エフエム鹿児島

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株式会社エフエム鹿児島(エフエムかごしま)は、鹿児島県放送対象地域として超短波放送FM放送)をする特定地上基幹放送事業者である。愛称は「μFM(ミューエフエム)」。JFN系列でFMQリーグにも加盟している。

概要

1992年10月1日に九州で最後発のJFN系列局として開局した。鹿児島への電波割り当ては1984年になされたが、364社の出願を32グループにまとめた上での一本化が難航し大幅に開局が遅れた。主要株主には鹿児島テレビ放送 (KTS) や鹿児島放送 (KKB)、いわさきコーポレーション南日本新聞社などが連ねる。

中継局は鹿児島県本土(九州島)のみに設置されており、離島地域(薩南諸島)の大部分では直接受信ができない。その上、radikoにも参加していないため[1]、離島地域の大部分では有料配信(LISMO WAVEドコデモFMなど)を利用しない限り本局の聴取は完全に不可能である。ただし奄美大島龍郷町にあるコミュニティFM局、エフエムたつごうでは一部自社番組の再送信を実施しており[2]種子島屋久島地方(大隅諸島)の一部地域では本局及び中継局からの受信が可能。開局当初の中継局は鹿屋・阿久根・枕崎のみで姶良中継局は2000年に開局した。

データ

ファイル:JOOVFM.jpg
エフエム鹿児島

年表

  • 1984年 - 鹿児島に周波数の割り当てがなされる。
  • 1991年10月23日 - ラジオ予備免許。
  • 1992年 2月3日 - 株式会社エフエム鹿児島設立。
  • 1992年9月22日 - 本免許交付。
  • 1992年9月23日 - 午前9時からサービス放送開始。
  • 1992年9月28日 - 鹿児島テレビ放送 (KTS) で21時から「ミューFMのすべて」を放送。
  • 1992年9月30日 - 18時から開局へのカウントダウン番組を放送。
  • 1992年10月1日 - 午前0時に全国40番目、九州のJFN系列局としては最後発のFMラジオ放送局として開局。最初の番組はJET STREAMで鹿児島からの生放送。
  • 1995年3月27日 - 文字多重放送(見えるラジオ)を開始。
  • 1999年 - コンピレーション・アルバム「Go & DO!」(ごあんど)を発売。
  • 2000年 8月1日 - 姶良(蒲生)中継局開局。
  • 2004年 9月 - アミュプラザ鹿児島内にサテライトスタジオ「AMU STUDIO」を設置。
  • 2011年 8月1日 - 鹿児島本局を城山(鹿児島市長田町37-23)から紫原へ移転[3]
  • 2012年10月7日 - 開局20周年を記念して特別番組「あ、も〜っとμFM」を放送。
  • 2013年3月29日 - アミュプラザ鹿児島にあったサテライトスタジオ「AMU STUDIO」を閉鎖。

周波数

ファイル:KKB Kagoshima Transmitting Tower.JPG
鹿児島本局(紫原、2009年撮影、FMアンテナ設置前)
ファイル:JOCF-TV Analog TV Transmitting Tower 2009.jpg
2011年7月までの鹿児島本局(城山)

鹿児島湾(錦江湾)沿岸をカバーエリアとする。その他の地域にも電波は届いているが正常受信が困難。種子島・屋久島でも受信可能。鹿児島親局テレビ・FM放送所の項目も参照。

