まじっく快斗
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『まじっく快斗』(まじっくかいと)は、青山剛昌の漫画作品。『週刊少年サンデー』1987年26号に初登場。その後、同年の週刊少年サンデー11月増刊号より連載化された。翌1988年8月号まで連載していたが、『週刊少年サンデー』で『YAIBA』の連載が決まったため中断。2014年現在も未完のままである。『名探偵コナン』・『YAIBA』執筆中も『週刊少年サンデー増刊号』や『週刊少年サンデー』に不定期に掲載されている。不定期連載ではあるが、『週刊少年サンデー』史上最も連載期間が長い作品[1]である。
あらすじ
マジック好きの高校生・黒羽快斗はある日、自室に隠し扉があることを発見する。それは、8年前にマジックの最中に事故死した世界的マジシャンの父・黒羽盗一が仕掛けた最後のマジックだった。そこにあったのは世界的な大泥棒・怪盗キッドの衣装。キッドは8年前から姿を消していたが、最近になって復活していた。快斗は衣装を纏い、キッドに会いに行った。そこで出会ったのはかつて父の付き人をしていた、寺井黄之助だった。快斗は父が怪盗キッドであり、事故死ではなく殺されたのだと知らされる。快斗は父を殺した人物を探すべく、自ら怪盗キッドとなる。
怪盗キッドとして活動していたある日、快斗は自分を「黒羽盗一」と呼ぶ組織と遭遇し、彼らこそが父の仇だと確信する。その組織が求めるのは不老不死が得られるという伝説のビッグジュエル・パンドラ。快斗はその野望を阻止すべく、組織より先にパンドラを見つけ出して、破壊することを決意する。
作品構造
作者・青山剛昌の代表作『名探偵コナン』に怪盗キッドが登場した(参照:スピンオフ作品)ことにより広く知られることとなったが、連載開始は本作の方が古く、作者の初連載作品でもある。また、1987年の初出以前に原型作品『さりげなくルパン』が存在する[2]。
本作は、現実的な世界を追求している『コナン』にくらべコミカルな世界観なため、非現実的なトリックを使ったり、魔法が存在する。しかし、「謎の組織」、「主人公が正体を偽り世間一般に秘密にしている」、「主人公の元の容姿や声が似ている」[3]など両作には共通(類似)の設定が多数あり、作者によれば、この設定には何か理由がある様子。また、主人公・怪盗キッドに対する印象も両作品の間で印象が異なり、『コナン』におけるキッドはクールさが強調されている。
増刊号連載期は単にコミカルな怪盗ものといった雰囲気であったが、盗一の仇である組織が登場して以降、快斗の盗みの目的が明確化したこともあり若干趣が変わっている。コミカルな世界観であることに変わりはないものの、組織の影がちらついたり、父の過去にまつわるエピソードがあったりと以前にはなかったシリアスさが加わるようになり、初期のように特に意味もなくキッドに変身したり、正体露見の可能性のある学校や青子の前で快斗がキッドに扮することはなくなった。
初期の各話サブタイトルには、有名映画のタイトルをもじったものが使用されていたが、「パンドラ」の設定登場後は、各話でキッドがターゲットとしたビッグジュエルの名(これらビッグジュエルの名には大抵「色」の名称が入る)がそのままサブタイトルに使用されることとなった(現在コミック未収録の「怪盗淑女の巻」は、初代キッドが初めて盗んだ宝石=怪盗淑女、という設定)。また、初期は1話完結だったが、最近のエピソードは前後編の2話構成となっている。現在、「怪盗淑女の巻」前編・後編のみがページの関係上コミック化されていない。
連載開始から20年以上経ったこともあり、作品初期と現在では絵柄が大きく異なる。
怪盗キッド
変幻自在・神出鬼没の怪盗で、コナンとはライバル関係。その正体は、高校生の黒羽快斗。 そのクールなビジュアルかつキザな一面を持つことから、怪盗ながらもファンが大勢いる。
初代キッドは黒羽快斗の父・盗一で、快斗は二代目である。なお、快斗がキッドの名を襲名するまでの僅かな期間ではあるが、盗一の付き人である寺井黄之助がその名を騙って活動していたことがある。
「怪盗」の名の通り、犯行予告状を送りつけ、狙った獲物はあざやかな手口で盗み出す。主に宝石を専門に狙う。18年前のパリにて初めて出没、8年前に一旦動きを潜めたが、最近日本で活動を再開した。神出鬼没で大胆不敵、マジックと変装が得意[4]で、何人もの声色を変声機なしで使うことができる。作中で表される英語表記は「Kid the phantom thief」であり、これをもじって他人がキッドに成りすました際には、「神が見捨てし仔の幻影」と名乗ったこともある。
『まじっく快斗』と『名探偵コナン』共通で、純白のシルクハットにマント、モノクル[5]といった衣装を身に纏う。この衣装は元々初代キッドの盗一が自身のマジックショーで使う予定だったものを流用している。『コナン』原作・アニメ・OVAではネクタイは赤色でモノクルの反射の色は白色であるが、作画変更が行われた劇場版『銀翼の奇術師』以降ではネクタイは朱色、モノクルの反射の色は灰色になっている。トランプを発射する拳銃(トランプ銃)や、折りたたみ式のハンググライダー、催眠スプレー、そしてダミーの人形などのアイテムを駆使して獲物を狙う。『快斗』の本編では、これにさらにプラスしてアドバルーンやローラースケートやロープ、さらにオリジナルアイテムなど様々な物を使用する。作品内の一部では「快盗」の表記も使われている。
