木更津キャッツアイ
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テンプレート:複数の問題 テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『木更津キャッツアイ』(きさらづキャッツアイ)は、TBS系列の金曜ドラマ枠(毎週金曜日22:00 - 22:54、JST)で2002年1月18日から3月15日まで放送された日本のテレビドラマ。脚本は宮藤官九郎。主演は岡田准一。
後に映画化された。映画については別項で詳述。
目次
概要
- ドラマ
- 本作は実験的なドラマでもあった。1話を野球のゲームに例え、表と裏に分け本編ストーリーの裏で何があったかを巻き戻して説明したり、「30P」という特殊カメラを利用したこと、哀川翔や氣志團などを実名の役で登場させるなど、さまざまな工夫を凝らした。ドラマ終了後、DVD販売数が50万セットを超える大ヒット。これが後に映画化に繋がった。
- また、ドラマ撮影を実際に千葉県木更津市で行ったため、ドラマファンがここを訪れるようになり、木更津市は小さな観光地となっている。放送中からカルト人気は高かったものの、視聴率的には芳しくなかった(全放送回の平均視聴率は10.1%。むしろ深夜の再放送の方が視聴率が良かった)。しかし、独創的な世界観や表現が放送終了後に受けており、今も根強いファンが多い。
- 映画化
- 2003年には『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』として、映画化もされた。11月1日から渋谷シネマライズ、木更津東映のみ先行公開、11月15日から池袋シネマサンシャイン他全国順次公開され、動員120万人興行収入15億円の大ヒットを記録。先行上映した渋谷シネマライズの劇場前売り10,111枚、劇場初日・2日目動員(2館 6,262人)&日計(2館 8,285,600円)の記録は未だに破られていない。
- 2006年10月28日に映画版第2弾(完結篇)として『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』が公開され、物語は完結を迎えた。さらに、同年10月25日には"木更津キャッツアイfeat.MCU"として、CD『シーサイドばいばい』をリリース。
- 背景
- ドラマには、評論家・大塚英志が「木更津現象」とも呼ぶ、大都会周縁部の“田舎”で暮らす、あるいは暮らすしかない若者たちの鬱屈した思い、やるせない気分が込められている。
- 1997年東京湾アクアラインが開通し、都内まで1時間30分程度を要していた木更津市は、川崎市と数10分で結ばれることになった。しかしながら、普通車で通常3000円(開通時は4000円)という高額通行料が妨げとなり、首都圏のベッドタウンとなる行政の思惑ははずれ、他方、休日の買い物客は京浜地区に流出し、木更津駅前の商店街の衰退を招くという皮肉な結果となった(ストロー効果)。
- ドラマの登場人物でいえば、主役・ぶっさんは21歳に至るまで木更津を一歩も出たことがなく、モー子は第4話にして初めて渋谷を訪れている。一方で、アニの弟・純、リトル山田ら素質ある野球部の後輩はプロ野球の門戸をたたくことで“陸の孤島”木更津を抜け出ていく。また、キャッツアイ・メンバーで唯一の大学生・バンビは都内の大学に通っている(後に地元エリートとして木更津市役所に就職する)。
- このように、学業やスポーツの才ある者は次々と都内へ流出していく中で、停滞・衰退する木更津に取り残された、時にヤンキーとも呼ばれる凡庸な若者たちの劣等感と地元愛、都会へのひそかなあこがれと反発、数少ない風俗店や周囲の異性は幼なじみや顔見知り、誰かの元恋人ばかりという限定状況ゆえに発散しきれない性欲、義侠心と背徳心がちりばめられた、無意味な方言交じりの会話がドラマの魅力となっている。
- 登場人物たちの泥臭い人物像、会話、エピソードを、都会の視聴者は未知の“おかしみ”と取り、大都会周縁部および地方の視聴者は既知の親近感あるいは一種自虐的な懐旧感を覚えたのが、ドラマヒットの一因と思われる。この種のヒット図式は、ドラマに先行する氣志團と似ており、“大いなる田舎”宮城出身の脚本家・宮藤官九郎の面目躍如たる秀作となっている。
