コストコ
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コストコ(Costco、正式社名:Costco Wholesale Corporation)は、アメリカ合衆国に本社を置くウェアハウス・クラブ(会員制倉庫型卸売小売)チェーン。本社はワシントン州シアトル郊外のイサカ(Issaquah)。
目次
概要
入荷したままのパレットに乗っている商品を大型の倉庫に並べて販売することにより、管理や陳列にかかるコスト(費用)などを徹底的に抑えるコンセプトである。
歴史
1983年9月15日に創業者のテンプレート:仮リンクとテンプレート:仮リンクが倉庫型小売店をシアトルに開店[1]。そもそもシネガルはテンプレート:仮リンクとテンプレート:仮リンクにてその創業者テンプレート:仮リンクに仕えていた。ブラットマンは小売業の家系に生まれた弁護士だったため、若い頃から小売業に携わっていた。
1993年、同スタイルでほぼ同規模であった競合企業プライス・クラブと合併[2]し、社名を「プライスコストコ(PriceCostco)」とし両社の幹部で経営を行ったが、その後1994年にソル・プライスとその息子ロバート・プライスが経営から離脱した。両社の合併前には、ウォルマート創業者のサム・ウォルトンは自社の会員制ウェアハウスチェーンである「サムズ・クラブ」とコストコの合併を狙っていた[3]。
1997年、社名を「コストコ・ホールセール(Costco Wholesale)」(ホールセール=大量販売(量販))とした[4]。
2013年、日本の中部空港倉庫店(愛知県常滑市)オープン前の事前入会者が世界最高の5万人以上を記録した[5] 。
特徴
- 年会費形式の会員制である(アメリカではゴールドスター会員(個人会員)または法人会員$50、日本ではビジネスメンバー(法人会員)年会費3,675円、ゴールドスターメンバー(個人会員)年会費4,340円、共に全世界の店舗で利用可能)。会員カードには顔写真が添付または印刷されるようになっており、使い回し対策が施されている。この顔写真は紛失時の対応にも使われる。ゴールドスターメンバーおよびビジネスメンバーは家族カードが1枚作成出来る。ビジネスメンバー会員はその会社の従業員6名まで追加会員登録が可能。ゴールドスター会員は最大で会員本人と非会員の大人同伴者2名が入場出来る。
- 日本においては、コストコで販売されている商品を紹介した雑誌に一日体験入場券(ワンデーパスと呼ばれる)が添付されていることがある。有効期限が券面に記載されており、入会受付で入場の手続きを取る必要がある。
- 日本国内店舗の店内ではコストコで利用できる商品券が販売されており、額面は5,000円と10,000円の2種類がある。商品券は会員のみが購入でき、日本国内の店舗において使用できる。商品券1枚で大人3名、こどもは何名でも入場可能。有効期限は設けられていない。利用は1名につき1度のみ。ワンデーパスまたは商品券を使用して商品を購入の際は購入価格に5%の追加料金が加算される。商品購入後、会員に入会した場合は追加料金は払い戻しされる。一度ワンデーパスや商品券で入場した人は再び商品券もしくはワンデーパスを利用して入場することができない。
- 土曜日や日曜日・祝日など店舗開店時刻前に長蛇の列が発生した場合は、一部店舗でオープン時刻を早める「アーリーオープン」が行われることがある。
- ショッピングカートが日本のスーパーマーケットなどとは大きさが違い、米国でみられる大型のものである。店舗通路もカートが容易にすれ違えるぐらい広くとられている。
- レジは、ベルトコンベアー式で、レジ袋のサービスが一切ないので、マイバッグ等が必要となる。レジで「コストコバッグ」が購入可能。ただし駐車場までカートを持ち出せるため、自家用車で来店している客に対しては車に直接積み込むことを前提にしている。
- 支払いには、現金またはアメリカン・エキスプレスカードしか使用できない(ただし日本ではオリコカード(コストコ店舗内で申し込む「コストコ-オリコカード」)も使用可能)。またキャッシュディスペンサーも設置されている。
- 盗難やレジ打ちミス防止のレシートチェックが退店時にある。また、外部の店舗の購入商品は入口の会員証チェックで止められ店内ロッカー(出口そばにあるデポジットロッカー)に入れるよう求められる。
- 会員には年2回「パスポート」と「ウォレット」と呼ばれるクーポンブックが送付されている。国によっては店頭配布となっている。以前はハンドアウトクーポンが入り口で配られていることがあった。現在では、店舗入口や定期的に送られてくるメールマガジンでクーポン割引対象の商品が告知され、日本国内店舗においてはレジで会計の際自動的に割引が適用される。
