稲田朋美
テンプレート:複数の問題 テンプレート:政治家 稲田 朋美(いなだ ともみ、1959年(昭和34年)2月20日 - )は、日本の政治家、弁護士。旧姓は椿原。自由民主党所属の衆議院議員(3期)、内閣府特命担当大臣(規制改革担当)、自民党福井県連会長。2014年5月30日から国家公務員制度担当大臣兼務。
目次
来歴
政治家になる迄の経歴
- 1977年(昭和52年)3月 - 京都府立乙訓高等学校卒業
- 1981年(昭和56年)3月 - 早稲田大学法学部卒業
- 1982年(昭和57年) - 司法試験合格
- 1983年(昭和58年) - 司法修習生(37期、同期に西村真悟、中村和雄)
- 1985年(昭和60年) - 弁護士登録(大阪弁護士会、2008年12月以降は福井弁護士会)
- 1989年(平成元年) - 弁護士の稲田龍示と結婚
- 1990年(平成2年) - 税理士登録、西梅田法律事務所勤務
- 2004年(平成16年) - 弁護士法人光明会代表就任
政歴
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2008年(平成20年)9月22日 - 自民党総裁選で、麻生の推薦人に名を連ねる。
- 2009年(平成21年)
- 2010年(平成22年)
- 4月6日 - 自民党政権力委員会(谷垣禎一自民党総裁を首班とする影の内閣)社会資本・ネットワーク整備・情報通信副担当(同年9月廃止)
- 9月22日 - 自民党シャドウ・キャビネット法務副大臣
- 2012年(平成24年)9月26日 - 自民党総裁選、安倍推薦人に名を連ねた。
- 10月22日 - 自民党シャドウ・キャビネット法務大臣
- 12月16日 - 第46回衆議院議員総選挙(福井1区・自民党公認)で3選。
- 12月26日 - 第2次安倍内閣の閣僚人事で、内閣府特命担当大臣(規制改革担当)に就任した[5]。同時に、国務大臣としての所管事項として「行政改革を推進するため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整」[5]と「公務員制度改革を推進するため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整」[5]に加え「再チャレンジ可能な社会を構築するための施策を総合的に推進するため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整」[5]と、さらに「日本が誇る文化の国際展開を図るため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整」[5]の4つを目指した。
- 2014年
- 5月30日 - 兼国家公務員制度担当大臣[6]。
政策・思想信条
表現規制推進
- コミック、アニメ、ゲームソフトが児童買春問題や児童虐待問題に及ぼす悪影響を調査し、将来的な法的規制及び罰則を講じることが盛り込まれた児童ポルノ禁止法改正案(自民党・公明党案)を担当、国会に提出した[7]。
- コミック、アニメ、ゲームソフトだけでなく成人女性や成人男性が18歳未満の児童に扮するポルノグラフィーにまで規制範囲を広げることを求めた児童ポルノ禁止法改正案の請願を国会に提出した[8]。
- 2005年に起きた栃木小1女児殺害事件を受けて自民党が発表した「犯罪から子どもを守るための緊急提言」の作成に関与。児童が殺害される事件や児童に対する性犯罪の原因のひとつとして「成人にも悪影響を与える暴力的なコミックと過激なゲームソフト」があるとし、青少年健全育成基本法の制定ならびに内閣府で対策を講じるとした[9]。
- ジェンダーフリーの観点から男性向けのポルノグラフィーを非難し、供給者や消費者に対する懲役刑などの厳罰を伴う法的規制を求めている日本革命的共産主義者同盟系のラディカル・フェミニズム団体であるポルノ・買春問題研究会が行ったアダルトゲーム非難キャンペーンに、自民党女性局役員として協力した。これを受けて、アダルトゲームの業界団体であるコンピュータソフトウェア倫理機構は倫理規程を改定し、自主規制を強化することになった[10]。
歴史認識
戦争責任
南京事件
南京事件の一部の否定派として知られ、2007年には映画「南京の真実」製作記者会見に出席し百人斬り競争などは虚構であるとの主張を述べた[12]。