その犯行は劇場版『世紀末の魔術師』時点での警察発表によると、件数は134件(うち15件は海外で、アメリカ・フランス・ドイツなど12ヶ国)、盗まれた宝石類は延べ152点、被害総額は387億2500万円に上る。
本来の名称は怪盗1412号であり、由来はどこかの警察的組織[6]が極秘に彼につけたシークレットナンバー「1412」が外部に漏れ、そう呼ばれるようになったという。しかし、日本では各国の警察を子供のように手玉にとる怪盗1412号に興味をもった若手小説家(工藤優作)が、新聞記者が殴り書きした1412をKID.と誤読したため、それが定着して「怪盗キッド」と呼ばれるようになった。マスコミからは「平成のルパン」や「月下の奇術師」とも呼ばれている。
その鮮やかな手口と優雅な振る舞いで一般人からは絶大な人気を誇り、キッドの予告の現場には大勢のキッドファンが集まることが多く、逆にアンチキッドの青子は若干浮き気味である。
登場人物
メインキャラクター達の姓または名には、それぞれ「色」を表す漢字が入っている。担当声優は、アニメ『名探偵コナン』および『まじっく快斗』におけるもの。
主要人物
- 黒羽 快斗(くろば かいと)
- 声 - 山口勝平
- 本作の主人公。二代目怪盗キッド。
- テンプレート:Main
- 中森 青子(なかもり あおこ)
- 声 - 岩居由希子(『名探偵コナン』76話)、高山みなみ(『名探偵コナン』219話、OVA)、藤村歩(『まじっく快斗』)
- 本作のヒロイン。快斗の幼なじみ。一人称は「青子」。江古田高校二年生。年齢は初登場時16歳で、誕生日の話が描かれてからは17歳になる。9月生まれで、名前の「青子」は誕生石のサファイアから付けられた。キッドの正体が快斗だということは知らない。
- 警察官の父親がキッドをなかなか捕まえることができない上に、盗んだ宝石のほとんどをすぐに返却してしまう奇行などから、キッドのことは好きになれずにいるが、その憎めない行為から応援することもあるなど、微妙な感情を抱いている[7]。快斗とは互いに気になる存在であるものの、鈍感であるため、その自覚は薄いようである。また、スキーは下手だが、魚料理が好きというのは快斗とは対照的なところである。
- 自分のことを話すとき「青子は〜」と言ったり、すぐムキになったりする所があるなど、やや幼い面がある。初登場時の紅子やアン王女(アニメのみ)に見惚れるなど、美人には弱いようである。
- 『名探偵コナン』のヒロイン・毛利蘭は、青子のデザインをそのまま使用したため青子とは顔が瓜二つである(現在は髪型だけが違っている)。
- 中森 銀三(なかもり ぎんぞう)
- 声 - 石塚運昇
- 青子の父親。当初は港警察署に所属する警部で、後に警視庁捜査二課へ転属となる。年齢は41歳。先代キッドの頃から、キッドを逮捕するため追い続けている。本作においてはキッドを捕えるべく毎度気炎を吐くものの、結果的にいつも振り回されてしまうという負け役としての描かれ方が多い。快斗とは顔なじみであるが、娘と同様、彼がキッドであることは知らない。この作品では「ガニマール警部」のような役回りとなっている。
- 『名探偵コナン』に初登場した際には、コナンより先にキッドの暗号を解くなど、刑事として優れた捜査力、推理力を披露している。
- 『名探偵コナン』における彼についてはこちらを参照。
快斗の家族・協力者
- 黒羽 千影(くろば ちかげ)
- 声 - 富沢美智恵
- 快斗の母親。当初は名前がなかったが、アニメ化にあたり設定された。夫・盗一の死後、女手ひとつで快斗を育てている。盗一がキッドになった切っ掛けを作った人物であり、快斗がキッドを継いだことを黙認し、見守っている。
- 原作の第1話では自宅で青子に快斗の弱点(魚)を教えるやりとりをし、夕食の揚げ物を作っている様子が描かれたのみだが、アニメ版では盗一の稼いだ財産を派手に使っており、快斗に対しても「あなたも多分、これから忙しくなりそうだから」と言い残し、これから起こることを見越しているようでありながら、海外へ遊びにいくなど奔放に描かれている。原作の「怪盗淑女」で24年ぶりに再登場した際には、大幅な作画変化により大きく容姿が変更され、アニメと同じく海外に遊びに行っている模様。
- 20年前までは、「昭和の女二十面相」とも謳われた女怪盗「怪盗淑女(ファントム・レディ)」として活動し、お宝を悪用して荒稼ぎをする者達の妨害を行っていた。引退から2年後、自分の名を騙った予告状の存在を知り久々にパリで仕事をするが、それ自体が彼女を始末するための罠であり、その場に居合わせた盗一に助けられる。同時に求婚され、それを受け入れて結婚し現在に至る。このことはキッド襲名後の快斗にも明かしており、さらには自分が現役時代に処理しきれなかった仕事の後始末も押し付けている(この件については『コナン』70巻を参照)。
- また、盗一によれば工藤有希子のエッセイのファンである。
- 黒羽 盗一(くろば とういち)
- 声 - 池田秀一
- 快斗の父親で、初代怪盗キッド。世界的なマジシャンであり、10代の頃から世界中を飛び回り、弱冠20歳でFISM(マジック協会国際連合)でグランプリを獲得するほどの腕前だった。師匠は世界的マジシャンのジェームズ・ホッパー(声 - 島香裕)。
- 怪盗キッドとしての活動開始は18年前、パリで怪盗淑女こと後の妻・千影と出会ったことから始まる。彼女の犯行現場に突然現れ、公衆の面前で危機から救ったことにより、「怪盗淑女の存在を人々の記憶から消し去るほどの大怪盗になる」という理由でキッドになった。しかし、8年前のマジックショーの最中、事故に見せかけて暗殺される。
