HELLSING
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/OVA テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『HELLSING』(ヘルシング)は、平野耕太による日本の漫画作品。『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)に連載されていた。
概要
少年画報社の『ヤングキングアワーズ』誌に27号(1997年5月2日発売)から2008年11月号まで連載されていた。
主に20世紀末のイギリスを舞台とし、大英帝国の王立国教騎士団、通称「ヘルシング機関」と、これに所属するインテグラ、アーカード、セラスの3人を主軸に展開する吸血鬼と吸血鬼ハンター[注 1]との戦いを描いたバトルアクション漫画である。「平野節」と呼ばれる作者独特の過激な台詞回しが大きな特徴。また、1944年のワルシャワを描いた外伝『THE DAWN』がある。
題名の「ヘルシング」はブラム・ストーカーの恐怖小説『吸血鬼ドラキュラ』の登場人物ヴァン・ヘルシング教授に由来し、ヘルシング教授の子孫が主人公の1人インテグラとされる。ただし、ヘルシング教授の名前の綴りは“Helsing”である。
作者本人の過去の作品からの登場人物(名前、外見問わず)の流用が多く、また、ナチスの残党やイスカリオテ機関などの設定の原型も同様に見られる。
2001年にゴンゾ・ディジメーションによってテレビアニメ化され、その後は2005年にサテライトによってOVA化される。
米国では、2003年から英訳単行本7巻が刊行され、2006年には大手出版業界関係とNBCの協力で行われる「クィル賞」の「読者が選ぶベスト本」ベスト・グラフィックノベル部門に『NARUTO -ナルト-』と並んでノミネートされた(受賞は『NARUTO -ナルト-』)。また、日本でも2006年「日本のメディア芸術100選・マンガ部門」で22位に選ばれている。
Guardians of Order社より2002年8月30日にテレビアニメ版の解説書が2巻、2004年6月7日にd20システムを採用したTRPG版Hellsingが発売された。
ブランドMARS SIXTEENより平野描き下ろし絵を使った公式Tシャツシリーズが6種類販売(2009年8月時点)されている[1]。
本編外の作品
「快楽天」版
本編連載前に『COMIC快楽天』1996年10月号に掲載された読切漫画で、題は本編同様『HELLSING』。ストーリーもほぼ第1話に沿っているが、連載版との相違点としてアーカードが白木のクイを放つライフルを所持している、非処女でも吸血鬼になるといった設定の違いなどが存在する。
『THE DAWN』
『ヤングキングアワーズ増刊号 ヤングキングアワーズプラス』に掲載されていた外伝漫画。
掲載誌の休刊により第6話までの未完となっており、単行本にも未収録。『ヤングキングアワーズ』2012年2月号の付録として、雑誌連載された全話を収録した冊子が付属された。
ストーリー
20世紀末、英国では不可解な吸血鬼事件が頻発し、王立国教騎士団・通称「ヘルシング機関」がその対処にあたっていたが、ヘルシング本部が強襲されるなど多大な被害を受ける。一方、犬猿の仲であるヴァチカン及びその直属「イスカリオテ機関」と紆余曲折を経て協力関係を持ち、事件の黒幕が南米に逃れたナチス残党による組織「ミレニアム」だと知る。
ブラジルでの戦闘を経て、「ミレニアム」の正体が先の大戦末期にヘルシング機関が潰した「少佐」と呼ばれる男の部隊であると分かる。少佐は英国王室の会議で宣戦布告を行い、その場にいながら少佐から無視されたイスカリオテ機関は、英国とミレニアムを共に潰そうと画策する。
そして、ミレニアムは1,000人の吸血鬼部隊を率いて再び英国本土を強襲、これに乗じたヴァチカン教皇庁の第九次空中機動十字軍3,000人も加わり、ヘルシング機関を合わせた三つ巴の大戦争が始まる。
登場人物
ヘルシング機関(大英帝国王立国教騎士団)
大英帝国と英国国教会を反キリストの化物から護るために組織された。その長はヘルシング家の当主が務めるため、通称ヘルシング機関と呼ばれる。本部もロンドン郊外にあるヘルシング家の屋敷である。
吸血鬼アーカードや執事ウォルターなどが吸血鬼退治に当たるが、一般戦闘員も多く抱えていた。しかし、ヴァレンタイン兄弟による本部襲撃で、人員は数名を残して殆どが死亡。その後、ベルナドット率いる傭兵部隊を充ててカバーしている。
- アーカード
- 声 - 中田譲治
- 本作の主人公。人智を超越した圧倒的な強さを誇る最強の吸血鬼。ヘルシング機関における化物に対する鬼札(ジョーカー)と表現される存在。物語開始時点ではヘルシング家当主インテグラに従者として使役されている。容姿は黒い長髪に長身の成人男性。サングラスを掛けている。普段は赤いロングコートと大きな帽子が特徴だが、隠密行動の際には比較的現代的なスーツ姿になったこともある。また『THE DAWN』や本編終盤では少女の姿をとっている[注 2]。
- 大英帝国女王に対しても対等に振舞う傍若無人で誇り高き性格。主人であるインテグラの命令を受けて、吸血鬼でありながら吸血鬼狩りを行う。吸血鬼なので主食は血液であるが、普段は輸血用パックにストローを挿して飲んでいるなどの描写が見られる。
- 武器には白い拳銃「454カスール カスタムオートマチック」と、黒い拳銃「ジャッカル」の二丁拳銃を用いる。人知を超えた恐るべき強さを誇るが、普段は「拘束制御術式『クロムウェル』」と呼ばれる封印をかけられ力を制限されている。能力はほぼ一般の吸血鬼の設定に準じるが、今までに吸った血(命とも解釈できる)が膨大であるために超常の能力・不死性を持ち、特に不死性に関しては頭や心臓を潰されても死なないというほど。完全に彼を殺すには、彼が今までに吸った数十万、数百万ともつかない数の命を全て殺し、その上で心臓を潰す必要がある。太陽の光は本人曰く嫌いだが浴びても平気とのこと。ただし節分の豆をぶつけられると死ぬ。
- 100年前に、ある1人の女を求めてロンドンを侵略するが、ヘルシング教授とその仲間たちによって倒され、その後はヘルシング家に従者として使役される存在となる。先代アーサーの時代に地下に封印されたが、ヘルシング家を継承したばかりのインテグラの血をその身に受けて復活し、現在に至る。
- かつては人間であり、少年時代は神を信じていたが、十字軍に入隊してエルサレムへ遠征した時に捕虜として捕まってアラブの王に犯された過去を持ち、この時より神や宗教について独自の観点を持つようになる。成長後、ある国の王として軍を指揮するも敗退し、敵に捕らえられる。自らの妄執のままに血みどろの戦争に明け暮れ、従う者全てを死に至らせ、挙句に戦争に敗北し、自分自身すら処刑場に引き出されるに至っても、なお自分の人生の結末を受け入れられなかった事で彼に“魔”が引き寄せられ、彼もそれを良しとしたために、処刑された瞬間に人間から吸血鬼になった。
- 怪物・化物としての狂気じみた言動が多く、戦いや殺し合いを至上の喜びとしているかのように振舞う。敵を無慈悲に葬る冷徹な性格の一方で、茨の化物になったアンデルセンや吸血鬼化したウォルターに、「化物とは人間でいることに耐えられなかった弱い生き物である」というような言葉を述べるなど、人間に対してある種の憧憬の念を抱いており、化物を倒す事ができるのは人間だけであると考えている。自分がそうであるように、粛々と受け入れるべき結末に対しみっともなく足掻いた挙句に生き延びようとする事は、己の義務と責任を放り出す行為であると考えており、ナチス残党に対しても自嘲に近い不快感を覚えている。
- 第二次ゼーレヴェ作戦では、洋上の英国空母を乗っ取ったミレニアムの分隊を殲滅するためにロンドンを離れ、その間にミレニアム本隊のロンドン侵攻を許す。ほぼミレニアムと十字軍が存在するだけの壊滅状態のロンドンに帰還すると、インテグラの命令により『拘束制御術式 零号』を解放し(自分の持っていた数百万もの命を総て解放すること。“死の河”とも呼ばれる)、瞬く間に戦局をひっくり返す。そして宿敵と認めたアンデルセンを倒し、若返ったウォルターも退ける。しかし、ロンドンを覆い尽す死者たちから血を吸収した際、自ら命を絶ったシュレディンガーの血も取り込んだためにシュレディンガーの能力が付与され、自己を認識できなくなり消滅した。しかし、自らの中にあった342万4867の命を、1つを除き全て殺すことで自らの存在を再構成し「どこにもいなくて、どこにでもいれる」状態になり、30年の歳月を経て再びインテグラの前に姿を現した。
- 名前のアーカード(Arucard[2])はドラキュラ(Dracula)の逆綴りと一字違いである。
- インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング
- 声 - 榊原良子(幼少時:水橋かおり)
- 23歳。ヘルシング家当主。大英帝国国教騎士団長で円卓会議の一員。長い金髪、褐色肌の眼鏡をかけた若い女性。通称インテグラ。アーカードの主人。
- 威圧的な人物で、よく葉巻を咥えている。物語の前半では非常時などに焦りや弱さをのぞかせることがあり、少佐からは「戦争処女(アマチュア)」と揶揄されたが、基本的に強靭かつ冷静沈着な性格で、最終的な決断は全て自らの意志で下した。
- 最初のアンデルセンとの対峙や第二次ゼーレヴェ作戦下で見られるように、武器としては剣を使う。アンデルセンの一撃を受け止めたり、吸血鬼の首を切り落としたりと、腕は相当に立つようである。