弁護士時代、百人斬り競争に関する名誉棄損裁判で原告側弁護人の一人として参加したが敗訴した[13]。
靖国神社
靖国神社におけるA級戦犯合祀と昭和天皇の参拝中止の間に因果関係がないと主張。2006年8月15日に日本会議などが靖国神社において主催した集会では、神道に基づく靖国神社の国家護持を提唱し、「首相の靖国参拝を阻止しようとする忘恩の輩(やから)に道徳・教育等を語る資格はない」と発言。同年発行の『WiLL』では、「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」と主張した[14]。
映画「靖国 YASUKUNI」
2008年2月、映画「靖国 YASUKUNI」に日本芸術文化振興会から公的助成金が支出されていることを知り、その妥当性を検討するとして文化庁に上映を要請[15]。同庁より連絡を受けた配給会社のアルゴ・ピクチャーズは全議員を対象とした試写会を提案し、3月12日に開催された。その後、上映予定の映画館前に街宣車が現れるようになり上映中止を決定する映画館が続出。アルゴ・ピクチャーズは4月12日に予定していた上映の中止を決定した[16]。
稲田は「問題にしたのは、文化庁所管の日本芸術文化振興会が750万円の公的助成をしたこと、その一点」と主張。製作会社の取締役、製作総指揮者、監督、プロデューサーがすべて中国人であり、靖国神社をテーマにしていることから政治性が強いとして、この映画が助成の要件である(1)日本映画であること(2)政治的、宗教的宣伝意図がないこと、を満たしておらず助成金の支出に妥当性はないと結論付けた。また「表現の自由の名のもとに政治家の言論を封殺しようとすることは背理である」と述べている[15]。
また稲田は試写を求めたことについて「一種の国政調査権で、上映を制限するつもりはない」と話しているが、アルゴ・ピクチャーズが「事実上の検閲だ」と反発した[17]他、日本映画監督協会、日本映画撮影監督協会、日本マスコミ文化情報労組会議、日本ジャーナリスト会議も抗議声明を発表した[18][19][20]。
沖縄戦集団自決軍命強制問題
沖縄戦で発生した集団自決が軍命の強制によるものかどうかで、旧日本軍現地指揮官と親族が『沖縄ノート』の著者でノーベル賞受賞者でもある大江健三郎と出版社の岩波書店を訴えた大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判において原告側の弁護士として参加するも敗訴した。また「集団自決」に関する教科書検定の問題に関し、2007年10月15日開かれた自由主義史観研究会のアピール集会で、沖縄県民の要求での教科書修正は政治介入であるとし、「集団自決」は日本軍の強制ではないという認識を示した。
慰安婦問題
テンプレート:See also 2007年6月14日に歴史事実委員会の全面広告「THE FACTS」に賛同者として名を連ねた[21]。2013年5月に日本維新の会会長代行の橋下徹が、「当時、世界各国の軍が従軍慰安婦制度を持っていた」と発言した時には、「慰安婦制度は女性の人権に対する大変な侵害だ」と発言している[22]。その一方で、慰安婦制度が、「戦時中は合法であったのもまた事実だ」とも述べた[23]。
皇室典範改正問題
皇室典範改正問題については、自民党新人議員の中でいち早く反対の立場を表明。慎重審議へ署名した新人議員とともに「伝統と創造の会」を結成し、会長に就任テンプレート:要出典。女性宮家の創設には反対している[24]。
選択的夫婦別氏制度の法制化問題
選択的夫婦別氏制度の法制化について、「家族の崩壊につながりかねない制度は認められない」[25]、「一夫一婦制の婚姻制度を破壊」[26]と反対している。また、男女共同参画社会基本法を見直すべきと主張している[27]。
徴農発言
2006年8月29日、「『立ち上がれ! 日本』ネットワーク」(事務局長・伊藤哲夫日本政策研究センター所長)主催のシンポジウム「新政権に何を期待するか?」でニート問題を解決するために徴農制度を実施すべきだと主張した[28]。「真のエリートの条件は、いざというときに祖国のために命をささげる覚悟があること。そういう真のエリートを育てる教育をしなければならない。若者に農業に就かせる『徴農』を実施すれば、ニート問題は解決する。」と述べた。
国籍法改正問題
テンプレート:See also 2008年11月18日の国会審議において、「『最高裁から(判決が)出たんだから変えるのは当然だ』という無責任な考え方で改正をしてもらっては困る」と反対意見を展開し、「司法権による立法府への介入の恐れがあったのではないか」と述べた[29]。
