中国ジェイアールバス
中国ジェイアールバス株式会社(ちゅうごくジェイアールバス、Chugoku JR Bus Company)は、中国地方を営業エリアとする路線バス・貸切バス会社。旧国鉄バスを引き継いだ、いわゆるJRバス8社のうち、西日本JRバスと共に西日本旅客鉄道(JR西日本)の子会社である。
概要
JRバスの中でも日本国有鉄道中国地方自動車部の流れを汲むバス会社で、中国地方5県のうち、岡山県・広島県・山口県の3県で一般路線バスを運行し、島根県・岡山県・広島県・山口県を拠点に各地に高速路線バスを運行している(島根県内でも一般路線バスを運行していたが、現在は全廃している)。なお、鳥取県内には営業拠点が存在しない(客扱いも、名古屋市 - 出雲市の高速バス「出雲・松江・米子ドリーム名古屋号」、岡山市 - 出雲市の高速バス「ももたろうエクスプレス」が米子駅前に停車するのみ)。島根県旅客自動車協会・岡山県バス協会・広島県バス協会・山口県バス協会に加盟している。
一般路線バスは路線の統廃合・他社移管を進めた結果、実質的に広島・東広島・山口・周防の3支店1支所の管内に集約され、それぞれの地域で地域内交通を担っている。2003年に行った大規模再編の結果、かつて一大拠点であった島根県内(浜田市を中心とした県中部が路線網の中心だった)から全面撤退、岡山県内も事実上スクールバス1系統のみとなった。一方で、高速バスについては陰陽連絡路線を高速道路経由に載せ替えてスピードアップを図るだけではなく、JRバスのネットワークの強みを生かし、九州方面や四国方面などの新規路線開拓に意欲的に取り組んでいる。島根・岡山の両支店も実質的に高速バス専業の拠点として存続している。
貸切バス事業にも力を入れており、近年は客席数を大きく減じたハイグレード貸切バス「プレミアムシリーズ」の導入など、多様な顧客ニーズを満たすための施策にも意欲的である。
車体につけられるエンブレムはJRマークを「C」で囲んだ物が用いられている。また、車体に付記される社名表記は、アルファベットが「CHUGOKU JR BUS」とそのまま英語表記なのに対し、日本語表記は「JRバス中国」の呼称が用いられることが多い(後述)。
沿革
- 1931年5月 - 山口駅 - 三田尻駅間にて省営三山線の運行を開始(中国地方における国鉄バスの始まり)。
- 1986年12月4日 - 日本国有鉄道改革法施行。旅客自動車運送事業は、各旅客会社が引き継いだのち、原則として経営分離するものとされた。
- 1987年4月1日 - 国鉄分割民営化、西日本旅客鉄道(JR西日本)発足。国鉄中国地方自動車局が運営していたバス事業は、JR西日本中国自動車事業部が引き継ぐ。
- 1988年3月2日 - 中国ジェイアールバス株式会社設立。
- 1988年4月1日 - JR西日本から中国自動車事業部のバス事業を引き継ぎ、営業開始。
- 1998年2月3日 - 広島営業所・海田市営業所を統合、新・広島営業所を開設。海田市営業所を支所に、高陽支所を駐在に格下げ。
- 1998年5月 - 秋吉派出所廃止。
- 1999年1月12日 - 井原鉄道井原線の開業に伴い、これに並行する路線(倉敷 - 清音 - 矢掛)を井笠鉄道に譲渡。矢掛派出所廃止。
- 2000年4月1日 - 組織改正。岡山・広島・山口営業所を支店に、出雲営業所を島根支店に、川本営業所浜田支所を浜田営業所に格上げ。川本営業所は浜田営業所川本支所に格下げ。
- 2000年6月30日 - 岩国支所廃止。
- 2003年4月1日 - 島根県・岡山県の全部(岡山県の清心学園スクールバスを除く)、広島県の一部の一般路線バスから撤退し、谷本ハイヤー・吉田村営バス(現・雲南市民バス)・石見交通・岡山電気軌道・両備バス・下津井電鉄・中鉄バス・広交観光・広島電鉄・芸陽バス・備北交通などに譲渡。赤名支所・川本支所・矢上在勤・海田市支所廃止。
