佐武と市捕物控
テンプレート:Sidebar with collapsible listsテンプレート:Sidebar with collapsible listsテンプレート:Portal 『佐武と市捕物控』(さぶといちとりものひかえ)は、石森章太郎(石ノ森章太郎)による日本の漫画、および同作を原作としたテレビアニメ、テレビドラマ、小説。
目次
概要
江戸時代の江戸を舞台に下っ引きの佐武と、あんまを営む盲目の市が、コンビを組んで殺人事件の解決に挑む、ミステリーの連作短編集。時代劇もの、ミステリーものに分類される。本来は岡引の配下の下っ引きを主人公にしたことが特徴。
1966年に『週刊少年サンデー』で連載を開始した。1968年に『月刊ビッグコミック』に連載の場所を移す。キャラクターデザインは、しばらくの間は漫画的なデフォルメがされた『サンデー』版のものを踏襲していたが、後にリアルなデザインに変更された。同年、毎日放送をキー局としてテレビアニメ化され、その後テレビドラマ化、小説化もなされた。
ストーリー
若い下っ引きの佐武と、居合斬りの達人の市が江戸の治安を守るために戦う。
登場人物
- 佐武
- 下っ引。縄を繋ぎ、先端を尖らせた十手を投げつけて悪人を捕らえる捕縄術の名手。
- 元々は甲斐の寒村の出身で、貧苦にあえぐ村を飛び出して江戸に出てきたところを佐平次に拾われる。
- 義理人情と正義感に篤い男前で、みどりとは相思相愛だが、若さゆえに未熟な面もある。
- 市
- 盲目の按摩師で居合抜きの達人。佐武の親友で度々捕物に手を貸す。座頭市と同じく仕込み杖を使う。白目で眉毛がなく頭髪もない(本人の言では剃っているという)。詳しい年齢は不明だが佐武よりも年上で、中年相応に飄々とした物腰だが、佐武の危機にはいかなる困難にも屈せず助けに行く熱い心を秘めている。
- 子供の頃に馬に顔面を蹴られたことによる視神経切断で失明し、その不安から剣を学んだという。後にその馬に乗っていた侍と再会し、決闘で斬っている(市本人はその時の侍であったことを知らない)。
- みどり
- 佐平次の娘。佐武に想いを寄せていて、佐平次も二人の仲を認めている。物語終盤では正式に夫婦となり男の子を儲ける。
- 佐平次
- 岡っ引。佐武の親分。痛風の持病があり床に伏せっている場合が多いため、捕物は佐武が主に行っている。
- 物語終盤で若い二人に後を託して息を引き取る。
- 田辺安之進
- 同心。佐武と佐平次の上司。
- 三太
- 市と同じ長屋に住む少年。佐武の一の子分を自称している。
漫画
テンプレート:節stub 大都社、メディアファクトリー、小学館文庫、笠倉漫画文庫と発表の場は多岐に渡り、小説と漫画の中間作品である(死ゃらく生)といった異色作をも含むと、2008年現在に於いて完全な形での全集は確認出来ていない。
贋作 佐武と市捕り物控
2013年に本作を掲載していたビッグコミックが創刊45周年を迎えるに当たり、これを記念して5号にて細野不二彦によるリメイク作品『贋作 佐武と市捕物控』が読み切りとして掲載された。
小説
辻真先版
続発する殺人事件。全ての事件はシーボルト事件に繋がる。間宮林蔵、平山行蔵も登場。
蘭巴版
『小説佐武と市捕物控』(しょうせつ さぶといちとりものひかえ)というタイトルで蘭巴が小学館文庫にて小説化。全2巻。
アニメ
NETテレビ系で、1968年10月3日から1969年9月24日まで放映。制作は毎日放送(MBS) 。モノクロ。当初は成人層を視聴者とする狙いで、当時のアニメ番組としては異例の21:00~21:30枠で放映されたが、半年後には19:00~19:30枠に変更されている。
端々に実写映像を使用する実験的な演出も行われている。
MBS制作アニメとしては腸捻転解消前後を通じて唯一の東映動画との作品だった。また、NET~テレビ朝日以外の制作によるANN系列の東映動画のテレビアニメは、本作品以後、『とんがり帽子のメモル』(腸捻転解消後の朝日放送〔ABC〕制作)まで途絶える事になる。
ローカルセールス枠であり、NETではハヤミズ(速水家具センター)、MBSでは大阪ガスの1社提供で放送された。[1]
本放送時、キー局のMBSでは『反逆者』を第1話、『三匹の狂犬』を第2話として放送したが、NETでは逆に『三匹の狂犬』を第1話、『反逆者』を第2話として放送するという異例の措置が執られた[2] [3]。この事実は近年になって知られ始めたものであるため、現在でも『三匹の狂犬』を第1話と記載する資料が多い。
キャスト
スタッフ
- 原作:石ノ森章太郎
- 音楽:山下毅雄
- 美術:山本義也、西芳邦、沼井肇
- 背景:水谷昇、西原繁男、小山田哲也、竹内俊英
- 仕上:神田武幸、六笠有子、織田恵美、高橋光子、平賀豊彦、庵宮東世、高橋俊雄
- トレス:宮土美沙子、北山礼子、横井千鶴子
- 彩色:尾崎宮子、小山郁子、佐藤敦子、木村和江、早川乃里子
- 撮影:大石久剛、森口洋輔、月岡英生、八巻馨、小林三男、浜崎敬一、板東昭雄、高橋宏固
