草津市
テンプレート:Infobox 草津市(くさつし)は、滋賀県の南部に位置する市。県庁所在地の大津市に次ぐ県下第二の人口を有する都市である。
可住地面積人口密度(2863.7人/km²、2011年7月1日現在)は大津市とほぼ同じで、10倍以上の面積を持つ高島市の2.19倍の人口を有する。また平成22年度国勢調査によると人口集中地区 (DID) 人口密度は約7,090人/km²に達し、これは県庁所在地の大津市や、政令指定都市である仙台市・熊本市・新潟市等を上回っている[1]。
目次
概要
江戸時代には東海道と中山道が接する宿場町(草津宿)として栄えた。また、近年はJR東海道本線・草津線、国道1号・名神高速道路・新名神高速道路など日本を東西に結ぶ交通網を有しており、近世から現代にわたって交通の要衝となっている。なお、JRの駅別乗降客数の県内1位(草津駅)と2位(南草津駅)の駅はいずれも当市域にある。
大企業の滋賀県における拠点(支店・営業所)が大津市ではなく当市に置かれることも多い[2]。
国土交通省による都市圏の概念では「京都都市圏」と定義する区域に含まている[3]が、その中でも当市は第2次産業の集積を要因とした求心力が強い都市とされている[4]。尚、平成22年度国勢調査によると当市の昼夜間人口比率は109となっている[5]。
また平成24年経済センサスによると、平成23年の人口当たり年間小売販売額は1,209千円と高く、当市が滋賀県湖南地域における商業の中心的都市となっており、周辺の大津市・栗東市・守山市・野洲市・湖南市などから消費・購買力が流入している。尚、他に人口10万人以上の比較的規模の大きい都市で人口当たり年間小売販売額が高いのは、滋賀県内では彦根市の1,111千円、甲賀市の1,018千円、長浜市の1,005千円となっており(3市とも著名な観光都市)、周辺府県では名古屋市の1,192千円、京都市の1,082千円、四日市市の1,054千円、金沢市の1,007千円、岡山市の949千円、神戸市の935千円、岐阜市の905千円、豊橋市の841千円、松阪市の820千円などとなっている[6]。
東洋経済新報社が公表する2013年の住みよさランキングでは、当市は兵庫県芦屋市を上回る近畿ブロック1位を獲得した[7]。
同地名の温泉で有名な草津町(群馬県吾妻郡)とは1997年(平成9年)9月8日から友好都市提携を結んでいる。
地理
草津川は代表的な天井川で、治水事業として中流域(金勝川合流点)から南寄りに草津川放水路(草津川)が開削され、2002年に旧河道は合流点から廃川となった。 草津川放水路は、廃川になった時点で、草津川と名称を替え、管轄も国土交通省から滋賀県に移管されている。 旧草津川と呼ばれるようになった旧河道跡は、築堤の一部が切り崩されたものの大半は現存しており、JR西日本東海道本線や国道1号、旧中山道などは今なお築堤をトンネルで抜けており、現存する数少ない遺産となっている。
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旧草津川跡
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草津宿本陣
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東海道と中山道の分岐点。右折するのが東海道、直進するのが中山道
歴史
織田信長は、室町将軍足利義昭から提示された管領または副将軍の職を辞退し、代わりに堺・大津・草津の支配権の承認を求めた。当時、草津は東海道・中山道および湖上交通を結ぶ交通の要衝として、貿易港の役割を持つ堺や京都の外港としての役割を持つ大津と並び重視されていた。江戸時代には東海道と中山道の宿場町(草津宿)として発展した。
沿革
人口
平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、8.00%増の130,854人である。増減率は県下19市町村でもっとも増加率が高い。 テンプレート:人口統計
行政
