(2008年4月4日発売)
- ISBN 4-08-874672-4(2009年6月4日発売)
- ISBN 4-08-870171-2(2012年3月19日発売)
- DATABOOK ISBN 4-08-873703-2(2004年4月30日発売)
完全版
連載時カラー原稿完全収録、新規描き下ろしピンナップ付属。作者描き下ろし表紙(カバー)とカバー下の立体アート表紙(著名造形作家陣が担当)のダブル表紙仕様。2巻までは大幅な加筆が施されている。
- 『BASTARD!! -暗黒の破壊神- 完全版』集英社 既刊9巻
- ISBN 4-08-782661-9(2000年12月22日発売) 立体アート表紙:韮沢靖
- ISBN 4-08-782670-8(2003年5月20日発売) 立体アート表紙:谷口順一
- ISBN 4-08-782097-1(2005年8月19日発売) 立体アート表紙:韮沢靖
- ISBN 4-08-782157-9(2007年6月20日発売) 立体アート表紙:Matic-log
- ISBN 4-08-782164-1(2007年12月20日発売) 立体アート表紙:
- ISBN 4-08-782175-7(2008年6月19日発売) 立体アート表紙:毒島孝牧
- ISBN 4-08-782191-9(2008年12月19日発売) 立体アート表紙:赤尾慎也
- ISBN 4-08-782238-9(2009年6月19日発売) 立体アート表紙:寺田克也
- ISBN 4-08-782260-5(2009年12月18日発売) 立体アート表紙:林凱恩
文庫版
表紙描き下ろし。「完全版」を文庫サイズで再刊行したもの。各巻とも初回出荷分のみ表紙絵のポストカードが付属する。
- 『BASTARD!! 暗黒の破壊神』集英社〈集英社文庫〉 既刊4巻
- ISBN 4-08-619493-7(2014年5月16日発売)
- ISBN 4-08-619494-5(2014年5月16日発売)
- ISBN 4-08-619495-3(2014年6月18日発売)
- ISBN 4-08-619496-1(2014年6月18日発売)
小説
挿絵はすべて萩原一至が担当。「魍魎達の鎮魂歌」および「悪魔の褥に横たわりて」は当初ジャンプ ジェイ ブックスから発売されたが、2001年に「黒い虹」の発売に合わせてスーパーダッシュ文庫より文庫化された。また文庫版は挿絵が数枚カットされている。
- 魍魎達の鎮魂歌(もうりょうたちのレクイエム)(作 岸間信明) - 本編の約50年前の時代を舞台にした短編を三本収録。
- 新書版 ISBN 4-08-703001-6(1993年3月26日発売)
- 文庫版 ISBN 4-08-630042-7(2001年7月25日発売)
- 悪魔の褥に横たわりて(作 岸間信明) - 長編。魍魎達の鎮魂歌の続編。死者が蘇るところを目撃したD・S達が、その地に伝わる不死の秘密をめぐって謎に挑む。
- 新書版 ISBN 4-08-703012-1(1993年8月4日発売)
- 文庫版 ISBN 4-08-630043-5(2001年8月21日発売)
- 黒い虹(作:ベニー松山) - 本編より100年前の時代を舞台にD・Sと先代四天王たちが、謎の大陸「マーン=シヘッド」の征服に乗り出す。しかしその大陸では魔法が使えなくなるという秘密がありD・Sが窮地に陥る。本作は、原案は作者である萩原が自ら手がけた完全な公式エピソードとなっている[49]。ゲーム‐虚ろなる神々の器‐とコラボレーションの予定だったが諸般の事情により発売が延期された。現在2巻まで。以下続刊の予定。
- ISBN 4-08-630048-6(2001年9月21日発売)
- ISBN 4-08-630154-7(2004年8月25日発売)
- NINJA MASTERガラ外伝(作 古橋秀之) - 闇の反逆軍団編の後、世界の果てに飛ばされたガラがD・Sやネイのもとへ帰るまでの道中が描かれる。