- 10年前に父・アーサーの遺言で家を継ぐが、それを良く思わない叔父・リチャードによって命を狙われる。ヘルシング邸地下に追い詰められた際リチャードに撃たれたが、飛び散ったインテグラの血がアーカードの封印を解くことになり、彼の主人となると同時に叔父を殺し、名実共にヘルシング家の当主となる。
- 第二次ゼーレヴェ作戦においては、その身柄を狙う武装神父隊にふてぶてしい態度で真正面から臨み、その態度を面白がったアンデルセンに護衛されながらヘルシング本部へと向かう。アーカード到着、及びアンデルセンの死亡後には、少佐の招きを受けて、セラスと共にミレニアムの旗艦デウス・エクス・マキナに乗り込む。少佐との一騎討ちでは左目を銃撃され負傷するも、これを打ち倒す。
- 2030年には負傷した左目に眼帯を付けているが、ヘルシング家当主としては健在。一家が国の一機関を統括するのは時代遅れだとし、自分の死後は通常の国家機関とする意思を示している。
- セラス・ヴィクトリア
- 声 - 折笠富美子
- 19歳。アーカードの眷族の女吸血鬼。元々は警官であったため、通称は「婦警」。金髪で胸が大きいのが特徴。後述のチェダース村事件の際にアーカードに血を吸われて吸血鬼化、ヘルシング機関員となる。
- アーカードを「マスター」と呼び、基本的にアーカードの従者のような立場にいる。戦闘に関しては専用武器「ハルコンネン」、第二次ゼーレヴェ作戦下では「ハルコンネンII」を用いるが、警官時代の組み手や吸血鬼としての基礎能力による格闘戦なども行う。
- 見た目は美人であるが性格はどこか気弱で、吸血鬼であることに対しての気後れや戸惑いなどが見られる。そのため、たとえ輸血用の血液であっても血を飲むことを拒否し、アーカードの行動にもついていけないことがある。対して激昂すると並の吸血鬼やグールなど敵にならないような驚異的な戦闘力を発揮する。アーカードはその素質に気付いており、ミレニアムのリーダー・少佐も評価していた。アーカードに「おっかなびっくり夕方を歩く奴」と言われるように、作中では人と吸血鬼の間を漂うような存在となっている。また、作品のコメディリリーフ的な役割も果たしている。
- 幼い頃、警官だった父親の命を狙った2人組の犯罪者に自宅を襲撃され、目の前で両親を殺された上、自身も瀕死の重傷を負う。孤独な幼少時代を過ごした後、周りの反対を押し切って警官となる。その後、吸血鬼が起こしたチェダース村事件に警官隊の一員として派遣されて瀕死の重傷を負うが、(処女であるため)血を吸われて吸血鬼になるかそのまま死ぬかの選択肢がアーカードによって与えられ、吸血鬼になることを選択した。表向きはチェダース村事件で行方不明ということになっている。
- 第二次ゼーレヴェ作戦ではベルナドットと共にヘルシング機関の防衛任務を負い、ゾーリンの部隊を迎え撃つ。ゾーリンとの戦いでは左腕を斬り落とされ、目を潰されるなどの瀕死の重傷を負うが、ベルナドットの遺言に従って彼の血を吸い、アーカードの眷属に相応しい真の吸血鬼として覚醒。ゾーリンを難なく倒しアンデルセンも感嘆するほどの存在となる。また切られた腕は不定形の黒い霧のような物に変えられるようになり(最終回では「影」と呼ばれている)、翼に変形させて空を飛ぶなどの能力も得る。そして、インテグラと共に旗艦デウス・エクス・マキナに乗り込み、自分の中のベルナドットと協力しながら大尉を倒した。
- 2030年には不在のアーカードに代わって、かつての彼のような位置にいる。切り落とされた腕は再生していないが、通常の腕と同じ状態を保つことが出来、不自由はしていない。
- ウォルター・C(クム)・ドルネーズ
- 声 - 清川元夢(青年時:浪川大輔・少年時:朴璐美)
- 69歳。ヘルシング家の執事。先代ヘルシング卿の頃よりヘルシング家に仕える老人。現在でこそ老成しているが、若い頃は口が悪く凶暴で他人の煙草を奪って吸う等、俗にいう「悪ガキ」であった。
- 「死神」の異名を持ち、かつてはヘルシングの先兵として吸血鬼狩りを行なっていた。得物は極細の鋼線であり、これを自在に操ることであらゆる物を切断し、時には編みこむことで銃攻撃すら防ぐ盾としても活用する。55年前の若き日にはアーカードと共にナチスの吸血鬼研究機関を壊滅させており、その際に現在のミレニアムの原型となる少佐の部隊と交戦している。
- ヴァレンタイン兄弟がヘルシング機関本部を強襲した際は、セラスと共にヤン率いる武装したグールの軍隊を一掃する活躍を見せる。そして第二次ゼーレヴェ作戦では大英帝国安全保障特別指導部本営の裏切り者を一掃し、インテグラを護衛してヘルシング本部へ向かう。その途中で因縁深い大尉と対面し、インテグラを逃がして自らはその場に留まった。その後、経緯は不明だが、アーカードと闘いたいという理由でミレニアム側に寝返り、余命幾許も無いというリスクを負ってまで、かなり無茶な吸血鬼化の施術を受ける。吸血鬼化し若返った際の能力は、高層ビルを切り倒し、由美江を瞬殺するなど、老いた時とは比べ物にならぬ程の実力を発揮し、アーカードとも互角に渡り合う。しかし、倒す寸前まで追い詰めながらも、無茶な施術のせいで身体維持に問題が発生し始めたことや、アーカードが再び血を吸い多くの命を取り込み始めたため、己の手でアーカードを滅ぼす機を永遠に失う。
- アーカード消滅後、彼を自分で殺すことが出来ずに放心状態だったところをハインケルに狙撃される。一時、そのまま殺されることを受け入れようとしたが、裏切り者なりの最期のけじめと幕引きのために旗艦デウス・エクス・マキナに向かう。そこで逃亡しようとしていた博士を殺すと、燃え尽きる飛行船と運命を共にした。
- いつからヘルシングを裏切っていたかについては詳細は不明。だが、インテグラが叔父に襲われアーカードと契約した時分、本来ならインテグラをいつでも護れる位置に居ながらも何故かその時は居なかったと、ウォルターを知っている者達から疑問視されていた[注 3]。
- ピップ・ベルナドット
- 声 - 平田広明(少年時代:五十嵐裕美)
- ヴァレンタイン兄弟の襲撃によって壊滅状態となったヘルシング機関の兵の補充のために雇われた傭兵部隊ワイルドギースの隊長。左眼の眼帯と三つ編みにした長い髪がトレードマーク。
- 10代前から傭兵を家業としている家の出で、父親も傭兵として戦死している。一見軽いノリの青年だが、後述のように優秀な傭兵である。危険な状況下でも、洒落っ気のある言動は忘れず、部下たちからは慕われている。
- 主な武器はAK-74やコルトSAAなどの銃器。ブラジル編では混乱の最中、単独で敵司令部を壊滅させ、さらにアーカードの次の動きを読んでヘリの奪取を実施する。続く第二次ゼーレヴェ作戦下では、ヘルシング本部の防衛任務を負い、卓越した指揮で敵吸血鬼部隊に大打撃を与えるなど、傭兵としてその戦闘能力は非常に優秀である。
- 第二次ゼーレヴェ作戦下では、先述のように敵部隊に大打撃を与えるものの、ゾーリンの幻術によって一転、窮地に陥る。その後、ゾーリンとセラスの戦いの際にセラスを庇い致命傷を負う。最期はセラスとキスを交わし、「俺を喰え」とセラスに告げて息を引き取った。彼の血を吸ったセラスは真の吸血鬼として目覚めた。その後、セラスの命と同化した状態となり、対大尉戦ではセラスに助言したり鼓舞したりし、最後に大尉に致命打となる「銀の差し歯」を打ち込んだ。
- 2030年の時点でもセラスの影として活動しており、館の全域を覆っていた影に気付いた間久部に悪態をついていた。
- 原型となったのは『COYOTE』の主人公ピップ・ボルナードだが、そちらでは眼帯は無く、アンデルセンと同じ銃剣を愛用武器としていた。
- アーサー・ヘルシング
- 声 - 大塚周夫(青年時:浪川大輔)
- インテグラの実父。先代ヘルシング機関当主。本編では故人。アイランズ卿とはオックスフォードの同窓生で盟友。
- 1944年、ナチス占領下のワルシャワに、アーカードと若き日のウォルターらを派遣し、ナチスの吸血鬼部隊及び研究機関を壊滅させる。大英帝国国教騎士団局長に就任後の1969年、対化け物用に使用するにはあまりに強力すぎるなどの理由で、アーカードをヘルシング機関ロンドン本部地下に封印した。その20年後の1989年に死亡(死因は不明)。
- 外伝で登場した若い頃は、破天荒で大酒飲みの女好きという放蕩の青年であった。
大英帝国円卓会議
アーサー王伝説の円卓の騎士に倣い英国王室に忠誠を誓う政治家、貴族、軍人など12人の政財界の重要人物で構成された組織。インテグラもこのメンバーの1人。
- ヒュー・アイランズ卿
- 声 - 水野龍司(TV版) / 堀勝之祐(OVA版)(青年時:諏訪部順一)
- 円卓会議議長で中心人物の老人。先代ヘルシング卿とはオックスフォードからの同窓で、アーサーと呼ぶなど仲が良かったと同時に、彼のあまりに破天荒な性格に苦労していた。なお、少佐の宣戦布告時には「邪魔をしないでくれ若造」と軽くあしらわれている(OVA版ではカットされている)。
- 2030年には、彼の曾孫が後を継ぎ、円卓会議の一員として登場している。
- シェルビー・M・ペンウッド卿
- 声 - 北川勝博(TV版) / 広瀬正志(OVA版)
- 円卓会議の1人で英国海軍中将。第二次ゼーレヴェ作戦では英国安全保障特別指導部本営の将軍として本営を構える。人外の多い本作品において、最も端的に描かれた「人間」の1人である。