- 2005年7月1日 - 川本線・川本北線廃止(特急銀山号、特急江の川号廃止)。
- 2005年8月1日 - 宇部中央バスチケットセンター開設。
- 2007年10月1日 - 大島線を廃止し防長交通に移管。大島支所廃止。
- 2008年1月26日 - 雲芸南線・広浜線・クレアライン・エアポートリムジンにICカード乗車券『PASPY』を導入。3月には『PASPY』導入路線にてJR西日本のICカード乗車券『ICOCA』での片利用使用開始。
- 2008年6月2日 - 広島支店黒瀬営業所が東広島支店に名称変更及び格上げ。
- 2008年10月25日 - 西条線全線にPASPYを導入。
- 2009年5月31日 - 宇部中央バスチケットセンターを廃止。
- 2013年2月18日 - 山口支店周防支所が移転[1]。
- 2014年6月23日 - 東広島市黒瀬地区の「黒瀬さくらバス」の運行を東広島支店が受託し、運行を開始した。
事業所
本社、支店、営業所(車庫)
- 本社 - 広島県広島市南区松原町1番6号
- 岡山支店 - 岡山県岡山市北区撫川1460番地
- 島根支店 - 島根県出雲市駅南町1丁目8番
- 浜田営業所 - 浜田市浅井町115番地1
- 広島支店 - 広島県広島市安佐北区落合南6丁目1番2号
- 東広島支店 - 広島県東広島市黒瀬町南方806番地1
- 山口支店 - 山口県山口市惣太夫町3番8号
- 周防支所 - 山口県光市虹ヶ浜1丁目4番26号
かつて存在した支店、営業所(車庫)
テンプレート:節stub ※地名は営業当時のものを記す。
窓口
バスツアーなどの旅行業をあわせて扱う「スワロートラベル」(中国ジェイアールバスの旅行業部門)と、一般発券窓口の2種類が存在する。
- 一般発券窓口
- 山口駅
- 新山口駅新幹線口
- 浜田駅(発売業務はJR西日本社員が担当。中国ジェイアールバスの社員は配置されていない)
- 岡山駅西口バスセンター
過去にあった、窓口
路線
高速バス
現行路線
詳細な運行案内は各記事および#外部リンクの中国ジェイアールバスサイトを参照。
首都圏方面
- スサノオ号(出雲・松江 - 渋谷・東京)
- いわみエクスプレス(津和野・益田・浜田・三次 - 新宿・東京)
- 京浜吉備ドリーム号(倉敷・岡山 - 横浜・東京)
- ニューブリーズ号(呉・広島・西条 - 新宿・東京)※呉は季節運行便のみ発着
- 宇部・山口・広島~東京線(東京特別便)※季節運行便
名古屋方面
- 出雲・松江・米子ドリーム名古屋号(出雲・松江・米子 - 名古屋)
- 概要
- 名古屋と山陰地方を結ぶ唯一の高速バス路線で、1日1往復運行。トイレ付きで独立3列シートのスーパーハイデッカーを使用し、座席指定制である。
- 島根支店が担当。名古屋での運行支援業務はジェイアール東海バス(名古屋支店)が行っている。
- 概要
- 路線沿革
- 2004年(平成16年)9月10日 - 出雲・松江ドリーム名古屋号(いずも・まつえドリームなごやごう)として運行開始。
- 2008年(平成20年)11月1日 - 運行経路を新名神高速道路 - 東名阪自動車道経由に変更。
- 2009年(平成21年)10月1日 - 「岩塚駅前」バス停への停車を開始、女性専用席を設置(栄バスターミナル始発であったが、名古屋駅始発に変更となっている)。
- 2010年(平成22年)12月9日 - 「斐川インター」バス停への停車を開始。名古屋駅のりばが桜通口から新幹線口(太閤通口)に変更。
- 2012年(平成24年)3月17日 - 「米子駅」経由となる。これに伴い、愛称を「出雲・松江・米子ドリーム名古屋号」(いずも・まつえ・よなごドリームなごやごう)に変更。
- 路線沿革
- 広島ドリーム名古屋号(広島・三次 - 名古屋)
関西方面
- 昼行便で、上記2系統が1往復ずつ。島根支店浜田営業所が運行を担当し、大阪での予約・発券・運行支援業務は西日本ジェイアールバスが担当。
