ラーメンズ
テンプレート:Infobox お笑いコンビ ラーメンズ(Rahmens)は、小林賢太郎と片桐仁の二人による日本のお笑いコンビ。1996年結成。田辺エージェンシー → トゥインクル・コーポレーション所属。
目次
概要
二人は多摩美術大学版画科の同級生。二人とも同大学の絵画科を志していたが落ちてしまい、版画科へと進学した。在学中、以前存在していた落語研究部を復活させるかたちで「オチケン」を設立。学業そっちのけでお笑いに打ち込んだ。 その後、卒業間近になったとき小林賢太郎から片桐仁に対して、「絵を売りたいのならば名前を売ってからでも遅くない」と口説かれラーメンズを結成した。
1999年、NHK爆笑オンエアバトルに第一回から参加、一気に知名度を上げる。同番組のチャンピオン大会などで優勝することはなかったが、審査員の立川談志の定義する芸術というものに最も近いという理由で、審査員特別賞を受賞している。この時は201KBだった。
小林賢太郎は脚本・演出を担当、声帯模写・形態模写(パントマイムも含む)・手品を得意とする。片桐仁は天然のセンスで面白い動きを担当。
小林はラーメンズの脚本家・演出家・俳優。片桐はラーメンズの御神体・俳優。(超ワタクシ日記より小林談)
また、片桐は彫刻・陶芸を、小林は漫画・エッセイなどを副業にもつ。ちなみに、どちらも眼鏡をかけていることがあるが、小林は伊達めがねである。何故、伊達めがねなのかと聞かれた際、「恥ずかしいんです、素顔が。」と答えた。
二人とも既婚であり小林は大学時代の同級生と2000年に、片桐は元モデルの村山ゆきと2003年に結婚している。
コンビ名の由来
コンビ名の由来は公式には明らかにされていない。ウェブサイトの紹介文でも「妙論が複数」と解説している。
一説として、ドイツ語の「枠」「額」「フレーム」(der Rahmen)からとったというものがある。これはNHK教育の「トップランナー」に出演した際に小林が語ったもので、要約すると、「『ドイツ語の文法上、Rahmenは複数形になってもsはつかないが、そこに無理矢理英語のsをつけて複数形にしている。これは、枠が複数積み重なると面ができ、そしてそれは箱になる。箱はラーメンズが唯一使うセットであり、他にも劇場のことをハコといったり、台本の粗書きのことを箱書きといったりする。そんな風に、自分たちの活動の中で箱という概念が非常に多く出てくるから…という由来なんじゃないですか?』と言ってきたファンがいて、『そう』と答えてしまったので使っている。すごくかっこいい由来なので、雑誌等で言いまくっている。なんてことを考えているんだよね」などと言い、その後、「本当は食べるほうのラーメンだ。」などと煙にまいているので、真相は不明。また「(実際には違うのに)二人の実家がラーメン屋だから」などネタによく使われる。また、コンビを組んで最初の舞台出演の際、まだコンビ名が決まっておらず「何でも良いから名前を決めよう」となり、当時言葉の頭に「ラーメン」を付けるのが流行っていたから「よし、ラーメンズにしよう」と小林が思いつき、片桐がそれに従った、という説や「師匠がつけてくれた(実際に師匠となる人物はいない)」とも言っている。なお片桐はラーメンがあまり好きではない。
活動
現在は主に舞台で活動。テレビ番組は過去に『爆笑オンエアバトル』(NHK)・『完売劇場』(テレビ朝日)などに出演していたが、近年は舞台公演を中心としている。小林は「自分がやりたいことだけやりたい。そのためには舞台が1番。評価もすぐわかる。そこがいい」や「自分の目の届く範囲でやりたいんです。」としている。
最近では単独活動も増えている。片桐は役者として舞台や映画、テレビドラマで活躍し、同じ事務所で大学時代からの友人であるエレキコミックとのユニット「エレ片」としてもラジオ番組やコントライブの活動をしている。小林は小島淳二とともに映像製作ユニット「NAMIKIBASHI」を組むほか、升野英知(バカリズム)とともに「大喜利猿」を組んだり、ソロライブ「POTSUNEN」などを行っている。今後について小林は「解散はありえない。継続していきたい」と話している。
作品の傾向
- (本人たちの回顧によると)最初期には漫才も行っていたが、現在ではコントのみで活動している。「爆笑だけがおもしろいわけじゃない」として幅広くコントを追求しており、しばしば「お笑いと演劇の中間」とカテゴライズされる。脚本を手がける小林はコントの世界観について、「自分たちのコントは日常の中の非日常ではなく、非日常の中の日常。コントに出てくる人物にとっては当たり前のこと」と語っている。そのため「ツッコミ」「ボケ」といった役割がないコントが多く、「バカ二人」(小林談)というスタンスを保っている。