- その他エピソード
- 2006年11月23日に、木更津市より木更津キャッツアイに市民栄誉賞が贈られた。
- 本作の元ネタは脚本の宮藤官九郎が1995年に劇団大人計画にて作・演出をした舞台『熊沢パンキース』である。この芝居は2003年にキャッツ人気を受けて『熊沢パンキース03』として再演もされている。
- 当初、ドラマのタイトル候補には、木更津以外に「西船橋キャッツアイ」や「春日部キャッツアイ」というのもあった。物語の舞台についても、猫田役の阿部サダヲの出身地である松戸市を舞台にする案があった。
- キャッツのメンバーは、『池袋ウエストゲートパーク』の「スープの回」に、ワンシーンのみ登場している。
- 続編について宮藤官九郎は「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」の文庫本でプロデューサーの磯山晶との対談インタビューで「磯山さんがやるって言わないかぎり…」と言っている
- 第4話等で披露された、木更津名物の踊り「やっさいもっさい」が、このドラマを機に有名となった。現在でも、毎年8月14日に行われるやっさいもっさい踊りには、全国から集まったファンによる「木更津キャッツアイ連」が結成されている。
- 木更津市内にある「中の島大橋」(別名:赤い橋)が、ドラマ内で「恋人同士がおんぶをして渡ると結ばれる」という「赤い橋の伝説」(元々はドラマ内でモー子がでっちあげたもの)で有名になり、中の島大橋を訪れるカップルが増えた。これらのことが理由となり、2010年にNPO法人「地域活性化支援センター」により、中の島大橋が「恋人の聖地」として千葉県内では3番目の聖地に認定された[1][2](他の2つは鋸山をはじめとする富津市金谷周辺、京成バラ園(八千代市))。
キャスト
木更津キャッツアイ
- ぶっさん(田渕公平)[3]
- 演 - 岡田准一 (V6)
- 木更津第二高校野球部元キャプテンで正捕手。キャッツのキャッチャー。草野球の背番号は「2」、怪盗団の背番号は「1/2」(余命半年であることから)。
- 木更津キャッツアイの事実上のリーダー。ドラマの冒頭で悪性リンパ腫で余命半年を宣告される。劇中で何度か倒れるが、なんやかんやでしぶとく生き残っている。思い悩むも「普通」に生きることを選び、キャッツアイのメンバーと共にビールや泥棒や野球に明け暮れた日々を過ごす。
- 実家の理髪店(バーバータブチ)を手伝っており、腕もセンスも確かで研究熱心(ただし無資格者なので本来は違法行為)。野球マンガとVシネマをこよなく愛しており哀川翔の大ファン。蟹アレルギーで蟹を食べることができない。また劇中中盤で東京に行くまで木更津から一歩も外に出たことがなかった。
- 仲間や家族思いであるが普段はなかなか素直になれない。ただ、公平の優しさは誰もが認めている。その一方、ポリシーが強い割に大雑把な性格で他のメンバーからは「面倒くさいヤツ」と思われている。普段は硬派を装うが根はスケベでいざとなると野獣そのもの。またノリは良いが音感はない。
- 恩師の浅田美礼は憧れの存在でなにかと気にかけている。だが、感動性で惚れっぽい性格のせいでモー子やあさりとも良い雰囲気になるが…
- バンビ(中込フトシ)[4]
- 演 - 櫻井翔(嵐)
- 木更津第二高校野球部元エース。キャッツのピッチャー。草野球の背番号は「1」、怪盗団の背番号は「0」(童貞であることから)。
- 実家は呉服店(中込呉服店)で普段着は着物。キャッツアイ唯一の大学生で良くも悪くも「フツー」。イケメンでモテるが奥手で一途な性格故に童貞。バンビというあだ名も童貞から。
- 劇中冒頭では県大会決勝でのミスプレーを巡り公平とは4年近く絶縁状態。付き合いが悪くスカした態度だったため、仲間内の評判も悪く孤立していた(草野球のピッチャーとして必要とされていただけだった)。ぶっさんの余命が発覚したことやキャッツアイ結成によりメンバーとの友情や信頼を取り戻す。キャッツアイではブレーン役。
- 高校時代からずっとモー子に思いを寄せていたが、格好つけたがる性格とモー子と正反対の都会志向が災いしてすれ違いが続く。しかし“ミスター木更津”に選ばれたことを機にモー子から惚れられ相思相愛の関係となる。
