東亜大学
テンプレート:Infobox 東亜大学(とうあだいがく、テンプレート:Lang-en)は、山口県下関市一の宮学園町2番1号に本部を置く日本の私立大学である。1974年に設置された。大学の略称は東亜大(とうあだい)、東亜(とうあ)、UEA。
概観
大学全体
石津照爾、野村武衛、井上吉之、林恵海、村本福松、館良雄、櫛田薫らにより、人文・社会科学系、自然科学系の学部をそろえた総合大学として創立発起。国際的な場で、学術的かつ学際的な研究や教育を実施し、他人のために汗を流し、一つの技術を身につけた人材の養成を目的とすることを建学の精神としている。
教育および研究
開学以来、豊かな人間性を育む教養教育と、専門技術を習得する実学教育を融合させた、「教養と専門的な技術を併せ持つ人材を育成する人間教育」の実施という、実学重視の教育理念を掲げている。そのため、様々な資格・免許が取得できるカリキュラムを整備している。代表的なものは、学部では、幼稚園から高等学校までの各教諭一種免許状、保育士資格、栄養士資格、食品衛生管理者資格など。大学院では、中学校や高等学校の専修免許状(あらかじめ当該一種免許状が必要)などがある。また、大学院は、臨床心理士、税理士、公認会計士など、「理論と実学を究めた高度専門職業人」の養成をミッションとし、その理念に基づいた研究システムを構築している。
学風および特色
綾羅木郷遺跡、壇ノ浦の戦い、巌流島の決闘、そして幕末から明治維新と、日本史上の数々の舞台が本学からほど近くに点在しており、歴史の息吹を感じられる落ち着いた環境の中にある。また、本学が置かれる下関市が、関門海峡を挟んで九州からの本州の玄関口であるという地理上の特性と、本学からJR新下関駅が徒歩圏内にあるというアクセスの良さから、県外から通う学生や教員も珍しくない。
スポーツ系のクラブ活動も盛んであり、中でも野球部と男子バレーボール部は強豪で、プロ選手および日本代表選手を輩出している。特に、野球部は、大学野球の最高峰である明治神宮野球大会を3度(1994年、2003年、2004年)制覇している。
大学院では、博士前期課程臨床心理学専攻の社会人長期履修生入学制度設置、通信制修士課程と各専攻開設など、社会人向けキャリアアップや生涯学習にも力を注いでいる。特に、通信制大学院での法学専攻は、全国でも他に例がなく、通信制で税理士試験における税法系科目についての学位取得による試験免除資格を取得できる、事実上日本唯一の大学院として知られる。また、デザイン学部トータルビューティー学科は、4年制大学で理美容師の国家試験受験資格を取得できる、日本初の学科である。
沿革
略歴
1966年、人文・社会科学系、自然科学系の学部をそろえた総合大学として創立発起。1967年、設立代表者に櫛田薫が就任。1972年、学校法人東亜大学学園ならびに東亜大学経営学部設置認可申請準備を経て、1974年2月に設置。
年表
- 1966年3月 石津照爾、野村武衛、井上吉之、林恵海、村本福松、館良雄、櫛田薫らにより、人文・社会科学系、自然科学系の学部をそろえた総合大学の創立発起
- 1967年7月 設立代表者に櫛田薫が就任
- 1972年1月 学校法人東亜大学学園ならびに東亜大学経営学部設置認可申請準備
- 1974年2月 学校法人東亜大学学園ならびに東亜大学経営学部経営学科設置
- 1974年4月
- 東亜大学開学
- 経営学部(経営学科)を開設
- 1981年4月 工学部(機械工学科、食品工業科学科、組織工学科)を開設
- 1982年-月 厚生省により工学部の食品工業科学科が食品衛生管理者、食品衛生監視員資格の認定を受ける
- 1992年4月 東亜大学総合学術研究科((博士課程5年一貫制)総合技術専攻、情報システム専攻、応用生命科学専攻、アジア開発経済専攻)開設
- 1993年4月 デザイン学部(デザイン学科)開設
- 1994年4月 大学院総合学術研究科(博士課程5年一貫制)に、デザイン専攻と企業法学専攻を開設
- 1995年4月
- 大学院総合学術研究科(博士課程5年一貫制)に経営管理専攻、総合人間・文化専攻を開設
- 大学に法学部(企業法学科)を開設
- 1998年4月 工学部に生命科学工学科を開設
- 1999年4月
- 東亜大学総合学術研究科(博士課程5年一貫制)に食品科学専攻、生命科学専攻、臨床心理学専攻を開設
- 工学部の組織工学科をシステム工学科に名称変更