- ※大阪市内および高田インター - 浜田駅 / 江津駅 / 益田駅間のみの利用はできない。
- ※赤松PA、勝央SA、七塚原SAで各10分間休憩。
- 歴史
- 吉備エクスプレス大阪号(倉敷・岡山 - 大阪)
- 呉エクスプレス大阪号(昼行)・呉ドリーム大阪号(夜行)(呉 - 神戸・大阪)
- 山陽道昼特急広島号(昼行)・山陽ドリーム広島号(夜行)(広島 - 大阪・京都)
- 青春昼特急広島号(昼行)・青春ドリーム広島号(夜行)(広島 - 大阪・京都)
- ポートレイク号(出雲・松江 - 神戸)
中国・四国方面
- 瀬戸内エクスプレス(広島 - 高松)
- サンサンライナー(広島 - 岡山)
- ももたろうエクスプレス(岡山 - 米子・松江・出雲)
- 岡山エクスプレス津山号(岡山 - 津山) - 2013年12月1日運行開始
九州方面
- 出雲路号(松江・宍道・出雲 - 小倉・福岡)
- 広福ライナー(福山・広島 - 福岡)
- 福岡・山口ライナー(山口・宇部 - 福岡)
- 鹿児島ドリーム広島号(広島・山口 - 鹿児島)※期間限定運行
県内便
- エアポートリムジン(広島 - 広島空港)
- 岡山エクスプレス津山号(岡山 - 津山)
廃止・撤退路線
- 赤いくつ号(広島 - 横浜)
- 播備ライナー(岡山 - 姫路)
- 徳島岡山エクスプレス(倉敷・岡山 - 徳島) ※共同運行から撤退。予約・発券は継続。
- 瀬戸大橋特急線(岡山・倉敷 - 高松・琴平)
- キララエクスプレス(広島 - 松山)
- 福岡・岡山ライナー(岡山 - 福岡)
- 広島 - 津和野
- 広島蒲刈線(広島 - 呉 - 蒲刈) ※豊島大橋開通を機に系統整理・路線延長の上 さんようバスが運行を引き継ぎ、 広島 - 蒲刈・豊浜・豊線として運行中
- メイプルハーバー(広島・福山 - 横浜) ※共同運行から撤退。予約・発券は継続。
- ローズライナー(広島 - 福山) ※共同運行から撤退、路線自体は存続中
- ふくふく東京号・ドリームふくふく号(下関 - 東京)
- ジェイアールバス関東の撤退を受けて同社の運用を引き継ぐ形で運行開始、路線廃止まで運行を行った。
- ヴィーナス号(昼行)・サザンクロス号(夜行)(広島 - 大阪 <なんば>) ※共同運行から撤退、路線廃止まで広島側の予約・発券を継続した。
- ふくふく広島号(広島 - 宇部・下関)
- 浜田ドリーム福岡号(福岡 - 益田・浜田・江津)
- 銀山号(広島 - 石見川本 - 大田市)※準高速バス
- 江の川号(広島 - 石見川本 - 江津)※準高速バス
- 広島昼特急京都号(昼行)・広島ドリーム京都号(夜行)(広島 - 京都)※大阪発着の「山陽道昼特急広島号」などと系統統合
- 福岡・周南ライナー(光・徳山 - 福岡)※共同運行から撤退、路線自体は存続中
準高速バス
中国ジェイアールバスでは、「系統の距離が50km以下」「高速道路走行区間が路線長の半分以下」という路線を準高速バスと位置づけており[5]、以下の路線は準高速バス扱いになっている。
- グリーンフェニックス
- 志和IC経由広島大学線
- (広島駅前 - 広島バスセンター - 中筋駅) - (志和流通団地前 - 広島大学構内 - 西条小学校前 - 大坪通)
- 西条IC経由広島大学線
- (広島駅前 - 広島バスセンター - 中筋駅) - (西条小学校前 - 広島大学構内 - 大学会館前(始発)・山中池(終着))
- 志和IC経由広島国際大学線
- (広島駅前 - 広島バスセンター - 中筋駅) - (志和流通団地前 - 広島大学構内) - (東広島運動公園 - 賀茂医療センター口 - 広島国際大学)
- 西条IC経由広島国際大学線