- 演助:神田武幸、及部保雄、小湊洋市
- 記録:池田起代子、木俣時子
- 編集:尾形治敏、西出栄子、花井正明
- 制作担当:斉藤弘平、藤田鉱一
- 担当制作:綱田靖夫、牧元悟、おおだ靖夫、土田浩、岩崎正美、後藤靖弘、国井よういち
- 進行:尾崎正樹、上山憲二、大野清、石黒信一、三沢徹夫、小森徹、山田勝久
- 制作:角田喜代一
- 音声演出:浅野良一
- 音響:明田川進、草間良元
- 効果:水町正俊、大平紀義
- 録音:神原博巳、浅野良一
- 選曲:宮下滋
- 現像:育映社、東京テレビセンター、東映化学
- 企画:電通
- 監修:松田定次
- 作画:村野守美、杉野昭夫、沼本清海、飯野肇、石山卓也、森田浩光、甲藤征史、後藤静夫、津野二朗、上梨満雄、藤田真吾、山崎隆生、半田輝男、小川隆雄、高島鉄也、長谷川淑子、矢沢則夫、井上勝、所初恵、神山美智子、棚橋一徳、落合正宗、石黒育
- 制作:虫プロダクション、東映動画、スタジオ・ゼロ
- ナレーション:小林昭二、相模太郎(18話のみ)
- 主題歌:「佐武と市捕物控」/作詞:大町志郎 作曲:山下毅雄 歌:GEMシンガーズ
サブタイトルリスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | ゲストキャラクター[4] | 備考 |
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1 | 反逆者 | 鈴木生朗 | 鈴木伸一 | [5] | |
2 | 三匹の狂犬 | りんたろう 真崎守 |
[5] | ||
3 | 般若 | 阿部桂一 | |||
4 | 大江戸暮色 | 鈴木生朗 | 黒川文男 | ||
5 | 女スリを追え | 小島英夫 | |||
6 | 死を呼ぶ子守唄 | 迫間健 | りんたろう 真崎守 |
||
7 | 涙の逆手斬り | 阿部桂一 |
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8 | 魔の当りくじ | 迫間健 | 吉良敬三 | ||
9 | 恐怖の島送り | 村野守美 |
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10 | 地獄の掟 | 鈴木生朗 | 小島英夫 | ||
11 | うらみの天保銭 | 大原清秀 | 吉良敬三 | ||
12 | 首のない死体 | 阿部桂一 | 上梨満雄 | ||
13 | 黒い寺 | 迫間健 | 小島英夫 | ||
14 | 荒野の魔犬ジャマイクル | 阿部桂一 | 村野守美 |
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15 | 大江戸番外地 | 上梨満雄 |
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16 | 捕物無情 | 梅林貴久生 | 吉良敬三 | ||
17 | しぐれ降る夜 | 結束信二 | 岡崎邦彦 | ||
18 | なみだの縁切り榎 | 猪俣勝人 | 小島英夫 |
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19 | 子守やくざ | 迫間健 | 林政行 |
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20 | うらみ | 西川洋二 | 黒川文男 |
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21 | 魔窟の罠 | 阿部桂一 | 上梨満雄 |
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22 | 美しい獲物 | 迫間健 | 吉良敬三 | ||
23 | あいつを殺した子守唄 | 北野真生 | 岡崎邦彦 |
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24 | 呪いの赤猫 | 深山伸 | ひでぼお | ||
25 | 涙の桜吹雪 | 鈴木生朗 | 真崎守 |
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26 | 血煙り街道 | 根岸雅雄 | 棚橋一徳 | ||
27 | 地獄の用心棒 | 阿部桂一 | りんたろう |
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28 | 殺しの追跡 | 迫間健 | 吉良敬三 | ||
29 | 座頭殺し | 阿部桂一 | 林政行 |
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30 | 野良犬の唄 | 鈴木生朗 | ひでぼお | ||
31 | 神かくし | 鎌田房夫 | 上梨満雄 |