- ヴァレンタイン兄弟による円卓会議強襲時には、弱音を吐きながらも拳銃を構え、円卓会議の一員としてヤンを迎撃する。ミレニアムのロンドン侵攻の際には自分を無能、臆病者と卑下しながらも、命をかけて己の職務を全うしようとする誇り高さを見せる。その姿は部下達を奮い立たせ、彼自身の退却命令すら拒否して全員が最後まで戦い抜く原動力となった。
- 円卓会議の若いメンバーや一部の人間からは、円卓会議の中の内通者として疑われていたが、アイランズ卿など古参のメンバーからは「裏切る前に自殺してしまう」「無能だが男の中の男」と人格を高く評価され、本人も「私は無能かもしれんが、卑怯者ではないよ」と言っていた通り、裏切り者ではなかった。
- 第二次ゼーレヴェ作戦によってロンドンに侵攻した吸血鬼の武装親衛隊に部下たちと共に防戦した。最期は本営内に突入してきた吸血鬼たちを巻き込んで自爆、死亡した。
- 回想シーンで幼少時のインテグラと対峙した際すらも気弱な面を見せたが、それ自体が笑いを誘う、基本的にコミカルなキャラクターだった。
- 2030年には、彼の孫が登場。やはり祖父と同様に気弱な性格で、インテグラにヘリコプターの代金を要求され、断れずに泣いて逃げ帰った。
- ロブ・ウォルシュ中将
- 声 - 大友龍三郎
- 円卓会議参議。アイランズ卿、ペンウッド卿とは共通の友人。老体だが眼光は鋭い軍人。
- 第二次ゼーレヴェ作戦では、女王の近衛隊としてロンドン郊外にいる。アイランズや女王と共にヘルシング機関を信じ、ミレニアムへの対抗策である核ミサイル発射計画を遅延させていた。2030年には退役大将となり、円卓会議議長に就任している。
- 大英帝国女王
- 老婆として描かれている。過去にアーカードと面識があったと示唆する描写がある。
イスカリオテ機関(ヴァチカン法王庁特務局第13課)
ヴァチカンの法王庁特務局第13課、通称「特務機関イスカリオテ」。作中でヴァチカンには十二使徒の名を冠した12の課が置かれていることになっており、イスカリオテはその活動内容ゆえに秘匿され、表向きは存在しない13番目の課である。
裏切者イスカリオテのユダの名を冠し、ヴァチカンの保有する唯一にして最強の戦力であり、カトリックの地上における神罰の代行者として、悪魔、化物、異教、異端の殲滅を存在目的とする。英国国教会の守護者であるヘルシング機関とは対立していたが、第二次世界大戦末期に一部のヴァチカン関係者がミレニアムと関係があったことを知らせ、ミレニアムに対抗するために呉越同舟の共同戦線を張る。
ミレニアムのロンドン侵攻に乗じて英国を裏切り、第九次空中機動十字軍の召集及び第九次十字軍遠征「熱狂的再征服(レコンキスタ)」を発動。英国を再びカトリック教会の支配下に置くためにロンドンを強襲する。しかし、先遣の武装神父隊(アンデルセン)の命令拒否や、アーカードの「死の河」開放によって戦局が悪化し、総司令官のマクスウェルは死亡。アンデルセンにより第九次十字軍失敗が宣言される。結果、イスカリオテ機関及びヴァチカンは大半の戦力を失うこととなる。
2030年には間久部機関長の下で再編されている。
- エンリコ・マクスウェル
- 声 - 田中秀幸(TV版) / 速水奨(OVA版)、早水リサ(OVA版幼少時)
- イスカリオテの機関長。第九次十字軍を指揮した際に司教から大司教へ昇格。非常に傲慢な性格で、カトリック教会の絶対性を疑わない狂信者。
- 物語前半ではヴァチカン代表として英国との情報交換に顔を出した。かつてミレニアムを支援していた教会内部の背教者達の粛清も担当していた。第二次ゼーレヴェ作戦に際し第九次十字軍を率いて参入し、これまで手を組んでいた英国を裏切って、ロンドン市民に対する無差別な殲滅戦を行い、当初彼を全く相手にしなかった少佐はロンドン侵攻時には一転して「やればできる子」と評価した。
- 妾の子として生まれ親に捨てられ、幼少期はアンデルセンの勤める孤児院で過ごす。そのため己を疎む全てを憎み、それらを見返すための上昇志向が非常に強い。第九次十字軍の長及び大司教に昇格した際の台詞に、その気質がよく現れている。狂信者ではあるが、同じ狂信者であるアンデルセンには、その拠り所が「神」ではなく「神の力」だと看破され、後述の粛清を招くこととなる。
- 「死の河」開放後、劣勢に立たされる中でも変わらず進撃命令を繰り返したが、護衛ヘリを撃破され亡者の只中へ落とされる。守りの硬化テクタイト複合強化ガラスの壁もアンデルセンに破られ、亡者たちの手で串刺しとなって死亡するという無惨な最期を遂げた。
- 単行本の巻末に収録されている短編『CROSS FIRE』にも登場する。その頃の容姿は眼鏡や髪型などがインテグラに近いデザインだったが、キャラがかぶるため変更された。
- モデルとなったのはジョン・ロビンソン[3]。
- アレクサンド・アンデルセン
- 声 - 野沢那智(TV版) / 若本規夫(OVA版)
- イスカリオテ機関の神父。ヘルシング機関におけるアーカードのような存在で、対化物用の鬼札と言われる。「聖堂騎士(パラディン)」「銃剣(バイヨネット)」「天使の塵(エンジェルダスト)」「殺し屋」「首切り判事」「リジェネレーター(再生者)」など数多くの異名を持つ。また、作中アーカードが唯一「宿敵」と呼び実力を認めた「人間」である。
- 普段は温和で優しい神父で、孤児院に勤めている。子供たちに慕われているが、その裏の顔はマクスウェルに輪をかけた筋金入りの狂信者であり、子供たちの喧嘩を仲裁した際には「暴力を振るって良い相手は悪魔(バケモノ)共と異教徒共だけです」と述べた。なお同じ機関員であるマクスウェル、ハインケル、由美江などはこの孤児院の出身である。孤児院の子供たちには深い愛情を注いでおり、マクスウェルとインテグラの会談が行われた美術館に「子供たちを連れてこよう」と言った時には晴々とした笑顔を見せていた。
- 生身の人間でありながら生物工学の粋を凝らした「自己再生能力(リジェネレーション)」と「回復法術(ヒーリング)」により、たとえ頭を銃で撃たれても瞬時に回復する。武器は大量の銃剣(銃に装着せずそのまま手に握る)で、単純に刀剣としての格闘以外にも投擲武器としても使用し、鎖に爆薬と共に括りつけて攻撃する「爆導鎖」などバリエーションがある。また聖書のページを護符のように利用し、結界を張ったり突然の出現・撤収を行ったりもする。
- 第二次ゼーレヴェ作戦の発動時、十字軍本隊に先駆け、武装神父隊を率いて英国に上陸する。マクスウェルの行動を「神ではなく“神の力”に仕えている」とし、自らの意志をもって独自の行動を取る。最終的にアーカードの“死の河”によって十字軍が壊滅する中、マクスウェルに実質的なとどめを刺して殺し、第九次十字軍遠征失敗を宣言した。
- その後、アーカードに闘いを挑み、激烈なる死闘の末、ついにはアーカードの制止を振り切り、切り札として用意した聖遺物「エレナの聖釘」を自らの心臓に刺し、人間であることを捨て、棘の化物と化してアーカードを追い込むも、最終的に心臓を握り潰され敗北。最期は涙を流すアーカードを諭して地獄での再会を約束し、孤児院の子供たちに想いを馳せながら塵のように朽ち果て死亡した。
- 短編『CROSS FIRE』にも登場するが、名前は英語風に「アンダーソン」になっている(ただし頬の傷が無く、所属も第3課「ヨハネ」になっている)。なお、ドラマCDでは3話でハインケルと由美江に教祖を殺害され、新興宗教の残党に包囲された二人を援護する(そして異教徒を皆殺しにする)ために自ら戦う場面が追加された。原型は『ANGEL DUST』の主人公で元殺し屋の神父アンデルセン。
- ハインケル・ウーフー
- 声 - 斎賀みつき(OVA版)
- 単行本1巻から3巻に収録された短編『CROSS FIRE』に登場する、神父服を着たマニッシュな外見の女性。
- ほぼ短編と同じ設定のまま『HELLSING』にも登場するが、こちらでは殆ど男性であるかのように描かれており、『CROSS FIRE』のドラマCDでも言葉遣いが男らしく変更されている。『ぱふ』2005年12月号のインタビュー記事では作者によって「ふたなり」であることを匂わせる発言がされており、『HELLSING official guide book』の紹介記事でも「性別:ふたなり」と表記されている。また、『HELLSING official guide book』の作者インタビューによるとOVAでは当初は制作陣に男性と思われていたらしく杉田智和が演じる予定だった。
- 『CROSS FIRE』の設定では、高木由美子/由美江とコンビを組むイスカリオテの殺し屋。2人は依頼を受けると必ず任務を遂行するが、過激な行動から甚大な被害をもたらすため疫病神扱いされている。二挺拳銃で戦うガンマン。
- 『HELLSING』本編では単行本4巻頃からちらほら顔見せしており、6巻になって武装神父隊のリーダー的立場として正式に登場する。由美江がウォルターに殺された際は激昂して銃を取り出すも、大尉に頬を撃ち抜かれ、挙句に応急医療キットを渡されるという部外者扱いまで受け、大いに屈辱を味わう。その後、包帯を顔に巻いた状態でアーカード戦後の放心状態のウォルターを狙撃しダメージを与えるも、止めを刺す前に左の手足を切断され取り逃がす。
- 2030年には、かつてのアンデルセンのような立場となっており、ヘルシング本部を訪れた間久部に付き添いながら、同じくアーカードの立場にいるセラスと対峙している。外見は殆ど変化しておらず、切断された手足は完治しているものの、大尉に撃たれた頬の傷は癒えていない為まともに喋れず、顔を包帯で粗雑に巻いて隠している。
- 名前の由来は第二次大戦中のドイツ空軍の夜間戦闘機・ハインケルHe219ウーフー。
