笹川賞競走

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テンプレート:競艇の競走 笹川賞競走(ささかわしょうきょうそう)は、競艇SG競走の1つ。2014年からは「ボートレース オールスター(BOAT RACE ALL STARS)」という通称名称も用いられる[1]


概要

前身の「全国地区対抗競走」と呼ばれるビッグレースが1955年(昭和30年)5月13日から17日の5日間、第1回の競走が児島競艇場で開催された。全国6地区から選抜された選手で地区優勝と個人優勝を競った。優勝は関東地区、最優秀選手は金藤一二三選手であった[2]

1955年(昭和30年)より19年間にわたり開催されてきた全国地区対抗競走が、団体戦としての魅力がなくなり、時代の流れに沿えずファンの要望に応えられない面が出てきたとして、1973年(昭和48年)11月の開催を最後に廃止され、これに代わる競走として、ファン投票によって選ばれた選手が出場する笹川賞競走が新設された。第1回の競走は、1974年(昭和49年)5月2日から7日までの6日間、箕面市主催により住之江競艇場で開催され、当代人気選手が勢ぞろいした注目の第1回笹川賞初代王者の栄冠は野中和夫に輝いた[3]。また第1回のファン投票1位は彦坂郁雄であった[4]。なお、全国地区対抗競走の歴代優勝者や記録などについては全国地区対抗競走のページを参照のこと。

本競走の正式名称は笹川賞競走。下付賞があり「日本モーターボート競走会会長杯争奪 笹川賞競走」となる。下付賞は、第34回大会まで「全国モーターボート競走会連合会会長杯」であったが、全国モーターボート競走会連合会及び各都府県のモーターボート競走会が2008年3月31日を以て解散となり、同年4月1日より日本モーターボート競走会に組織が一元化されたことを受け[5]、第35回大会から「日本モーターボート競走会会長杯」に変更となった。

「笹川」は競艇の産みの親である笹川良一(ささかわ りょういち)の名前から取っている。

近年はサブタイトルとして「SG(西暦)シリーズ第2戦」が大会タイトルの冒頭にクレジットされている。

本競走は他のSG競走と異なり、プロ野球オールスターゲーム競馬宝塚記念有馬記念更に競輪オールスター競輪と同様にファン投票によって出場選手が決定される。特に初日の最終競走である第12競走の「ドリーム戦」は投票上位6名によって争われる(この事からこの笹川賞はファンによるファンが作ったファンの為のSG競走と呼ばれている)。ファン投票の形式と言う事もあり、他のSG競走と比べて実力の無い女子選手が出場しやすい大会でもある。故に2014年、福岡で開かれた第41回大会では過去最多記録が遂に二桁の12人に達した。毎年5月の最終週(年によっては5月から6月に架けての月跨ぎ開催が有る)に行われる。

ファン投票

1月下旬になるとファン投票の案内が発表される。投票期間は1月下旬~2月下旬。発表は3月上旬。競艇オフィシャルサイトや競艇雑誌、スポーツ新聞各紙へ発表される。なお、初日の最終12競走で行なわれるドリーム戦の出場メンバー選抜も兼ねている為、優先出場選手もファン投票の対象選手として取り扱っている。

出場資格

  • 優先出場
  • 開催年前期A1級を対象にしたファン投票を行い、その獲得投票順に出場者が選出される。
  • その他、選考委員会選出の選手(3名)

※選考は優先出場選手→一般投票選手(獲得投票順)→選考委員会選出→予備選手(獲得投票順)

  • 選出除外(投票者リストに入らない)
    • 前年の1月から12月末日までの出走回数160走未満の選手。(優先出場選手は免除)
    • 前回の笹川賞競走から前年の賞金王シリーズ戦のSG優勝戦で選責スタート返還事故を起こした選手。
    • 前年の全日本選手権競走から賞金王シリーズ戦のSG準優勝戦で選責スタート返還事故を起こした選手。
    • 前年の賞金王決定戦の4日間で選責スタート事故を起こした選手。
    • 前年の1月以後に褒賞懲戒規定による出場停止処分(一部を除く)を受けた選手。
  • 出場取消
    • 直前のSG競走である総理大臣杯競走の準優勝戦、優勝戦で選手責任のスタート返還事故を起こした選手。
    • 笹川賞前検日までに褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手。(一部を除く)
    • 負傷、病気等により出場を辞退する申し出があった選手。
  • 優勝すると翌年の同大会への出場権を無条件で手に入れる事が出来る。