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32 | 斬らせて戴きます | 鈴木生朗 | 棚橋一徳 | ||
33 | 母のない子の子守唄 | 阿部桂一 | 林政行 |
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34 | 暗い殺しの夜が来る | 吉良敬三 | |||
35 | 稲妻小僧参上 | 迫間健 | 田宮武 | ||
36 | やっと見つけた親の仇 | 鈴木生朗 | 上梨満雄 |
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37 | 大江戸最大の捕物 | 三芳加也 | 勝間田具治 | ||
38 | 市を殺(ば)らせ! | 迫間健 | 岡崎邦彦 |
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39 | だだっ子道中 | 辻真先 | 吉良敬三 | ||
40 | 三千両に手を出すな | 杉浦久 | 田宮武 | ||
41 | ふたつ星の鈴はよぶ | 梅谷卓司 | 小島英夫 | ||
42 | 旅は道づれ | 迫間健 | 岡崎邦彦 |
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43 | まぼろしが私を殺す | 阿部桂一 | 石黒昇 棚橋一徳 |
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44 | 笛吹けば女が消える | 迫間健 | 上梨満雄 |
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45 | 人斬り一代 | 石黒昇 | |||
46 | 男一匹闇を斬る | 杉浦久 | 勝間田具治 | ||
47 | これが男というものさ | 阿部桂一 | 林政行 |
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48 | 猫が知っている | 辻真先 | 小島英夫 | ||
49 | 飛びこんだ若様 | 迫間健 | 上梨満雄 岡崎邦彦 |
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50 | 男涙の土俵入り | 三芳加也 | 棚橋一徳 | ||
51 | 人の情のある限り | 阿部桂一 | 林政行 |
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52 | 江戸の太陽 | 迫間健 | 吉良敬三 |
映像ソフト化
- 1999年にVHS全13巻が発売。
- 2001年、DVDが発売。
- 2005年7月27日に全話収録のDVD-BOXが発売。
- 2008年発売の『石ノ森章太郎生誕70周年記念DVD-BOX』に第1話が収録されている。
テレビドラマ
1971年版
タイトルは『十手野郎捕物控』。TBS系で、1971年10月6日から1972年2月9日に放送された。全18回
出演者
スタッフ
1981年版
1981年から1982年にかけてフジテレビの時代劇スペシャルで4話製作された。
出演者
スタッフ
パチンコ
2011年にニューギンから「CR佐武と市捕物控」として登場。
脚注
- ↑ 「朝日新聞」縮刷版・1968年10月号より。
- ↑ http://www.style.fm/as/05_column/list06.shtml
- ↑ 3日遅れの日曜日18:25~18:55枠で始まった、福岡県の九州朝日放送(KBC)でも「三匹の狂犬」を第1話として放送。
- ↑ ()内は担当声優。
- ↑ 5.0 5.1 MBSでは「反逆者」を第1話とし「三匹の狂犬」を第2話として放送、NETでは「三匹の狂犬」を第1話とし「反逆者」を第2話として放送
- ↑ 6.00 6.01 6.02 6.03 6.04 6.05 6.06 6.07 6.08 6.09 6.10 6.11 6.12 6.13 6.14 6.15 6.16 6.17 6.18 6.19 6.20 6.21 6.22 6.23 6.24 6.25 6.26 6.27 6.28 6.29 6.30 6.31 6.32 6.33 6.34 6.35 6.36 6.37 6.38 6.39 6.40 6.41 6.42 6.43 6.44 6.45 6.46 6.47 6.48 6.49 6.50 6.51 6.52 6.53 6.54 6.55 6.56 6.57 6.58 6.59 6.60 6.61 6.62 6.63 6.64 6.65 6.66 6.67 6.68 6.69 6.70 6.71 6.72 6.73 6.74 6.75 6.76 6.77 6.78 6.79 6.80 6.81 6.82 役名表記無し