- 小林は「コントは生き物だ」と述べている。アドリブも多々あり、地方公演の時は地元ネタを演じるなど、観客を大切に考えている面が見受けられる(不思議の国のニポン など)。
- 舞台美術が非常にシンプルで、ほとんどをパントマイムで表現するのが特徴。演者はモノトーンの衣装に裸足を基本とし、髪型や眼鏡、声やしぐさを巧みに使い分けて役柄を演じる。最近は様々な舞台装置を扱って公演しているが、主として「箱」を中心としたコント作りである。
- 小林の書いたコントは100本をゆうに超えるが、出世作として特に有名なのが「日本語学校」シリーズである。
- ラーメンズのコントには「歌」が入ることが多い。歌の幅は広く、シンプルな音に不思議な歌詞を載せるものから替え歌、ラップに至るまで、様々な音楽が取り入れられている。コント全てが歌で占められているものもある。
- 初期のころは老人を殺害する描写やユダヤ人虐殺をネタにするなどのブラックユーモアも見られた
- 異国人に扮した設定で行うコントも多く見られる。『爆笑オンエアバトル』内で披露した外国人ネタ(外国人に扮し、薬物や偽造パスポートなどの犯罪を連想させるボケを中心としたコント)に抗議が殺到したことがあるが、最近はそのようなブラックな外国人ネタは行っていない。
- 「ドーデスと言う男」「ネイノーさん」「ホコサキ」などに代表される奇人キャラを扱うコントや、「怪傑ギリジン」「路上のギリジン」「タカシと父さん」「現代片桐概論」などに代表される、一人だけが良く喋り動くがもう一人はほとんどセリフを話すこともなく静止しているだけの形式のコントも多々ある(小林は『やってはいけないことではないのに、誰もやっていないこと』と称する)。
- 文学作品をもじったコントや、アカデミックな言葉など、観客側にある程度の知識が要求されるネタも多い。
- 一回の公演において複数のコントが同じ世界観を共有している、あるいは、コント同士で点景やキャラクター、ガジェットなどの一部分がリンクする趣向もしばしば見受けられる。「読書対決」や「日本語学校」などシリーズに発展した作品もある。「日本語学校」は過去にCDとして数量限定発売、のち2006年9月に新録作品を加えた「新日本語学校」として再発され、音楽を含まないコントCDとしては珍しい好売上を記録(オリコン最高13位)。
- ネタの傾向としては、ある時期以降は言葉遊びに比重が移っている。
- その作風から、しばしばシティボーイズと比較される。小林はシティボーイズを大好きと語っており、また舞台「泥棒役者」のインタビューの際、きたろうの「俺たちの影響を受けているという感じがうれしい」というコメントに対し、片桐は「完全に影響されている」と返している。
本公演VHS・DVD
本公演一覧は#ライブの項目を参照
- 本公演は第5回公演「home」~第14回公演「STUDY」まではVHS(ビデオテープ)もしくはDVD-BOX、第15回公演「アリス」はDVD単体で発売されている。第16回公演「TEXT」以降はDVDとblu-rayで発売された。
- 第1回公演「箱式」~第4回公演「完全立方体」は映像化されていないが、特別公演「零の箱式」にて初期コントを複数演じ、VHS・DVD(BOX)になっている。
- 第5回公演「home」~第7回公演「news」までは全て販売会社が異なり、特に第7回公演「news」は他の公演とは違って版権がバップにあったため、長らくこの三部作をDVDとして発売することは難しいとされていたが、2009年に第5~7回公演のすべてがポニーキャニオンによりDVDで発売された。
- また第7回公演「news」においては舞台裏を映像化した「news-NEWS」も発売されている。
- 製作会社の都合上、第5回公演「home」と第7回公演「news」のVHSは絶版となっている。特に「home」はインターネットオークションなどで「幻のビデオテープ」といわれ、50,000~70,000円ほどで取り引きされることも稀ではなかった(通常販売時は3,500円程度)。なお、「home」は2009年3月にDVD発売された。
- 第6回公演「FLAT」の映像は複数の公演を繋いでいるため、あるコントの中で片桐がシーンによって眼鏡をかけていたりいなかったりする。
- 第10回公演「雀」において、編集がおかしい部分が多々ある(具体的には、複数のカメラで撮影した同じシーンを連続して繋げてあったり、音声と映像があっていない等)。これらは2009年リリースの単品/レンタルDVDで修正されている。
- 第13回公演「CLASSIC」の6番目のコントはVHS・DVDに収録されておらず(後に発売された戯曲集も)、また収録されていないこと自体説明されていない。このコントは手品の種明かしやガンダム、プラモデルのマニアックな知識が織り込まれたものだった。そのため同VHS・DVDは通常より時間が短く、その代わりに「バニーボーイ」の別バージョンが収録されている。