- (広島駅前 - 広島バスセンター - 中筋駅) - (西条小学校前 - 広島大学構内) - (東広島運動公園 - 賀茂医療センター口 - 広島国際大学)
- 西条IC経由広島国際大学線(横川駅 - 祇園出張所 - 中緑井(緑井駅前)経由)
- ※2011年3月1日新設。一日3往復運転。
- (広島バスセンター - 横川駅 - 緑井駅) - (西条小学校前 - 広島大学構内) - (東広島運動公園 - 賀茂医療センター口 - 広島国際大学)
- 深夜便
- (広島駅前 - 広島バスセンター - 中筋駅) - (西条小学校前 - 広島大学構内) - (東広島運動公園 - 賀茂医療センター口 - 市飯田)
- ※平日広島駅前発のみ運行。広島国際大学は経由しない。
- 上記のいずれも、(停留所 - 停留所)で囲まれた中の相互で乗降はできない。
- 広島大学構内は広大中央口→広大北口→広大二神口→二神山→広大西口→ががら口→広大東口→山中池→広大中央口の一方通行。
特急バス
- はぎ号(新山口駅新幹線口-湯田温泉通-山口駅-東萩駅)
- モーニング特急(防府駅→山口駅→湯田温泉通→山口大学)平日1便運行、はぎ号の車両で運行されている
- ノンストップつわの号(新山口駅新幹線口-津和野駅) - 2013年11月16日運行開始。[6]
一般路線バス
現在、一般路線は、広島県(広島地区)・山口県のみ。島根県・岡山県は2003年3月で大部分が撤退し、岡山県の清心学園スクールバスが残存するのみ。なお、発足当初から鳥取県・広島県(福山地区)には一般路線は存在しない。
詳細な運行案内は#外部リンクの中国ジェイアールバスサイトを参照。
- (停留所名)は一部の便のみ停車。<停留所名/停留所名>はどちらかを経由。
現行路線
岡山県
- 岡山支店唯一の一般路線で、2003年4月1日にJR中庄駅 - 清心学園前間以外の全系統を両備バス・下津井電鉄・岡山電気軌道・中鉄バスへ運行移管した残存系統となっているが、実態は清心中学校・清心女子高等学校のスクールバスとなっている。方向幕の表示も「清心学園専用」となっている(岡山県共通バスカードが利用可能だったが、2008年10月1日の同カード廃止に伴い、取扱終了となった。またHarecaは導入していない)。
広島県
- 西条線
- 西条駅を中心として、広島大学など東広島市内の主要施設とを結ぶ路線。国道375号線を経由して呉市内に向かう路線もある。路線沿いには県立賀茂高校、西条農業高校、黒瀬高校、広島国際大学、広島文化学園大学、広高校、呉工業高校があるため朝と夕方は混雑する。呉地区では広島電鉄の路線と競合しており、JRバスが停車しない広島電鉄単独のバス停がある(例えば阿賀駅前は停車しない)。呉市内では「快速便」扱いになる。
- 西条駅 - <西条昭和町 - 中央図書館/栄町 - 下見大池> - 広島大学(循環)
- 東広島駅 - 東広島運動公園 - 広島大学(循環・土曜休日は全便運休)
- 八本松駅南口 - 下見大池 - 広島大学(循環)
- ※以上3路線は芸陽バスと共同運行(ただし、下見大池経由便の中国ジェイアールバス単独区間(中央公園前 - 西条東 - 鴻の巣 - 下見大池間)を除く)。
- 西条駅 - 栄町 - 市田橋 - 東広島医療センター
- 西条駅 - 卯之留 - サイエンスパーク(循環)
- 西条駅 - <卯之留 - <西条農高前/東広島駅> - 三升原/栄町 - 下見大池 - 広島大学> - 樋ノ詰橋 - 賀茂医療センター口 - 乃美尾 - (庚) - 広島国際大学
- 西条駅 - 卯之留 - 西条農高前 - 三升原 - 樋ノ詰橋 - 賀茂医療センター口 - 乃美尾 - (庚) - (広島国際大学) - 市飯田 - (呉大学) - (広駅) - 呉駅前
- ※広駅発着便あり。
- 賀茂医療センター前 - 賀茂医療センター口 - 乃美尾 - (庚) - (広島国際大学) - 市飯田 - (呉大学) - (広駅) - 呉駅前
