KICK THE CAN CREW

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KICK THE CAN CREWキック・ザ・カン・クルー)とは、3MCと1DJからなるヒップホップグループ。

所属レコード会社ワーナーミュージック・ジャパン(インディーズ、及びLP版はBURGER INN RECORDSでリリース)。通称「キック」、雑誌等では頭文字をとって「KTCC」とも表記される。グループ名を直訳すると「缶を蹴る奴ら」。その由来は、それぞれ活動していた3人が初めてコラボレートした楽曲「カンケリ」から来ている。Dragon AshRIP SLYMEと共に日本のメジャーシーンにおいてヒップホップを広く浸透させたグループである。

RHYMESTEREAST ENDMELLOW YELLOWを中心としたFUNKY GRAMMAR UNIT神輿ロッカーズの一員である。

メンバー

サポートメンバー

  • DJ SHUHO(ディージェイ・シューホー、1976年10月8日 - ) - DJ担当。
    事実上のメンバーであるが、「遅刻をよくする」との理由から正式メンバー扱いでは無い。

来歴

BY PHAR THE DOPESTのKREVA、RADICAL FREAKSのMCU、DJ SHUHOとソロ活動をしていたLITTLEとそれぞれバラバラに活動していた3人が初めて共演した曲「カンケリ」(コンピレーション『THE BEST OF JAPANESE HIPHOP vol.7』に収録)をきっかけに意気投合。ユニット名はその曲名からKICK THE CAN CREW(=缶蹴る奴ら)と名づけられた。ちなみにもともとはKREVAとLITTLEが2人で楽曲を制作する予定だったらしいが、当時は2人の声質が少し似ていたため、童子-Tの紹介でMCUが加わったという。その後もインディーズでリリースを重ねていった。

当時から個々の活動も行っており、KREVAはBY PHAR THE DOPESTとしての活動の他にソロMCとしてB-boy ParkのMC battleに於いて3連覇(1999 - 2001)を達成し、第1級のフリースタイラーとして認められた。KREVAのように着実に韻を踏むスタイルを『クレバスタイル』と呼び、大会で多くのフォロワーが現れた。

MCUはRADICAL FREAKSの他にアルファらと共に東京U家族で活動(後にMCUが結婚したと同時に解散)。

LITTLEは3人の内でも早くからソロアルバムをリリースしていた。

2001年5月23日シングルスーパーオリジナル」でメジャーデビュー。その後、11月7日山下達郎の「クリスマス・イブ」をカヴァーした「クリスマス・イブRap」、2002年1月23日に「マルシェ」をリリースし話題を集め、その年の紅白歌合戦に初出場。紅白ではKREVAの咄嗟の機転で「NHKへようこそ」と歌った。

2002年10月、ヒップホップグループのキングギドラがリリースしたアルバム『最終兵器』内の楽曲「公開処刑 feat. BOY-KEN」でK DUB SHINEに批判 (DIS)された(後の2004年8月、「blast」誌上のK DUB SHINEのインタビューでもう批判はしないといった意の発言をしている)。

2003年には8月6日の「性コンティニュー」から2004年1月1日アルバムGOOD MUSIC』までシングル5枚・ベストアルバム1枚・アルバム1枚の計7枚連続リリースを行った。また、この年には台湾親善大使に任命されての台湾ライヴ敢行やヒップホップ界世界最高峰の賞「The Source Awards」に日本人初のノミネートと海外でも活動を行った。

2004年3月に活動休止を発表する。そして、6月20日の「KICK THE CAN CREW LIVE 旅人〜STEP IN THE DAY〜」をもって活動を一旦休止し、現在はそれぞれでソロ活動を展開中。

2008年5月7日、LITTLEの自らの誕生日とデビュー10周年記念を兼ねたライブの際にサプライズでKREVAとMCUが花束を持って登場し、活動休止以来となるステージ上での3ショットが実現。8月3日には茨城県国営ひたち海浜公園で開催された野外イベント「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2008」でKREVAが「今日ここに世界で俺だけしか呼べないゲストを呼んできたぜ! KICK THE CAN CREW!」とLITTLEとMCUを呼び、4年振りに「イツナロウバ」「アンバランス」の2曲を披露した。

2009年8月2日「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2009」では3人とも8月2日にそれぞれソロとして出演し去年と同じくKREVAのステージにて復活を果たし観客をわかした。なお披露した曲は「アンバランス」である。

2010年8月6日「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010」においても同日にそれぞれソロで出演し、ファンの期待に答えるように三度一夜限りの復活をとげ代表曲「マルシェ」を披露している。なおこの日MCUはSeaside Stageのトリを飾っている。

2011年8月7日「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011」にてイツナロウバを披露。

2011年8月28日放送の日本テレビ系「MUSIC LOVERS」にてゲストのKREVAがパフォーマンスゲストとしてLITTLEとMCUを招き、実に約8年ぶりのテレビ共演となった。楽曲は「挑め Remix」。

