大野市
目次
概要
福井県内の市町の中では最大の広さを持ち県面積のおよそ5分の1を占める。市街地はかつての城下町の面影を強く残し、越前の小京都として知られる。
春分の日から大晦日の間に七間通で開かれ400年の歴史を持つ七間朝市は、大野の観光名物である。冬季は市全域が特別豪雪地帯に指定されているほどの降雪量があり、九頭竜ダムなど大規模な人工湖も点在するが、その膨大な水量とは裏腹に名水と謳われる市街周辺の湧水や河川伏流水は道路などの消雪のためにも汲み上げられ、水不足が懸念されるといった皮肉な状況となるため、河川表流水を含めた総合的な水利用のあり方を模索している。
地理
東部から南部にかけ両白山地が控える。最高地点は福井県の最高地点でもあり岐阜・石川3県境付近の尾根は2000mを超える。
真名川の下流に沿って開ける北西部の大野盆地は海抜200m前後。東部の九頭竜川を含め、秋には深い渓谷が紅葉で色づく。
主な地形
隣接している自治体
以下の9市町に接している。
このうち高山市・関市・白山市とは一般車両が直接通行できる道路がない。また池田町・揖斐川町・本巣市と直接接続している道路は冬季通行止めとなっている。
歴史
天正3年(1575年)、織田信長より一向一揆討伐の命を受けて、金森長近が美濃から大野に進攻。一揆平定後、長近は大野盆地が見渡せる亀山に城を、その東麓に城下町を造り始めた。これが現在の大野市街地の起こりである。以後今日まで、大野市は奥越地方の中心地として栄えてきた。山頂にそびえる天守と短冊状に区切られた町並み、中世から近世にかけて築かれた寺院が甍を連ねる寺町通り、城下町誕生のころから続くとされる七間朝市など、400年を超える歴史を彷彿とさせる景観を今も色濃く残していることから、「北陸の小京都」と呼ばれている。
1888年4月8日、大野市(当時は大野町)で1000棟以上を消失する大野大火が発生[1]。以後、この日にあわせて消防訓練が毎年行われている。また、2008年には40年ぶりに消防隊のラッパ隊が復活した。
沿革
- 1954年(昭和29年)7月1日 - 大野郡大野町・下庄町・上庄村・五箇村・阪谷村・富田村・乾側村・小山村が合併して発足。
- 1970年(昭和45年)7月1日 - 大野郡西谷村を編入。
- 2005年(平成17年)11月7日 - 大野郡和泉村を編入。現在の市域となる。
統計
人口
産業人口
2005年国勢調査、現市域分の合計
平均年齢
- 平均年齢 47.1歳(2005年国勢調査、2005年合併前の市・旧村分を再計算した値)
行政
- 前市長:天谷光治(2006年7月6日任期満了)
- 現市長:岡田高大(2006年7月7日 -)現在3期目
- 前議長:松原啓治(2013年3月4日 - 2014年3月3日)
- 現議長:島口敏榮(2014年3月3日 -)
市町村合併
いわゆる平成の大合併では、2005年11月7日に大野郡和泉村が編入している。和泉地区は市役所本庁舎から南東へ20km以上離れた高地にあることから本庁舎のみでの行政サービスが困難となっているため、旧村役場に支所が設置されたほか、2015年3月31日まで地域審議会が設けられ、市建設計画の変更・執行など同地区に重大な影響のある事項が諮られることになっている。
- 大野市和泉支所(朝日16-3-4)
姉妹都市・提携都市
- テンプレート:Flagicon 新ひだか町(北海道 日高管内 日高郡)
- テンプレート:Flagicon 葛巻町(岩手県 岩手郡)
- 1983年6月3日 友好都市提携
- テンプレート:Flagicon 糸魚川市(新潟県)
- テンプレート:Flagicon 南あわじ市(兵庫県)
- テンプレート:Flagicon 古河市(茨城県)
- 1990年 大野市 - 旧古河市間において姉妹都市・災害時における相互応援協定提携