- ISBN 4-08-703238-8(2012年3月19日発売)
OVA
1992年より1993年にかけてVHS全6巻(各1話ずつ収録)・LD全3巻(各2話ずつ収録)で販売。1999年、全話収録のDVD-BOXが発売された。
スタッフ
- 原作 - 萩原一至
- 監督 - 秋山勝仁
- キャラクターデザイン - 北爪宏幸
- コンセプトデザイン - 幡池裕行
- 美術監督 - 池田繁美
- 色彩設定 - 中山久美子
- 撮影監督 - 小西一廣
- 音楽 - 田中公平
- 音響監督 - 岩浪美和
- 音響プロデューサー - 中野徹
- プロデューサー - 三浦亨、大徳哲雄
- 制作 - AIC
- 製作 - 集英社
主題歌
- エンディングテーマ「モノクロームトラブル」
- 作詞 - 米倉利徳、真間稜 / 作曲・編曲 - 関根安里 / 歌 - 米倉利紀
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | ストーリーボード | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 爆炎の魔術師 | 山口宏 | 秋山勝仁 吉田徹 |
吉田徹 | 谷口守泰 木村貴宏 |
第2話 | 火炎魔神イーフリート | 井出安軌 | 奥田淳 阿部邦博 | ||
第3話 | ニンジャマスター・ガラ | 越智博之 | 越智博之 橋本敬史 | ||
第4話 | 不死王 ダイ・アモン | 藤原洋英 中山岳洋 |
藤原洋英 | 中山岳洋 西井正典 | |
第5話 | 雷帝アーシェス・ネイ | 大張正己 | 恩田尚之 越智博之 阿部邦博 | ||
第6話 | 復活のダーク・シュナイダー | 吉田徹 | 木村貴宏 |
その他関連商品
ドラマCD・カセットブック
- 外伝 四天王邂逅篇 巻之一
- 外伝 四天王邂逅篇 巻之二
- 外伝 巻之三 魔導王封印篇
- ワンダフリャ・メガデス
サウンドトラックCD
- BASTARD!!-暗黒の破壊神 音楽篇Vol.1
- BASTARD!!-暗黒の破邪神-Vol.2 BASTARD・TV
- BASTARD!!-暗黒の破壊神VOL.3 続・音楽篇
- BASTARD!! 虚ろなる神々の器 オリジナルサウンドトラック
- BASTARD!! 虚ろなる神々の器 オフィシャルサウンドトラック
ゲーム
- ゲームソフト
- BASTARD!! -暗黒の破壊神-(SFC)[50]
- BASTARD!! -虚ろなる神々の器-(PS)
- オンラインゲーム
パチスロ
- BASTARD!!-暗黒の破壊神-(2012年、DAXEL)
その他話題
- 作画
- 初期の『週刊少年ジャンプ』での連載当時から掲載を重ねるにつれ、作画はスクリーントーンを多用する手法にて、よりリアルに緻密化される傾向が見受けられた。しかし反面、掲載の一部作画が簡易なものとされることもしばしばあった(2ページにわたりコマが書き文字のみとされたこともある[52])。
- 1990年より『週刊少年ジャンプ増刊』に移ってからの連載は、同誌が季刊ということもあり、より作画の緻密化が増している。その当時から現在に至るまで緻密さにこだわった作画手法は維持され続けているが、二度目の『週刊少年ジャンプ』、『ウルトラジャンプ』での連載は、ペン描画・下書きのみの段階の原稿が掲載されたこともある。
- ただし、雑誌掲載時の作画不備は収録コミックスにおいて、およそ加筆・修正されている。それがなくとも一部の改稿や、描き下ろしの追加もあり、近年の刊行巻になるにつれ多く目立っている。
- 作風
- 萩原が熱烈なヘヴィメタルファンと言うこともあって上記で説明したとおり、キャラクターや呪文の名前にヘヴィメタル系のミュージシャンやバンド名、アルバムタイトルなどに由来するものが多いが、この件に関して日本のヘヴィメタル雑誌『BURRN!』誌初代編集長の酒井康からは「モロにジューダス王国とか付けられると嫌悪感を覚える」と批判されている[53]。