- 高木由美子 / 由美江
- 声 - 甲斐田裕子(OVA版)
- 単行本1巻から3巻に収録された短編『CROSS FIRE』に登場するシスター。ほぼ同じ設定のまま『HELLSING』にも登場する。
- 『CROSS FIRE』の設定では、ハインケルとコンビを組んでいるイスカリオテの暗殺者。大人しい“由美子”と狂戦士の“由美江”の人格を持つ多重人格者であり、メガネの有無や目付きでどちらの人格が目覚めているかが解る(メガネ無しが由美江)。「島原抜刀流」なる剣術の使い手で、武器は長尺の日本刀。技の名前はいずれも第二次世界大戦中の日本の軍用機の名前から来ている。
- 『HELLSING』本編では、単行本6巻で先遣武装神父隊と共に登場する。島原抜刀流の使い手であることは変わらないが、メガネは最初からかけておらず“由美江”の人格しか登場しなかった[注 4]。言動も『CROSS FIRE』の時のように派手で傲岸不遜ではなく、やや気は短いがどちらかというと無口である。アンデルセンの亡骸を踏み躙ったウォルターに激昂して斬り掛かるも、返り討ちにされ逆に鋼線で刀ごと体を切り刻まれ死亡。
- 『CROSS FIRE』での彼女の髪は直毛であるが、『HELLSING』ではウェーブヘアである。
- 間久部
- 声 - 谷口節(OVA版)
- 2030年におけるイスカリオテの機関長。タレ目で顔には傷がある。
- ヘルシング機関にやってきた際には、今なら制圧できるという部下の言葉を諌め、「500年待ったのだから、あと数百年待つのは訳ない」と、「第十次十字軍」を行うべく野心を燃やしている。
- 原型は『進め!!聖学電脳研究部』の同名人物。
- 童顔神父
- 声 - 梶裕貴(OVA版)
ミレニアム
南米に逃れたナチス残党によって結成された組織及び軍団。「ミレニアム」とは千年王国の意。「最後の大隊(ラスト・バタリオン)」と名乗ることもある。指揮官である「少佐」を除く1,000名の構成員全てが吸血鬼化した戦闘団(カンプグルッペ)であり、士官の中には「ヴェアヴォルフ」と呼ばれる特殊能力を持った幹部もいる。またSS大隊であるが、空軍、海軍の士官やSS降下猟兵の姿も見受けられる。さらに各所にスパイやシンパもおり、単なる捨て駒から重要拠点の制圧などの作戦行動を担う者まで様々である。
その前身は、大戦中よりヒトラーが下した命令「総統特秘666号」を遂行すべく結成され、「少佐」を筆頭に人為的な吸血鬼作成の研究を行っていた独立部隊。永遠の命を餌に一部のヴァチカン関係者との協力関係の構築も行っていた。戦時中は出来損ないのグールしか作れず、それもヘルシング機関によって潰されるが、戦後に逃れた南米で研究を完成させる。
物語初期は、南米ジャブローの本拠地・豹の巣(パンテルシャンツェ)を拠点に、使い捨ての吸血鬼たちを操り散発的に英国を襲わせてデータを集め、中盤より第二次ゼーレヴェ(あしか)作戦を発動してロンドンに侵攻する。ヒトラー亡き今は正規軍と呼べるものではないが、宣戦布告をするなどあくまで英国と対等関係での戦争行為を自負している。
少佐の意のままに動く軍隊であるが、その最終目的は判然としない(目的などの詳細は「少佐」の説明を参考)。
- 少佐
- 声 - 飛田展男(OVA版)
- ミレニアムのリーダー。眼鏡をかけた肥満体の小男。作中では「少佐」「総統代行」「大隊指揮官」などの階級・役職名でしか呼ばれていない。
- 「目的のためには手段は選ばない」という『君主論』を引き合いに出した上で、「手段のために目的は選ばない」と謳うほどの戦争狂。その言動の節々に戦争に対する狂気がある。また相当な策略家で、自軍の損失を含めて全て計算通りに事を進めている。逆に射撃の腕はとてつもなく下手(ドクに親衛隊に入隊出来たのが不思議がられるほど)。その真の目的はアーカードを打ち倒すことであり、ロンドンへの侵攻も、究極的には吸血鬼アーカードを破るための一手であった。
- 現在の身体は無数の機械装置で構築されたサイボーグであり、60年前と比べても外見上は全く老化が見られない。「人間」を「意思の生き物」と定義しており、それゆえ血液を介して他者と融合する吸血鬼の本質を憎み、これを否定する。たとえ見た目が「化物」のようであっても確固たる意思を持つ己は「人間」であるとしており、逆の存在である吸血鬼(アーカード)を人として倒すことを人生の目的とした。第二次大戦時に重傷を負った際、生きながらにして吸血鬼になれる可能性があったにも拘らず拒絶している。
- 第二次大戦中にヒトラーより「総統特秘666号」を受け人工吸血鬼製造研究を始める。1944年、ワルシャワにあった吸血鬼研究機関をヘルシングに潰され、その後自身もソ連兵によって瀕死の重傷を負う。しかし大尉と博士に救助され、戦後南米に逃れる。その後、形式上は階級では上官にあたるナチス残党の将官や大佐らが上層部に就き、自身はその下に従う立場であったが、第二次ゼーレヴェ作戦を前にこれを粛清し、名実共にミレニアムのリーダーとなる。その後、ロンドンに侵攻し壊滅的な打撃を与え、自らの策略通りアーカードを消滅させることに成功する。その後宿敵と認めて自ら飛行船に招き入れたインテグラとセラスと対峙。最期はインテグラとの撃ち合いで額を撃ち抜かれるも自身が最後に撃った銃弾が初めて命中しインテグラの左目を負傷させた事を喜びつつ、自分が起こした戦争を「いい戦争だった」と満足げに語り微笑みを浮かべながら絶命した。
- カバー裏などのオマケでは、キャラが一転して側近の大尉、博士と共にアニメオタクと化しており、コミケに参加している。最終巻のコスプレ大会では殿下のコスプレを披露し、その顔を再現するためにかなり無理をして表情を作っていた。
- 原型となったのは『COYOTE』に登場する悪役キャラ、モンティナ・マックス。髪型・衣装は同じだがモンティナは痩身の青年で、「少佐」としてこの作品に登場した当初はそれほどの肥満体ではなかった。その続編である『ANGEL DUST』では、サイボーグ化され長髪長身の美形キャラとなって再登場している。絶対的な敵役として登場するのは同じだが、無意味な蛮行が殆どを占めた『COYOTE』に比べると『HELLSING』の少佐は全体的にかなりまともな性格になっている。[注 5]
- 『HELLSING』作中では本名は明かされず終いだったが、4巻41Pの背景の文字中や5巻表紙カバー裏側の身分証では、原型と同じモンティナ・マックスとなっている。
- 大尉
- 襟を立てた黄色の熱帯用オーバーコートに規格帽という、北アフリカ戦線風の軍人。「大尉」としか呼ばれず本名は不明。寡黙で無表情(作中では台詞が一切存在しない)。 常に少佐の傍らにつき従う側近でヴェアヴォルフ筆頭。
- サーベルと見紛う程の長銃身を持つモーゼルM712(メーターモーゼル)が愛銃。
- 正体は正真正銘の人狼(ヴェアヴォルフ)であり、ミレニアムの最高戦力とされる。巨大な狼そのものの姿になったり、霧のように身体の構造を変える事もできるものの、特殊能力よりは身体能力を駆使して戦う事が多い。
- 第二次ゼーレヴェ作戦では、ヘルシング機関へ向かうインテグラ達の車両に立ち塞がり、インテグラとウォルターを引き離した。その後、デウス・ウキス・マキーネ船内でセラス(及び彼女の内のベルナドット)と戦い終始優勢に進める。しかし、大戦中にナチスが収集した財産を保管した倉庫へ戦いの舞台が移った際、セラス(とベルナドット)により「銀の差し歯」(強制収容所で誰かの口から引き抜かれたもの)を心臓に撃ち込まれて死亡した。消滅する瞬間には(無言のままではあったが)、セラス曰く「楽しい夢を見た子供のような」笑顔を見せた。単行本の修正分では「銀の差し歯」は大尉が自らセラスに持たせた事になっている。
- そもそも「ヴェアヴォルフ」とは彼1人を指すコードネームである。彼自身は他の人工吸血鬼と違い、人工的に作られた存在ではない(既に絶滅したと思っていたアーカードは驚いている)。
- 原型となったキャラクターは、同作者の成人向け作品『砂漠の用心棒』のハンス・ギュンシュ(4巻41Pの背景の文字中に名前が記載されている)。
- 単行本最終巻表紙裏では、尸良のコスプレを披露していた。
- 博士(ドク)
- 声 - 中博史(OVA版)
- 吸血鬼製造などの研究を行なっているマッドサイエンティスト。作中では「ドク」としか呼ばれず本名は不明。少佐の側近。
- いつも血塗れの白衣と多重レンズ付の眼鏡を身につけている。外見は、外伝『THE DAWN』の登場時より老化が見られない。ポケットに無線式発火装置の起爆などを兼ねた多機能コントローラーを2台ほど携帯し、ヤンの発火など部下の処分は彼が直接手を下している。戦時中から吸血鬼製造研究の責任者を務めている。
- 少佐を怖れている節もあるが、彼に褒められるのが好きで指揮官として心底慕っている様子。外伝では手料理(ザワークラウトや腸詰など。特にザワークラウトは、キャベツから育てたらしい徹底ぶりである)を作って少佐をもてなしている。
- 少佐の死亡と前後して、自らの研究を続けるために脱出しようとするも、ウォルターに阻まれる。科学者として研究成果を世界に広めると主張し、ウォルターを発火させようとリモコンを出したところで片手片足を切断され、さらに落とされた機材(機材にウォルターの糸が絡んでいるのが確認できる)に押し潰され死亡。
- 単行本表紙裏では、少佐と共にオタクと化してコミケに参加したりしている。
- シュレディンガー准尉
- 声 - 白石涼子(OVA版)
- ヒトラーユーゲントの服装をした猫耳の少年[4]。ヴェアヴォルフの1人。