- 2000年4月
- 大学に総合人間・文化学部(総合人間・文化)を開設
- 通信制大学院総合学術研究科((修士課程)法学専攻、人間科学専攻、環境科学専攻、情報処理工学専攻)を開設
- 2001年4月
- 経営学部に開発経済学科を開設
- 法学部に法律学科を開設
- 2002年4月 通信制大学院総合学術研究科(修士課程)にデザイン専攻を開設
- 2003年4月
- 工学部システム工学科を情報システム創造工学科に名称変更
- 工学部生命科学工学科を医療工学科に名称変更
- 2004年4月
- 経営学部(経営学科、開発経済学科)と法学部(企業法学科、法律学科)を統合し、サービス産業学部(サービス産業学科)に改組
- 工学部(全学科)を医療工学部(医療工学科、食品安全工学科、医療情報工学科、医療福祉機械工学科)に改組
- 2005年4月 医療工学部の医療情報工学科を医療工学科に統合
- 2006年4月 医療工学部の食品安全工学科と医療福祉機械工学科の学生募集停止
- 2007年4月
- 総合人間・文化学部(総合人間・文化学科)とサービス産業学部(サービス産業学科)を統合し、人間科学部(人間社会学科、スポーツ健康学科)に改組
- 医療工学部に医療栄養学科を開設
- デザイン学部にトータルビューティー学科を開設
- 東亜大学総合学術研究科(博士課程5年一貫制)の情報システム専攻、総合人間・文化学専攻、生命科学専攻の学生募集停止
- 東亜大学総合学術研究科(博士課程5年一貫制)に総合技術専攻、医療生命科学専攻を設置
- 2009年4月 医療工学部を医療学部に名称変更
- 2011年4月
- 東亜大学総合学術研究科(博士課程5年一貫制)の総合技術専攻、医療生命科学専攻の学生募集停止
- 東亜大学総合学術研究科(博士課程5年一貫制)に医療科学専攻を設置
- 2012年4月
- デザイン学部を芸術学部に名称変更
- デザイン学科をアート・デザイン学科に名称変更
- 医療学部の医療栄養学科を健康栄養学科に名称変更
- 人間科学部の人間社会学科を心理臨床・子ども学科と国際交流学科に改組
基礎データ
所在地
大学キャンパス(山口県下関市一の宮学園町)
象徴
スクールカラー
スクールカラーは、青。マンセル値:5.5PB 2.9/15。
シンボルマーク
シンボルマークは、本学の略称である「UEA」のそれぞれのラテンアルファベットが、縦方向に組み合わさった形を成している。スクールカラーとともに使用する場合は、背景にスクールカラーを用い、シンボルマークを白抜きで表示する。
学歌
- 「東亜大学学歌」
- 作詞 櫛田 薫
- 作曲 平井康三郎
教育および研究
組織
学部
- 医療学部(2013年度)
- 医療工学科
- 健康栄養学科
- 人間科学部(2013年度)
- 心理臨床・子ども学科
- 児童教育専攻
- 国際交流学科
- スポーツ健康学科
- 保健体育専攻
- 柔道整復コース
- 心理臨床・子ども学科
- 芸術学部(2013年度)
- アート・デザイン学科
- トータルビューティー学科
- 人間科学部
- 人間社会学科(2011年度まで)
- 心理臨床コース
- 子ども発達コース
- 社会福祉コース
- 観光文化コース
- 心理臨床・子ども学科(2012年度から)
- 心理臨床コース
- 保育・幼児教育コース
- 初等教育コース
- 国際交流学科
- 観光マネジメントコース
- 異文化コミュニケーションコース
- スポーツ健康学科
- スポーツ教育・コーチングコース(2012年度から)
- 健康・マネジメントコース(2011年度まで)
- 健康マネジメントコース
- 柔道整復コース
- アスリート育成コース(2011年度まで)
- 教育・コーチングコース(2011年度まで)
- 人間社会学科(2011年度まで)
- 医療学部
- 医療工学科
- 臨床工学コース
- 救急救命コース
- 動物看護学コース
- 医療秘書・情報コース(2011年度まで)
- 医療栄養学科(管理栄養士養成施設)(2012年度まで)
- 管理栄養コース(下記のプログラムは2011年度まで)
- 臨床栄養プログラム
- 調理栄養プログラム
- 食品開発プログラム
- スポーツ栄養プログラム
- 管理栄養コース(下記のプログラムは2011年度まで)
- 健康栄養学科(管理栄養士養成施設)(2012年度から)
- 管理栄養コース
- 食品衛生コース