2011年8月に城山から紫原1丁目1476番地1のKKB鹿児島送信所へ移転した。以下のデータは1992年の開局から2011年7月までのものである。

  • 鹿児島 - 79.8MHz・1kW (ERP・6kW[4])
    • 所在地:鹿児島市長田町37-23(南日本放送城山アナログテレビ送信所と共用)
    • 送信柱 55m四角鉄塔(MBC共用)
    • 送信空中線 ST(スーパーターン)8段(MBC共用;エフエム鹿児島部施工住友電工)海抜高191m
    • 送信機 RV-41GS(東芝)、電力増幅300Wユニット×4、1台方式
    • STL 送受信機(NEC)出力10mW、2m鏡面(プレート)パラボラアンテナ、主調整室(3階)から15階屋上STLパラボラまで長さ110mの可とう導波管
    • 送信局舎 鉄筋コンクリート(MBC共用)
    • 非常用電源 自家発電75KVA(MBC共用)
  • 鹿屋 - 79.0MHz・100W (ERP・260W)
    • 所在地:鹿屋市有武町大都1399(高隈山御岳中腹・NHK-FMと共用)
    • 送信柱 15m四角鉄塔(NHK共用)
    • 送信空中線 2L(ループアンテナ)1段2面、海抜高922.5m
    • 送信機 HV-1033(OKI
    • 中継回線 枕崎局を5素子八木宇田1段2面でエア受け
    • 送信局舎 鉄筋コンクリート1階5m×5m(NHK共用)
    • 非常用電源 自家発電10KVA(NHK共用)

大隅半島の大部分(鹿屋市のうち旧輝北町域と垂水市錦江町南大隅町を除く)を主な受信エリアとし、宮崎県南部の大部分でも受信できる。かつては同地からNHK・MBC・KKBのアナログテレビ放送も送信されていた。鹿屋中継局の項目も参照。

  • 枕崎 - 76.6MHz・100W (ERP・130W)
    • 所在地:枕崎市東鹿籠3648(蔵多山・NHK-FMと共用)
    • 送信柱 15m三角鉄塔(NHK共用)
    • 送信空中線 2L(ループアンテナ)1段3面、海抜高484.5m、垂直偏波
    • 送信機 HV-1033(OKI
    • 中継回線 鹿児島局を5素子八木宇田2段1面でエア受け
    • 送信局舎 鉄筋コンクリート2階5m×5m(NHK共用)
    • 非常用電源 自家発電10KVA(NHK共用)

主に南薩方面を受信エリアとしているが、桜島の南側・いちき串木野市南部・薩摩川内市高城地区・甑島列島・種子島・屋久島・三島村などでも受信できる。

ファイル:Route328 irikipass myufm805.jpg
国道328号入来峠の周波数告知(2007年)
  • 阿久根 - 80.5MHz・100W (ERP・195W)
    • 所在地:さつま町大字白男字内木場6010(紫尾山・阿久根局のNHK-FMと共用)
    • 送信柱 15m四角鉄塔(NHK共用)
    • 送信空中線 VD(垂直ダイポールアンテナ)2段1面、海抜高1073.5m、垂直偏波
    • 送信機 FMT-1002A(三菱
    • 中継回線 鹿児島局を5素子八木宇田1段1面でエア受け
    • 送信局舎 鉄筋コンクリート2階5m×5m(NHK共用)
    • 非常用電源 自家発電10KVA(NHK共用)

主に北薩・伊佐方面(国道328号の入来峠以北)が受信エリア。熊本県の平野部を始め、福岡県の筑後地方・佐賀県南部・長崎県南部・熊本県の北部の一部でも雑音混じりで受信できる。また、当中継局の電波は有明海一帯に届くが、地域によっては隣接周波数を使用する放送局(長崎県ではエフエム長崎の佐世保中継局、佐賀県・福岡県ではエフエム福岡の福岡本局)と混信することがある。

  • 姶良 - 81.4MHz・100W (ERP・165W)
    • 所在地:姶良市平松字平松5734(牟礼ヶ丘・TV蒲生中継局のKTSと共用)
    • 送信柱 24m四角鉄塔(KTS共用)
    • 送信空中線 3素子八木宇田1段2面、海抜高529.5m
    • 送信機 JBM-22P50A007(JRC
    • 中継回線 鹿児島局を5素子八木宇田2段1面でエア受け
    • 送信局舎 鉄筋コンクリート2階4m×4m(KTS共用)
    • 非常用電源 自家発電5KVA(KTS共用)

開局後の2000年8月に設置された。同一地域を対象とするNHK-FM放送の中継局が置かれていない全国でも数少ない中継局である。姶良市から霧島市の旧国分市隼人町にかけてが受信エリア。当地域では鹿児島本局の電波も届いてはいるが正常受信が困難。なお、同地点に設置されているテレビ中継局は「蒲生」を名乗っており、エフエム鹿児島側も2012年10月7日付の新聞広告で「蒲生」を用いている。