2011年、MCUとLITTLEによる「UL」が結成。

2012年8月3日「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012」にてイツナロウバを披露。

2014年3月、KREVAプロデュースによるULのデビューアルバム「ULTRAPS」がリリース。
同年8月、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」にKICK THE CAN CREW名義としては11年振りとなる出演が発表され、メンバー3人からのコメントも公式サイトに掲載された[1]

2014年8月2日、「Rock ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」 にて約10年ぶりに復活を果たす。一番規模の大きいGRASS STAGEにてトリを飾る。

音楽性・特色

MC3人の三者三様のパフォーマンスを「キャラ立ち3本マイク」、身長の違いから「大中小」と称している。

楽曲のトラックは、結成当初からKREVA1人の手で作られていたが、シングル「sayonara sayonara」収録の「キックOFF」でDJ TATSUTAとトラックを共作し、以降、アルバム『magic number』には2曲、2003年8月からの7枚連続リリースでは、半分近くを2人(「顔PASSブラザーズ」名義)でプロデュースしている。

マッチョイズムに支えられていた、当時の日本のヒップホップシーンにおいてKICK THE CAN CREWの表現形態は明らかにアンチであり(FUNKY GRAMMAR全体がそうであるが)、メジャー、あるいはポップなフィールドでのファンは得られたものの、RIP SLYMEらと共にセルアウトと批判の対象になった。

しかし、LITTLEが自身のソロ1stアルバム『Mr.COMPACT』での辛辣でありながらも巧みに表現したマッチョイズムへの批判、MCUの「キックがヒップホップのフィールドで売れるべきと言っている連中にこそ媚びを売りたくない」発言など、ヒップホップの閉塞性に対して対角の位置を取った。

ディスコグラフィ

インディーズ

シングル

発売日 タイトル
1st 1997年8月21日 タカオニ
2nd 2000年7月5日 young animal e.p.
3rd 2000年8月18日 GOOD TIME!
4th 2001年2月21日 今日から明日

アルバム

発売日 タイトル
1st 2000年9月13日 YOUNG KING
2nd 2001年10月17日 Greatest Hits

メジャー

シングル

発売日 タイトル
1st 2001年5月23日 スーパーオリジナル
2nd 2001年7月11日 イツナロウバ
3rd 2001年9月27日 カンケリ01/LIFELINE
4th 2001年11月7日 クリスマス・イブRap
5th 2002年1月23日 マルシェ
6th 2002年3月13日 ONEWAY
7th 2002年5月22日 sayonara sayonara
8th 2002年8月28日 アンバランス
9th 2002年11月7日 地球ブルース〜337〜/DJDJ [for RADIO]
10th 2002年12月11日 TORIIIIIICO! feat. CASSETTE VISION
11th 2003年8月6日 性コンティニュー
12th 2003年9月10日 GOOD MUSIC
13th 2003年10月16日 パンク寸前のFUNK
14th 2003年11月12日 ナビ/揺れ
15th 2003年12月10日 脳内VACATION

コンピレーションシングル

発売日 タイトル
1st 2002年8月7日 ダウンバイロー

アルバム

発売日 タイトル
1st 2002年2月14日 VITALIZER
2nd 2003年1月1日 magic number
3rd 2004年1月1日 GOOD MUSIC

ベストアルバム

発売日 タイトル
1st 2003年11月19日 BEST ALBUM 2001-2003

参加作品(全員参加のみ)

  1. よってこい KICK feat..NG HEAD RYO THE SKYWALKER /V.A.(ultimate mix adjustment)
  2. Roots feat. KICK THE CAN CREW & INNOSENCE /嶋野百恵(Roots)
  3. 10 Balls+2 featuring KICK THE CAN CREW /RHYMESTER(ウワサの真相)
  4. いいあんべえ(manoaural mix)featuring KICK THE CAN CREW /THE BOOM(この街のどこかに/さとうきび畑)
  5. FGスポットfeaturing KICK THE CAN CREW /EAST END(Beginning of the Endless)
  6. ウィークエンド・シャッフル featuring MCU, Ryo-Z, Kreva, Cuezero, Channel, Kohei Japan, SU, Little, Ilmari, Gaku-Mc, Sonomi, PES, K.I.N, 童子-T(Heat Island)

DVD

  1. COMPLETE PV COLLECTION(2004年)
  2. TOUR 2002 VITALIZER(2005年)
  3. LIVE at 武道CAN(2005年)
  4. TOUR 2003 magic number(2005年)
  5. ARENA TOUR nolivenolife(2005年)
  6. TOUR 2004 GOOD MUSIC(2005年)
  7. LIVE 旅人〜STEP IN THE DAY〜(2005年)

脚注

  1. KICK THE CAN CREWがロッキン出演決定──11年ぶり、伝説よ再び KAI-YOU 2014年5月9日付

外部リンク

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