- 性格は正に自由気ままな猫といった感じで、少佐にも平気で憎まれ口を叩く(少佐自身もそれを許している)。しかし、大尉にだけは弱い。
- 登場する度に銃で頭を吹き飛ばされているものの死ぬことは無く、何事も無かったかのように再登場する。また一瞬にして離れた場所に出現したり、あるいはゾーリンの時のように他者の思考の中に現われたりもする。曰く「僕はどこにでもいて、どこにもいない」。より具体的には「彼が自分自身を認識出来る状態にある限り(どこにでも)存在できる」という能力で、ヴェアヴォルフの中でも殊更に特異な能力である。
- 作中ではアーカードを倒すための少佐の切り札であり、アーカードが「死の河」で開放した数百万の命を自身の身体に戻す際に、自らの首を切ってその中に紛れ込み、彼の命と同化する。同化したアーカードにはシュレディンガーの能力が付与されたが、その幾百万という命の中で自身を認識することは不可能であるためにアーカードは消滅し、少佐の最終目的は達成された。
- 名前の由来はエルヴィン・シュレーディンガーによる思考実験「シュレディンガーの猫」から。
- ゾーリン・ブリッツ中尉
- 声 - 沢海陽子(OVA版)
- 短髪で、右半身に奇怪な紋様を刻んでおり、右目が斜視気味の女吸血鬼。死神を連想させるような大鎌を武器にし、また幻術を行使する。ヴェアヴォルフの1人。
- 幻覚の発動時には右半身に刻まれた刺青が蠢くような感じとなり、自身が巨大化しているように見せたり怪我を負わせたような感覚を与えたりできる。さらには相手の記憶を汲み取った幻覚を見せることもできる(ただし目に頼らない吸血鬼には効果が無い)。
- 第二次ゼーレヴェ作戦にて少佐の命を受け、斬り込み部隊を率いてヘルシング機関を強襲する。その後、一時苦戦を強いられるも幻術によって事態を打破してヘルシング邸に突入、ベルナドットの傭兵部隊を殲滅する。さらにセラスに対し心身共に致命傷を与えベルナドットを殺害するも、ベルナドットの血を吸って覚醒したセラスによって壁で頭を磨り潰されて絶命した(頭の一部が辛うじて残るくらいまで削られ、巻末のおまけページでは「死因はもみじおろし」と称される)。少佐の待機命令に逆らい兵の大半を失った罰として見捨てられた形だが、彼女の独断専行もそれに対する少佐の処断も、少佐にとっては「戦の華」であった。
- リップヴァーン・ウィンクル中尉
- 声 - 坂本真綾(OVA版)
- 長髪に眼鏡の女吸血鬼。旧式マスケット銃を武器に魔弾の能力を持つ「魔弾の射手」。ヴェアヴォルフの1人。
- 武器のマスケット銃でホーミング能力を持った銃弾を撃つことができ、さらにこれは対象に命中した後も運動能力を失わず1発で複数の獲物を仕留めることができる。この能力により、歌劇になぞらえた「魔弾の射手」の称号を少佐から与えられる(直接は知らないはずだが、「魔弾」のあだ名自体はヘルシング機関でも用いられている)。本人も気に入っている様子で『魔弾の射手』(の「狩人の合唱」)を歌っている場面が多くある。
- 作中では降下猟兵部隊を率いて英国海軍のインヴィンシブル級航空母艦「イーグル」を乗っ取り、甲板に赤いペンキで巨大なハーケンクロイツを描いて「アドラー」(ドイツ語で鷲を意味し、イーグルと同義)と改名、第二次ゼーレヴェ作戦直前の陽動作戦を行なう(陽動役であることを彼女が認識していたかどうかは不明)。高速戦略偵察機であるSR-71を改造した高高度実験機・EXP-14LIEを駆るアーカードに突入され、兵士たちを皆殺しにされた上、自身のマスケット銃を心臓に突き立てられた上で彼に食い尽くされて死亡する。アーカードに一方的に屠られたが、アーカードをロンドンから引き離すという目的は達成しており、少佐より「任務を果たした」としてミレニアム全軍が彼女に敬礼を捧げた。
- OVA版で戦闘機を撃墜した後に歌っている曲は『魔弾の射手』の第1幕第2場「おお、この太陽が昇り行くのが」、アーカードに喰われた際に流れている曲は『魔弾の射手』の第2幕第4場「なんですって? 恐ろしい!」。
- アーカードの拘束制御術式零号開放時に、トバルカインと共に亡者の1人として復活し、最後の大隊と十字軍を攻撃している。
- また、外伝『THE DAWN』の中で当時のアーカードと対峙しているが、手足が生えて怪物化した棺桶にチョップを食らった上に蹴飛ばされてKOされるなど、全くのギャグキャラ扱いとなっている(当時の階級はSS下級突撃隊指揮官=親衛隊少尉)。
- トバルカイン・アルハンブラ
- 声 - 大塚芳忠(OVA版)
- ペルシャ的な風貌で「伊達男」の異名をとる吸血鬼。中尉。無限枚数のトランプ(カード)を武器とする。シュレディンガーの言葉によるとヴェアヴォルフではない。
- 「伊達男」の異名通りのいでたちで紳士的な言動を取るが、しばしば「Gooood」や「なぁぁぁぁめぇぇぇぇるぅぅぅぅぅなぁぁぁぁ!」など、間延びしたような話し方をする。武器のカードで傷付けられた傷はアーカードでも容易には修復できない。
- ミレニアムの情報を集めるためにブラジルに来たアーカード達を迎え撃ち、当初はアーカードと互角に戦うも結果は惨敗。アーカードに血から情報を引き出された挙句、体内に仕掛けられた無線式発火装置によって燃え尽きて死亡。
- アーカードの拘束制御術式零号開放時にリップヴァーンと共に亡者の1人として復活し、最後の大隊と十字軍を攻撃している。
- ヴァレンタイン兄弟
- 声 - 兄:子安武人 / 弟:中井和哉(TV版)、高木渉(OVA版)
- 兄・ルークと弟・ヤンの吸血鬼兄弟。ルークは准尉。武装したグールの群れを率いて円卓会議中のヘルシング機関を強襲する。
- ルークは白を基調としたスーツを着たジェントルマンで、ヤンは黒を基調としたストリートギャング風の青年。ヤンは瞬発力以外に目立った能力は見られなかったが、ルークは近距離で銃撃をかわす反射神経と常人の目では捉えられないスピードを持ち、アーカードからA級と評される。また、ルークは左腕に小型拳銃(OVAの9巻では右腕にサバイバルナイフも)を仕込む用心深さも見せている。
- ヤンはグール部隊を率いてヘルシングの構成員のほとんどを殺害するも、セラスとウォルターにグール部隊を壊滅させられる。さらに、円卓会議の部屋に入り込もうとした際はウォルターの鋼線で右腕を切断され、部屋の前で円卓会議のメンバー達から容赦の無い銃撃を受ける。最期は仕掛けられた発火装置によって体が燃える中、「ミレニアム」という言葉を遺して灰と化した。
- ルークは単身アーカードにカービン銃2丁で挑み[注 6]、彼にある程度の実力を認められて拘束制御術式の一部を開放させるにまで及ぶ。「吸血鬼の持つ能力全てを備え、それ以上」と豪語していたものの、修復能力などは特に持たない人工吸血鬼であり、特殊能力も無いために瞬く間に追い込まれてアーカードを失望させることになり、最後は黒犬獣に喰われ死亡した。
- また、ルークは血を吸われた訳では無かったため、アーカードの拘束制御術式零号開放時には登場しなかったが、ウォルターとの戦いで黒犬獣が両断された際に(上半身のみ)再登場する。また、あくまでアーカードという存在になった訳ではなかったので、ウォルターに強制的に操られながらもミレニアムの構成員としてアーカードを攻撃する。しかしアーカードに血を吸われて同化し、ウォルターを出し抜くための囮として本当の最期を迎える。
- テレビアニメ版では設定が異なり、ロンドン暗黒街の顔役で、テレビ番組のスクープを通じて存在を知ったヘルシング機関を排除しようとした。その最期はほぼ原作に準じているが、ヤンは完全な焼身自殺である。
- 作者のお気に入りらしく巻末などのおまけ漫画「ルークとヤンの人情紙○○」(○○の部分は毎回適当な単語に置き換わる。また一番初めは人情ではなく人生だった)では主役を張っており、自作品・他作品のパロディから特別意味の無い適当な内容などで掛け合い漫才のようなことをやっている。最終巻のおまけでは「一番の事件は、こいつらの存在そのもの」とされている。
- 作者の次回作である『ドリフターズ』でも単行本の帯[注 7]や休載時のお詫びマンガなどで何度も登場する。
- 彼女
- 外伝『THE DAWN』に登場。1944年のワルシャワにおいて、全身を隙間なく包帯で巻かれた上、ベルトや鎖などで、がんじがらめに拘束され吸血鬼の人工製造機関の研究所に隔離されている。少佐らは彼女をヒロインと称し、彼女を模倣する事で吸血鬼を作ろうとした。
- 正体は『吸血鬼ドラキュラ』の登場人物ミナ・ハーカー。アーカード(=ドラキュラ伯爵)の血を唯一吸った存在であり、たとえ彼女が人間に戻ったとしても[注 8]アーカードが生きている限り、その痕跡は彼女の奥底に残っていた。そこで少佐は彼女を研究材料にし、彼女を模倣、即ちアーカードを模倣することで吸血鬼研究を発展させていた。
- 本編では、最後に博士の研究室に保管されていたところを再登場し、白骨化した死体としてその素性が明かされた。そしてミレニアムの壊滅と共に墜落炎上する飛行船の中で、彼女の死体も燃え尽きた。
その他の登場人物
- 牧師
- 声 - 田中正彦(TV版)/ 中田和宏(OVA版)
- 吸血鬼の男。チューダス村に牧師としてやってきて10人の村民を殺害し、正体を警察に追求されると彼らに襲いかかって警官たちを次々とグールにする。最後に生き残ったセラスを強姦した後血を吸ってグールにしようとするがアーカードにグールを殲滅され、セラスを人質に取ろうとするが、アーカードがセラスが吸血鬼化できる処女であるかを尋ね、彼女が処女であると答えたために胸を撃ち抜かれて死亡する。事実上、作中で唯一ミレニアムとは無関係の敵吸血鬼である。
