時事放談
テンプレート:出典の明記 テンプレート:基礎情報 テレビ番組 『時事放談』(じじほうだん)は、TBS系列局、並びにBS-TBSで毎週日曜日早朝に放送されている政治をテーマにした座談会番組(討論番組)である。
目次
第1期(1957年 - 1987年)
この番組は、1957年7月(ラジオ東京テレビ時代)から日曜日の早朝番組として放送されていたものが原点で、この頃には朝日新聞出身の細川隆元と日本経済新聞出身の小汀利得の歯に衣着せぬ毒舌が評判を得ていた。後に小汀が体調を崩し、1970年6月7日放送分をもって番組を降板(1972年に逝去)してからは、細川と藤原弘達、土屋清、加藤寛、斎藤栄三郎(当時参議院議員、1974年3月に参院選出馬のために降板)ら国会議員(主に大臣クラスの大物、あるいは政界のキーパーソン的存在となっている人物)らを招いての1対1の対談形式で行われるようになった[1]。
30年目の1987年3月に番組は一旦同タイトルでの放送を終了し、以後は『日曜放談』と題して1992年3月まで放送を続けた。
毎回番組の途中で、女性アナウンサーが対談者に茶菓を供す場面を挿入していた。
ネット局
時事放談とビートルズ
ビートルズが来日した1966年には、5月15日から22日までの2週にわたって「ザ・ビートルズ来日騒動をめぐるもの」と題してビートルズの武道館コンサートを取り上げた。その際に、細川隆元と小汀利得は「(「武道の殿堂」という神聖的な存在を)訳の解らん奴等に貸してたまるか!!」の考え一辺倒で、「ビートルズが乞食(こじき)芸人なのは騒いでいる気違い少女どもを見れば一目瞭然」「塵芥ための夢の島でやれ!」などと発言した。[2]
差別表現まで使った両者の感情的な発言に、放送したTBSには日本全国から抗議の手紙や電話が殺到した。TBSは当時月曜から金曜まで放送していた最終版の『JNNニュース』に続く報道番組『話題をつく』で細川・小汀両人とビートルズのファンを呼んで討論させるという番組『ザ・ビートルズにけちをつけないで』を6月27日に放送して収拾を図った。
また、同公演は読売新聞社と中部日本放送(CBC)が共催していたため、本来ならCBCのキー局であるTBSが放映権を獲得するはずだったが、上記の事情により日本テレビに放映権が移ったという話もある。
放送途中開始事件
1973年7月29日の放送は、最初の18分間は短編映画が放送され、その後スタジオから本来の放送が流された。これは、当初信越放送で製作・送信する予定をTBSに変更したにもかかわらず、TBS側の日程表の修正が漏れていたため、スタッフが誰もスタジオ入りしていないという不手際によるものだった。出演者の細川隆元と藤原弘達が午前8時にスタジオに着いたときには真っ暗だったという。オンエア後も細川がスタッフを「これじゃ君、言論弾圧だよ」と叱責する声が流れるハプニングがあった。
時事放談と三菱銀行人質事件
1979年1月26日に大阪府大阪市住吉区万代2丁目にある三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)北畠支店にて発生、2日後の1月28日に犯人射殺をもって解決した三菱銀行人質事件で大阪府警が突入した時間帯は、ちょうどこの『時事放談』の放送中だった。TBSは番組を途中で打ち切って北畠支店から中継している毎日放送の映像に切り替え、狙撃隊突入→狙撃→血塗れの強盗搬送といった解決の一部始終を放送した。番組自身が途中で打ち切られたケースはこれが唯一。
第2期「〜ワイドショー政治を叱る」(2004年 - )
その後、番組は1987年3月に一旦終了したが、2004年4月4日に再開。永久欠番である番組タイトルを復活し、毎週日曜日6:00 - 6:45にリメイク版が放送されている。「〜ワイドショー政治を叱る」(〜ワイドショーせいじをしかる)というサブタイトルが付いている。収録は基本的には毎週金曜日に行われているが、出演者の都合により前後する場合がある。
リメイク版では、そのサブタイトルの通り司会とゲスト(毎回2名)の3人で最近の政治・経済・文化・国際・社会情勢に鋭いメスを入れる。アシスタントは稀に討論に参加する場合があるが、基本的にはオープニングのその週の番組内容の説明、茶菓子の紹介、本編中に出されるフリップの説明に終始している[3]。
リメイク版の司会には再開当初は岩見隆夫があてられていた。岩見は2007年3月25日放送分をもってリメイク版の司会を降板し、同年4月から御厨貴が後任の司会となり、現在に至っている。また、アシスタントには再開当初は小島慶子(初代)があてられており、途中2005年10月30日放送分から半年ほどは産休のため木村郁美(2代目)が担当していたものの、その後番組に復帰していた。2010年6月いっぱいで小島はTBS退社に伴い、2010年6月20日放送分で降板し、同年6月27日から竹内香苗が3代目のアシスタントを務めた。
番組の収録を金曜日に行っている。そのこともあり、出演者の発言内容がその時々の政治情勢に鑑みて重要視されるような場合には収録回の放送前にTBSのニュース番組で取り上げられることがある。
なお、2012年10月から2014年3月までは当番組が国内唯一の地上波とBSのサイマル放送となっていた。
司会・アシスタント
過去の司会・アシスタント
- 岩見隆夫(毎日新聞社記者(特別顧問)、2004年4月 - 2007年3月25日)