- 『名探偵コナン』では20巻で名前を挙げられ[8]、34巻にて彼らしき人物の後姿が回想され、55巻で初登場する。
- キッドとしては工藤優作と対決し、互いにライバルと認めていた様子。マジシャンとしては、過去に女優の藤峰有希子とシャロン・ヴィンヤード(ベルモット)に変装術を教えた事がある。
- 寺井 黄之助(じい こうのすけ)
- 声 - 肝付兼太(『名探偵コナン』219話)、矢田耕司(『まじっく快斗』1話 - 8話)
- 怪盗キッドの助手を務める老人。61歳。普段は黒羽家の近所にあるビリヤード場「ブルーパロット」のオーナー。快斗からは「ジイちゃん」と呼ばれている。元は快斗の父・盗一の付き人であり、盗一の死後、その仇を討つため一時的に怪盗キッドの名を騙っていた。快斗が怪盗キッドとなる前の数件は彼によるものである。
- 車での送迎やハングライダーなどのツールの管理からトリックの助手まで、キッドのサポートを行う[9]。
- 『まじっく快斗』では登場後しばらくは姿を見せなかったが、1999年「ブラック・スターの巻」で11年ぶりに再登場する[10]。
江古田高校
- 白馬 探(はくば さぐる)
- 声 - 石田彰
- 身長180cm。体重65kg。A型。誕生日8月29日。
- キッドを捕まえようとしている高校生探偵。父親(声 - 長嶝高士)は警視総監。時間には正確で、常に懐中時計を所持している。犯人に対して「なぜこんな事を…」と決めゼリフを放つなどキザな性格。現場ではシャーロック・ホームズの格好をしている[11]。
- イギリス在住だったが、ロンドンブリッジ・ハイスクールから快斗と同じ江古田高校へ転校、のちに再びイギリスへ帰る。『ダーク・ナイトの巻』(4巻収録)で帰国し、コナン30巻で黄昏の館に招待されていたので、彼の日本不在時に快斗と江戸川コナン(工藤新一)との遭遇が3回(映画除く)あった事になる[12]。コナン55巻にも登場するが、再びイギリスに行っていたため、そこから帰国しての登場となった。
- 現場に残っていた毛髪のDNA鑑定で、キッドの正体が快斗であることを科学的に証明し知ることになるが、あくまで『キッド』として捕まえるべく、最初の一度以外は快斗が高校生の間は通常の同級生として接している。作中では自分以外の人間に快斗が捕まることをよしとせず、自分が海外に出向いている間にピンチになっていた快斗に対してアドバイスを送っていたりもする。快斗も白馬の実力は認めており、白馬が関わっていない時には「スムーズすぎて張り合いがない」とまで口にしており、互いによきライバルとして認識している様子。
- 日本に滞在する間は、「ばあや」と呼んでいる老婦人(声 - 鈴木れい子)が運転手を務めている。このばあやとは別にもう一人おっとりした性格のばあやがいる[13]。ワトソンという鷹を飼っている(『名探偵コナン』のみの登場)。
- アニメ版『まじっく快斗』では、世界最高峰の殺し屋であるスパイダーを追い日本に帰国した。江古田高校に転校した理由もスパイダーの活動がキッドのいる日本に集中すると予測しての事であり、第9話時点ではキッドにはそれほど興味を持っていない。
- 『名探偵コナン』における彼についてはこちらを参照。
- 小泉 紅子(こいずみ あかこ)
- 声 - 林原めぐみ(『名探偵コナン』219話、OVA)、沢城みゆき(『まじっく快斗』)
- 快斗の同級生で、怪しげな「赤魔術」という魔法を使う魔女。世界で唯一自分の虜にならないキッドを自分の虜にすることに執念を燃やし、今では好意を持っている。キッドの正体を知っている数少ない人物の1人であり、快斗が警察に捕まることをよしとせず、助けたこともあった。
- ちなみに現状は魚料理と同じくキッド(快斗)の苦手分野の対象とされており、彼を除いた2年B組の殆どの男子生徒が彼女に好意を持っていて、クリスマスやホワイトデーなどのイベント時に大量のプレゼントをもらう、というパターンがアニメ版の中では定着している。魔女としてキッドの前に現れるときは、露出の高い際どい格好で登場する(OVAではコナンに変な目で見られていた)。執事の老人(声 - 麦人)と2人暮らしだと思われる。
- 魔法を使う非現実的な世界のキャラクターであるため、怪盗キッドを『名探偵コナン』に登場するのにネックとなったと言われている[14]。
- 桃井 恵子(ももい けいこ)
- 声 - 岩居由希子(『名探偵コナン』219話)、茅野愛衣(『まじっく怪斗』)
- 快斗たちのクラスメイト。メガネを着用しており、茶髪でツインテールが特徴。青子とは親友で、快斗と青子の仲を茶化したりするなど、『コナン』における園子のような役割をしている。白馬や紅子など個性の強いクラスメイトにはついていけない様子で、青子とよくツッコミを入れている。『YAIBA』内に似たキャラクターが登場している。
謎の組織
かつて初代怪盗キッド(黒羽盗一)の命を奪った謎の組織。かなり規模が大きく、スネイクがボスと呼ぶ人物(声 - 飯塚昭三)も幹部の1人にすぎない。真の黒幕は「あのお方」と呼ばれる人物らしいが、正体は不明。また、『名探偵コナン』の「黒の組織」との関連も不明。
- スネイク
- 声 - 大塚芳忠
- 組織の一員。組織の命で伝説の宝石「パンドラ」を探しており、それが存在するという「ビッグジュエル」を次々と狙う。現在のキッドの正体が盗一の息子・快斗であることは知らない。組織の任務には忠実だが、スパイダーのことは毛嫌いしている様子で、彼の作戦を妨害したこともある。スパイダーと比較すると詰めが甘く、快斗にあしらわれてしまうことも多い。