- ※広駅発着便あり。
- 雲芸南線
- 広浜線
- 広島市内循環線 広島観光ループバス「めいぷる~ぷ」(2013年4月19日から9月30日までの半年間限定であったが,「当面の間」運行継続が決定した。)
- 広島駅新幹線口→県立美術館前→ひろしま美術館前→紙屋町→原爆ドーム前→平和公園前→八丁堀→現代美術館前→広島駅新幹線口の循環。
- 広島駅新幹線口→県立美術館前→ひろしま美術館前→紙屋町→原爆ドーム前→横川駅→ひろしま美術館前→八丁堀→現代美術館前→広島駅新幹線口の循環。
- ひろしまドリミネーション期間中は特別ルートの臨時便が運行される場合有り。
- 広島市内循環定期観光バス「めいぷるスカイ」(2014年4月19日から運航開始。以前,大阪線で使用された「三菱ふそう・エアロキング」(744-1906)の屋根を切り取り,オープントップに改造し,塗装と座席を変更した車両を使用。改造は大阪の「ケーテー自動車工業」が担当。)
- 黒瀬さくらバス
- 東広島市黒瀬地区より運行受託し、2014年6月23日に運行を開始した。
山口県
- 光線
- ひかりぐるりんバス(西日本バスネットサービスが受託運行)
- 防長線
- 秋吉線
- 山口駅 - 湯田温泉通 - (山口宇部道路) - 山口宇部空港
廃止・撤退路線
- 両備線:岡山駅~倉敷駅~矢掛駅
- 雲芸線:出雲市駅~三刀屋町~赤来町(赤名)~三次駅
- 川本線・川本北線:大朝町~石見川本駅~大田市駅・江津駅
- 安芸線・安芸南線:広島駅~海田市駅~坂町~呉駅
- 広浜線:大朝町~瑞穂町~浜田駅
- 岩益線:広島駅~岩国駅~錦町駅~六日市町~津和野駅・益田駅
- 大島線:柳井駅・大畠駅~周防大島町
路線(観光)
車両
国鉄バス時代から三菱ふそうおよびいすゞ製の車両が多く、現在でもその状態は続いている。しかし、三菱ふそうリコール隠しの一件以来、三菱車の新車導入は停止し、2004年に岡山へ配置されたのを最後にそれ以降はいすゞ製のみ導入しているが、近年は中古ではあるが三菱車も導入されている。また、少数でありながら日野自動車製(主に1993,95,96,97年製)およびUDトラックス(旧:日産ディーゼル)製、トヨタ自動車製(黒瀬さくらバス専用車)も保有している。
路線車については、前中扉の都市型仕様の路線車が多い[7]。高速車については、夜行高速バスにはスーパーハイデッカー(近年はハイデッカー車も導入している)やダブルデッカーが多いが、クレアライン号やグリーンフェニックス号など短距離の昼行高速バスでは、路線車ベースのトップドア車が投入されている。
路線車の車体色は、発足当初は国鉄バス色であったが、1989年度には銀色の部分を青または白とするカラーリングとなった。しかし、1990年度からは白をベースに青いラインが入る現行デザインに再変更されている。広島空港リムジンバスには専用色の車両が使用される。高速車の車体色は国鉄バス新高速色であったが、2000年代初頭に登場した高速・貸切車などではツバメをデフォルメしたキャラクター(スワローJr.)があしらわれた「スワローJr.塗色」となった。2007年度以降の新車は国鉄バスのデザインのものに戻っており、スワローJr.塗色で登場したダブルデッカー車は2007年度より国鉄バスのデザイン塗色に変更されつつある。
路線車・高速車とも、親会社が同じ西日本JRバスとは違い、国鉄バス時代からのトレードマークであるツバメを継承している。正面にはJRのロゴをCの字で囲んだマークを表示している。また、路線バス車両の車体後部の社名表記は「JRバス中国」となっている(方向幕や案内広告などでも「JRバス中国」の表記が一部使用されている)が、これは中国バスとの混同を避けるためとも推測されている[8]。