- うっちー(内山はじめ)
- 演 - 岡田義徳
- キャッツのショート。草野球の背番号は「6」、怪盗団の背番号は「?」(謎の人物であることから)。
- 木更津第二高校野球部OBであるが留年で公平たちより1歳上。しかも家庭環境などが一切不明かつ神出鬼没でメンバーから気味悪がられていた。一人だけ車に乗せて貰えずに自転車で追走したり、自宅を探るため尾行されたり、数に入れられないなど不遇な扱いを受ける。
- 初登場時はムサっ苦しい長髪だったが第1話で公助にモヒカン刈りにされ、以後トレードマークとなる。素行や言動は知的障害を思わせる天然キャラ。ただし、恐ろしい強運(ただし大半が悪運)の持ち主で“裏”では一番活躍している。どもり性で日本語はまともに話せないが英語は流暢。しかもコンピューターの扱いに長けている。
- ローズの大ファンで「木更津ホール」に通い詰めている。ミー子と関わったせいでエライ目(いわゆる美人局)に遭うが、助けようと奮闘したことからいい仲になる。氣志團の早乙女とは同級生で親友だった。自宅は船の上で幼い兄弟がおり、主食はカニ。父親(渡辺いっけい)の職業も終盤まで謎。
- TVドラマでは名前が不明だったが、後に公開されたワールドシリーズで初めて「はじめ」という名前が判明した。第6話では、ダクト内を歩行するときに「うっ、うっ、うっちー」という『スパイ大作戦』の替え歌(岡田義徳のアドリブ)を披露した。この歌は日本シリーズでも披露している。
- マスター(岡林シンゴ)[5]
- 演 - 佐藤隆太
- 木更津第二高校野球部OB。キャッツのファースト。草野球の背番号は「3」、怪盗団の背番号は「5」(飲み屋の営業時間が朝5時までであることから)。
- 「野球狂の詩」という飲み屋を経営。「ゴジラ焼き」(ゴーヤーを焼いたもの)「衣笠定食」(広島東洋カープにちなみ、鯉の煮物をメインにした定食)等の野球に例えたメニューが多いのが特徴。細かいことは気にしておらず、オジーにタダ酒を飲ませている。
- 爆発頭が特徴。妻のセツ子を「先輩」と呼んでおり、3人目を妊娠させている。セツ子が「あんたぁ」と言うと、マスターが「愛してる」と言わなくてはいけない夫婦間のルールがある等、セツ子の尻に敷かれている。電話するときに「テルテルテレホン」と言う口癖がある。
- わりとちゃっかりした性格で常に火の粉のふりかからないポジションにいる。そそっかしいせいで凡ミスが多い。
- アニ(佐々木兆)[6]
- 演 - 塚本高史
- 木更津第二高校野球部OB。キャッツのサード。草野球の背番号は「5」、怪盗団の背番号は「777」(ギャンブル好きであることから)。名前の「兆」は「きざし」と読むが、なかなか正しく呼んでもらえない。
- 実家は写真館(佐々木写真館)。金髪とボーダーシャツが特徴。優秀すぎる弟・純を持ったせいで両親からは疎まれ、周囲からは純の兄としか見られず「アニ」というあだ名もそこからついた。純との関係もギクシャクしている。
- 典型的なニートで暇をもてあまし、ギャンブルばかりしている。ひがみ根性が強くキレやすい。自他共に認める“バカ”で日本語の使い方を頻繁に間違えたり、空気が読めないせいで事態をややこしくする。
- ルックスは良いのでモテないこともないがバカが災いして二度目はない。また他のメンバーは全シリーズ中で特定の交際相手がいた時期があるがアニだけはいない。更には小峰社長に目をつけられ、2度も犯されそうになり、トラウマになっている。
- 後に猫田から後任監督を打診された公平が譲ったことで、野球部監督に就任する。
野球関係者
- 猫田(猫田カヲル)
- 演 - 阿部サダヲ
- 木更津第二高校野球部OBで野球部監督。草野球の背番号は「4」。キャッツのキャプテンでバンビの不在時はピッチャーを務めるが実力はイマイチ。嘘をつくとねずみ顔になる癖がある。
- 上にへつらい下にキビシい小心者。普段は先輩である山口の保険代理店を任されるがパシリ扱い。失敗してしょっちゅうシバかれている。また、モー子と交際していた。
- 県大会決勝では一打逆転の場面で猫田がミスで出したスクイズのサインを3塁ランナーの公平が忠実に実施し、バッターのバンビがサインを見落とした結果アウトとなり敗退。ミスを認めない猫田が逆ギレしたせいで公平とバンビが絶交する羽目になった。
