洗濯

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洗濯(せんたく)とは、汚れた衣類などの繊維製品をきれいにするために洗う行為をさす。

洗濯は基本的な家事のひとつであり、専用の機械(洗濯機)を用いる機械洗いと、たらいなどの道具を用いる手洗いとがある。日本など近代化された地域では洗濯機と化学物質(洗剤)が用いられることが多い。 洗濯機の普及以前にはたらい、洗濯板が広く使用され、洗剤の代わりに石鹸灰汁を用いた。洗濯板を使用しての洗濯は、重労働であった。 なお、洗剤、石鹸、灰汁は、主に界面活性剤の効果を狙って使用される。

かつて水がきれいな地域では川や池などで洗濯が行われていた。尿が洗剤代わりにされていた地域もある。

顧客の衣類を洗濯する専門の業種は「クリーニング業」と呼ばれる。界面活性剤による洗濯のほか、ドライクリーニングなどの手法を用いて洗浄する。

歴史

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絵表示

現行の取扱い絵表示

  • 日本の「家庭用品洗濯等取扱い絵表示」(JIS L 0217)では、洗濯機による洗濯ができる場合には洗濯機のマークが用いられ、液温(上限の液温で「40」や「30」)、水流(弱水流の場合は「弱」)、使用する洗剤の性質(中性洗剤の場合は「中性」)などが併記される[1]。また、手洗いによる洗濯のみができる場合(洗濯機使用不可)には手洗い容器のマークと「手洗イ」の文字が用いられ、液温(上限の液温「30」など)などが併記され、手洗いも不可の場合には手洗い容器に×印を重ねた表示が用いられる[1]
  • 国際的な「ケアラベル・取扱い絵表示」(ISO 3758)(en)では、常に手洗い容器のマークが用いられ、液温(上限の液温で「40」や「30」)などが併記される[1]。そして、洗濯機による洗濯が可能な場合には、普通操作の洗濯機洗いについては無印、弱い操作の洗濯機洗いのみ可能な場合は下線一本、非常に弱い操作の洗濯機洗いのみが可能な場合には下線二本が、それぞれ手洗い容器のマークの下に付記され、手洗いのみができる場合(洗濯機使用不可)には手洗い容器のマークに手を浸している絵文字が用いられる[1]。洗濯ができないものについては手洗い容器に×印を重ねた絵文字が用いられる[1]

なお、アメリカ合衆国では文章のみで取り扱い指示がなされている。

JISのISOへの整合化へ

1995年1月の世界貿易機関(WTO)による貿易の技術的障害に関する協定(TBT)の発効等により、国内規格の国際規格への整合化が順次行われており、JIS L0217 のISO 3758 との整合化についても2014年度中に日本工業標準調査会(JISC)において審議されることとなっており、議決された場合には改正(一部制定を含む)の公示が予定されている[2]

洗濯用品

派生語

洗濯の語句は、転じて心身(特に心)をリフレッシュすることを比喩することもある。

  • 例: 命の洗濯

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 『2011年版 くらしの豆知識』 独立行政法人国民生活センター、2010年、247頁
  2. 繊維製品の洗濯絵表示JIS 改正の検討について- JIS L0217 のISO 3758 との整合化- 経済産業省

関連項目

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