その他
- 小林は「嘘が好き」と語っており、ライブ終了後、「外、雨降ってますので気をつけてください」などと客が本当に信じ込んでしまう「リアルだけど誰も得をしない嘘」をつくことがある。過去最大の「リアル嘘」は、第11回公演「CHERRY BLOSSOM FRONT345」千秋楽(福岡西鉄ホール)での「今日をもってラーメンズを解散します。」である。花束を渡してくるスタッフまで用意しており、そのリアルさに驚きのあまり泣き出す客もいた。その際小林は、片桐と共に舞台を去った後ふたたび現れ「嘘だよバーカ!」とネタばらしして客を安心させた。
- コンビ仲がよく、お互いにいたるところで相方を褒めちぎっている。また小林の誕生日だった公演のアンコールで、片桐はサプライズで手紙と手作りケーキを披露した。
- 2006年8月の大喜利猿終了後、舞台を鑑賞中にメモや録音をする客がいることについて、小林が公式HP内にて「メモや録音などは極力遠慮してほしい」という主旨の文を公開した。
- 業界関係者のファンも多い。ミュージシャンのKREVAはファンを公言しており、ラーメンズの声をサンプリングした楽曲がある。KICK THE CAN CREWのライブにゲストとして招かれたこともある。小林個人では「国民的行事」のPVへ出演している。また、声優の林原めぐみが雑誌の企画で片桐と対談し、ラーメンズのファンであると語っている。その模様は単行本にも収録されている。トップランナーではさとう珠緒が番組のインタビューに出演しラーメンズの良さを語っていた。
- スタイリストは伊賀大介。小林が短編映画『百色眼鏡』へ出演したのをきっかけに知り合ったという。
- ポスターなどのデザインは"good design company"の水野学が手がけている。彼も多摩美術大学の出身で、ラーメンズの2人とは学生時代からの知り合い。
- 小林・片桐とエレキコミックのやついいちろうの3人は、かつて同じアルバイト(警備員)をしていた。
- 『爆笑オンエアバトル』の初期から出演し、17回の挑戦のうち13回のオンエアを獲得。オンエア率は約7割6分となり、ゴールドバトラーにも認定されている。これらの記録から、2008年の番組公式ホームページ内の『オンバト名勝負百選』というコーナーで「爆笑オンバト初期の立役者といえば、漫才のますだおかだとコントのラーメンズと言える」と番組プロデューサーから評された。また、番組で500KBを超える「オーバー500」を初めて記録した芸人もラーメンズである。
- テンプレート:要出典
- 事務所は違うがバナナマンやおぎやはぎやバカリズムなどとの共演が多い。
ライブ
本公演
第5・6・7回は英文字三部作、第8・9・10回は漢字三部作。初期は非常に短期間の間に新作公演を発表。尚、第7回公演「news」は、ラーメンズ初の全国ツアーである。
第11回公演「CHERRY BLOSSOM FRONT345」は3,4,5月に桜前線と共に公演されたことが名前の由来である。
第17回公演「TOWER」においては公演箇所が13箇所と最多であった。
演目タイトルはのちに発売された「小林賢太郎戯曲集」と異なるものもあるが、ここではDVD・VHSのエンドロールにあるものを表記する。
- 第1回公演「箱式」 (1998年6月27日~6月28日)
- 第2回公演「箱式第二集」 (1998年11月28日~11月29日)
- 第3回公演「箱よさらば。」 (1999年5月28日~5月30日)
- 第4回公演「完全立方体~PERFECT CUBE~」 (1999年9月3日~9月5日)
- 無用途人間
- 読書対決
- 映画マニアの部屋
- 縄跳び部
- ファン
- 100万円
- 漫画家と担当
- 無類人間
- 初男
- 埋蔵金
- 海豹
- アレグレット
- ドーデスという男
- 新橋駅をご利用のみなさん
- お引っ越し
- 棒
- 透明人間
- プーチンとマーチン
- 私の言葉が見えますか
- 読書対決 news篇
- バッハ
- 雪男
- 私の言葉が見えますか(弱気)
- 王様
- big news
- 英語で話そう
- 私の言葉が見えますか(完結)
- 時間電話
- 心理テスト
- ドラマチックカウント
- インタビュー
- 心の中の男
- 高橋
- 斜めの日
- 日本語学校アメリカン
- 悪魔が来たりてなんかいう
- ことわざ仙人
- 超能力
- バースデー
- 壷バカ
- 絵かき歌
- count
- アカミー賞
- 器用で不器用な男と不器用で器用な男の話
- 現代片桐概論
- 文庫本
- タカシと父さん