SG大会のシンボルカラー

テンプレート:出典の明記 2013年大会までは初夏をイメージする「緑色」がこの大会のシンボルカラーとなっていたが2014年から色がゴールドブルー(金+青)となった。周回の円とSGの文字が金でSGの文字を青色で囲んでいる。

歴史

2010年、当競走の第37回浜名湖大会からファイナルファンファーレが一新された。

2011年、第38回大会では女性選手が初めてドリーム戦に出場(3774横西奏恵・1着)、さらに当競走初の女性選手優出(同じく横西奏恵・6着)。

2013年、ファン投票で中村亮太がマークシートに不正をして2年間出場停止処分を受けた。

2014年、第41回大会では当時としてはSG最高記録となる女子選手12人選出(2日目1Rにはオール女子戦も組まれたが準優勝戦に駒を進めた女子選手はいなかった)

笹川賞の記録

最多優勝選手

選手名 当時住所 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目
野中和夫(2291) 大阪府 1974年 第1回
住之江競艇場
1976年 第3回
住之江競艇場
1987年 第14回
尼崎競艇場
1990年 第17回
住之江競艇場
1991年 第18回
住之江競艇場
1993年 第20回
丸亀競艇場

連覇達成選手

選手名 当時の住所 基点制覇 2連覇
野中和夫(2291) 大阪府 1990年(平成2年)
第17回大会
1991年(平成3年)
第18回大会
中道善博(2096) 徳島県 1979年(昭和54年)
第6回大会
1980年(昭和55年)
第7回大会

2人の連覇は何れも大阪・住之江開催時で達成した。

最年少、最年長での優勝選手

達成年齢 選手名 当時の住所 開催年 大会回数 優勝戦日 開催場
22歳10ヶ月 今村豊(2992) 山口県 1984年(昭和59年) 第11回 5月4日 浜名湖競艇場
49歳4ヶ月 野中和夫(2291) 大阪府 1993年(平成5年) 第20回 5月25日 丸亀競艇場

歴代優勝者

1974年~1990年

回数 開催年 優勝戦日 開催場 ファン投票 優勝者 当時
1位 枠番 コース 決まり手 選手名 年齢 住所
第1回 1974年(昭和49年) 5月7日 住之江競艇場 彦坂郁雄 3枠 5コース - 野中和夫(2291) 30歳 大阪府
第2回 1975年(昭和50年) 5月6日 常滑競艇場 加藤峻二 1枠 3コース 抜き 北原友次(1481) 35歳 岡山県
第3回 1976年(昭和51年) 5月7日 住之江競艇場 野中和夫 3枠 5コース - 野中和夫(2291) 32歳 大阪府
第4回 1977年(昭和52年) 5月8日 北原友次 2枠 4コース まくり 加藤峻二(1485) 35歳 埼玉県
第5回 1978年(昭和53年) 5月8日 野中和夫 3枠 3コース まくり 彦坂郁雄(1515) 37歳 千葉県
第6回 1979年(昭和54年) 5月8日 加藤峻二 6枠 2コース 差し 中道善博(2096) 30歳 徳島県
第7回 1980年(昭和55年) 5月9日 4枠 1コース 逃げ 31歳
第8回 1981年(昭和56年) 5月8日 中道善博 5枠 4コース まくり 貴田宏一(976) 46歳 岡山県
第9回 1982年(昭和57年) 5月7日 彦坂郁雄 2枠 1コース 逃げ 常松拓支(1686) 43歳 大阪府
第10回 1983年(昭和58年) 5月8日 井上利明 2枠 6コース 差し 彦坂郁雄(1515) 42歳 千葉県
第11回 1984年(昭和59年) 5月4日 浜名湖競艇場 野中和夫 2枠 6コース 差し 今村豊(2992) 22歳 山口県
第12回 1985年(昭和60年) 5月7日 住之江競艇場 彦坂郁雄 3枠 4コース 差し 井上利明(1962) 43歳 大阪府
第13回 1986年(昭和61年) 5月7日 今村豊 1枠 4コース まくり 新田宣夫(2401) 38歳 愛媛県
第14回 1987年(昭和62年) 5月7日 尼崎競艇場 野中和夫 6枠 2コース 2M差し 野中和夫(2291) 43歳 大阪府
第15回 1988年(昭和63年) 5月8日 住之江競艇場 今村豊 2枠 4コース まくり 安岐真人(1864) 43歳 香川県
第16回 1989年(平成元年) 5月9日 下関競艇場 3枠 6コース まくり差し 黒明良光(2090) 41歳 岡山県
第17回 1990年(平成2年) 5月8日 住之江競艇場 6枠 2コース 2M差し 野中和夫(2291) 46歳 大阪府