- トルエンの密売事件にオジーを巻き込み、報酬として野球を教えた結果、オジーの記憶が戻るきっかけとなる。しかし、オジーを襲った悲劇に責任を感じ、仇討ちによる暴行傷害事件を起こして収監される。
- 収監後はレンタル屋のエロビデオに重要な事実を収録して公平たちに的確なアドバイスをするなど、なぜか「いい人」になった。最終話では山口が保釈金を支払ったことにより危篤状態の公平のもとに駆け付けた。
- 山口
- 演 - 山口智充(DonDokoDon)
- 木更津第二高校野球部OB。草野球チーム・京極会のエース。
- 普段は保険代理店業(ニューエイジファイナンス たんたん保険)を営む人情派ヤクザ(房総京極会の若頭)。その傍らで「モノマネ教室」の講師をしているほどのモノマネ好きで多数のレパートリーを持つ。野球は下手の横好きで1イニングで15点とられるほどのヘボ。
- 猫田とツルんで毎度金儲けを企む。本人は先見の明があると信じているが、どこかズレている。気前と面倒見が良く意外なほど人望もある。過去の出来事や裏社会などの様々な事情に通じており、公平たちに様々な情報をもたらす。
- オジー(小津裕次郎)
- 演 - 古田新太(練習のみ)
- アルコール中毒のホームレス。トレードマークは青いスキー帽。駅前駐車場に止めたバンで寝泊まりしている。その笑顔がなぜか人を幸せな気分にすることから「木更津の守り神」と呼ばれている。朝起きたときは「朝だよー!!」、夜は泣きながら「夜だよ〜」と叫ぶ。大のビール好きでビールサーバーに口をつけて飲む。
- 実は木更津第二高校野球部OBで元エース。甲子園出場を期待された剛速球投手で2年後輩の山口から慕われる人格者だった。しかし試合中、頭部にピッチャーライナーの直撃を受け、マウンド上で裸になるなどの奇行により野球界から追放される。その後、記憶が戻ることなく両親からも見捨てられた。
- 双子の兄がいたがオジーの才能に嫉妬した先輩のイジメで野球部を追われた後、髪を金髪に染めて非行に走り、トルエンの密売に絡んで殺された。死んだ兄の特徴だった金髪がトラウマで、公平に染められたことが引き金で過去の痛ましい記憶までも取り戻してしまう。
- トルエン取引のトラブルからキャッツアイのメンバーが暴走族にフクロにされそうになるや金属バットを手に現れ、全員を叩きのめす。しかし、兄の復讐を果たそうとして黒幕のシガニー小池に返り討ちされ死亡する。[7]
- 死後はキャッツアイがシガニーから盗んだサファイアの売却資金で石像を建立。死後もなにかと気に掛ける公平に“死者の声”としてアドバイスを送り続けた。
- 4話で登場したマスターの姉・ナオミと同級生で、彼女の前とやっさいもっさいの説明のシーンでは少しまともな発言をしていた。
- ワールドシリーズで公平と共に蘇るが、生前の心残りだったピッチャーとしてマウンドに立ち、ホームランを放つという心残りを果たしたことで成仏してしまう。
- 男の勲章・店長(帯谷)
- 演 - 嶋大輔
- 暴走族の溜まり場となっている「男の勲章」という喫茶店の主人。草野球の背番号は「9」でうっちーにかわり遊撃手の助っ人を務めるが、ファーストゴロを全力で取りに行くなどセオリーをまるで理解しておらず公平たちの頭痛の種となる。
- 髪型がリーゼントでキレると「ツッパることが男の勲章なんだよ」という。登場場面では「男の勲章」が流れる。第4話で「帯谷」という苗字が明らかになっているが、読み方は不明。
- 犬島くん(猫田の後輩)
- 演 - 中村獅童
- 第7,8話のみ登場。草野球の背番号は「4」(不在の猫田と同じ背番号で代理の意味)髪の毛もマユゲも全ての毛を剃り上げており、時々ヤスリを取り出して歯を削るなどして威嚇。キャッツのメンバーだけでなく相手チームをもビビらせた。バッターボックスではストライクゾーンに身を乗り出し、ぶつけられると乱闘騒ぎを起こすなどしていた。
- 怖いカオに似合わず律儀な性格らしく、猫田から代役を頼まれて助っ人として来たものの、なにをどこまでやったら良いか分からなかったらしく、誰もいないグランドで練習を続け、目を開けたまま寝るなどしていた。
- アニの代役で野球部を指揮したこともある。プレー自体はそれほどうまくない。
- 森山
- 演 - 森山直樹