- スポーツ栄養コース
- 医療工学科
- デザイン学部(2011年度まで)
- デザイン学科
- アニメーション・映像コース
- アート・教育コース
- 産業デザインコース
- 動物・生活デザインコース
- トータルビューティ学科
- メイク・ネイル・エステティックコース
- 美容デザインコース
- ファッション環境コース
- ビューティサイエンスコース
- デザイン学科
- 芸術学部(2012年度から)
- アート・デザイン学科
- アニメ・映像コース
- 絵画・造形コース
- ビジュアルデザインコース
- トータルビューティー学科(美容師養成指定施設)
- ヘア・メイクアートコース(2013年まで)
- エステティックコース(2013年まで)
- ファッション環境コース(2013年まで)
- 美容プロフェッショナルコース(2014年から)
- メイク・ネイル・エステティックコース(2014年から)
- ファッション・ビジネスコース(2014年から)
- ビューティーサイエンスコース
- アート・デザイン学科
大学院
- 総合学術研究科(5年一貫制博士課程(通学制))
- 医療科学専攻
- 医療工学分野
- 栄養学分野
- 人間科学専攻
- 人間学分野
- 健康・スポーツ科学分野
- 東アジア文化研究分野
- デザイン専攻
- 臨床心理学専攻(日本臨床心理士資格認定協会第1種指定大学院)
- 医療科学専攻
- 総合学術研究科(修士課程(通信制))
- 法学専攻(修士(法学))
- 人間科学専攻(修士(人間科学))
- 環境科学専攻(修士(環境科学))
- 情報処理工学専攻(修士(工学))
- デザイン専攻(修士(芸術))
通学制では、全専攻とも、修了時に授与される学位は、博士(学術)である(ただし、一定条件下で、修士(学術)となることもある)。通信制は、修了の際に授与される学位の専攻名は専攻ごとに異なる(詳細は上記を参照)。
附属機関
学部附属施設
大学院附属施設
- 東亜大学大学院附属 臨床心理相談研究センター
大学関係者と組織
大学関係者一覧
教員
- 勝田茂 - 本学大学院名誉教授。医学者、医学博士。日本体育学会副会長、日本体力医学会理事、日本運動生理学会理事。筑波大学名誉教授
- 村山正治 - 本学大学院客員教授。臨床心理学者、教育学博士。臨床心理士。日本臨床心理士会学校臨床心理士専門委員会委員。九州大学名誉教授
- 増井武士 - 本学大学院客員教授。臨床心理学者、教育学博士。臨床心理士。日本心理臨床学会常任理事、日本臨床心理士会全国区代議員、日本産業カウンセリング学会理事などを歴任
- 田村諄之輔 - 本学大学院教授。商法学者、博士(法学)。日本信託法学会常務理事、法制審議会商法部会委員、司法試験第二次試験考査委員などを歴任
- 金子宏 - 本学大学院教授。法学者。著書『租税法』(弘文堂)で知られる租税法学界権威。東京大学名誉教授
- 塩野宏 - 本学大学院教授。法学者。東京大学名誉教授。紫綬褒章(1998年)。日本学士院会員(1999年)
- 森嶌昭夫 - 本学大学院教授。法学者。ハーバード・ロー・スクール客員教授、法制審議会民法部会委員、司法試験第二次試験考査委員などを歴任。名古屋大学名誉教授。国際交流功労者文部科学大臣賞(2002年)
- 所一彦 - 本学大学院教授。法学者。元日本犯罪社会学会会長。立教大学名誉教授
元教員
- 山崎正和 - 元本学学長(- 2005年5月)。劇作家、文学博士。文部科学省中央教育審議会委員、内閣総理大臣私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」メンバー。大阪大学名誉教授。文化功労者
- 安部一成 - 元本学学長。経済学者、経済学博士。西南学院大学教授、山東大学(中国)客員教授、復旦大学(中国)顧問教授などを歴任。山口大学名誉教授
- 吉田修 - 元本学大学院長(- 2000年3月)。医学者、医学博士。前奈良県立医科大学学長。日本癌治療学会総会会長、同理事などを歴任。京都大学名誉教授。高松宮妃癌研究基金学術賞(1985年)。紫綬褒章(1997年)
- 馬場禮子 - 元本学大学院教授。臨床心理学者、医学博士。臨床心理士。日本臨床心理士資格認定協会常任理事、日本心理臨床学会常任理事などを歴任
- 川北博 - 元本学大学院教授。会計学者、博士(会計学)。公認会計士。国際会計士連盟日本代表、アジア太平洋会計士連盟会長、日本公認会計士協会相談役などを歴任
