TDK

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テンプレート:Infobox TDK株式会社(ティーディーケイ、テンプレート:Lang-en-short)は、日本の電気機器製造会社である。

概要

ソフトフェライトの工業化を目的とするベンチャー企業として1935年に設立され、現在ではフェライトを始めとする電子材料電子部品の他、ビデオテープオーディオテープフロッピーディスクなど各種記録メディア磁気、光など)、健康機器(磁気ネックレスなど)を製造販売する大手メーカー。

一般的な知名度としては、記録メディアのブランドとの印象が強かったが、2007年に記録メディア販売事業をイメーションに譲渡しており、現在TDK Life on Recordブランドで販売されている記録メディア製品はイメーションが企画・販売しているものである。

社是は「創造によって文化、産業に貢献する」、社訓は「夢 勇気 信頼」。

事業分野

記録デバイス

ハードディスクドライブ(HDD)用のヘッド部品の製造で最大手である。2008年にアルプス電気が同分野から撤退したために、HDDメーカー以外でHDD用ヘッドを製造する唯一のメーカーとなり、OEM市場でのシェアは30%を超えている。 その他、各種磁気ヘッド、サーマルヘッド等を製造・販売する。

電子部品

セラミックコンデンサでは村田製作所に次いで第2位のシェアを持つ。フェライトの技術を生かしたインダクタトランス等も高いシェアを誇る。 その他、EMC対策部品、高周波部品、各種センサアクチュエータ等を製造・販売する。

電子材料

フェライトの他、磁石(フェライト磁石希土類磁石)、電磁シールドシート等を製造・販売する。

その他

FA製品(半導体製造装置、チップマウンタ等)、電波暗室等を製造・販売する。

かつて参入していた事業

PHS端末事業

2001年10月にDDIポケット(現ウィルコム)向けにCFデータカードタイプのPHS端末RH2000Pを販売した。それ以外の機種は製造していない。

作っていた端末
  • RH2000P
    • 2001年10月4日発売、幅73mm×高さ42.8mm×奥行き5mm、19g

歯科用材料

電子材料用セラミックスの製造で培った技術を生かし、ライオン株式会社と共同で歯槽骨補填材「アクトセラムK」を製造していた。 その後、生体親和性の高いディオプサイト系セラミックスを開発、デンタルインプラントとして実用化を目指したが、バブル崩壊後の経営環境悪化に伴い、長期の開発期間を必要とする医療分野への本格参入を断念した。

パソコンソフト

記録メディア

ファイル:TDK D C180 cassette.jpg
TDKのカセットテープ (D-C180)

フェライトを素にフィリップスの考案した音楽テープ規格「コンパクトカセット」(いわゆるカセットテープ)を日本で初めて製品化、発売したことで知られる。かつて、ヤマハ東芝、トリオ(現:JVCケンウッド)、ナカミチラックスマン、松下電器産業(現:パナソニック、オングロームテープは自社生産だった。)にOEM供給していた。またミュージックカセットテープとしても各レコード会社に供給が盛んであった。一部のミュージックテープにはTDK SAのクローム(ハイポジション)テープが採用されることがあった。

光記録メディアでは信号記録面保護技術「DURABIS」を採用した記録型CD、DVDメディア製品「UVガード超硬(スーパーハードコート)」「超硬」シリーズで知られていた。 メディアメーカーとしては唯一のBlu-ray Disc Association幹事企業であり、「DURABIS」の採用によりBlu-ray Discのベアディスク化を可能にした。

これら記録メディア事業の大部分は、採算性の悪化から2007年にアメリカイメーション社に譲渡。唯一、業務用データストレージテープの製造、販売を子会社のメディアテック(過去においてコニカ・ミノルタのメディア事業を承継)を通じて行っていたが、2013年10月に事業を休止。2014年3月には子会社の精算を行い、完全撤退した[1]