- 草野球の背番号は「10」。ただし、ワールドシリーズの公式メモリアルブックでは、「センター森山」と紹介されている。
- キャッツ唯一の小学生。TVドラマでは第1話の試合で登場し、その後は練習風景等に不定期に登場。日本シリーズでは、ベンチにいるぶっさん・アニ・マスターを差し置いて先に代打指名された。
- リトル山田
- 演 - 妻夫木聡
- 第9話(延長10回)のみキャッツの一員として参加。公平の同級生で同じ野球部に所属。
- 当時は実力的に上だった公平と甲子園に行ったらなんでも言う事を聞くという約束を交わしており、甲子園の土を持ち帰る約束もしていた。公平たちが県大会決勝で敗退したのをよそに、甲子園に出場を果たし、スターとなる。
- ドラフトで横浜ベイクルーズに入団。63試合で打率3割。シーズンオフははっちゃけまくっており、夜のバットは10割。元カノとのスキャンダル流失を恐れており、キャッツアイのメンバーに回収を依頼した。
- 最終回の最後の新聞でオーナーの娘と婚約が破談したことがわかっている。
その他のメインキャスト
- モー子
- 演 - 酒井若菜
- 公平たちの同級生。鼻にかかった声でしゃべるのが特徴。クラスで一番のバカで誰とでも寝る尻軽女と思われている。キャッツアイのメンバーからは挨拶がわりに「ヤらせろ」、「ヤっちまうぞ」と言われることがお決まり。
- 車を持っていることを理由に猫田と付き合っていたが実は昔から公平のことが好き。公平とは木更津への地元愛が強く東京アレルギーという共通点も持つ。
- バンビから思いを寄せられるが空回りが続いてしまい。公平と関係しそうになるが「実は処女」という事実が発覚したことで公平にフラれてしまう。AV女優にスカウトされた窮地をバンビに救われて結ばれた。二人の初Hはうっちーの自宅(船)。
- オカリナ奏者の父を持ち、本人もオカリナが特技。
- 美礼先生(浅田美礼)
- 演 - 薬師丸ひろ子
- 木更津第二高校で古文を教えている。公平たちの恩師。国語教師であるが白衣を着用している理由は大学時代に共に教員を目指しながら志半ば病に倒れた先輩から譲り受けたもの。裕福な家庭の一人娘でいまだ独身。
- 教え子たちから慕われていたが公平の卒業後に生徒たちとの間に溝が生じてしまう。相談相手だった教頭と関係を持ったことでストーカー被害を受け、センバツ出場前の不祥事を避けたい学校側が事実を隠蔽。学校に爆弾を仕掛けるが偶然にも公平たちの活躍でことなきを得た。
- 精神的に不安定で生徒達からバカにされると「復讐」と称するイタズラまがいの嫌がらせを繰り返し慰めにしていた。ところが下駄箱にカエルを入れようとしていた所を純に目撃され、処分保留のまま休職しひきこもりとなる。そうした窮地を公平に助けられる。
- その場凌ぎのデマカセで周囲を振り回す悪いクセがある(この癖は日本シリーズでも同様)。また、天然でサラっとヒドいことを言う。
- 教頭
- 演 - 緋田康人
- 木更津第二高校の教頭。
- 生徒指導に悩む美礼から相談を持ちかけられ一夜を共にしたことがきっかけでストーカー化。立場を利用して自らの不倫や嫌がらせをもみ消すなど卑劣極まりない行為の数々により美礼を人間不信に追い込んだ。
- だが、実は彼自身妻からの深刻なDVに悩んでおり心を病んでいた。
- 突然離婚して転任し、木更津から姿を消す。
- ミー子
- 演 - 平岩紙
- 第3話より登場した、うっちーの彼女。当初はうっちーの妄想上の銀行員であった。うっちーが、後述の小峰社長の魔の手から救ったことで交際スタート。
- 普段はモー子とともに行動をしていることが多い。
- 佐々木 純
- 演 - 成宮寛貴
- 木更津第二高校2年生。アニの弟。高校きっての投手でプロのスカウトからも注目を浴びる学校一の期待の星。上下関係に厳しい野球部員らしく公平たちへの態度は従順。
- 自分の才能や待遇にやっかむアニとの関係がうまくいっていなかった。アニが野球部監督に就任し、少しは頼もしい姿を見せるようになったことで関係も僅かに修復した。
- ワールドシリーズではプロ入りを果たしており名前しか登場しない。
- 岡林 セツ子
- 演 - 須之内美帆子
- マスターの妻。高校時代の先輩にあたり、夫からも「先輩」と呼ばれている。三人目の子供を妊娠中。「野球狂の詩」にいるが公平たちの会話にはほとんど入って来ない。夫を尻に敷いて、マスターに「あんたぁ」と言うのが口癖。