- 1期目は前市長の任期満了における選挙において、僅差(303票差)で当選。前政策推進部長。選挙では民主党と社民党、対話でつなごう滋賀の会の推薦を得た。対抗候補は、自民党の支持を得た前市長の伊庭嘉兵衛(無所属として出馬)。2期目は無投票で再選。
広域行政
経済
特産品
- うばがもち(姥が餅) - 戦国時代(永禄年間)、街道を行き交う人が立ち寄った茶屋で供されたことが起源の餅。江戸期の様子は、歌川広重や葛飾北斎の浮世絵に描かれたほか、松尾芭蕉や与謝蕪村が句に詠んでいる[8]。
- 草津メロン[9]
- アオバナ(ツユクサ)を用いた商品
漁業
- 志那漁港
- 北山田漁港
工業
立地する主な企業
- 綾羽工業
- パナソニック アプライアンス社 ※パナソニックの社内分社のひとつ。
- オムロン
- キヤノンマシナリー
- 日本電気硝子 精密ガラス加工センター
- 舞鶴倉庫
- 西濃運輸
- ニチコン
- 中野製薬
- ダイキン工業
- 川重冷熱工業
- オウミ住宅 本社
- アイフル コールセンター
- 近商物産
- パインアメ 滋賀工場
- ニプロ
主な商業施設
姉妹都市・提携都市
- 1982年(昭和57年) - テンプレート:Flagicon 香川県観音寺市と姉妹都市提携(俳祖・山崎宗鑑が縁となる)。
- 1997年(平成9年) - テンプレート:Flagicon 群馬県吾妻郡草津町と友好交流協定締結。
- 1978年(昭和53年) - テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国・ミシガン州ポンティアック市と姉妹都市提携。
- 1990年(平成3年) - テンプレート:Flagicon 中華人民共和国・上海市徐匯区と友好交流の議定書に調印。
地域
博物館等施設
- 県立琵琶湖博物館(湖をテーマにした博物館としては日本で最大規模)
- 県立水環境科学館
- 市立水生植物公園みずの森
- 市立草津宿街道交流館
文教施設
幼稚園
- 草津市立志津幼稚園
- 草津市立中央幼稚園
- 草津市立大路幼稚園
- 草津市立矢倉幼稚園
- 草津市立老上幼稚園
- 草津市立玉川幼稚園
- 草津市立山田幼稚園
- 草津市立笠縫幼稚園
- 草津市立笠縫東幼稚園
- 草津市立常盤幼稚園
- 信愛幼稚園
- 草津幼稚園
- 若竹幼稚園
- 草津カトリック幼稚園
小学校
- 草津市立草津小学校
- 草津市立草津第二小学校
- 草津市立渋川小学校
- 草津市立矢倉小学校
- 草津市立老上小学校
- 草津市立玉川小学校
- 草津市立志津小学校
- 草津市立志津南小学校
- 草津市立南笠東小学校
- 草津市立山田小学校
- 草津市立笠縫小学校
- 草津市立笠縫東小学校
- 草津市立常盤小学校
中学校
高等学校
大学・短期大学
特別支援学校
- 県立草津養護学校(小・中・高)
その他
保育施設
- 草津市立草津保育所
- 草津市立草津第二保育所
- 草津市立第三保育所
- 草津市立第四保育所
- 草津市立第五保育所
- 草津市立第六保育所
- 社会福祉法人 草津保育園
- あさひ保育園
- みのり保育園
- 志津保育園
- すぎのこ保育園
- あゆみ保育園
- 草津大谷保育園
- くるみ保育園
- 若草くるみ保育園
- PureKidsみのり保育園
- ののみち保育園
- さくら坂保育園
- 第二博愛保育園
- 野路保育園
- 幼児教育実践研究センター・桜ヶ丘保育園
- ちびっこハウス プティット
- 草津ルーム
- 南草津ルーム
- マーマ京滋オフィス豆の木
- KIDS豆の木
- 株式会社湖光SKY/湖光ポケット
- NPO法人こどもネットワークセンター天気村
- こども園そら
- キンダーホーム
金融機関
銀行
協同組織金融機関
日本郵政
農協・生協
- 草津市農業協同組合
交通
鉄道
※ その他、東海道新幹線(JR東海)が米原駅 - 京都駅間で当市を通過している。
路線バス
高速バス
一般路線バス
道路
高速自動車国道
- 名神高速道路
- 新名神高速道路(大津連絡路)
- 草津JCT
- 草津田上インターチェンジ
一般国道
主要地方道
- 県道2号大津能登川長浜線
- 県道4号草津伊賀線
- 県道18号大津草津線(大津湖南幹線)
