北日本新聞
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北日本新聞(きたにっぽんしんぶん)は、富山県を代表する地方紙である。朝刊専門紙で、富山市に本社を置く株式会社北日本新聞社が発行。
目次
概要
発行部数約25万部、県下普及率約67%(2007年1月現在)。特に県東部でのシェアが高い。日本新聞協会・共同通信社加盟。
名実ともに富山県を代表する言論機関であり新聞以外にも『富山大百科事典』の刊行や地域文化行事への助成は数多く、富山県の存立に関わる文化事業の積極的推進者として重要な企業であるといっても過言ではない。
富山県は全国的にもまれにみる新聞戦争地帯であり正力松太郎が県内出身であったことから進出した読売新聞、石川県の北國新聞系列である富山新聞、更には北日本新聞が設立にかかわった北陸新聞をルーツとする北陸中日新聞の攻勢を受けている。
かつては朝夕刊セットで発行されていたが、近年の新聞不況や、ライフスタイルの変化などから、2009年12月28日付をもって、夕刊の発行を休止し、朝刊単独紙に移行した。1面コラムのタイトルは「天地人」、連載中の4コマ漫画は『ゴンちゃん』。
沿革
- 1884年1月18日 越中改進党党員の山野清平と関野善次郎が中心となり、北日本新聞の前身「中越新聞」刊行。
- 1888年7月5日 「中越新聞」を「富山日報」と改題。
- 1889年 自由党系機関誌である北陸公論(後の北陸日日新聞)が創刊される。
- 1889年3月 高岡商況(後の高岡新報)が創刊される。
- 1908年11月15日 福野町の豪農である田中清文により、政党政派に偏らぬ新聞として北陸タイムスが創刊される。
- 1918年8月7日 民衆運動である米騒動を全国に打電した「高岡新報」が一時発禁となる。
- この民衆運動は全国に飛び火し、結果として時の政権である寺内内閣を打倒することとなる。
- 1935年 富山日報の編集長が不偏不党を宣言する。
- 1940年8月1日 言論統制下の新聞事業令に基き富山日報、高岡新聞(1931年、高岡新報より改題)、北陸日日新聞、北陸タイムスの4社が統合して「北日本新聞」第1号を発刊。
- 1945年8月2日 米空軍の空襲で社屋全焼。疎開先の寺田工場(旧新川村)で印刷、全国唯一の無休刊記録を達成。
- 1952年3月15日 石川県内で北陸新聞を創刊。
- 1953年 北陸新聞の経営権を、金沢資本の百貨店大和に譲渡。
- 1965年 北日本文学賞を主催。
- 1994年7月 新本社ビル完成。
- 1997年7月7日 本社内にコミュニティFM「富山シティFM」開局。
- 2006年 制作拠点「創造の森 越中座」完成。
- 2009年12月28日 この日をもって夕刊を休刊。
- 2010年1月1日 朝刊単独紙に完全移行。ホームページをリニューアル。
- 2010年4月8日 読売新聞の北陸支社発行版の委託印刷を2011年春から行うことで読売新聞東京本社と基本合意。
- 2011年3月10日 読売新聞の委託印刷を開始。
主催する文化事業
- 北日本新聞文化賞
- 北日本朝間野球
- 北日本納涼花火大会
- 北日本文学賞
- 全日本大学女子野球選手権大会
- その他
社史・記念誌
- 北日本新聞社史(北日本新聞社八十五年史、北日本新聞社史編纂委員会 編) 1969年発行、558ページ。
- 富山県民とともに 北日本新聞100年史(北日本新聞百年史編さん委員会 編) 1984年10月15日発行、528ページ。
- 北日本新聞百二十年史(北日本新聞社史編さん委員会 編) 2004年12月発行、643ページ。
事業所
本社
支社
総局
支局
- 大沢野、大山、立山、上市、婦中、八尾、朝日、入善、黒部、滑川、新湊、氷見、射水、大門、小矢部、井波、福野、福光、城端、(県外)飛騨
地域面
テレビ・ラジオ欄
