JR北海道の車両形式
JR北海道の車両形式(JRほっかいどうのしゃりょうけいしき)は、北海道旅客鉄道に在籍する、あるいは在籍した鉄道車両の一覧である。
目次
概要
全ての車両が厳冬期においても性能の余裕が確保された設計となっている。
北海道の鉄道車両は、冬季の厳しい自然環境に対応するため、日本国有鉄道(国鉄)時代から独自の改造や専用形式の導入などが行われ、趣味の世界では「北海道型」と呼ばれるジャンルが確立されるほどその認知度は高い。国鉄末期から民営化後はより独自性、地域性を打ち出した車両設計で、個性的な車両の登場が続いている。
それらに共通する特徴は、視認性確保のため多灯とされた前照灯、シールや気圧のコントロールによる軽い(含水率の低い)雪の侵入防止策、各所に設けられたヒーターや耐雪ブレーキなどの凍結防止対策、増解結を容易に行う為の先頭車両貫通構造、それに伴う前面強化と着雪を防ぐ形状を両立させた前頭部のデザインなど、非常に特徴が多く、規格型車両によるOEM化が進む昨今の車両にあって異色の存在として注目される。北海道管内の車両は国鉄時代以来、吹雪による視界不良対策として全先頭車の窓上部分に前照灯の装備が義務付けられており、これはJR北海道保有車両に限らず、同じく北海道のみで運用される日本貨物鉄道(JR貨物)のDF200形ディーゼル機関車にも該当する。さらにキハ283系気動車以降の新車ではディスチャージヘッドランプが標準装備されている。なお、現存する全ての旅客車両は片開き扉(引き戸またはプラグドア)を有し、両開き扉や折り戸を有する車両は存在しない。JR北海道に在籍する電車はすべてワンマン運転に対応しないため、利用者の少ない時間帯は電化区間のみの列車であっても気動車で運転されることが多い。
2004年(平成16年)秋から2006年(平成18年)初頭にかけて、JR北海道に在籍するすべての電車のパンタグラフは下枠交差式からシングルアーム式に交換された。もともと北海道では、本州の重い雪(北海道の雪は含水率が低く、軽いうえに低温環境では金属などにも付着しない)にも対応できるパンタグラフに、さらに凍結対策を施したものが使われていたため、冬季にも強いものであったが、シングルアーム式の軽量ゆえの追従性の高さ、保守品の共通化など、導入・維持両面で(コスト)メリットがあるとの判断から、また、冬季の実績も確認できたこともあり、切り替えられることとなった。
現行車両
蒸気機関車
電気機関車
- ED79形(寝台特急「北斗星」・「トワイライトエクスプレス」・「カシオペア」、急行「はまなす」)
ディーゼル機関車
電車
気動車
- 特急形
客車
- 雑形
貨車
廃止車両
蒸気機関車
電気機関車
ディーゼル機関車
電車
気動車
- 急行形
- 特殊車両
- デュアル・モード・ビークル(DMV形)
客車
- 旧形
- 雑形
貨車
- 長物車
- チキ5500形
- チキ7000形
- チ50000形・チラ50000形(元・青函トンネルレール敷設工事用、北海道ジェイ・アール商事所有)
- 車掌車