- ハガー(モーガン)
- 声 - 高木渉(TV版)/檜山修之(OVA版)
- ミレニアムの実験で吸血鬼になった青年。キリスト教徒の一家を襲い、殺した者の血で逆十字を壁に書くなど挑戦的な行動を取っていたが、処理にきたアーカードには全く刃が立たず惨殺された。なお、原作では名前は出ておらず、TV版のクレジットでは『モーガン』と表記されていた。
- ジェシカ
- 声 - 渡辺明乃(TV版)/たかはし智秋(OVA版)
- ハガーの恋人と思わしき吸血鬼の女性。ハガーと共に殺戮行為を行なっていたが、ハガーの死亡を察知し逃亡。しかしセラスに心臓を狙撃され死亡した。
- 女王
- 声 - 藤田淑子(OVA版)
- 大英帝国女王。50年前にアーカードに会ったことがあるらしい。
- 山守義雄
- 声 - 後藤哲夫(OVA版)
- 本編に一切登場しないが、単行本あとがきでのキャラクター紹介に毎回登場。東映配給の劇場版『仁義なき戦い』の登場人物である天政会初代会長。
- 常に殴り描きのペンタッチで描かれる上、登場する度に名前と肩書きの紹介が省略され説明文の内容が「身長50m以上、体重2兆トン」「ゲッターエンペラーが主食」などとエスカレートしていく。単行本9巻の紹介文では「このまんがの主人公」とまで言われた。
『快楽天』版の登場人物
- ユーリ・ケイト
- ヘルシング機関の三級隊員。吸血鬼の兄弟に拉致され、強姦された挙句血を吸われるがアーカードに助けられ、吸血鬼になる。
- 作中の境遇は連載版のセラスとほぼ共通している。
- 吸血鬼の兄弟
- 弟のほうは「ヘルマン」という名前。ヘルシング機関の人間を皆殺しにし、ユーリを拉致して強姦する。兄の方はアーカードの胸に指を突き刺すほどのパワーとスピードを持つが、どちらもアーカードに殆ど敵わず惨殺される。
- 外見は連載版のバレンタイン兄弟とほぼ同一。OVA第9巻ブックレット掲載の漫画でも言及されている。
『CROSS FIRE』の登場人物
- アフラム
- 声 - 堀川仁(ドラマCD版)
- 反ユダヤ主義のイスラム過激派「アブラ・アクヴァラ」のリーダー格。パレスチナで難民への慈善事業を行おうとする由美子ら神父達を襲撃し、身代金を手にした後で神父を皆殺しにしようとする。襲いかかってきたハインケルと覚醒した由美江に殺害される。
- イリューシン
- 声 - 五十嵐麗(ドラマCD版)
- 新左翼ゲリラの女性。ナイフ使い。6人の仲間とともにドイツのベルリン市内で教会を襲撃し、神父・シスターを大量に殺害した挙句多額のヴァチカンへの上納金を奪う。その後大量の武器を武器商人から購入しようとするが、13課が武器商人にそれ以上の額を払っていたため、ハインケルと由美江に情報をあっさり売られ仲間ごと殺害される。
- エイブラハム・バンロッホ
- 声 - 千葉進歩(ドラマCD版)
- 新興宗教「唯一のメシア心理の道教会」の大教主。私兵集団に命令してローマ法皇を暗殺するためにヴァチカン市国内にて毒ガステロを起こす。「私は救世主」と嘯くが、由美江に「お前みたいなのが救世主なら、私は宇宙大統領(ドラマCDでは宇宙NO.1大統領将軍社長閣下様と長くなっている)だ」と反論され、二人に殺害される。
用語集
- 吸血鬼
- 文字通り人の生き血をすする存在。作中における吸血鬼の設定はほぼオリジナルに忠実で、不老不死の肉体と普通の銃弾では死なない生命力、常人をはるかに凌駕する怪力を持つが、日光を浴びる事が出来ず、銀の弾丸や祝福された武器に弱く、流水に触れる事もその上を越える事もできない。男の吸血鬼は「ドラキュラ」、女の吸血鬼は「ドラキュリーナ」と呼ばれる。
- 作中では、処女・童貞が吸血鬼に血を吸われた場合に吸血鬼になると定義されている(TVアニメ版では吸血鬼の自由意志で血を吸った相手を同胞にすることができるという設定)。ただし、アーカードはいわゆる「真祖」なので例外。ちなみに、少佐には「真祖」になる機会があったが、人間であり続けるために拒絶した。ミレニアムは人為的に吸血鬼を作り出すことに成功し、この場合には処女・童貞でなくとも吸血鬼になれる上、肉体を最盛期の状態に若返らせる事すらできるらしい(原作では具体的な方法は明示されていない。TVアニメ版では吸血鬼化させるチップが登場する。作中に登場したミレニアムの元ドイツ国防軍の下士官によれば、「ヨボヨボのジイさんだった」とのことなので、その技術が確立されたのは最近であり、それまでは皆、70歳から80歳以上の老人であったことが示唆されている)。ただし、人為的な吸血鬼の場合には、たとえ血を吸った相手が処女・童貞であってもグールになってしまう。
- アーカードやヴェアヴォルフなどにとっては日光や流水は致命的な弱点にはならず、そのような上位種はそれぞれに異なる超常の能力を持つ事がある。
- 本来の吸血鬼は、吸血された相手の存在を己の中に取り込む事が出来る。セラスのように取り込んだ相手と脳内で会話出来る者から、アーカードのように実体化させて使役する事が出来る者まで様々で、自分自身の命に加えて、取り込んだ人間の数だけ命を持つ事ができる。ただし劇中においては、アーカードとセラス以外に、そのような能力を持つ吸血鬼は登場していない。
- グール
- グール以外にもアンデッド、リヴィングデッドなどと呼ばれる死者。作中では吸血鬼に血を吸われた者が非処女・非童貞であった場合(TV版では餌として血を吸われた場合)、人の肉を好んで喰らう食屍鬼となる。いわゆるゾンビ。グールに襲われた者もまたグールとなる。
- 生身の人間に対して強いとはいえ動きが鈍く、知能が低いために吸血鬼ほどに危険な存在たり得ない。またグールはその親と言える吸血鬼の支配下に置かれ、自由意志を持たない。そして、その吸血鬼が倒された場合には自動消滅してしまう(ミレニアムの人為的な吸血鬼の場合はこの限りではない)。また知能は皆無だが、銃器といった武器を操ることはできる。
- 1944年9月の段階で少佐らによる人工吸血鬼製造の研究は、このグールを人為的に製造するところまで進んでおり、これを組織的に投入する事で戦線を混乱させようとした。また吸血鬼製造に成功した段階でもグール達を兵装させてグール部隊を作り、ヘルシング機関を強襲させて多大な被害を与えている。
- ヴェアヴォルフ
- 「人狼」を意味する、ワーウルフのドイツ語読み。バルカン半島周辺に伝わる伝説の狼男で、しばしばヴァンパイアと同一視される。本作においては、アーカードと同様一般の吸血鬼を超えた特殊能力を持つミレニアムの幹部連を指す。リップヴァーンなどは、他の吸血鬼のように全てが尖った歯をしているが、極端に日光を苦手としている描写はない。
- 元々ヴェアヴォルフとは、大尉1人にのみ使われる名称であった事が『THE DAWN』にて語られている。さらに、大尉に関しては部隊名や称号ではなく、正真正銘、本物の人狼である。傷はたちまちの内に治癒し、半人半獣に姿を変える事もできる。超スピードに超人的な反射神経、怪力を誇り、並の吸血鬼では相手にもならぬ程の戦闘力を持つ。宗教的なシンボルを恐れる事もなく、清められた武器も特別な効果を発揮はしないなど、吸血鬼以上に倒し辛い存在だが、銀が体内に入ると即死するという唯一の弱点がある。吸血鬼以上に稀有な存在らしく、アーカードもほとんど目撃した事がないようである。
- 史実でも、ナチスがヴェアヴォルフ部隊を編成している。詳しくはヴェアヴォルフを参照。
- 拘束制御術式(クロムウェル)
- アーカードに施されている能力抑制・制御のための封印。第3号・第2号・第1号、更に零号の4段階に分けられている。
- 封印を開放するとアーカードは複数の眼や腕を持ち蝙蝠や狼に姿を変える黒いドロドロした不定形の姿となり、圧倒的な戦闘能力を発揮する。また、航空機や空母といった無機物と同化することができる。さらに零号を解くと自身が今までに血を吸った存在の全てを使い魔として召喚することが可能になり、その力は多大な軍事力を誇っていた十字軍とミレニアムを瞬く間にまとめて壊滅させるほど。作中では「死の河」とも呼ばれる。ただし実行すると、アーカード自身(本体)に内包される命は1つとなり、最初のアンデルセンとの対決で見せた彼特有の不死性(首を切っても心臓を潰しても死なない)が失われるため、諸刃の剣とも言える。
- 封印と言っても、その開放の判断は基本的にアーカード自身に委ねられているが、零号のみは契約者であるインテグラの承認を必要とした。
- 黒犬獣(バスカヴィル)
- アーカードの使役する使い魔の1体。
- ブラックドッグ自体は、英国の民間伝承に登場する怪異である。『バスカヴィル家の犬』のモデルでもあり、地獄の番犬やあるいは使者のような存在だといわれる(en:Black dog)。
- バレンタイン兄弟のヘルシング機関襲撃の際にルークを喰らう。その後、アーカードとウォルターの戦いにて召喚された際にウォルターに両断されて支配率が変化しルークが復活した。
- .454カスール カスタムオートマチック
- アーカード専用装備の白い拳銃。銃自体に愛称は付けられていない。
- 全長33.5cm、重量4kg。装弾数7発。ランチェスター大聖堂の銀十字を鋳溶かして作った.454カスール改造弾の爆裂徹鋼弾頭を使用。銃本体はモルゲンクルノデウム鉄鋼で作られており、硬くて頑丈。ジャッカルが登場する以前から使っており、ジャッカル登場後は二挺拳銃として併用する。場面によってはジャッカルより目立っている。
- グール程度なら一発で破壊する(人間も当然一撃)という凄まじい威力を誇るが、回復能力を持ったアンデルセンに対しては威力不足だったと見え、後にジャッカルが作られる事になる。
