単行本

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単行本(たんこうぼん)とは、叢書全集などのシリーズ化されたに対するもので、単独に1冊として刊行される本のことである。 「米欧回覧実記」内の「世に単行本多けれども」という用例がその初出と考えられている。(精選版日本国語大辞典)

雑誌新聞などで既に発表された作品を、その作品だけを抜き出して単行本化したものもあるが、そのような過程を経ずに単行本だけのために書かれた作品は書き下ろしと呼ばれる。(書き下ろしの語は単行本に限らず、叢書や漫画本、あるいは上記のような採録作品の新規加筆部分などにも使われる用語である。)

「叢書」は通常、単行本とは呼ばない。同じ題名・内容の書籍が叢書化(文庫化ないし新書化)されている場合は、判型の大きな方の本を特に指し示して単行本という。

しかし、漫画本(コミックス)では、レーベルごとに同じ判型・体裁でシリーズ化されている(叢書の定義に当てはまる)にもかかわらず、単行本と呼ばれている。これは、単行本の語が「雑誌掲載」の対義語として用いられている事によると思われる。ちなみに、日本以外では日本の漫画の単行本のことを "Tankōbon" と呼んでいる。

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