- 荷物を宅配業者に委託する「配送カウンター」が設置されている。一部店舗を除き、家電製品などの大型商品に限られる。
- 会員を脱退した際に年会費は返戻されるが、会員都合による脱退である場合は、以後1年間、同一人物または同一住所での新規登録を拒否される。
世界の店舗
テンプレート:As of世界で656の倉庫店がある。
- アメリカ合衆国とプエルトリコで463倉庫店
- カナダでは中心都市を主に87倉庫店
- イギリスでは25倉庫店
- 台湾では10倉庫店
- 韓国では11倉庫店
- 日本では20倉庫店
- オーストラリアでは6倉庫店
- メキシコでは33倉庫店
- スペインでは1倉庫店
世界で一番広い倉庫店はアメリカ合衆国オレゴン州ヒルスボロにある倉庫店。
商品販売形態
何年もの間、コストコは取り扱い製品とサービスの枠を広げている。今まで棚に載せるだけの箱詰めの商品であった。しかし今では、取り扱いが難しい肉、乳製品、海産物、花といった生鮮製品や服、本、ソフトウェアー、掃除機、家電、ソーラーパネル、宝石、タイヤ、美術品、良質なワイン、ホットタブ(浴槽)と家具などを販売している。たいていの倉庫店には自動車修理工場、薬局、補聴センター、検眼所、写真現像所とガソリンスタンドがある。調剤薬局は、コストコの会員でなくても利用できる。
コストコの検眼順位はアメリカで4位を誇る。[6] 会員は眼科で処方箋をもらってくる必要がある。
酒類を取り扱う倉庫店には販売条例上、別の建物で販売しているところもある。テキサス州といったいくつかの州では酒類を事業者と販売者を会社を別にして販売しないといけない。[7] 2006年、コストコはワシントン州の機関にアルコールを販売する際、通さないといけない州法に対して訴えを起こしたが敗訴している。
カークランド・シグネチャー
カークランド・シグネチャーは小売業では『自社ブランド』『ハウスブランド』や『プライベートレーベル』で知られているコストコのプライベートブランドである。よくコストコのウェブサイトや倉庫店で見受けられる。名前はコストコの創業地で1987年から1996年まで本社があったワシントン州カークランド市からとっている。[8]
コストコは1995年にカークランド・シグネチャーを企業ブランドとした発表した。目的は商品の個別化と安値にしながらも高品質を目指すためだという[9]。
取り扱いサービス
世界各国の店舗によって多少の違いはあるが、おおむね下記の内容となっている。
- オンラインショッピング
- アメリカ合衆国及びカナダで登録のメンバー向け
- 利用するためには実店舗のメンバーズカードと登録が必要である。
- おむつから生活用品、携帯電話、家庭用AED(約12万円)、棺桶、骨壷までのほとんどの生活用品が入手可能、勿論配達のみならず店舗での受け取りも可能
- 処方箋が必要な医薬品まで購入可能。
- コストコで購入した商品のキャッシュバック(リベート)のオンライン手続きが可能
- 旅行商品及び映画、ミュージカル、イベントチケット、各種割引入場券の予約・購入も可能
- ビジネスで必要なサービス(事務所の電話・Webサイト作成、給与計算代行、401(K)、クレジットカード端末)や保険(健康保険、自動車保険)、ローン、銀行預金の斡旋まで揃っている。
- 写真現像やタイヤ、処方箋が必要な医薬品の購入など実店舗での取り付けや受取りが必要なサービスでは最寄のそれぞれの商品を取扱している店舗を指定する必要がある。
- 会社や個人経営のオフィス向けのカタログショッピングもある。
- アメリカ合衆国及びカナダで登録のメンバー向け
- オンライン写真現像サービス(DPE)
フードコート
コストコ店内の出口に、ピザやホットドッグなどの軽食が販売されている会員限定のフードコートがある。さまざまな商品の中でもドリンクバーが利用可能なホットドッグが人気。
例外的に広島倉庫店では、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島整備事業(広島ボールパークタウン整備事業)の一環として、屋外にフードコートを設置[10]。球場観客の利用を想定し[11]、会員以外でも同一料金で利用できる[12]。会員以外が利用できるフードコートは日本初となった[11]。
また、幕張倉庫店も屋内から屋外に場所が変更され、座席エリアが拡張されたフードコートが倉庫店左右に設置されている。こちらも会員以外の利用が可能。
メニュー
- クウォーターパウンド ホットドッグ(フリードリンク付)
- ピクルスやオニオンなどセルフサービスで希望量載せることが出来る。
- ピザ
- サイズはホール(1枚)とスライス(6分の1)。コンボ・ペパロニ・チーズ味がある。
- クラムチャウダー
- ベイク
- チキン・プルコギ味がある。
- ツイストチュロス
- ラズベリーチョコレートサンデー