- OVAではジャッカル(声 - 石井康嗣)という名前で登場した。
- スパイダー / ギュンター・フォン・ゴールドバーグ二世
- 声 - 浪川大輔
- アニメオリジナルキャラクター。「あのお方」が怪盗キッド抹殺のために差し向けた世界最高峰の殺し屋。表の顔は世界最高峰のイリュージョニストで、マジックショーを開催している。容姿は金髪の美男子だが、本性を現すと目に蜘蛛の刺繍の入った褐色の肌が顔を出す。白馬は表向きこそ怪盗キッドを捕まえるために日本に帰国したことになっているが、実際はこのスパイダーを追っていた。
- ただ殺すだけではなく、そのイリュージョンの腕を生かして、快斗や白馬だけではなく、魔術の専門家である紅子さえも見破れぬほど高度な幻覚を作り出し、彼らの内心に秘められた悪夢を再現して苦しめる。
おまけのページ
単行本収録。ドラマ『まじっく快斗』を演じる役者たちの舞台裏を描く、いわゆる「楽屋オチ」的な、本編のパラレルワールドネタ。"役者"たちの性格や設定も本編とは異なり、魚をイタズラに使う快斗や勝気でサバサバした性格の青子、気弱な紅子に関西弁の探などが登場する。第4巻には、コナン役の少年がケンタ・コネリー役で登場していた。各話ゲストキャラ"役"達の、意外なキャラクターとの一人二役が見られることから、スター・システム的な側面もある。なお、これをある程度成立させるためか、快斗と新一が競演している「ブラック・スターの巻」では両者が同じ画面内に登場することはなく、登場しても顔が出ないようにされている。
テレビアニメ
不定期放送
2010年、キッドがメインで登場する劇場版『名探偵コナン 天空の難破船』が公開されることから、その記念として本作単独でのアニメ化が決定。『天空の難破船』の公開日である4月17日に、アニマックスにて原作第1話「蘇る怪盗」がスペシャルアニメとして放送された[15]。なお、この話は翌週4月24日のアニメ『名探偵コナン』にて、「怪盗キッド誕生の秘密」として放送されている。
従来における『コナン』へのゲスト出演時は大半のキャラクターの声優が『コナン』のキャラクターとの兼役だったが、これを機に一部の配役が変更されている(青子、寺井、紅子、恵子)。
2011年8月には「夏の怪盗キッド祭り」と称し、『名探偵コナン』の枠内で第1・2週に本作のエピソードを、第3・4週に『コナン』のキッドが登場するエピソードを放送した。本作のストーリーはその後も『コナン』の枠内で不定期放送され、冒頭部でコナンが簡単な説明を行うほか、本作の原作版には登場しなかった『コナン』のキャラクターもコナン本人を含め一部がゲスト出演している。また、オープニングテーマ前奏部分のナレーションも通常のコナンによるものからキッドによるものになっている。2012年8月にも同様に「夏の怪盗キッド祭り」が行われたが、こちらでの『コナン』のエピソードは、過去に放送された「怪盗キッドと四名画」の再放送となっている。
本作のアニメ化に関しては『コナン』本編と若干異なる点があり、原作通りのギャグシーンが多数見られるほか、『コナン』では死ぬ確率が高いようなシーンでも死なない場合がある[16]。BGMには『まじっく快斗』オリジナルの曲が用いられている。作品発表から既に20年以上経過していることもあり、それに合わせた変更点・追加要素が存在する(通勤電車の案内用テレビ、電子メール、携帯電話、テレビ電話など)。
なお、『コナン』が旧社名の「東京ムービー」名義で製作されていたのに対し、本作はアニメーション制作のクレジットにおいても「トムス・エンタテインメント」の名義を使用しているが、2011年8月より『まじっく快斗』原作のアニメ放送に伴い、『コナン』も「トムス・エンタテインメント」名義になった。
第11話「涙のクリスタル・マザー」以前に、2004年のOVA『名探偵コナン コナンとキッドとクリスタル・マザー』でアニメ化されているが、こちらは本編と設定が異なっているため、パラレルワールドである。
スタッフ
- 原作 - 青山剛昌
- 監督 - 平野俊貴
- シリーズ構成 - 宮下隼一
- キャラクターデザイン - 佐藤正樹→須藤昌朋、牟田清司
- 色彩設計 - 吉澤大輔→宮脇裕美
- 美術監督 - 植田秀蔵→渡邊聡、植田秀蔵
- 撮影監督 - 柳田美和→野口龍生
- 編集 - 田熊編集室→田熊純
- 音響監督 - 長崎行男
- 音響効果 - 横山正和、横山亜紀
- 音楽 - 梅堀淳
- プロデューサー - 吉岡昌仁、浅井認→北田修一、浅井認、溝上猛→米倉功人、浅井認、溝上猛
- チーフプロデューサー -(不在)→諏訪道彦、石山桂一
- アニメーション制作 - トムス・エンタテインメント→TMS/V1 Studio
- 製作 - まじっく快斗製作委員会→ytv、小学館、トムス・エンタテインメント
主題歌
DVD版では、「君の涙にこんなに恋してる」を除きTV放送版とは別に新規で映像が作成されている。エンディングテーマの映像は一貫して同じものが使用されている。 アニマックス版では、エンディングテーマも地上波放送版とは別に新規で映像が作成されている。
オープニングテーマ
曲名 | 歌手 | 放送話 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1 | As the Dew | GARNET CROW | 第1話 (2010年4月24日) |