- 釣りの朝
- かわいそうなピンクの子犬コロチンの物語
- 片桐教習所
- 日本語学校(フランス篇)
- 小さな会社
- お時間様
- 音遊
- プレオープン
- 許して下さい
- 人類創世
- ネイノーさん
- 男女の気持ち
- 雀
- 本人不在
- エアメールの嘘
- レストランそれぞれ
- 怪傑ギリジン
- 小説家らしき存在
- マーチンとプーチン2
- 蒲田の行進曲
- 上下関係
- 新噺
- アトム
- 路上のギリジン
- 採集
- アトムより
- ベルボーイのホテル旅館化計画
- マリコマリオ
- 受験
- ダメ人間
- マニアな二人 (DVD未収録)
- ギリジンツーリスト
- バニーボーイ
- 1313
- 帝王閣ホテル応援歌
- study
- ホコサキ
- QA
- 科学の子
- 地球の歩き方
- いろいろマン
- 金部
- モーフィング
- 後藤を待ちながら
- 風と桶に関する幾つかの考察
- バニー部
- 甲殻類のワルツ
- イモムシ
- 不思議の国のニポン
- 50 on 5
- 同音異義の交錯
- 不透明な会話
- 条例
- スーパージョッキー
- 銀河鉄道の夜のような夜
- タワーズ1
- シャンパンタワーとあやとりとロールケーキ
- 名は体を表す
- ハイウエスト
- やめさせないと
- 五重塔
- タワーズ2
プロデュース公演
- Rahmens presents Golden Balls Live
- 小林賢太郎プロデュース公演(KKP)(コンビでの出演は「good day house」「Sweet7」のみ)
その他の公演
- ラーメンズ・テツ&トモ合同ライブ「源氏、博、丈太郎、歌」(1999年10月)
- チョコレイトハンター (アルファルファ、オークラとのユニット)
- genico (バナナマンとのユニット)1st live 「Setagaya genico」(2000年10月3日~4日)
- ライヴ!君の席 (おぎやはぎ、バナナマンとのユニット)(2002年3月2日~3日)DVD化
出演
コンビでの出演に限る
TV
- 爆笑オンエアバトル(NHK)戦績13勝4敗 最高512KB ゴールドバトラー認定
- 番組最初の1位通過、オーバー500獲得(第1回の1999年3月27日放送分、512KB。演目は「現代片桐概論」)。
- 第1回チャンピオン大会 予選4位敗退
- 第2回チャンピオン大会 決勝9位
- 完売劇場(テレビ朝日) キャッチコピーは【芸術知能犯】
- ピタゴラスイッチ(NHK)
- 笑いの巣(日本テレビ)
- ウラ日テレ(日本テレビ)
- 笑点
映画
映像作品
CM
- アップルジャパン Get a Mac - 役割は片桐がパソコン、小林がMac。
- Macとパソコン篇
- ウイルス篇
- iLife篇
- 年賀状篇
- 再起動篇
- 円グラフ篇
- セキュリティ篇
- ステップ篇
- iMovie篇
- オフィスの仲間篇
- 膨張篇
- 絵の練習篇
- スタジオジブリ 『もののけ姫』 DVD発売告知
- 東芝 企業CM
- KICK THE CAN CREW 「magic number」
ラジオCM
舞台客演
- ニッキーズパビリオン(故林広志 作・演出)
- 鈴木の大地(劇団カムカムミニキーナ)
ラジオ
- ラーメンズのコントの時間(1998年6月6日~27日) 茨城放送
CD
- ラーメンズの日本語学校(インディーズシングル・3000枚限定。絶版)
- ラーメンズの新日本語学校(2006年9月発売)
VHS・DVD(本公演以外)
- 爆笑オンエアバトル ラーメンズ(2001年5月16日発売)
出版物
- ラーメンズつくるひと凸
- 微妙ハンター(現在絶版)
- かるた?(現在絶版)
関連項目
- ニイルセン 多摩美術大学の同級生。舞台美術を担当
- 徳澤青弦 第9回公演「鯨」以降で音楽を担当。「鯨」では公演最終日に舞台上でチェロの生演奏(曲はバッハの「無伴奏チェロ組曲第1番ト長調」より前奏曲)を行っている。(この様子はVHSやDVDで見ることができる)
- 西田征史 俳優・脚本家。「零の箱式」や「Golden Balls Live」等ラーメンズの公演やKKP作品に多数出演。片桐の出演する舞台やTV番組の作・演出も度々行っている。
- 平田敦子 女優。小林が脚本を務めた映像作品「机上の空論」やKKP作品に多数出演。
- 室岡悟 俳優。KKP作品に多数出演。
- 犬飼若博 俳優。KKP作品に多数出演。
- 久ヶ沢徹 俳優。「Golden Balls Live」やKKP作品に多数出演。
- 森谷ふみ 女優。KKP作品に多数出演。
- 辻本耕志 俳優。KKP作品に多数出演。
- 竹井亮介 俳優。KKP作品に多数出演。