なお、旧々国鉄バス色の三菱P-MP118M(1984年式)や、富士重工車体を架装したエアロスター(1985年式)などの旧年式車両が数台残存しており、特に前記の2台については、東京からの乗車ツアーが組まれたこともある[9]。その一方、広島電鉄グループや防長交通を始めとするほとんどのバス会社がノンステップバスやワンステップバスを導入する中、1997年のツーステップバスの導入以来、2007年9月まで新車の路線車が導入されておらず、老朽車の置き換えは首都圏バス会社からの譲渡車で行いその際に行き先表示器を方向幕からLEDに変更し車内を一部リニューアルする形をとっていたが[10]、2007年9月に広島支店に新車のいすゞ製のエルガワンステップバスが一般路線用に4台導入された(現在雲芸南線・広浜線で運用中)。これと同じ車種が東広島支店・山口支店にもそれぞれ3台ずつ導入され、計10台が運用に就いている(2008年度以降も増備が続いている)。
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1989年度導入車にだけ施されたデザイン 534-9908
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1990年度以降の路線車デザイン 538-1951
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「京浜吉備ドリーム号」に使用されるダブルデッカー車(旧塗色) 744-3901
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「ニューブリーズ号」に使用されるハイデッカー車 641-8908
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広島空港リムジンバス専用車 644-3957
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ツーステップ(トップドア,準高速バス仕様)
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小型貸切車「PREMIUM11」 141-8903
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大型貸切車「PREMIUM24」 641-8901
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「めいぷる~ぷ」専用車 334-6951
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「めいぷるスカイ」専用車 844-1906
車両称号
国鉄バスの附番法則をそのまま使用している。国鉄バス#車両称号を参照。
関連会社
注記
- ↑ テンプレート:PDFlink - 中国ジェイアールバス公式サイト
- ↑ 中国ジェイアールバス スワロートラベル広島店 移転のお知らせ 2014年1月23日
- ↑ 3.0 3.1 中国運輸局高速バス(都市間バス)の運行状況
- ↑ 4.0 4.1 テンプレート:Cite web
- ↑ バスラマ・インターナショナル91 「バス事業者訪問94 中国ジェイアールバス」による。
- ↑ 中国ジェイアールバス ノンストップ津和野号 運行開始
- ↑ バスジャパン・ハンドブック「5 中国ジェイアールバス」の車両一覧による。
- ↑ 鉄道ジャーナル 通巻285号 p95
- ↑ JRバス関東のバスファン向けツアー
- ↑ おもな譲受先は、国際興業バス・相鉄バス・川崎市交通局・神奈川中央交通などである。
参考文献
- バスジャパン・ハンドブック「5 中国ジェイアールバス」
関連項目
外部リンク
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