1991年~1999年

1991年の第18回大会より、ピットでの並び順が現状のルール(1枠有利)に統一された。それまでは各競艇場の選択であった。

回数 開催年 優勝戦日 開催場 ファン投票 優勝者 当時
1位 枠番 コース 決まり手 選手名 年齢 住所
第18回 1991年(平成3年) 5月8日 住之江競艇場 新井敏司 6枠 3コース まくり 野中和夫(2291) 47歳 大阪府
第19回 1992年(平成4年) 5月7日 黒明良光 6枠 2コース 差し 中道善博(2096) 43歳 徳島県
第20回 1993年(平成5年) 5月25日 丸亀競艇場 野中和夫 2枠 3コース まくり差し 野中和夫(2291) 49歳 大阪府
第21回 1994年(平成6年) 5月31日 戸田競艇場 安岐真人 5枠 1コース 逃げ 福永達夫(2205) 46歳 山口県
第22回 1995年(平成7年) 5月29日 浜名湖競艇場 今村豊 4枠 4コース まくり差し 服部幸男(3422) 24歳 静岡県
第23回 1996年(平成8年) 5月27日 児島競艇場 6枠 6コース 恵まれ 松井繁(3415) 26歳 大阪府
第24回 1997年(平成9年) 5月27日 常滑競艇場 服部幸男 6枠 3コース まくり 植木通彦(3285) 29歳 福岡県
第25回 1998年(平成10年) 5月24日 桐生競艇場 黒明良光 6枠 4コース 恵まれ 山崎智也(3622) 24歳 群馬県
第26回 1999年(平成11年) 5月23日 蒲郡競艇場 植木通彦 1枠 1コース 逃げ 濱村芳宏(3295) 32歳 徳島県

2000年~2013年

開催年 優勝戦日 開催場 ファン投票 優勝者 当時
1位 得票数 枠番 コース 決まり手 選手名 年齢 住所
27 2000年(平成12年) 5月28日 蒲郡 植木通彦 43,544票 1枠 1コース 逃げ 熊谷直樹(3200) 35歳 北海道
28 2001年(平成13年) 5月20日 浜名湖 山崎智也 45,344票 6枠 5コース まくり差し 松井繁(3415) 31歳 大阪府
29 2002年(平成14年) 6月2日 尼崎 今垣光太郎 47,268票 6枠 3コース まくり差し 西島義則(3024) 40歳 広島県
30 2003年(平成15年) 6月1日 平和島 濱野谷憲吾 45,380票 6枠 6コース まくり差し 平石和男(3251) 36歳 埼玉県
31 2004年(平成16年) 5月30日 尼崎 今垣光太郎 46,099票 1枠 1コース 逃げ 上瀧和則(3307) 36歳 佐賀県
32 2005年(平成17年) 5月29日 常滑 39,579票 1枠 1コース 逃げ 植木通彦(3285) 37歳 福岡県
33 2006年(平成18年) 5月28日 戸田 山崎智也 66,959票 1枠 1コース 逃げ 山崎智也(3622) 32歳 群馬県
34 2007年(平成19年) 6月3日 住之江 松井繁 78,956票 1枠 1コース 抜き 瓜生正義(3783) 31歳 福岡県
35 2008年(平成20年) 6月1日 平和島 73,024票 5枠 5コース まくり差し 井口佳典(4024) 30歳 三重県
36 2009年(平成21年) 5月31日 福岡 92,815票 2枠 2コース 差し 瓜生正義(3783) 33歳 福岡県
37 2010年(平成22年) 5月30日 浜名湖 79,870票 6枠 5コース 抜き 岡崎恭裕(4296) 23歳 福岡県
38 2011年(平成23年) 5月29日 尼崎 山崎智也 29,592票 1枠 1コース 逃げ 池田浩二(3941) 33歳 愛知県
39 2012年(平成24年) 5月27日 浜名湖 池田浩二 25,736票 1枠 1コース 逃げ 井口佳典(4024) 34歳 三重県
40 2013年(平成25年) 5月26日 福岡 瓜生正義 23,782票 5枠 3コース 差し 新田雄史(4344) 28歳 三重県

2014年~

開催年 優勝戦日 開催場 ファン投票 優勝者 当時
1位 得票数 枠番 コース 決まり手 選手名 年齢 支部
41 2014年(平成26年) 6月1日 福岡 松井 繁 14,884票 2枠 2コース 差し 菊地孝平(3960) 35歳 静岡支部
  • 回数が太字で表示しているのは記念大会
  • 第41回大会からは現住所を支部表記