- 2006年1月 大野市 - 現古河市間で改めて提携
- テンプレート:Flagicon 寧波市(中国 浙江省)
- 友好都市提携
地域
教育
高等学校
中学校
小学校
- 大野市和泉小学校(いずみ 旧:朝日小学校)
- 大野市乾側小学校(いぬいかわ)
- 大野市小山小学校(おやま)
- 大野市上庄小学校(かみしょう)
- 大野市阪谷小学校(さかだに)
- 大野市下庄小学校(しもしょう)
- 大野市富田小学校(とみた)
- 大野市森目小学校(もりめ)-平成22年度より富田小学校に統廃合。
- 大野市有終西小学校(ゆうしゅうにし)―六間通りから大野高校跡地に移転。大野公民館と共に「学びの里 めいりん」(旧称:シビックセンター)となる。
- 大野市有終東小学校(ゆうしゅうひがし)
- 大野市有終南小学校(ゆうしゅうみなみ)
- 大野市六呂師小学校(ろくろし)―平成18年度より阪谷小学校に統廃合。
- 大野市蕨生小学校(わらびょう)-平成24年度より富田小学校に統廃合。
市外局番
大野市の市外局番は全域0779(市内局番は60〜69、77〜89)。市内相互間及び北に隣接する勝山市への通話は市外局番不要。福井市美山地区への通話にも区域内通話料金が適用されていたが、2007年4月1日に07797から0776へ変更し隣接区域通話料金となった。
交通
鉄道路線
バス路線等
- 市内発着の乗合路線事業を行っている事業者
道路
- 市内を走る一般国道自動車専用道路
- 中部縦貫自動車道 - 大野IC、油坂峠出入口
- 市内を走る一般国道
- 国道157号、国道158号、国道476号
- 市内を走る一般国道に市内区間全域で重複する国道
- 国道364号、国道418号
- 市内を走る主要県道
- 福井県道26号大野勝山線
- 福井県道34号松ケ谷宝慶寺大野線
- 市内を走る一般県道
- 岐阜県道・福井県道127号白山中居神社朝日線
- 福井県道170号五条方下荒井線
- 福井県道171号五条方松原出勝山線
- 福井県道172号皿谷大野線
- 福井県道173号上小池勝原線
- 福井県道174号上大納下山線
- 福井県道221号奥越高原線
- 福井県道230号大谷秋生大野線
- 福井県道240号本郷大野線
高速道路はなし。福井市の北陸自動車道福井IC・福井北IC又は隣県の岐阜県郡上市の東海北陸自動車道白鳥ICが最寄。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 宝慶寺(曹洞宗の古刹)
- 白山国立公園
- 越前大野城
- 本願清水イトヨ生息地(国天然記念物・平成の名水百選)
- 御清水(名水百選)
- 七間朝市
- 六呂師高原
- 麻那姫湖青少年旅行村
- スキー場
- 福井和泉、IZUMIクロスカントリー、九頭竜
温泉
名水
- 水の郷百選:名水と朝市のまち 越前おおの
出身有名人
- 竹内均(地球物理学者)
- 福田一(第62代衆議院議長)
- 伊藤之雄(政治学者・歴史学者)
- 清水國明(タレント・あのねのね)
- 橋本真由美(ブックオフコーポレーション取締役会長・清水國明の実姉)
- 大徹忠晃(相撲、現年寄湊川)
- 正津英志(野球選手)
- 井ノ部康之(小説家)
- 齊藤一郎(指揮者)
- 斉藤隆史(声優)
- 林歌子(社会事業家)
- 森永大(元北海道歌志内市市長)
- 谷戸礼子(福井放送アナウンサー)
- 野村佳奈子(同上)
- 長谷川満(サッカー選手・カターレ富山所属)
- 松原祐善(仏教学者)
- 中村悠平(プロ野球選手・東京ヤクルトスワローズ所属)
- 斎藤さと美(元重量挙げ選手):大野市生まれ京都府育ち
- 沢井耐三(国文学者)
- 滝波宏文(参議院議員)
小説
- 『そろばん武士道』(大島昌宏作):実話を元に、幕末、大野藩を立て直す武士の話。