- 巡査(竹田イチロウ)
- 演 - 三宅弘城
- 「木更津キャッツアイ」の話の内容自体が、警察に厄介になるような内容が多く、しばしば登場する。自分が警察官であるという自覚に乏しく、不謹慎な言動も多い。バク転ができる。
- 五十嵐 イチコ / ひとみ / ちはる
- 演 - 細野佑美子 / あじゃ / 柴山香織
- 木更津第二高校のギャル三人組。噂好きで美礼の授業をボイコットしたり、事ある毎にバカにしてはストレスの元凶になっていた。このために美礼から「復讐」される。第2話では、うっちーにミニモニ。の「ミニモニ。テレフォン! リンリンリン」を歌わされている。
- 三人とも氣志團の熱烈なファン。荷物検査でグッズを没収されそうになったことがきっかけで美礼が翔の尊敬する恩師と知って関係が修復。美礼にメイクを教えるなどしている。
- なお、後の日本シリーズには出演していないが、ワールドシリーズには3人とも出演している。
- 二代目・木更津ローズ
- 演 - 森下愛子
- 木更津のストリップ劇場(木更津ホール)に出演する看板ストリッパー。第4話では、ミスター木更津コンテストの審査委員長も務めた。「木更津の男たちが性犯罪に走らないのはローズさんのおかげ」と言われるほど慕われていたが、ヘルニアと年齢が原因で強制的に引退させられた。それがきっかけで公助と結婚。公平の義母となる。
- ドラマ上では、後述する氣志團メンバー6名全員の母親でもある。日本シリーズで公助の子を出産。
- 田渕 公助
- 演 - 小日向文世
- 公平の父親。バーバータブチを経営しているが理容師免許は持っていない(公平の母の免許で営業している)。腕前は壊滅的な下手くそではあるが息子のフォローでどうにか経営している。
- 男手一つで公平を育てたが、なぜか名前を呼び捨てにされ、逆に公平を呼ぶ際はクン付けをしている(誤って呼び捨てにした際は怒られる)。
- 実は強い絆で結ばれた親子。公平の体調を誰より心配し、こっそり美礼に相談していた程。そんな父だけに公平は余命半年であることをなかなか言い出せず、薄々気づいている公助は不安を紛らわせるために「ものまね教室」にのめり込む。アニのせいで公平の寿命を知ってしまうが、息子に動揺を悟られまいとして和田アキ子のものまねで「あの鐘を鳴らすのはあなた」を熱唱。病院を抜け出す公平の身代わりを引き受けるなど親バカぶりを発揮する。
- 恋愛に関してはノリと勢いで、引退後路頭に迷ったローズを一時の性欲から押し倒し、更には勢いで再婚してしまう。都合が悪くなると逆ギレして「うぜーよ」など何故か若者言葉になる。公平の母の写真などは残っておらず、尋ねられると「写真には写らない美しさがあるんだよ」[8]などと誤魔化す。肝心なことをスッカリ忘れていたりするなどちゃらんぽらん。こうした欠点が公平にもしっかり受け継がれている。
- ワールドシリーズでは身内の中で唯一、蘇った公平の姿が見えなかったが、公平の臨終をキチンと見届けたことによる。公平からは最後の最後に「お父さん」と呼んで貰えた。
ゲスト
- 2回
- 中年男
- 演 - きたろう
- 山口から拳銃を盗み出し木更津のパチンコ景品交換所を襲撃した。
- 3回
- 哀川 翔
- 演 - 哀川翔 本人役で出演(後に5回、日本シリーズでも登場)
- 木更津で釣りをするためにやってきたが、キャッツアイのメンバーから歓待され、キャッツと野球対決をすることを約束した。
- 折角の試合は先発予定だったオジーの遅刻(実は亡くなっていた)によりお流れとなってしまうが、試合中止を申し入れた公平の友情と男気に惚れ込みなにかと力を貸すようになる。
- ドラマ内では「ヤクザ球団」という映画に主演しているが、本人は気に入っていない。「カタギに俺の球が打てるか!」という決め台詞がある。
- 本編に絡まない劇中映画での登場も多い。
- 小峰社長
- 演 - ケーシー高峰(後に日本シリーズでも登場)
- 木更津一の高額納税者(大東亜物産、海苔とハマチの養殖業)で男色家。目をつけた美男子を手に入れる為ならば手段を選ばず、イカサマ麻雀でアニを罠に嵌めて慰み者にしようとした。
- 劇中のセリフにはケーシーの定番ネタが随所に見られ、医学用語(サモ・ハン・キンポー)も披露している。