地上波以外ではテーマ曲が主題歌。地上波はアニマックスから1週遅れでの放送。 |
2 | Misty Mystery | 第2話 - 第6話 (2011年8月6日 - 12月24日) |
||
3 | 君の涙にこんなに恋してる | なついろ | 第7話 - 第12話 (2012年8月4日 - 12月29日) |
エンディングテーマ
曲名 | 歌手 | 放送話 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1 | Hello Mr. my yesterday | Hundred Percent Free | 第1話 (2010年4月24日) |
地上波以外ではテーマ曲が主題歌。地上波はアニマックスから1週遅れでの放送。 |
2 | ピルグリム | B'z | 第2話・第3話 (2011年8月6日・8月13日) |
「夏の怪盗キッド祭り」期間での放送。 |
3 | Your Best Friend | 倉木麻衣 | 第4話 - 第6話 (2011年9月24日 - 12月24日) |
|
4 | 恋に恋して | 第7話 - 第12話 (2012年8月4日 - 12月29日) |
各話リスト
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 原作[17] | DVD収録巻 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 2010年 4月17日 |
蘇る怪盗 | 宮下隼一 | 平野俊貴 | さんぺい聖 | 石川晋吾 小林利充 |
No.1(1巻) | 第1巻 |
第2話 | 2011年 8月6日 |
怪盗キッドの忙しいデート | 石川晋吾 | No.4(1巻) | ||||
第3話 | 8月13日 | 王女様はマジックがお好き | 吉永亜矢 | 岩永彰 | ふくだのりゆき | No.2(1巻) | ||
第4話 | 9月24日 | 魔女は涙をこぼさない | 宮下隼一 | 平野俊貴 | 古谷田順久 さんぺい聖 |
石川真理子 ふくだのりゆき |
No.6(1巻) No.10(2巻) |
第2巻 |
第5話 | 10月29日 | 運命のブルーバースデー | 平野俊貴 岩永彰 |
古谷田順久 | ふくだのりゆき | No.17(3巻) | ||
第6話 | 12月24日 | 聖夜(イブ)は恋するゲレンデで | 吉永亜矢 | 平野俊貴 | No.7(2巻) | |||
第7話 | 2012年 8月4日 |
華麗なるライバルたち | 宮下隼一 | No.14・No.15(3巻) アニメオリジナル |
第3巻 | |||
第8話 | 8月11日 | レッド・ティアーの秘密 | 吉永亜矢 | 宮繁之 | さんぺい聖 | 相坂ナオキ 南伸一郎 |
No.20(4巻) | |
第9話 | 9月29日 | 魔女と探偵と怪盗と | 平野俊貴 | 平野俊貴 ふくだのりゆき さんぺい聖 |
ふくだのりゆき | No.16(3巻) アニメオリジナル | ||
第10話 | 11月3日 | 追憶のゴールデン・アイ | 宮下隼一 | 佐野隆史 | 古谷田順久 | 大友健一 | No.22(4巻) | 第4巻 |
第11話 | 12月22日 | 涙のクリスタル・マザー | 吉永亜矢 | 加藤洋人 | 佐土原武之 古谷田順久 平野俊貴 |
No.19(4巻) アニメオリジナル | ||
第12話 | 12月29日 | ダーク・ナイトに愛の涙を | 宮下隼一 | 平野俊貴 | ふくだのりゆき | No.23(4巻) |
『名探偵コナン』での客演
『名探偵コナン』内で「まじっく快斗」のキャラクターが出るエピソードを記す。以下のほか、テレビドラマ『工藤新一への挑戦状〜さよならまでの序章(プロローグ)〜』にも映像のみ登場。
テレビアニメ(コナン)
放送日は日本テレビ系列を基準とする。
放送日 | 話数 | サブタイトル | ターゲット・目的 | 登場する キャラクター |
原作 |
---|---|---|---|---|---|
1997年 9月22日 |
76 | コナンVS怪盗キッド (1時間スペシャル) |
「漆黒の星(ブラック・スター)」 | 黒羽快斗[18][19] 中森銀三 中森青子 |
『名探偵コナン』File156 - 159(16巻) |
1999年 1月25日 |
132 | 奇術愛好家殺人事件(事件篇) | 死んだはずの人物の調査 | 黒羽盗一(名前のみ) | 『名探偵コナン』File192 - 196(20巻) |
2月1日 | 133 | 奇術愛好家殺人事件(疑惑篇) | |||
2月8日 | 134 | 奇術愛好家殺人事件(解決篇) | |||
2001年 1月8日 |
219 | 集められた名探偵! 工藤新一VS怪盗キッド (2時間スペシャル) |
駅前の「古い時計台」 | 黒羽快斗 中森銀三 中森青子 小泉紅子 桃井恵子 寺井黄之助 |
『まじっく快斗』 No.21(4巻) |
「黄昏の館」の財宝[20] | 白馬探 | 『名探偵コナン』File299 - 302(30巻) | |||
2004年 4月12日 |
356 | 怪盗キッドの驚異空中歩行 (1時間スペシャル) |
ビッグジュエル 「大海の奇跡(ブルー・ワンダー)」 |
中森銀三 寺井黄之助[21] |
『名探偵コナン』File453 - 456(44巻) |
2005年 4月18日 |