- 休載・連載の中断
- 本作は二度の『週刊少年ジャンプ』での連載を経験しているが、そのどちらも中断されており、直前には休載が目立っている。1996年に『週刊少年ジャンプ増刊』での連載も中断しているが、これについてはあらかじめ二度目の『週刊少年ジャンプ』本誌への連載移行が決定していた。
- また『週刊少年ジャンプ増刊』から再度の『週刊少年ジャンプ』への掲載・連載再開までは期間が開いており、萩原はその間に中断された以後の「罪と罰編」の原稿を8割方制作している。それら本来単行本の19巻の内容となるはずだった150ページ前後の未発表原稿は、萩原が発行する同人誌『BASTARD!! -未使用・改訂版-』において発表されている。
- 単行本の改訂
- 単行本9巻と18巻は重版出来に際し、改訂されている。改訂の理由は定かではないが、9巻初版の表紙イラストは全裸のD・Sが共に全裸のティア・ノート・ヨーコを抱きかかえている画であり、18巻初版の表紙イラストはD・Sを中心にシーラ・トェル・メタ=リカーナをはじめとする美女キャラクターらが取り囲んでおり、全員が半裸の画である。
- 18巻はまた改訂において内容にも多く加筆修正がなされている。性描写における局部の描画、修正の手法なども改められた。
- 単行本出版のペース
- 1996年の『週刊少年ジャンプ増刊』での連載時期は、単行本の出版ペースがおよそ年2冊の割合であった。だが1997年の『週刊少年ジャンプ』への連載移動後の19巻の出版は1年の間を置くものとなっている[54]。その後『週刊少年ジャンプ』での連載を収録した1999年までの20巻、21巻の刊行は再び年2冊のペースとなるが、2001年の『ウルトラジャンプ』への連載移動後の掲載を収録した22巻から最新巻である2012年の27巻まではいずれも刊行まで1年以上の間が空いている(22巻の出版から次の23巻までの出版の間は最も長く、3年近い)。
※(萩原一至の記事も参照)
脚注
参考文献
- 『バスタード!!の謎の数々がマルッと解っちゃう!!!!HAQ(はっきゅー)本』(萩原一至の発行による同人誌)
外部リンク
- HAGIPAGE - 萩原一至の公式ホームページ
- ↑ 『週刊少年ジャンプ』本誌への連載移行は予定されていた。
- ↑ 4週に一度、月1回のペースで掲載。『週刊少年ジャンプ』では「月イチ連載」と表記された。
- ↑ 当初は「背徳の掟編」に2、3回で区切りをつけた後「罪と罰編」の続きに戻る予定だった。
- ↑ 作中での略記は「D・S」。当記事もそれに倣う。
- ↑ 空を飛ぶ空中都市であり、作中では外観から「古代聖典の箱舟のよう」と表現される(単行本10巻、P.153)。そのことから「方舟」とも呼ばれるが、その実態は「エウロペアの十賢者」らが操船する数々の武装を備えた宇宙戦艦である。彼らが呼ぶところの正式名称は「キング・クリムゾン・グローリー級 超無敵宇宙戦艦 ジャンボ・ノア」(単行本13巻、P.67)。
- ↑ HAQ本 p.168
- ↑ 本作は、もう一つの読み切り作品である『VIRGIN TYRANT』とも同一世界観であることが語られている。HAQ本 p.168
- ↑ HAQ本 p.207
- ↑ 本作では旧約聖書の一節にある「神は言われた。『光あれ。こうして、光があった。』」などのように、現象が結果として即座に現れる力を指し示す。
- ↑ 『WIZARD!!』において。
- ↑ 作者は『三つ目がとおる』『つらいぜ!ボクちゃん』の影響と述べている。HAQ本 p.32
- ↑ 不意を突いた攻撃でガラを地に付かせた程。単行本1巻、P.149〜151
- ↑ 作者がいずれ採用する予定の裏設定として、ラーズ・ウルの息子ということが密かに明かされている。HAQ本 p.11