- 北海道ソフトクリーム
- ゴールデンパイン スムージー
- コーヒー
- ラテ
- アイスとホットがある。
- フリードリンク
日本での展開
日本法人
日本法人のコストコホールセールジャパン株式会社は神奈川県川崎市川崎区に本社を置く。1999年、福岡県糟屋郡久山町に第1号店となる久山店を開店。2014年6月時点で20店舗を有する。
2013年12月現在のコストコホールセールジャパンの代表者はケン・テリオ代表取締役[15]。
日本での呼ばれ方
Costco は日本では「ト」にある程度強勢を置いた「コストコ」と呼ばれている。これに対してアメリカ英語での発音では「t」はほとんど発音されず、「カ」に強勢を置いた「カーテンプレート:Small」に近い[1]。
日本の店舗
- 久山倉庫店(福岡県糟屋郡久山町、1999年4月23日オープン) - トリアス内
- 幕張倉庫店(千葉県千葉市美浜区、2000年12月1日オープン)
- 多摩境倉庫店(東京都町田市、2002年9月7日オープン、途中1年弱の営業休止期間を経て、2012年2月24日リニューアルオープン[16])
- 尼崎倉庫店(兵庫県尼崎市、2003年4月17日オープン)
- 金沢シーサイド倉庫店(神奈川県横浜市金沢区、2004年10月2日オープン)
- 川崎倉庫店(神奈川県川崎市川崎区、2007年7月12日オープン) - 日本法人の本社を兼務
- 札幌倉庫店(北海道札幌市清田区、2008年1月25日オープン)
- 入間倉庫店(埼玉県入間市、2008年4月4日オープン) - 三井アウトレットパーク 入間隣接
- 新三郷倉庫店(埼玉県三郷市、2009年7月7日オープン)- ららぽーと新三郷併設
- 前橋倉庫店 (群馬県前橋市、2011年8月26日オープン) - パワーモール前橋みなみ併設[17]
- 京都八幡倉庫店 (京都府八幡市、2011年12月9日オープン、当初は2011年夏オープン予定だった)[18]
- 座間倉庫店 (神奈川県座間市、2011年12月10日オープン、当初は2011年秋オープン予定だった)
- 神戸倉庫店(兵庫県神戸市垂水区、2012年2月25日オープン、当初は2011年秋オープン予定だった)
- 北九州倉庫店(福岡県北九州市八幡西区、2013年3月22日オープン)
- 広島倉庫店(広島県広島市南区、2013年3月23日オープン) - マツダスタジアムを核とした「広島ボールパークタウン」の商業施設として球場東側に隣接
- つくば倉庫店(茨城県つくば市、2013年7月25日オープン) - 研究学園B61街区①画地[19]
- 千葉ニュータウン倉庫店(千葉県印西市泉野、2013年7月26日オープン)
- 中部空港倉庫店(愛知県常滑市中部臨空都市、2013年8月30日オープン) - めんたいパークとこなめ隣接
- ひたちなか倉庫店(茨城県ひたちなか市、2014年4月10日オープン[20][21][22])
- 和泉倉庫店(大阪府和泉市、阪和自動車道・岸和田和泉インター付近に2014年6月1日オープン[23][24][25]) - ららぽーと和泉(2014年秋オープン予定)隣接
今後オープン予定・計画中の店舗
店名は仮称:
- 蔵王みはらしの丘倉庫店(山形県山形市・上山市、2014年冬オープン予定[26][27])
- 鹿沼倉庫店(栃木県鹿沼市、東北自動車道鹿沼インター付近に2014年度中オープン予定[28])
- 小杉倉庫店(富山県射水市、北陸自動車道小杉インター付近に開発予定の「小杉インターパーク」に2016年夏オープンを予定)[29][30][31][32][33][34][35][36])
- 野々市倉庫店(石川県野々市市、2015年8月オープン予定[37][38][39])
- 岐阜羽島倉庫店(岐阜県羽島市、名神高速道路岐阜羽島インター付近に2015年8月オープンを予定[40][41][42][43])
- 富谷倉庫店(宮城県黒川郡富谷町、仙台北部道路富谷インター付近の国道4号沿いに2016年春オープンを予定[44])
そのほか、2014年2月17日に東海地方(愛知・岐阜・三重・静岡県)で2018年度までに2店舗を新規出店する計画を明らかにした。2店舗の具体的な場所については現時点で未定としている。今後、東海地方で2023年度までに計7店舗とする方針[45]。最終的には現在の19店舗から約50店舗まで拡大することを目標としており、半径10km以内の人口が50万人以上の地域を出店の目安としていることから新潟市や静岡市、松山市、熊本市、鹿児島市などが新規出店の有力候補地とみられる[46]。
脚注
関連項目
外部リンク
- Costco.com(英語版)
- コストコJapan
- 「コストコ情報」の記事一覧 | りんくうつながるプロジェクト - コストコ中部空港倉庫店や中部臨空都市の情報を発信するサイト