- 神森智・・・平成6年から平成13年まで在籍。
- 江島潔・・・平成4年から平成6年まで在籍。
- 尹大栄・・・平成5年から平成9年まで在籍。
- 津田重憲・・・平成元年から平成14年まで在籍。
ほか。
出身者
政界
学界
- 吉岡正道 - 東京理科大学教授。明治大学大学院を経て、本学大学院学位授与(博士(学術))
- 馬越恵美子 - NHK英語講師。桜美林大学教授、筑波大学客員教授。上智大学卒業後、慶應義塾大学大学院を経て、本学大学院学位授与(博士(学術))
- 佐竹元吉 - お茶の水女子大学教授。東京薬科大学卒業後、本学大学院学位授与(博士(学術))
スポーツ界
- 大越基 - 元プロ野球選手(福岡ダイエーホークス)。2007年 総合人間・文化学部(スポーツ学研究室)卒業(プロ野球引退後に編入)
- 中東直己 - プロ野球選手(広島東洋カープ)。2003年 第34回明治神宮野球大会優勝
- 深沢和帆 - プロ野球選手(読売ジャイアンツ)。2006年 大学生・社会人ドラフト5巡目。中途退学
- 直弘龍治 - Vリーグ・バレーボール選手(JTサンダーズ)。1999年 第20回夏季ユニバーシアード(パルマ・デ・マリョルカ大会)準優勝。全日本男子代表
- 田辺修 - Vリーグ・バレーボール選手(東レ・アローズ)。全日本男子代表
- 内冨寛法 - Vリーグ・バレーボール選手(JTサンダーズ)。2002年 第55回全日本インカレ3位
- 松崎廣光 - Vリーグ・バレーボール選手(サントリーサンバーズ)。2008年 第34回西日本インカレ優勝、2008東西インカレ3位(キャプテン)
- 坂梨朋彦 - Vリーグ・バレーボール選手(堺ブレイザーズ)。2008年 第34回西日本インカレ優勝、2008東西インカレ3位、2009年 第62回全日本インカレ3位(キャプテン、)、2006年度全日本男子ジュニア代表、2010年度全日本男子シニア代表候補
- 伊東勇樹 - Vリーグ・バレーボール選手(パナソニック・パンサーズ)。2008年 第34回西日本インカレ優勝、2008東西インカレ3位、2009年 第62回全日本インカレ3位、2010年度全日本男子シニア代表候補
- 筧本翔昴 - Vリーグ・バレーボール選手(JTサンダース)。2008年 第34回西日本インカレ優勝、2008東西インカレ3位、2009年 第62回全日本インカレ3位、2006年度全日本男子ジュニア代表、2010年度全日本男子シニア代表候補
対外関係
提携協力校
- 韓国
- 大邱産業情報大学(Taegu Polytechnic College)
- 世明大学校(Semyung University)
- 昌信大学(Changshin College)
- 大邱産業情報大学(Daegu Polytechnic College University)
- 慶一大学校(Kyungil University)
- 韓国デジタルメディア高等学校(Korea Digital Media High School)
- 中国
- 山東芸術学院(Shandong College of Arts)
- 台湾
- 修平技術学院(Hsiuping Institute Of Technology)
- 静宜大学(Providence University)
提携校
- 日本医療学園附属 東亜看護学院
- 日本医療専門学校
- 日本医療情報学会が認定する医療情報技師資格取得を目指す
備考
- 本学は1999年4月から2002年12月まで、通信制大学院の講義配信と、大学の保有する学術研究・教育成果を公開講座として全国に配信することを目的として、スカイパーフェクTV!(スカパー!): 207chにて東亜大学学園衛星放送 UNIV.CSを運営していた。同放送終了後は、通信制大学院の講義はブロードバンドによって配信されている
- 下関駅東口前にあった商業施設・サンロード(1977年開業、1988年閉鎖)の跡地にサテライトキャンパスを建設する計画を立ち上げ、同地を買収した。しかし、財政難などの理由により計画が頓挫し、2003年に買収額を大幅に下回る金額で売却することとなり、学内外に大きな議論を起こした。現在、サンロード跡地には結婚式場が立地している
- 韓国の釜山に東亜大学校という本学とほぼ同名の私立大学があるが、本学とは関係がない