- 県道26号大津守山近江八幡線(浜街道)
- 県道31号栗東志那中線
- 県道42号草津守山線(大津湖南幹線)
- 県道43号平野草津線
一般県道
- 県道108号南郷桐生草津線
- 県道113号石部草津線
- 県道116号六地蔵草津線
- 県道141号山田草津線
- 県道142号草津停車場線
- 県道143号下笠大路井線
- 県道145号片岡栗東線
- 県道342号草津田上インター線
- 県道559号近江八幡大津線 - 琵琶湖湖岸管理用道路(さざなみ街道)
港湾
遊覧航路については、かつては琵琶湖博物館への定期航路が運航されていた[10]。
一般航路(生活航路)については、かつては大津港と当市を結ぶ旅客航路である山田航路や穴村航路が運航されていたが、1968年に前者が廃止されて以降は運航されていない[11]。
名勝・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名勝・旧跡など
- 矢橋帰帆島
- 野路の玉川 : 日本六玉川のひとつ
- 草津宿本陣(国の史跡)
- 芦浦観音寺(国の史跡)
- 印岐志呂神社
- 小槻神社
- 伊砂砂神社
- 立木神社
- 老杉神社
- 三大神社
- 小汐井神社
- 清宗塚 : 祀られている平清宗は平氏の棟梁であった平宗盛の長子で、平清盛の孫にあたる。
- 遊女梅川の墓 : 近松門左衛門の冥途の飛脚のモデルの遊女(あそびめ)梅川の菩提寺(清浄寺)、梅川終焉の地(旧 十王堂)
催事
- イナズマロックフェス
- 草津宿場まつり
出身有名人
- 歴史上の人物
- 学者・教育者
- 慈音尼兼葭 - 僧侶
- 木内石亭 - 石の博士。
- 北川静里 - 小学校の必要性を訴え、滋賀県の初等教育設立に尽力。
- 小野秀雄 - 新聞学の父。
- 中野冨美 - 女子教育の発展に尽くした。
- 田畑忍 - 憲法学者。
- 実業家
- 芸術家
- 横井金谷 - 画家。「放浪の南画僧」。
- 野添平米 - 画家。風景画を愛した。
- 山崎宗鑑 - 戦国時代の連歌師・俳諧作者。本名:志那範重(通称:弥三郎)戦国時代の連歌師・俳諧作者。 ※出自については諸説ある。
- タレント・俳優など
- 桂亜沙美 - タレント
- 七菜香 - タレント・ファッションモデル
- 野村正育 - アナウンサー(NHKチーフアナウンサー)
- 水野晶子 - アナウンサー(毎日放送)
- 山崎まさよし - シンガーソングライター
- 和希沙也 - タレント・グラビアアイドル
- SHIHO - ファッションモデル
- UVERworld - ロックバンド
- ムーディ勝山 - お笑いタレント
- スポーツ選手
- 村瀬和隆 - プロサッカー選手(ヴィッセル神戸→MIOびわこ草津→福島ユナイテッドFC)
- 高阪剛 - 総合格闘家(指導者・解説者)
- 左官磨育 - プロバスケットボール選手(bjリーグ・滋賀レイクスターズ)
- 松田宣浩 - プロ野球選手
- 松村豊司 - プロ野球選手
- 大鳴門灘右エ門 - 元力士
脚注
外部リンク
- 草津市
- 観光&物産草津まるごとガイド - 草津市観光物産協会
- ↑ 平成22年度国勢調査人口等基本集計 - e-Stat(総務省統計局、独立行政法人統計センター)
- ↑ 大阪ガス・三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行・大和ハウス・帝国データバンクなど。
- ↑ 京都都市圏自治体ネットワーク(2013年5月10日閲覧)
- ↑ 国土交通省の設定する都市圏(都市・地域レポート2005) p.114 - 国土交通省(2013年5月30日閲覧)
- ↑ 平成22年度国勢調査昼夜間人口比率 - 総務省統計局
- ↑ 平成24年経済センサス活動調査 卸売業、小売業に関する集計 - 総務省統計局
- ↑ 東洋経済 住みよさランキング2013より
- ↑ うばがもちや - 南洋軒
- ↑ 草津メロン - 草津あおばな館(JA草津市農畜産物交流センター)
- ↑ 交通案内 - 琵琶湖博物館(2013年4月29日閲覧)
- ↑ 航跡 琵琶湖汽船100年史 - 琵琶湖汽船株式会社(1987年)