394 | 奇抜な屋敷の大冒険(封印編) | カラクリ屋敷に隠されたダイヤモンド | 『名探偵コナン』File475 - 478(46巻) | |
4月25日 | 395 | 奇抜な屋敷の大冒険(絡繰編) | |||
5月2日 | 396 | 奇抜な屋敷の大冒険(解決編) | |||
2007年 4月16日 |
469 | 怪盗キッドと四名画(前編) | 絵画「青嵐」[20] | 中森銀三 | 『名探偵コナン』File544 - 547(53巻) |
4月23日 | 470 | 怪盗キッドと四名画(後編) | |||
5月14日 | 472 | 工藤新一少年の冒険(前編) | 工藤優作への挑戦 | 黒羽快斗[18] 黒羽盗一 |
『名探偵コナン』File570 - 573(55巻) |
5月21日 | 473 | 工藤新一少年の冒険(後編) | |||
7月9日 | 479 | 服部平次との3日間 (海の日2時間スペシャル) |
なし (キッドはイメージのみ登場) |
白馬探 | 『名探偵コナン』File559 - 566(54・55巻) |
2008年 10月20日 |
515 | 怪盗キッドの瞬間移動魔術 (1時間スペシャル) |
伝説のミュール 「紫紅の爪(パープル・ネイル)」 |
中森銀三 寺井黄之助[22] |
『名探偵コナン』File631 - 634(61巻) |
2009年 6月13日 |
537 | 怪盗キッドVS最強金庫(前編) | 大金庫「鉄狸」の中身[20] | 中森銀三 | 『名探偵コナン』File674 - 676(64・65巻) |
6月20日 | 538 | 怪盗キッドVS最強金庫(後編) | |||
2010年 4月24日 |
SP | 怪盗キッド誕生の秘密[23] | 怪盗キッドの正体を知ること | 黒羽快斗 黒羽千影 中森銀三 中森青子 寺井黄之助 |
『まじっく快斗』No.1(1巻) |
8月28日 | 585 | 時を超える桜の恋 | 古代の琥珀「麒麟の角」 | 中森銀三 | 『名探偵コナン』File712 - 715(68巻) |
9月4日 | 586 | 闇に消えた麒麟の角 | |||
9月11日 | 587 | キッドVS四神探偵団 | |||
2011年 8月20日 |
627 | コナンキッドの龍馬お宝攻防戦(前編) | ファントム・レディが盗んだ 坂本龍馬ゆかりの品々の返却 |
中森銀三 黒羽千影[24] |
『名探偵コナン』File731 - 733(70巻) |
8月27日 | 628 | コナンキッドの龍馬お宝攻防戦(後編) | |||
2013年 7月13日 |
701 | 漆黒の特急(ミステリートレイン)(発車) | ベルツリー急行の下見 | 寺井黄之助[21] | 『名探偵コナン』File818 - 824(78巻) |
7月20日 | 702 | 漆黒の特急(ミステリートレイン)(隧道) | |||
7月27日 | 703 | 漆黒の特急(ミステリートレイン)(交差) | |||
8月3日 | 704 | 漆黒の特急(ミステリートレイン)(終点) | |||
2014年 1月4日 |
724 | 怪盗キッドと赤面の人魚(ブラッシュマーメイド)(前編) | 鈴木次郎吉に 宝石の価値を伝えること |
中森銀三 寺井黄之助[21] |
『名探偵コナン』File828 - 830(78・79巻) |
1月11日 | 725 | 怪盗キッドと赤面の人魚(ブラッシュマーメイド)(後編) | |||
7月19日 | 746 | 怪盗キッドVS京極真(前編) | 翠緑の皇帝 グリーン・エンペラー |
中森銀三 | 『名探偵コナン』File862 - 864(82巻) |
7月26日 | 747 | 怪盗キッドVS京極真(後編) |
劇場版
映画タイトル | 公開日 | ターゲット・目的 |
---|---|---|
世紀末の魔術師 | 1999年4月17日 | 「インペリアル・イースター・エッグ」 |
銀翼の奇術師(マジシャン) | 2004年4月17日 | スター・サファイア「運命の宝石」 |
探偵たちの鎮魂歌(レクイエム) | 2006年4月15日 | 爆弾犯の確保 |
天空の難破船(ロスト・シップ) | 2010年4月17日 | ビッグジュエル「天空の貴婦人」[20] |
ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE | 2013年12月7日 | 月島の宝石店[20] ルパン三世への報復 |
OVA
タイトル | 販売年 | ターゲット | 原作 |
---|---|---|---|
コナンVSキッドVSヤイバ宝刀争奪大決戦!! | 2000年 | 鉄家の宝刀 | 『まじっく快斗』番外編「刃vs.快斗!」(3巻) |
コナンとキッドとクリスタル・マザー | 2004年 | 「クリスタル・マザー」 | 『まじっく快斗』 No.19「クリスタル・マザー」(4巻) |
消えたダイヤを追え!コナン・平次VSキッド! | 2006年 | 宝石泥棒が盗んだダイヤ | |
KID IN TRAP ISLAND | 2010年 | ビッグジュエル「アルテミスの涙」 |
レギュラー放送
テンプレート:放送前の番組 『まじっく快斗1412』のタイトルで、2014年10月よりレギュラー放送予定。制作はA-1 Pictures。