2011年7月24日の地上デジタル放送への完全移行に合わせて、チャンネル表記が同日からデジタルチャンネルのみに変更された。また、前日を最後にGコードの掲載を廃止。
最終面
- ※番組表下部に上記各局の電話番号とURLをまとめて載せている(広告スポンサーの関係で非掲載の日もある)。なお、以前は番組表上部の局名カットのところに電話番号を載せていた。
- 極小サイズ
- ※番組表の紙面割りは一番左にNHK Eテレ、その下にNHK BS1を配置している(通常はNHKテレビが一番左の場合が多い)。
中面
- CATV・コミュニティーチャンネル・FM
- テレビ:ケーブルテレビ富山、高岡ケーブルネットワーク、TSTとなみ、能越ケーブルネット、射水地区ケーブルテレビ、上婦負ケーブルテレビ、NICE TV、TV CROSS、Net3、みらーれTV(2011年7月23日まではケーブルテレビ八尾(ケーブルテレビ富山 八尾局)も掲載されていた)
- ラジオ:富山City-FM、エフエムとなみ、ラジオ・ミュー、エフエムいみず
- CS(1/4サイズ)
- 時代劇専門チャンネル、ファミリー劇場、キッズステーション、NECO、ムービープラス、GAORA、スカイ・A、J SPORTS 1、J SPORTS 2[1](2007年12月以前はスペースシャワー、MTVも掲載されていた)
- ラジオ
- ※なお、ラジオたかおか[2]および石川県のエフエム石川の番組表は掲載していないが、土日のみ北日本新聞社関係のミニ番組が放送されるため、ラジオたかおかのみこの番組の案内の形で局名が周波数と共に番組案内欄に載る。
- BSデジタル(1/4サイズ、一部チャンネルは未掲載)
※なお、2011年9月末日まで石川・新潟両県の一部民放のTV番組表も1/4サイズで掲載されていた。[4]
1部売り
- 朝刊のみの発行で、1部130円。
電子版
- 2010年よりホームページの一部を有料会員制による「Webun」としてリニューアルし、ニュース・スポーツ・暮らしの3つのジャンルに分け、紙面の記事を文章や写真で再録したり、また新聞の紙面から広告・テレビ面など一部を除くページを画面を通して読むことができる。また、動画や記事のスクラップ(切り抜き)も可能。
- 会費
- 入会金は無料。
- 月会費 県内の北日本新聞購読者は無料。県外在住者で希望する人は月会費2100円で「Webun特別会員」として入会でき、加入当日より紙面イメージを画面から読むことができる。
- 特別会員の会費はクレジットカード、コンビニエンスストアの振込用紙からの決済。
- 希望者は1年会員、半年会員(前納)利用可能
- なお一部の生活情報と国内外主要ニュース、災害など非常事態発生時については従来どおり会員手続きなしで無料アクセス可能。
友好関係ないし資本関係のある放送局
- 北日本放送
- チューリップテレビ
- 北日本新聞よりも富山新聞との関係が強い(ニュース配信は富山新聞から受けている)。
- 富山エフエム放送
- チューリップテレビと同様に富山新聞との関係が強い他に北陸中日新聞との関係もある。そのため、北日本新聞においては掲載サイズが富山City-FMなどの系列コミュニティ放送局よりも小さくなっている。また、FMとやまでのニュース配信は富山新聞・北陸中日新聞から受けている。
放送送信設備
放送局名 | コールサイン | 周波数 | 空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域内世帯数 | 開局日 |
富山シティエフエム | JOZZ5AF-FM | 77.7 MHz | 20W | 40W | 富山市及び一部周辺地域 | - | 1997年7月7日 |
脚注
関連項目
- 北日本新聞金鷲旗争奪県中学校駅伝競走大会
- 劒岳 点の記(製作委員会に参加)
- まんが道(本紙がモデルとされる「北陸日本新聞」が登場する)