- ↑ 14.0 14.1 14.2 父親の正体に関しては裏設定として同人誌、及び公式質問サイトでダーク・シュナイダーと明かされている。
- ↑ HAQ本 p.54
- ↑ HAQ本 p.62
- ↑ 公式設定上はD・Sよりも年下ということになっているが、原作描写から、彼のほうが数十歳年上とも取れる。
- ↑ ジオより語られる。単行本24巻P.67、68
- ↑ HAQ本 p.24
- ↑ 単行本3巻、P.141。ダイ=アモンが『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物であるシュトロハイムのパロディ演技で焦るといったギャグ描写とされている。なお、雑誌掲載時のこのコマの部分は広告スペースであった。
- ↑ HAQ本 P.96
- ↑ 萩原一至公式サイトHAQコーナーログより
- ↑ 作者によると「薄幸の王子」であったらしく(HAQ本では「幸せ」と誤記があるが、公式BBSで直後に作者自身のレスで「薄幸」と修正が入っている)、出生と王家との関わりには何がしかの因縁があった模様。
- ↑ 「背徳の掟編」において。
- ↑ なお、「背徳の掟編」第1話(「背徳の掟編Ⅰ」)の扉イメージイラスト(雑誌掲載時のカラーページ見開き。単行本19巻、P.8、9。また、単行本26巻の折込ピンナップのカラーイラスト)ではD・Sがこの剣を持っているが、その理由などの詳細は不明。
- ↑ HAQ本ではジオと共にラーズを追って出奔した設定も語られている。
- ↑ シーラの上に、ラーズとは血の繋がりのない第一王女であるアーロンがいた(本編未登場・故人)。13巻の五英雄の回想シーンでその姿を確認できる。名前の由来は「メタルクイーン」と呼ばれたリーアーロンから。HAQ本 p.71
- ↑ 兄であるラーズと年齢が一緒なのは、ラーズが復活した際の肉体年齢が当時のシーラと同い年の時だったため。
- ↑ HAQ本 p.73
- ↑ HAQ本 p.112
- ↑ 作者自身が公式サイトで解答した内容。またプレイステーション用ゲーム『虚ろなる神々の器』においてもこの設定は使用されている。なお、このゲームでの設定は「ベニー松山(シナリオライター)と話し合って決めた、作者公認の準公式設定」となっている。そのため、魔戦将軍や侍の過去など、原作では今後も触れられない可能性の高い箇所に関しては、「ほぼ公式設定」となっているとのこと。
- ↑ HAQ本 p.200
- ↑ HAQ本 p.115、p.174
- ↑ HAQ本 p.289
- ↑ HAQ本 p.148
- ↑ HAQ本 p.138
- ↑ 元は最下層のジュデッカに封じられていたが、400年前の戦いで開放された後に再度一つ上層のトロメアに封じ直されている。その際にガブリエルを捕らえ最下層ジュデッカに封じ込めていた。
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ HAQ本 P.69
- ↑ トロールやオーガなどもこれに属する。
- ↑ HAQ本 p.204
- ↑ D・Sの評価によればこの時点でアンスラサクス以上の戦闘力を持っていた様子。
- ↑ HAQ本 p.212
- ↑ HAQ本 p.248
- ↑ HAQ本 p.203
- ↑ HAQ本
- ↑ Vジャンプ「虚ろなる神々の器」攻略本巻末の袋とじ記事。
- ↑ リリスのフィギュアが付属する限定版も発売された。
- ↑ HAQ本 p.196
- ↑ 上記CDブック『ワンダフリャ・メガデス』内でカルがプレイしているが、登場人物たちから「クソゲー」と酷評されている。
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 単行本6巻P.86、87
- ↑ 酒井康 著 「虹色の音詞II」157P
- ↑ 『週刊少年ジャンプ』掲載のページ数が、単行本収録を満たす分量になるまで期間が生じたためと思われる。