- ジャッカル
- アーカード専用装備の黒い拳銃。正式名称は「対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル」。
- 全長39cm、重量16kg。装弾数6発。純銀製マケドニウム加工弾殻に法儀式済み水銀弾頭、装薬にマーベルス化学薬筒NNA9を用いた専用の13mm炸裂徹鋼弾を使用する。曰く「人類には扱えない代物」。銃身に「Jesus Christ is in Heaven now」と刻まれている。
- ウォルターが対アンデルセン用にオーダーメイドした物で、ウォルターが製作時に爆弾を仕掛けていたらしく、アーカードとウォルターの戦闘中に博士の遠隔操作によって爆破される。
- ハルコンネンと同じくジャッカルの精(声:玄田哲章)が宿っており、『ジャッカルの日』でジャッカルを演じたエドワード・フォックスの姿をしている。これとは別に頭髪が薄くサングラスを掛け、タンクトップにパンツ、裸足、そして語尾に「ウィリス」を付けて喋る『ダイ・ハード』か『フィフス・エレメント』に出演した際のブルース・ウィリスの姿の偽者(声:玄田哲章)がいる。元ネタは彼がジャッカルを演じた『ジャッカル』(『ジャッカルの日』のリメイク)のパロディである。他にもフレデリック・フォーサイス作品のネタがジャッカルの精と一緒に登場した。
- 20mm改造対戦車ライフル
- セラスが初期に使っていた武器。一見すると木製銃床を備えた普通のストックだが、口径20mmの対戦車ライフル弾を使用する。マガジンは箱型のものが標準だが、トバルカイン戦ではドラムマガジンを使用した。ハルコンネンIIの登場後、侵入した吸血鬼の口に銃口を突っ込んで以降は使われていない。
- ハルコンネン
- セラス専用武器。正式名称は「30mm対化物用「砲」ハルコンネン」。
- 弾は劣化ウラン弾及び爆裂徹鋼焼夷弾を用いる。主力戦車を除く全ての地上・航空兵器を撃破できる。全長は2m以上。人間には扱えない。
- ハルコンネンの精(声:石塚運昇)が宿っており、本編ではセラスの夢の中に登場する他、テレビ版の予告編ではセラスと掛け合いを見せていた。元ネタは、SF映画『デューン/砂の惑星』のウラジミール・ハルコンネン男爵を演じたケネス・マクミランである。
- ハルコンネンII
- セラス専用武器。正式名称は「局点防衛用長々距離砲撃戦装備ハルコンネンII」。
- 30mmセミオートカノン(Semi-auto cannon 9)2門に砲弾補給用の巨大なコンテナボックスを繋ぎ合わせた物。射程距離4km、総重量345kgでありながら人が持ち運び座ったまま使用するように出来ており、コンテナは背負えるようになっている。弾倉部分であるコンテナを取り外し、ベルト給弾式にして運用する事も出来る。砲身には「VLadimir HALLCONNEN」(ウラディミール・ハルコンネン)と刻まれている。
- 巨大な焼夷擲弾「広域立体制圧用爆裂焼夷擲弾弾筒ウラディミール」が発射可能であり、作中では一斉射でゾーリンの座乗するミレニアムの飛行船「グラーフ・ツェッペリンII」を撃墜した。
- 外観は、『機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー』に登場するデンドロビウム(アームドベース・オーキス)をモチーフにしたもの。平野自身も「調子に乗りすぎた」と発言している。通称「裏コンネン」。
- 第九次空中機動十字軍
- 英国を強襲する際、フランス(ドーバー海峡の対岸)のアミアンにてヴァチカンが召集。「クールランテ剣の友修道騎士会(340名)」「カラトラバ・ラ・ヌエバ騎士団(118名)」「聖ステパノ騎士団トスカナ軍団(257名)」「マルタ騎士団(2457名)」によって構成されており、指揮はマクスウェルが行う。空中機動ということもあり、移動はヘリコプターを中心に使用する。全身を白で統一し、フルフェイスタイプの尖った鎧を頭部に装着している。主に銃で攻撃を行う。
単行本
平野耕太著、少年画報社刊。
作者は大のビデオゲーム好きで、各話の副題はそれぞれ有名ビデオゲームの作品名に由来している。その幅は広く、アーケードタイトルからPCゲーム、コンシューマタイトル、海外移植ソフトなど。かなり古い国産・外国産PCゲームのマイナータイトルなども含まれる。
作者自身が1年に1冊出すのを目標にしていたが、実際には単行本の刊行は多少遅れる事が多かった。6巻および8巻の巻末おまけ漫画でも、作者の単行本の刊行ペースについてヴァレンタイン兄弟がネタにしていた。
2巻以降のカバー裏では、作中のシリアスな展開を覆すシュールなギャグイラストが掲載されている。アーカードを始めとする登場人物が弄られていたが、その中でも少佐は、部下のドクなどと共にコミケに参加するなど、典型的なオタクキャラとしての地位を確立していた。最終巻では、登場人物が揃って強烈なコスプレを披露している。 テンプレート:Col テンプレート:Col テンプレート:Col テンプレート:Col テンプレート:Col テンプレート:Col ※括弧入り数字は正確には丸付き数字。
テレビアニメ
2001年10月18日よりフジテレビ、11月より東海テレビで放送され関西地区は関西テレビ独立UHF局のサンテレビで放送。制作はゴンゾ及びディジメーション(制作当時は同一資本下の別会社で企画部門がゴンゾ、制作部門がディジメーションだった。後に両社合併しゴンゾへ社名変更)で全13話。
原作に対してかなりの改変が見られ、特に後半はほとんどオリジナルのストーリーに差し替えられている。設定においても、日本国外に輸出・配給されることへの配慮から、ナチスなどの描写が排除されたため、例えば少佐率いる組織(ミレニアム)が出ることなく終わる。また、吸血鬼の設定においては、本作の脚本家・小中千昭が以前に脚本を担当したアニメ版『デビルマンレディー』からの流用が見られる。作者の平野は自身のサイトの日記などでアニメとスタッフに対して意に満たない旨の事を書いており(角川書店版『進め!!聖学電脳研究部』では、ゴンゾ版ヘルシングのDVDをまんだらけに売ったという記述がある)、また10巻巻末のバレンタイン兄弟のオマケ漫画でも、それ自体がネタとは言え、アニメ化を非常に軽い扱いに置いている。
以下、主な相違点を挙げる。
- ヘルシング機関が公の機関として認知されており、警察と対立関係にある。また円卓会議やその他機関とも確執が目立つ。
- ナチス関連の描写は一切ないためミレニアムに関わる人物などが登場しない。これに伴いウォルターの所属は最後までヘルシング機関のままである。代わりに、ピーター・ファーガソン(声:石塚運昇)やギャリス(声:志村知幸)といったヘルシング機関の戦闘要員、吸血鬼の少女ヘレナ(声:平松晶子)、謎の怪人インコグニート(声:山崎たくみ)など、アニメオリジナルキャラクターが出る。
- 最初は戸惑っていたものの、セラスが輸血用の血液を飲む。
- 拘束制御術式に第5号が存在。また、1号が原作の零号のような扱いに変わり、インテグラの承認を必要とする。
- ミレニアムが登場しないなど、ナチス関連の描写は一切出てこない。
- 円卓会議の一部が英国を裏切り、ヘルシング機関を罠に嵌める。
- 敵は倒すがインテグラは逮捕され、黒幕の正体も不明なままで終わる(字幕で「必死の調査にも拘らず秘密組織の謎は解けなかった」と解説される)。
第6話「Dead Zone」では地上波放送時、ヤンの過激なセリフがピー音に変えられて放送された。これは元々CSでの放送を前提としてシナリオを書いていたためらしい。DVD版及び後述のOVA版ではピー音は外されている。
スタッフ
- 原作 - 平野耕太(少年画報社刊「月刊YOUNG KING OURs」連載)
- 総監督 - 飯田馬之介
- 監督 - 浦田保則
- シリーズ構成 - 小中千昭
- キャラクターデザイン - 村田俊治
- メカニックデザイン - 河野悦隆
- 美術監督 - 片平真司
- 色彩設計 - 甲斐けいこ
- 撮影監督 - 武山篤
- 編集 - 重村建吾、村中龍太
- 音楽 - 石井妥師
- 音響監督 - 鶴岡陽太
- 制作プロデューサー - 石川学、坂上貴彦
- プロデューサー - 川上大輔、ueda yasuyuki、村濱章司
- アニメーション制作 - GONZO/Digimation
- 製作 - Hellsing製作委員会(フジテレビ、ジェネオンエンタテインメント、GONZO)
主題歌
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
Order:1 | The Undead | 小中千昭 | 浦田保則 | 村田俊治 | |
Order:2 | Club-M | 鈴木薫 | 斎藤浩信 | ||
Order:3 | Sword Dancer | 小野学 | 門智昭 | ||
Order:4 | Innocent as a Human | 開木菜織 | 竹田豊 | 河合静男 | |
Order:5 | Brotherhood | 佐野隆史 | 花井信也 | 日向正樹 | |
Order:6 | Dead Zone | 角銅博之 | 上坪亮樹 | 柳瀬雄之 | |
Order:7 | Duel | ほそのゆうじ | 上坪亮樹 | 鈴木薫 | 当山金三 |
Order:8 | Kill House | 小中千昭 | 工藤鉱軌 | 西山明樹彦 | 斎藤浩信 |