その他
不祥事・批判
- 日本共産党の機関紙しんぶん赤旗に、2006年4月23日と2010年4月24日に統一教会系の団体である世界平和女性連合[30]の集いに参加[31][32]したとして批判された。また2009年11月29日、統一教会責任者の太田洪量[33]が会長を務める世界平和連合[34]の福井県大会に出席した[35]。
- 『北海道新聞』は、稲田が2006年8月29日に「『立ち上がれ!日本』ネットワーク」が「新政権に何を期待するか」と題して東京都内で開いたシンポジウムの席上、靖国参拝反対派の加藤紘一と対談した[36]ことを紹介し、加藤の実家が右翼団体幹部に放火された事件(加藤紘一宅放火事件)については、「対談記事が掲載された15日に、先生の家が丸焼けになった」と「軽い口調で話した」とし[37]、発言に対する会場の反応について、「約350人の会場は爆笑に包まれた」「言論の自由を侵す重大なテロへの危機感は、そこには微塵もなかった」と報じた[37]。
- 週刊大衆や噂の真相で活動したジャーナリストの山岡俊介によれば、夫の稲田龍示とともにオリックス債権回収(オリックスの子会社)の代理人を務めている。オリックス債権回収は、その債権回収手法に違法性が指摘されている[38]。
- 週刊文春は、稲田が“若手ヤジ将軍”四人組の一人で安倍晋三の一派とする自民党関係者の発言を紹介し、安倍チルドレンのヤジについて自民党内でも眉をひそめるベテラン議員が少なくなく、伊吹文明が「党を代表して委員会や本会議に出る人は品格をもってやってもらいたい」「(首相を)バカだとか何だとか言うのは自民党の品位を下げ、非常に悪い印象を与える」と述べたと報じた[39]。
人物
- 自民党福井県連で保守政治塾「ふくい政経アカデミー」を創設し初代塾長を務めるなど、若手の保守論客の育成に取り組む。
- 全国後援会(資金管理団体)「ともみ組」の会長は渡部昇一[40]。
- 日本維新の会代表代行・国会議員団代表の平沼赳夫からは党派を超えて支援を受けている。2009年自由民主党総裁選挙では西田昌司とともに、平沼を自民党に復党させて擁立しようと安倍に働きかけたが実現しなかったテンプレート:要出典。
- 2006年3月、83会で出版した「UBUDAS」の自身の自己紹介の中で、「総理大臣になりたいか?」との質問に「はい。祖国再建を目標に政治家になった以上、当然目指すべきだと思う」と回答している。「尊敬する人物は?」との質問には「西郷隆盛」と答えている。
- 2011年8月1日、鬱陵島を視察する自民党議員団の一員として韓国に行き、金浦空港で入国拒否された[41]。
- 2012年4月30日、「自身が司法試験合格に向けて励んだときに大きな心の支えになった、祖母から代々受け継がれた 」という、教祖谷口雅春著の「生命の實相」を示し、生長の家において講演した[42]。
テレビ出演
- 渡部昇一の「大道無門」(日本文化チャンネル桜) - 2006年1月(司会:渡部昇一)
- ニュースの深層(朝日ニュースター) - 2008年1月(司会:宮崎哲弥)
- 西部邁ゼミナール(TOKYO MX) - 2009年2月~2010年11月(司会:西部邁、共演:安倍晋三・西田昌司)
放送日 タイトル 2009年2月21日 日本の国柄を壊す気か小泉御一党
- たかじんのそこまで言って委員会(読売テレビ) - 2010年11月(司会:やしきたかじん、共演:片山さつき・田嶋陽子など)
- 超人大陸(インターネットテレビ) - 2011年8月(司会:西田昌司)
- 田中康夫のにっぽんサイコー!(日本BS放送) - 2011年12月(司会:田中康夫、共演:西田昌司)
ラジオ出演
- 長野祐也の政界キーパーソンに聞く(ラジオ日本) - 2008年3月(司会:長野祐也)
著書
単著
- 『百人斬り裁判から南京へ』 文春新書 文藝春秋 (2007年) ISBN 4166605666
- 『私は日本を守りたい 家族、ふるさと、わが祖国』 PHP研究所 (2010年) ISBN 9784569777672
共著
論文
所属団体・議員連盟
- 伝統と創造の会(会長)
- 公共放送のあり方について考える議員の会(事務局長)
- 神道政治連盟国会議員懇談会(事務局長)
- 天皇陛下御即位二十年奉祝国会議員連盟(事務局次長)
- 創生「日本」(事務局長代理)
- みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会
- 地球規模問題に取組む国際議員連盟
- 日本会議国会議員懇談会
- 国家基本問題研究所
- 北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟
- 83会
- 中国の抗日記念館から不当な写真の撤去を求める国会議員の会(事務局長)
- 日本の水源林を守る議員勉強会
- 国籍問題を検証する議員連盟
- 正しい日本を創る会
脚注
関連項目
外部リンク
- 稲田朋美ホームページ(公式サイト)
- テンプレート:Facebook
- Facebookページ 稲田朋美/Tomomi Inada ともみ組
- ふくい政経アカデミー
- 覚悟の瞬間(とき):やりたいことを極めた大人がカッコイイ
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 松本純の国会奮戦記[1]
- ↑ 小泉チルドレン激減 大逆風、再選は10人のみ 東京新聞
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 「人事異動」『官報』号外特35号、国立印刷局、2012年12月26日、1面。
- ↑ 「内閣人事局の発足について」首相官邸平成26年5月27日(火)午前
- ↑ [2]テンプレート:リンク切れ
- ↑ [3]テンプレート:リンク切れ
- ↑ [4]
- ↑ [5]
- ↑ 【正論】「首相の靖国参拝は安全保障問題/本質見極め矮小化した議論排せ」『産経新聞』2006年6月3日付朝刊
- ↑ 映画「南京の真実」製作発表記者会見の一部(2007年1月24日)テンプレート:出典無効
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 自民党新人大討論(1)「小泉総理は国家の代表として靖国に行くべし」『WiLL』2006年9月号
- ↑ 15.0 15.1 2008年4月9日産経新聞
- ↑ 『靖国 YASUKUNI』上映中止に至る経緯(配給側の発表)シネマトゥデイ
- ↑ 靖国映画「事前試写を」 自民議員が要求、全議員対象にasahi.com 2008年03月09日
- ↑ 監督協会「強く抗議」 映画「靖国」めぐり議員に共同通信 2008年3月31日
- ↑ 映画「靖国」、監督ら抗議の会見 「まず上映し議論を」asahi.com 2008年04月10日
- ↑ 映画「靖国」への政治圧力に抗議する日本ジャーナリスト会議 声明・アピール 2008年4月7日
- ↑ ワック・マガジンズ 歴史事実委員会
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 日本経済新聞、2013年5月24日
- ↑ 24.0 24.1 24.2 テンプレート:Cite news
- ↑ 『読売新聞』2006年1月16日朝刊
- ↑ 『毎日新聞』2007年1月8日朝刊
- ↑ 『別冊正論7』(2007年7月刊)に寄稿した「男女共同参画基本法は根本から見直せ~これでは家族の絆や地域再生など遠い夢だ」参照。
- ↑ 首相主導で「教育再生」『産經新聞』2006年9月4日
- ↑ 週刊金曜日「金曜アンテナ(2008/12/5)」
- ↑ 統一協会隠し 教壇に 偽装組織の「世界平和女性連合」 神奈川の小学校 霊感商法に引き込むしんぶん赤旗 2008年5月5日
- ↑ 平成18年4月の活動報告公式サイト
- ↑ 平成22年4月の活動報告公式サイト
- ↑ 邦人2人の誘拐事件、統一教会責任者も無事解放 - パラグアイAFP 2007年04月21日
- ↑ 国際勝共連合・世界平和連合会長 太田洪量世界平和連合
- ↑ 平成21年11月の活動報告公式サイト
- ↑ 『福井新聞』2006年8月15日朝刊
- ↑ 37.0 37.1 「自民総裁選の底流 安倍政治の行方1」『北海道新聞』2006年9月5日朝刊
- ↑ 情報紙「ストレイ・ドッグ」(2006年10月15日)
- ↑ 菅首相が閉口する“ヤジ将軍”ウラに控えるのはあの元首相週刊文春WEB2010年12月16日
- ↑ 『稲田朋美 第二次安倍内閣・入閣直前インタビュー』より
- ↑ 「自民党議員団の入国、韓国が拒否 鬱陵島視察」『朝日新聞』2011年8月1日朝刊
- ↑ 祝!一周年記念第6回東京靖国見真会