資本構成

主な番組

終了した番組

AMU STUDIO

AMU STUDIO(アミュスタジオ)はエフエム鹿児島が「μ's WAVE」を生放送していた、鹿児島中央駅駅ビルアミュプラザ鹿児島」にあったサテライトスタジオ。エフエム鹿児島のホームページからAMU STUDIOの様子をライブカメラで見ることが出来る。AMU STUDIO前のAMU広場はイベントなどに使用されており、長渕剛が「feel」に出演の際にゲリラライブをしたときには、この場所に7000人が集まった。

かつては「MUSIC POWER STATION feel the μzic DA!」(μ's WAVEの前番組)・「SUZUKIライブステーション」・「FRIDAY AIR SHUFFLE EVENING TRACKS」も放送していた。2004年9月20日から9月24日の「Move On! 〜aiRhythm〜」もAMU STUDIOより生放送された。

時々、DJ&アシスタントがさまざまな格好をすることがあったが、アミュプラザ別館の建設に伴い、2013年3月29日をもって閉鎖された。

愛称の意味

愛称の"μ"はギリシア神話の音楽の神ミューズと南 (MINAMI) とMUSICを意味し、鹿児島県に音楽と情報を発信して新しい風を起こそうという意味が込められている[5]

現在のアナウンサー・パーソナリティ

  • 遠山明男(元MBCタレント、正社員)
  • 有賀真姫
  • ありまゆき
  • 遠藤陽子
  • 川添幸一
  • 蔵屋留美子(フリーアナウンサー)
  • 小牧倫子
  • 斎藤昌子(フリーアナウンサー)
  • 新坂恵梨
  • DJ POCKY(元エフエム宮崎アナウンサー)

元アナウンサー、元パーソナリティ

備考

JFNニュースは「FM鹿児島ニュース」のタイトルで放送され、平日は11:55、19:55、20:55、21:55、24:55、土曜は11:55、14:55、20:55、21:55、22:55、日曜は11:55、14:55、17:55、18:55、20:55、21:55、22:55にそれぞれ放送されている。スポンサーが付かない場合は「FM鹿児島ニュース。この時間は、全国のニュースをお送りします」とアナウンスされる(ただし、開局から2009年3月までは「FM鹿児島ニュース。この時間は、東京からお送りします」とアナウンスされていた)。

ニュースや交通情報のCMに、ACジャパンBPOのCMが流れることが多い。

JFN共通ジングルは、2001年から2011年までは「You are listening to "AIR DESING μFM"」が使われており、2012年から1年間は開局20周年を記念してのオリジナルジングルで、2013年からは「あ〜もっとμFM」が使用されている。

県内の他放送局

県域放送

コミュニティ放送

鹿児島市

薩摩川内市

霧島市

鹿屋市・志布志市・垂水市・肝付町

奄美市・大和村

  • ディ!(ディ!ウェイヴ) - 奄美市を中心に放送するコミュニティ放送局。奄美市にはエフエム鹿児島が中継局を設置していないため、当地域ではNHK-FM放送以外で唯一のFM局となる。

宇検村

瀬戸内町

龍郷町

  • エフエムたつごう

脚注

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参考文献

  • 『南日本新聞』(1992年9月23日朝刊24頁、9月28日朝刊24頁、9月30日朝刊5・12-15頁、2012年10月7日17頁)
  • 『南日本新聞の百二十年』 南日本新聞社、2001年6月。
  • 日本民間放送連盟・編 『日本民間放送年鑑 2009(平成20年度版)』 コーケン出版、2009年11月。

関連項目

外部リンク

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  1. 南日本放送(MBCラジオ)は配信を行っている
  2. (改)タイムテーブルと集落紹介番組のお知らせ♪ エフエムたつごう公式ブログ、2014年6月24日。
  3. 鹿児島本局の移転について エフエム鹿児島公式ウェブサイト。
  4. KKB鹿児島送信所移転後のERPは3.8kWであり、実質的な減力となった。
  5. 2012年 あけましておめでとうございます。 エフエム鹿児島公式ウェブサイト。2007年初頭にも公式サイト上にその旨が記載されていた。