- 小島慶子(TBSアナウンサー(当時)、2004年4月4日 - 2010年6月20日)
- 木村郁美(TBSアナウンサー、産休時の小島慶子の代役、2005年10月30日 - 2006年3月)
- 竹内香苗(TBSアナウンサー(当時)、2010年6月27日 - 2011年8月28日)
これまでのゲスト出演者(初出演順)
回数は2013年9月1日現在
- 中曽根康弘 21回
- 塩川正十郎 71回
- 野中広務 106回
- 土井たか子 2回
- 村山富市 2回
- 瀬戸内寂聴 10回
- 大河原良雄 1回
- 緒方貞子 2回
- 日野原重明 4回
- 森喜朗 24回
- 渡部恒三 80回
- 岡崎久彦 1回
- 田中秀征 2回
- 加藤周一 1回
- 趙啓正 1回
- 岡田克也 6回
- 武部勤 1回
- 松本健一 3回
- 半藤一利 14回
- ジェラルド・カーティス 31回
- 野田聖子 1回
- 加藤紘一 31回
- 堺屋太一 10回
- 渡邉恒雄 9回
- 平沼赳夫 1回
- 養老孟司 3回
- 山崎拓 3回
- 寺島実郎 13回
- 藤井裕久 85回
- 綿貫民輔 1回
- 浅野史郎 5回
- 片山善博 44回
- 与謝野馨 5回
- 東国原英夫 1回
- 武村正義 55回
- 鶴見俊輔 2回
- 亀井静香 9回
- 増田寛也 8回
- 鳩山邦夫 2回
- 仙谷由人 11回
- 浜矩子 22回
- 野田佳彦 3回
- 細野豪志 2回
- 枝野幸男 5回
- 飯尾潤 1回
- 石破茂 27回
- 玄葉光一郎4回
- 田中均 1回
- 海部俊樹 1回
- 大島理森 4回
- 辻元清美 1回
- 石原信雄 1回
- 林芳正 1回
- 馬淵澄夫 2回
- 前原誠司 8回
- 鴨下一朗2回
- 高村正彦2回
- 塩崎恭久5回
- 古賀誠 2回
名前 | 中曽根 | 宮澤 | 塩川 | 後藤田 | 野中 | 渡部 | 藤井 | 森 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中曽根 | - | |||||||
宮澤 | 1 | - | ||||||
塩川 | 1 | 9 | - | 1 | ||||
後藤田 | 0 | 0 | 7 | - | ||||
野中 | 0 | 0 | 0 | 11 | - | 2 | ||
渡部 | 0 | 0 | 3 | 0 | 13 | - | ||
藤井 | 0 | 0 | 6 | 0 | 12 | 0 | - | |
森 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 16 | 0 | - |
スタッフ
- 構成(ノークレジット):日野原幼紀
- 協力(ノークレジット):松田喬和(毎日新聞専門論説委員)
- TM:今野修
- 効果:村上隆也
- TK:三浦涼子
- 美術:伊藤隆
- イラスト協力:黒鉄ヒロシ
- 宣伝:樋口真佳
- AD:川村麻衣子
- ディレクター:永井誠、森本秀史
- プロデューサー:高橋正嘉(以前は、番組プロデューサー)
- 制作プロデューサー:石塚博久
- 制作協力:TBS VISION
- 製作著作:TBS
ネット局(2012年4月 - )
同時ネット局
- TBSテレビ(制作局)
- CBCテレビ(2006年2月26日までも同時ネット。2006年3月から2008年4月8日までは火曜4:45に放送、その後2009年10月4日までは日曜5:30に放送)
- あいテレビ
- 琉球放送
- BS-TBS(2011年4月以降より。開始当初は日曜 22:00 - 22:54に放送されていた)
先行ネット局
いずれも日曜 5:30 - 6:15
遅れネット局
- 中国放送(月曜 4:45 - 5:30)
- TBSニュースバード(日曜 21:00 - 22:00 原則として。月1回程度メンテナンスにより休止。また、『侍プロ野球』の放送がある日には放送時間変更がある)
途中で打ち切られた放送局
- 青森テレビ(2005年3月27日に打ち切り)
- IBC岩手放送(2005年9月25日に打ち切り)
- チューリップテレビ(2005年10月8日に打ち切り)
- テレビユー山形(2006年3月26日に打ち切り)
- 新潟放送(2007年3月25日に打ち切り)
- 北海道放送(2008年3月29日に打ち切り)
- 山陰放送・信越放送(2009年3月29日に打ち切り)
- RKB毎日放送(2010年3月23日に打ち切り)
- 南日本放送(2011年3月27日に打ち切り)
その他
- CS放送「TBSニュースバード」・BSデジタル放送「BS-TBS」でも放送されている(事実上の全国放送)ため、地上波では放送されない地域やTBS系列局がない地域でも、TBSニュースバードやBS-TBSを通じての視聴が可能となる。
- 元旦スペシャルについてはレギュラー放送をネットしない系列局も含めて同時ネットで放送される。
- 2013年9月8日はTBS系列地上波で報道特別番組『なるか!?2020東京五輪 命の一日完全生中継』(0:58 - 6:45、当初予定より75分延長)放送のため、TBSと同時ネットの地上波系列局では当番組を急遽休止したが、BS-TBSでは通常の放送時間帯に、制作局TBSからBS-TBSへの裏送りネットとした。