Order:9 | Red Rose Vertigo | 佐野隆史 | 山内東生雄 | 柳瀬雄之 | |
Order:10 | Master of Monster | ほそのゆうじ | 宮尾佳和 | ||
Order:11 | Transcend Force | 小中千昭 | 仁賀緑朗 | いたがきしん | 神戸洋行 |
Order:12 | Total Destruction | 飯田馬之介 | 鈴木薫 | 田頭しのぶ | |
Order:13 | Hellfire | 浦田保則 | 村田俊治 |
OVA
幾度かの延期を経て、2006年2月に「原作そのまま」かつ「原作が終わるまでOVAをリリース」かつ「(アンデルセン神父以外の)主要キャストはアニメそのまま」を謳い文句に(ただし、TVアニメで原作に忠実だった部分、例えばヘルシング邸に突入する直前のヤンの台詞や、アーカードとマクスウェルが対峙した際の台詞の一部は変更または削除されている)、「ミレニアム」の章を取り扱うOVA版の製作が決定している。タイトルは"Hellsing Ultimate OVA Series"。アニメ制作は新たにサテライトが担当する事となった。
公式サイトにはアンデルセンの声優が替わった事を知らせるために「見敵必殺 強力若本 Brand new Alexander Anderson」とトップに大々的に記されていた。
なお本作は品質をかなり重視しているため、1巻はリテイクの上で、2~4巻と8巻はそれぞれ当初の予定日より発売が延期された(この事をジェネオン主催のイベント「RONDO ROBE 2007」での告知映像で自虐的にネタにしていたほどである)。
DVD のオーディオコメンタリーで中田が「大きな画面で観てみたい」と発言していたことから、「秋葉原エンタまつり」の企画として2007年10月28日に秋葉原UDXにて1巻から3巻のマラソン放映が実施された。また、発売前の4巻Aパートもプレミア放映された。
また「RONDO ROBE 2008」では、5巻以降の製作がサテライトからマッドハウスへ交替することと、監督がところともかずから変更することが発表された。8巻以降では「Final season」と題し再度製作会社と監督が変更されている。
なおBlu-rayは6巻よりDVD版と並行して同時発売されており、1巻から5巻はセットのBlu-ray BOXとして、二度の延期の末に2010年10月22日に発売された。1巻にDVD版から大幅な修正が加えられている。
スタッフ(OVA)
- 監督 - ところともかず(#1 - #4)、田中洋之(#5 - #7)、松村やすひろ(#8、#10)、鈴木健一(#9 - #10)
- シリーズ構成 - 黒田洋介
- キャラクターデザイン/総作画監督 - 中森良治
- サブキャラクターデザイン - 大塚八愛(#1、#3 - #10)、寺沢伸介(#2)、鷲田敏弥(#3)、Yang Byung Gil(#9)
- メカニックデザイン - 天神英貴
- 色彩設計 - 佐野ひとみ(#1)、のぼりはるこ(#2 - #7)、村田恵里子(#8-10)
- 美術監督 - 緒続学(#1、#2、#5)、中原英統(#3)、Brunet Stanislas(#4)、二嶋隆文(#5 - #7)、吉川洋史(#8-10)
- プロダクションデザイン - 神宮司訓之
- 小物設定 - 小川浩、奥田万つ里
- 撮影監督 - 福士享(#1 - #4)、Oh Seong ha(#5 - #7)、Lee Suk bum(#5)、五関寿・関谷能弘(#6 - #7)、荻原猛夫(#8-10)
- 編集 - 重村建吾(#1 - #4)、寺内聡(#5 - #7)、廣瀬清志(#8-10)
- 音響監督 - 鶴岡陽太
- 音楽 - 松尾早人
- 音楽プロデューサー - 太田敏明
- アニメーション制作プロデューサー - 稲村努(#1)、白井勝也(#2、#3)、稲村努・渡嘉敷八起(#4)
- プロデューサー - 上田耕行、筆谷芳行、吉本聡(#5)、二方由紀子(#5 - )、橋本健太郎(#6 - )
- アニメーション制作 - サテライト(#1 - #4)→マッドハウス(#5 - #7)→グラフィニカ(#8-10)
- 製作 - WILD GEESE
- ナレーション - 宝亀克寿
主題歌
- 挿入歌「P.S.南無阿弥陀仏」(#8)
- 挿入歌「戦争するなら弓、槍、剣で戦え!」(#8)
- 作詞・作曲 - 石井妥師
- エンディング曲「SCARS」(#9)
- 作詞・歌 - 黒崎真音 / 作曲・編曲 - R・O・N
- エンディング曲「Gradus vita」(#10)
- 作詞 - 濱田真美 / 作曲 - 松尾早人 / 演奏 - ワルシャワフィルハーモニックオーケストラ
各巻リスト
タイトル | 発売日 | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
HELLSING I | 2006年2月10日 | 黒田洋介 | ところともかず 殿勝秀樹 |
殿勝秀樹 | 大塚八愛、奥田佳子 相馬満 |
HELLSING II | 2006年8月25日 | 倉田英之 | 殿勝秀樹 ロマのフ比嘉 |
榎本守 | 鷲田敏弥、関口雅浩 小美野雅彦、大塚八愛 |
HELLSING III | 2007年4月4日 | 黒田洋介 | 古川順康 | 小林孝志 鹿島典夫 |
大塚八愛、鷲田敏弥 湖川友謙、関口雅浩 丸藤広貴、Lee jong hyun Kim dong joon |
HELLSING IV | 2008年2月22日 | 倉田英之 | ところともかず 松村やすひろ |
神原敏昭、藤本義孝 岡崎幸男、金澤勝眞 清水一伸、福田貴之 濱崎義浩、楠本巨樹 |
大塚八愛、丸藤広貴 津幡佳明、鷲田敏弥 山内則康、相馬満 小美野雅彦 |
HELLSING V | 2008年11月21日 | 阿部恒 | 田中洋之 | 有田周平・白石達也(エフェクト) Kim Dong Jun、Kim, Dae-Hoon Lee Hyeon Jeong、Jang Hee Kyu Jang, Kil-Yong | |
HELLSING VI[注 9] | 2009年7月24日 | 黒田洋介 | 田中洋之 大久保唯男 |
有田周平・白石達也(エフェクト) Yang Byung Gil、阿部恒 梅原隆弘、Kim Dong-sik Jang Hee-kyu、Kim Dong-jun Jang Gil-yong、Lee Hyun-Jeong | |
HELLSING VII | 2009年12月23日 | 佐藤雄三 伊藤尚往 |
有田周平・白石達也(エフェクト) Yang Byung Gil、阿部恒 梅原隆弘、今村大樹 Kim Dong-sik、Jang Kil-Yong Jang Hee-kyu、Kim Bo-kyeong Woo Jin-woo | ||
HELLSING VIII | 2011年7月27日 | 倉田英之 | 松村やすひろ 加藤道哉 |
佐々木真哉、矢吹勉 藤本義孝、松村やすひろ |
Yang Byung Gil、舛舘俊秀 Kim Ill Bae、栗原学 関崎高明、鎌田祐輔 大嶋博之、中森良治 田村勝之(エフェクト) |
HELLSING IX | 2012年2月15日 | 西澤晋、吉川浩司 松村やすひろ(監修) |
友田政晴、大庭秀昭 鈴木吉男、白石達也 |
関崎高明、橋本航平 永作友克、Kim Pilkang 山本正文、Choi Kyoung Suk Lee Sang Mi、Lim Chae Duk 大嶋博之、中森良治 田村勝之(エフェクト) | |
HELLSING X | 2012年12月26日 | 阿部恒、佐々木真哉 松村やすひろ |
鈴木健一、松村やすひろ 大嶋博之、佐々木真哉 白石達也、鈴木吉男 友田政晴 |
Yang Byung Gil、Lim Chea-duk SEO KYUNG-ROCK、Choe Gueong-seok 舛舘俊秀、中森良治 坂巻貞彦(アクションレイアウト) |
映像特典
第10巻には『ドリフターズ』PVアニメも収録。
- 『THE DAWN』
- 絵コンテ・演出 - 大嶋博之
- 作画監督 - 大嶋博之、Yang Byung Gil、Seo Kyung-Rock(THE DAWN 2・3)
収録巻 | 巻数 |
---|---|
VIII | THE DAWN 1 |
IX | THE DAWN 2 |
X | THE DAWN 3 |
サントラ
テレビアニメ版
Raid
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Ruins
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OVA版
BLACK DOG
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Warsaw Recording Selection
OVA4巻の特典ディスク(DVD-Audio)
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ナチスなCD
HELLSING I-V Blu-ray BOXの特典ディスク
|
|
脚注
注釈
出典
外部リンク
- アニメ公式サイト・日本語
- アニメ公式サイト・英語 - 閉鎖。(2008年9月25日時点のアーカイブ)
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