その他

沿革

  • 1935年
  • 1937年8月 - 世界初のフェライトコアを発売(商品名「オキサイドコア」)
  • 1953年10月 - 「シンクロテープ」のブランド名で磁気録音テープ事業に参入
  • 1961年10月 - 東京証券取引所第一部上場
  • 1966年6月 - コンパクトカセットテープ発売
  • 1968年10月 - 世界初の音楽用カセットテープ「SDシリーズ」を米国で先行発売。同時に録音テープのブランドもTDKに統一.アポロ11号でも利用された。
  • 1982年6月 - ニューヨーク証券取引所に上場
  • 1983年3月 - 社名をTDK株式会社(登記上はティーディーケイ株式会社)に変更
  • 1985年3月 - 茨城県筑波郡(現・つくば市)で開催の国際科学技術博覧会(科学万博-つくば'85)に「TDKふしぎパビリオン」を出展。
  • 2004年11月 - ゲームソフト子会社のTDKメディアクティヴを、米国企業に売却で合意に達した。
  • 2005年7月 - ラムダパワーグループの買収を発表。10月にデンセイ・ラムダを含むグループ各社を買収。
  • 2006年3月 - 採算性の悪化とBlu-ray Discを主軸に移すとの理由により、記録型CD、DVD製品の製造からの撤退を決定(ただし、DVD製品の一部は、現在も製造している。)。技術提供を行いOEMとすることで、販売は継続する。
  • 2007年
    • 4月19日 - 記録メディア製品販売事業のイメーションへの譲渡と、同社に対する記録メディア分野におけるTDKブランドの使用許諾を発表(2007年8月1日付で譲渡完了)。記録メディア製品の研究開発および製造は継続する。譲渡対価300百万米ドルの内280百万米ドル相当をイメーションの普通株式として取得し、譲渡完了後にTDKはイメーションの筆頭株主となる。
    • 9月 - フラッシュメモリ使用の「ソリッドステートドライブ(SSD)」でパソコン向け記憶装置事業への参入を発表。
  • 2008年
    • 2月29日 - TOBなどによってデンセイ・ラムダを完全子会社化、ラムダパワーグループを統合した。
    • 7月31日 - ドイツの電子部品メーカーエプコスの買収を発表。
  • 2009年
    • 4月27日 - ニューヨーク証券取引所上場廃止。米国預託証券(ADR)は引き続き維持。
    • 10月1日 - TDKの受動部品部門とエプコスの事業を統合し、TDK-EPC株式会社を設立。
  • 2010年2月1日 - 千曲川工場が千曲川テクニカルセンターと統合し、千曲川テクノ工場としてスタート。
  • 2013年

社名

創業時の社名「東京電気化学工業」は、フェライトの発明者である加藤与五郎と武井武が所属していた東京工業大学電気化学科にちなんで名づけられた。

TDK(Tokyo Denki Kagaku)という略称は、戦時中の英語の規制時期を除き、創業直後から商品カタログ等で用いられ続けている。 1948年以降は、社名ロゴマークにもTDKの文字を用いるようになった。商標権問題が発生したため19611964年の期間はTDK-Eに変更。1959年には英文社名をTDK ELECTRONICS CO., LTDとした。ただし日本語社名は旧称のままとしていた。

1965年、設立30周年に伴い、亀倉雄策のデザインによる現在のロゴマークに変更される。1986年頃から音楽用カセットテープを中心としたコンシューマー向けのブランドロゴマークとして「TDK!」という社名ロゴとは別のマークを使っていたが、1999年に廃止された。なお、「TDK!」ロゴはビデオテープとミニディスクには使われなかった。

1983年に正式社名を「TDK株式会社」(英文社名はTDK CORPORATION)に変更。日本初のラテン文字表記社名の企業となった。なお登記上(株券・社債の表記も含む)は「ティーディーケイ株式会社」という表記となっているが、これは当時法務省アルファベットによる商号登録を認めなかったためである。

社歌は藤山一郎が歌っている。

歴代社長

なお代表取締役会長は山崎貞一、素野福次郎、大歳寛の3人が務めた。大歳が1992年11月25日に死去して以降は会長職を設けていなかったが、2006年6月29日に澤部肇が14年ぶりに会長に就任した。

主な製造・研究拠点

関係会社

国内製造子会社

  • TDK由利本荘株式会社(本社本荘工場・矢島工場)
  • TDK-MCC株式会社(本社秋田工場・象潟工場・北上工場・本荘工場)
  • TDK羽後株式会社(本社大内工場・金浦工場・湯沢工場・岩城工場)
  • TDK羽城株式会社
  • TDK庄内株式会社(本社鶴岡工場・酒田工場・遊佐工場・飯田工場)
  • TDK甲府株式会社
  • TDK相良株式会社
  • TDKプレシジョンツール株式会社
  • メディアテック株式会社(旧コニカマグネプロダクツ株式会社)

その他の国内子会社

  • TDKラムダ株式会社
  • 株式会社TDK秋田研究所
  • TDKデザイン株式会社
  • TDKサービス株式会社
  • TDKテクノ株式会社

主な海外子会社

  • TDK U.S.A. Corporation
  • TDK Electronics Europe GmbH
  • TDK Recording Media Europe S.A.

関連会社

かつての関係会社

関連

広告関係

脚注

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外部リンク

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  • http://www.nikkei.com/article/DGXNZO52028790S3A220C1TJ0000/
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