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 読売テレビ | 2014年10月4日 - | 土曜 17:30 - 18:00 | 日本テレビ系列 | 制作局 字幕放送 連動データ放送 |
北海道 | 札幌テレビ | 字幕放送 連動データ放送 | |||
青森県 | 青森放送 | ||||
岩手県 | テレビ岩手 | ||||
宮城県 | ミヤギテレビ | ||||
秋田県 | 秋田放送 | ||||
山形県 | 山形放送 | ||||
福島県 | 福島中央テレビ | ||||
関東広域圏 | 日本テレビ | ||||
新潟県 | テレビ新潟 | ||||
富山県 | 北日本放送 | ||||
石川県 | テレビ金沢 | ||||
福井県 | 福井放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | |||
山梨県 | 山梨放送 | 日本テレビ系列 | |||
長野県 | テレビ信州 | ||||
静岡県 | 静岡第一テレビ | ||||
中京広域圏 | 中京テレビ | ||||
鳥取県・島根県 | 日本海テレビ | ||||
広島県 | 広島テレビ | ||||
山口県 | 山口放送 | ||||
徳島県 | 四国放送 | ||||
香川県・岡山県 | 西日本放送 | ||||
愛媛県 | 南海放送 | ||||
高知県 | 高知放送 | ||||
福岡県 | 福岡放送 | ||||
長崎県 | 長崎国際テレビ | ||||
熊本県 | くまもと県民テレビ | ||||
鹿児島県 | 鹿児島読売テレビ | ||||
大分県 | テレビ大分 | 2014年10月 - | 日曜 7:00 - 7:30 | 日本テレビ系列 フジテレビ系列 |
字幕放送 |
他の作品との関わり
原型
本作の原型として、読切作品「さりげなくルパン」がある。この作品では、学校からテスト問題を盗み出す問題児流犯快斗(るぱん かいと)と、探偵部をやっている刑事の娘宝陸葵子(ほーむず あおこ)が登場する。雑誌掲載が一切なかった作品で、少年サンデーブックス「青山剛昌短編集 4番サード」で初めて日の目を見ることとなった。
YAIBA
週刊少年サンデー30周年記念増刊号(1989年)に掲載された番外編「KAITO」(単行本第3巻に収録)で、『YAIBA』の鉄刃と宝刀を巡り対決している(YAIBA第5 - 6巻の夜に起きた事件の模様)。この番外編は、漫画では登場していない『名探偵コナン』のキャラクターまでも登場させた『コナンVSキッドVSヤイバ 宝刀争奪大決戦!!』というタイトルでOVA化され、『週刊少年サンデー』の応募者全員サービスで一時期販売されていた。その後2006年に他の『名探偵コナン』OVA作品と共にDVD化され、一般にも入手可能となった。しかしOVA版は「コナンが見た夢」である事になっているので、本作の登場により『コナン・キッドの世界は刃とは別次元である』と強調されている。
名探偵コナン
作者によれば、怪盗キッドの『名探偵コナン』への登場は、元々一度限りの「スペシャルゲスト」であったが、たびたび登場しては江戸川コナンと対決している(登場した話は名探偵コナンの事件#怪盗キッドが関わった事件を参照)。工藤新一と容姿や声がそっくりで、『名探偵コナン』初登場時(すれ違った毛利蘭が新一と間違う)や劇場版『世紀末の魔術師』・『銀翼の奇術師』・『天空の難破船』に活かされている。
なおコナンの正体については、劇場版では『世紀末の魔術師』にて快斗がコナンと阿笠博士との通信を盗聴したことで把握しており(コナンも正体がばれていることを認識している)、『天空の難破船』での行動はそれを前提としたものとなっている。アニメ版でも正体に気づくシーンは無いものの、公式サイト内相関図において「コナンの正体を知っている」とされている。原作でも、その通信傍受の場面自体はないものの、コナンの正体を知っていると思われる描写がある[25]。また、中森警部は9度、白馬は2度、コナン本編に登場し、中森は劇場版『世紀末の魔術師』・『銀翼の奇術師』・『探偵たちの鎮魂歌』、『天空の難破船』、『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』に出演している(白馬も『探偵たちの鎮魂歌』に出ているが、実はキッドの変装)。
また、工藤新一と目暮警部も、『まじっく快斗』に1度登場している。この『ブラック・スターの巻』(『名探偵コナンVS怪盗キッド完全版』では『最初の対決(ファースト・コンタクト)』として収録)のエピソードはキッドはコナンになる前の新一との対決を回想するというもので、回想後キッドがビッグジュエル「ブラック・スター」を盗み出すために飛び立つところで終わる。実際には新一とは顔を合わせていないため両者は互いの存在を知らず、快斗も「すげーやばかったヤマ」と記憶しているに過ぎないが、その「ブラック・スター」をめぐる事件こそ、怪盗キッドが『コナン』に初登場した記念すべきエピソードであり、快斗が工藤新一と関わった事件を回想した直後に、実際に江戸川コナンと初めて対面するという、運命的な出会いを果たしている。
単行本
単行本の表紙は快斗がマジックを披露して、裏表紙で失敗する、というものになっている。
- コミックス
- まじっく快斗1 1988年04月15日 ISBN 978-4-09-122081-3
- まじっく快斗2 1988年10月15日 ISBN 978-4-09-122082-0
- まじっく快斗3 1994年09月15日 ISBN 978-4-09-122083-7