- 日本シリーズに登場するジョージをたびたび誘拐して悪の道に引きずり込み人生を狂わせた張本人。
- 4回
- マスターの義姉・ナオミ
- 演 - 増田惠子
- 元女優。金や生活には不自由していないが、ストレスから深刻な盗癖を抱えている。
- 町の至るところで泥棒を働き、「木更津のキャッツアイ」を名乗っていた。スナック菓子、家電機器のリモコンや土産物、安価な絵画といったしょーもないものを盗む。特に、どの家庭でも必ずリモコンを盗んでいる。
- オジーとは同級生で恋愛関係。文化祭で一緒に「マクベス」を演じた。
- 泥棒の際にはキャットウーマンの扮装をする。
- 5回
- ダニー・ケニー・トニー
- 演 - スチャダラパー(後に6回でも登場)
- ダニーをANI、ケニーをBOSE、トニーをSHINCOが演じている。シガニー小池の手下で、トルエンの運び屋をしている兄弟。猫田との合言葉は、ホテル三日月のCMソング(「旅行けば三日月~」という声が聞こえたら、猫田が「ホテル三日月~」と返す)。
- 6回
- シガニー小池
- 演 - ピエール瀧
- トルエンを卸すチンピラで、過去には取引に絡んでオジーの兄を殺害し、復讐しようとしたオジーも殺害した。音痴な愛人である歌田光子(うただ ひかりこ 演:矢作美樹)に高価なサファイアをつけさせて歌わせ、インチキディナーショーでお客から金を巻き上げている。
- 7回
- 氣志團
- 演 - 氣志團 本人役で出演(後に日本シリーズでも登場)
- うっちーが訪れたライブハウスで初登場。ドラマの設定では木更津の「甘えん坊ハウス」で生まれ育ったタネ違いのローズの息子(兄弟)ということになっている。甘えん坊ハウスを救うために、山口に2000万円を要求した。TVドラマでは触れられていないが、シナリオ本では氣志團メンバー各々に以下の設定が与えられていた。
- 日本シリーズでは「フジミロックフェスティバル」[9]の開催を持ちかける。
- 加藤 鷹
- 演 - 加藤鷹 本人役で出演
- モー子がAVデビューしかけたときの相手役。
- そのテクニックにより公平たちからリスペクトされている。
- 8回
- 観月 あさり
- 演 - YOU
- 自分のアパートに引っ張り込み口から出任せの身の上話を聞かせて男共から金品を巻き上げる魔性の女。なぜかローラースケートを履いている。公平はデリヘルで呼び寄せた際は即座に「チェンジ」したがバーバータブチの臨時従業員となり、公助とローズが新婚旅行の間に二人きりで過ごしたことから次第に魅入られてしまう。
- うっちーの父
- 演 - 渡辺いっけい(後に日本シリーズ、ワールドシリーズでも登場)
- 第8話より登場。CIAの諜報員。セーラースタイルで双眼鏡を手にした怪人物。家(船)では英語をしゃべっている。
- 日本シリーズでは海洋汚染を嘆いており、突如出現した怪獣ゴミンゴの生態に詳しいなど更に謎の存在。
- 9回(最終回)
- 安住アナ
- 演 - 安住紳一郎 本人役で出演
- 本人が司会を務める、さんまのSUPERからくりTVの人気コーナー「サラリーマン早調べクイズ」を、ドラマの中でそのまま行った。うっちーが回答者役となっている。
スタッフ
製作スタッフ
- 脚本 - 宮藤官九郎(大人計画)
- プロデューサー - 磯山晶(TBSエンタテインメント)
- 演出 - 金子文紀(TBSエンタテインメント)、片山修(泉放送制作)、宮藤官九郎
- 音楽 - 仲西匡 / 山川恵津子
- 音楽プロデューサー - 志田博英
- 音楽協力 - 溝口大悟(日音)
- 編成 - 那須田淳
- プロデューサー補 - 木村政和、井上敏史
- 演出補 - 坪井敏雄(3話 - 9話 / 泉放送制作)、高成麻畝子(1話、2話、9話 / TBSエンタテインメント)、白石達也、田中大二朗、利光佐和子
- 番組宣伝 - 青山仁美(1話、3話、5話、7話、9話)、藤田千春(2話、4話、6話、8話、9話)
- 記録 - 大蔵堯子(1話、2話、5話、7話、9話)、金子洋子(3話、4話、6話、8話、9話)
- 製作担当 - 花山信大
- 製作主任 - 萩原満、真野清文、二唐研一、阿部隆
- 番組デスク - 小澤通子
技術スタッフ
- 技術 - 金澤健一
- 撮影 - 山中敏康
- CA - 長浜誠