ファン投票 トップ6(初日のドリーム戦出場者)

2006年~

開催年 開催場 □/1号艇
ファン投票
第1位
テンプレート:Color/2号艇
(ファン投票
第2位)
テンプレート:Color/3号艇
(ファン投票
第3位)
/4号艇
(ファン投票
第4位)
テンプレート:Color/第5位
(ファン投票
第5位)
テンプレート:Color/第6位
(ファン投票
第6位)
1着
33 2006年
平成18年)
戸田 山崎智也(群馬県)
66,959票
今垣光太郎
石川県
(61,056票)
濱野谷憲吾
東京都
(59,861票)
植木通彦
福岡県
(55,710票)
松井繁
大阪府
(41,877票)
池上裕次
埼玉県
(37,741票)
山崎智也
34 2007年
(平成
19年)
住之江 松井繁
大阪府
(78,956票)
山崎智也
群馬県
(70,908票)
濱野谷憲吾
東京都
(58,965 票)
中村有裕
滋賀県
(52,191票)
魚谷智之
兵庫県
(50,734票)
瓜生正義
福岡県
(46,723票)
松井繁
35 2008年
(平成
20年)
平和島 松井繁
大阪府
(73,024票)
山崎智也
群馬県
(64,229票)
濱野谷憲吾
東京都
(64,047票)
服部幸男
静岡県
(54,361票)
魚谷智之
兵庫県
(54,146票)
今村豊
山口県
(49,271票)
井口佳典
36 2009年
(平成
21年)
福岡 松井繁
大阪府
(92,815票)
瓜生正義
福岡県
(90,646票)
濱野谷憲吾
東京都
(81,077票)
山崎智也
群馬県
(76,883票)
井口佳典
三重県
(71,396票)
吉川元浩
兵庫県
(67,300票)
瓜生正義
37 2010年
(平成
22年)
浜名湖 松井繁
大阪府
(79,870票)
今垣光太郎
石川県
(68,680票)
瓜生正義
福岡県
(55,554票)
濱野谷憲吾
東京都
(49,525票)
山崎智也
群馬県
(47,523票)
服部幸男
静岡県
(44,386票)[6]
松井繁
38 2011年
(平成
23年)
尼崎 山崎智也
群馬県
(29,592票)
今垣光太郎
石川県
(24,018票)
濱野谷憲吾
東京都
(22,020票)
横西奏恵
徳島県
(20,934票)
今村豊
山口県
(20,721票)
松井繁
大阪府
(20,452票)
横西奏恵
39 2012年
(平成
24年)
浜名湖 池田浩二
愛知県
(25,736票)
瓜生正義
福岡県
(25,732票)
今村豊
山口県
(22,677票)
松井繁
大阪府
(22,415票)
今垣光太郎
石川県
(22,037票)
菊地孝平
静岡県
(12.127票)[7]
菊地孝平
40 2013年
(平成
25年)
福岡 瓜生正義
福岡県 [8]
(23,782票)
松井繁
大阪府
(22,793票)
井口佳典
三重県
(20,365票)
山崎智也
群馬県
(17,837票)
太田和美
奈良県
(17,412票)
白井英治
山口県
(14,451票)[9]
瓜生正義
41 2014年
(平成
26年)
福岡 松井繁
大阪支部
(14,884票)
峰竜太
佐賀支部
(14,061票)
桐生淳平
埼玉支部
(13,236票)
今垣光太郎
福井支部
(12,968票)
今村豊
山口支部
(10,994票)
篠崎仁志
福岡支部
(14,451票)[10]
松井繁

太字は優勝者
※第41回大会からは支部表記

今後の開催予定

大村での開催はこれが初めて

関連項目

脚注

  1. テンプレート:Cite web
  2. 第1回全国地区対抗競走(昭和30年5月)
  3. 第1回笹川賞競走開催(昭和49年5月)
  4. BOAT RACE オフィシャル WEB 笹川賞トピックス
  5. 2008年4月1日 (財)日本モーターボート競走会 発足
  6. 施行者推薦者枠として参加。ファン投票は第7位/第6位は井口佳典でファン得票数は46,592票
  7. 施行者推薦者枠として参加。ファン投票は第12位/第6位は山崎智也でファン得票数は19,785票
  8. 発表時は現住所が福岡県だったが、出走時には現住所が東京都に変更されてる。
  9. 施行者推薦者枠として参加。ファン投票は第8位/第6位は池田浩二でファン得票数は16,949票
  10. 施行者推薦者枠として参加。ファン投票は第8位/第6位は山口剛でファン得票数は10,198票

外部リンク

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