- まじっく快斗4 2007年02月16日 ISBN 978-4-09-121005-0
- 特別編集コミックス
- まじっく快斗 ~TREASURED EDITION~ 1 2011年08月05日 ISBN 978-4-09-123276-2 / アニメDVD付 ISBN 978-4-09-941723-9
- まじっく快斗 ~TREASURED EDITION~ 2 2011年09月15日 ISBN 978-4-09-123277-9 / アニメDVD付 ISBN 978-4-09-941724-6
- まじっく快斗 ~TREASURED EDITION~ 3 2011年11月18日 ISBN 978-4-09-123317-2 / アニメDVD付 ISBN 978-4-09-941727-7
- まじっく快斗 ~TREASURED EDITION~ 4 2011年12月16日 ISBN 978-4-09-123318-9 / アニメDVD付 ISBN 978-4-09-941726-0
関連書籍
- 『名探偵コナン 対決怪盗キッド編』 2004年04月05日 ISBN 978-4-09-127761-9
- 『名探偵コナン コナンVS怪盗キッド 完全版』2004年05月01日 ISBN 978-4-09-179404-8
- 『青山剛昌短編集 4番サード』 1999年12月15日 ISBN 978-4-09-121846-9(原型作品「さりげなくルパン」収録)
脚注
外部リンク
テンプレート:週刊少年サンデー連載中 テンプレート:名探偵コナン テンプレート:A-1 Pictures
テンプレート:リダイレクトの所属カテゴリ- ↑ 正規の連載作品では、関連作品である『名探偵コナン』が最長。
- ↑ 作者曰く、元々漫画家になった動機は、この作品を描きたかったからとのこと。
- ↑ 黒羽快斗と工藤新一それぞれの幼馴染である中森青子と毛利蘭も非常に容姿が似ている。但し山口勝平が快斗と新一の2役を演じているのに対し、青子の声は藤村歩が、蘭の声は山崎和佳奈がそれぞれ演じているため、両者の間の容姿は似ているが声は異なっている。
- ↑ コナンや他の少年探偵団など、自分より極端に体格が小さい人物に変装するのは不可能であるが、ある条件下で子供に変装したことはある
- ↑ モノクルには四つ葉のクローバーのマークがあり、名前の黒羽(くろば)に由来するとみられる。
- ↑ 噂では、インターポールとも、FBIとも、CIAとも言われているが、正確なところは不明。
- ↑ 快斗の前では、キッドの怪盗行為を「警察に恥をかかせる為の愉快犯的な動機で、父を始めとする警察そのものを侮辱している」と非難している。そのことで快斗は青子に罪悪感を覚え、自分の目的を再認識することになる。
- ↑ アニメ「奇術愛好家殺人事件」では原作より先に姿が回想されている。
- ↑ 『名探偵コナン』において、「キッドの手下」と言われている人物の一人は寺井であると推察される。
- ↑ これ以前に2巻(1988年出版)の「ハスラーVSマジシャン」で再登場しているが、未発表作品だったためサンデーには掲載されていなかった。
- ↑ 『名探偵コナン』に登場するときはいたって普通の格好をしている。作者によれば、『まじっく快斗』での白馬の役割はシャーロック・ホームズであったのだが、『名探偵コナン』へ出演するにあたって、ホームズはコナン(新一)であるため、イジドール・ボートルレ(ルパンシリーズ内の探偵)となってしまったとのこと。
- ↑ 1回目は本作の4巻、2回目はコナン16巻、3回目は20巻である。
- ↑ 『まじっく快斗 ~TREASURED EDITION~』4巻あとがきより
- ↑ 「ブラック・スターの巻」では、新一に追い詰められている快斗を助けるために魔法を使おうとして執事に止められるシーンがあるが、コナンスペシャルとして放映されたアニメ版ではカットされている。
- ↑ まじっく快斗 作品トップ ANIMAX アニメ見るならアニマックス
- ↑ 列車の屋根で立っていたスネイクがトンネルで激突しても生きていたり、回転式の展望から偽キッドとともに7階以上低い隣のビルの屋上に落ちても死なないなど。
- ↑ 作品No.は2巻収録の初期未発表作品「ハスラーvs.マジシャン」、3巻収録の番外編「刃vs.快斗!」を除いた、通しナンバーとなっている。
- ↑ 18.0 18.1 76話のクレジット名は怪盗キッドだが、高校生としての姿でも登場。黒羽快斗としてクレジットされたのは473話が最初である。
- ↑ 怪盗キッドとしての黒羽快斗は、以下のうち472・473・479話以外全てに登場。
- ↑ 20.0 20.1 20.2 20.3 20.4 ただし、これらの予告状は他者の書いた偽物である。
- ↑ 21.0 21.1 21.2 確実に寺井と同定できるシーンが存在。台詞はなし。
- ↑ 確実に寺井と同定できるシーンが存在。原作では「え?」とだけ発しているが、アニメでは台詞はなし。
- ↑ この話は、アニメ「まじっく快斗」の第1話を再編集して放送したものであり、「名探偵コナン」側のナンバリングには入っておらずDVDにも収録されていない。
- ↑ 「怪盗淑女(ファントム・レディ)」名義でイメージのみの登場。このエピソードがレディの設定の初出でもある。
- ↑ 作者も『名探偵コナン全映画パーフェクトガイド』内で、原作でもコナンの正体を知っているというようなことを言っている