- 映像 - 木部伸一郎
- 照明 - 田淵博、岩岡正、佐々木秀仁、遠藤和俊、渋谷康治
- 音声 - 下村晴之、植村貴弘、渡辺学、小岩英樹、藤本真人
- 音響効果 - 亀森素子
- 編集 - 新井孝夫、米山美由紀
- 編集デスク - 青沼邦治
- VTRデスク - 野田賢一
- 技術デスク - 亘良作
- マネジメントデスク - 海本直子、倉本紀彦
美術スタッフ
- 美術プロデューサー - 石田道昭
- 美術デザイン - 永田周太郎
- 美術制作 - 岡嶋宏明
- 装置 - 熊野憲治、工藤健太郎、杉谷優樹
- 装飾 - 藤田明伸、田中裕久、山田孝太郎、上原一晃
- 電飾(イルミネーション) - 三沢康明
- 建具 - 宇野景治郎
- 植木装飾 - 宍戸康文
- 生花 - 遠山徹
- 衣裳 - 野中秀俊、小木田浩次、遠藤和己
- 持道具 - 小沢友香
- ヘアメイク - 藤井裕子、小泉尚子、伊藤杏奈、中田マリコ
その他
- 脚本家の宮藤官九郎が木更津にスターバックスがないことを知り、話の中でモー子が神社に行ったときに「木更津にスターバックスができますように」とお願いさせた。2007年7月14日に海ほたるパーキングエリア内にスターバックスができた(海ほたるパーキングエリアは木更津市内)。また、2008年には木更津市ほたる野にも開店している。
ロケ地
主題歌
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|
1回表/裏 | 2002年1月18日 | 怪盗団参上!! | 金子文紀 | 13.4% |
2回表/裏 | 2002年1月25日 | チャカ奪回作戦 | 10.0% | |
3回表/裏 | 2002年2月テンプレート:01日 | 僕の息子が死ぬ!? | 片山修 | テンプレート:09.8% |
4回表/裏 | 2002年2月テンプレート:08日 | 町で一番の色男 | 11.3% | |
5回表/裏 | 2002年2月15日 | 俺もうマジ死んでもいい | 金子文紀 | テンプレート:08.5% |
6回表/裏 | 2002年2月22日 | さよなら小津先輩 | 片山修 | テンプレート:07.8% |
7回表/裏 | 2002年3月テンプレート:01日 | 最初で最後の夜! | 宮藤官九郎 | テンプレート:09.7% |
8回表/裏 | 2002年3月テンプレート:08日 | 俺のハートが盗まれた | 片山修 | テンプレート:08.6% |
9回表/裏 | 2002年3月15日 | 俺まだ死ねねえや | 金子文紀 | 11.7% |
平均視聴率 10.1%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
脚注
関連項目
- ROCKERS - 佐藤、塚本、岡田義徳の出演映画で、3人の担当楽器は共通している。
- マックスコーヒー
- さすらいの甲子園
- THE3名様- 佐藤、塚本、岡田義徳が出演している。
- 天国に一番近い男(教師編)- 妻夫木、櫻井、佐藤、阿部サダヲが出演しており、岡田准一、塚本も1話にゲストで出演している。
外部リンク
- 木更津キャッツアイ - TBS(アーカイブ)
テンプレート:前後番組 テンプレート:TBS金曜ドラマ (1989年以降)
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 名前の元ネタは元西武ライオンズの田淵幸一と現中日ドラゴンズの小田幸平(共に捕手)からと思われる。
- ↑ 名前の元ネタは元阪神タイガースの中込伸と西鉄ライオンズの中西太からと思われる。
- ↑ 名前の元ネタは岡林洋一と高津臣吾(共に元東京ヤクルトスワローズの投手)と思われる。
- ↑ 名前の元ネタは佐々木主浩(元横浜ベイスターズ)と村田兆治(元ロッテオリオンズ)から。アニのあだ名は「アニヤン」と呼ばれ本名を呼んで貰えない松沼博久(元西武ライオンズ)から。
- ↑ オジーが死亡するという展開は、演じた古田の希望によるものである。元々別の舞台の仕事のため、途中降板しなくてはいけなかったという事情によるものだった。
- ↑ THE BLUE HEARTSのリンダリンダの歌詞から。
- ↑ フジロック・フェスティバルのパロディ