柳井市
テンプレート:Infobox 柳井市(やないし)は、山口県南東部の市。
目次
地理
地勢
山口県の南東部、室津半島の東岸から付け根に位置する。市内からは琴石山を望み、瀬戸内海国立公園の一部である自然景観を有す。大畠瀬戸を挟んで対岸には周防大島(屋代島)が横たわる。
市域は沿岸部、内陸部(伊陸地区、日積地区)、半島・島しょ部(平郡島)からなり、総面積の半分以上が山地丘陵地。市街地は平坦部と海岸沿いに形成。北部の内陸部に盆地が分布、農山村集落が散在。半島・島しょ部は、比較的急峻な丘陵地が入り組む海岸線で変化に富んだ地形。
気候
全域が瀬戸内海式気候で、冬も温暖で比較的雨が少なく過ごしやすい。年平均気温は、14℃から16℃程度、年間降水量は1,600mmから1,700mm程度である。
隣接する自治体
人口
歴史
古代・中世
- 古墳時代、柳井市向山に前方後円墳(茶臼山古墳)築造。これは周防国造の墳墓と推定されており、国の史跡に指定されている。
- 平安時代、楊井庄設置。これは後白河法皇が営まれた蓮華王院(三十三間堂)領の荘園で、のちに開発された新庄に対し楊井本庄とも称す(文献では、1232年(貞永元年)「東大寺文書」が初見)。伊保庄は、堀河天皇の1090年代(寛治年間)京都上賀茂神社領の荘園。
江戸時代
近現代
農業産品の集積地としての柳井は、商業を中心としながら零細な製造業も存在した。山陽鉄道(現在の山陽本線)敷設当時は鉄道機関区がおかれ、通常の列車は停車していた。大戦後の農村景気までは繁栄を謳歌し、美空ひばりが訪れたこともあった。それ以後、柳井は工場誘致や商業開発がある程度進んだ。しかし、地理的な関係から国道2号や山陽新幹線、山陽自動車道が柳井を経由せずに整備されたということもあり、軍需都市からの転換で高度経済成長期に発展した周南地区や岩国市と比べ、時流に十分乗ることができなかったという指摘がある。
- 1954年(昭和29年)
- 1956年(昭和31年)
- 7月 - 熊毛郡阿月村を編入。
- 9月 - 熊毛郡伊保庄村を編入。
- 2005年(平成17年)2月21日 - 玖珂郡大畠町と合併し、新しい柳井市となる。
行政
市役所
- 本庁
- 大畠総合支所(旧大畠町役場)
- 出張所8カ所
- 柳井市伊保庄財産区(1956年に旧柳井市が旧伊保庄村を編入合併する際、旧村有林の伐採益を伊保庄地区に限定して使うことを法制上確約したものである。財産区には地方自治法で定める議会が設置され、議員は公選法に従って選挙されている。ただし無投票が続いている)
市長
- 2005年合併による新市発足後
柳井市選出県議会議員
- 星出拓也(1期、自由民主党)
産業
花き(カーネーション・ミニバラ)および果実(ミカン・ぶどう・いちご)を中心とした農業・漁業と商工業が中心。近年では、自然薯栽培発祥の地として、自然薯を使用した加工品開発に取り組んでいる。市内には中国電力の柳井火力発電所(LNG発電所)がある。伝統工芸品として、金魚ちょうちんと柳井縞がある。
- 市内に本社を置く主な企業
- あさひ製菓(鳩子の海本舗)
- 株式会社フジマ
- 三新化学工業株式会社
- 防予汽船
- カワノ工業
- 柳井化学工業
- KOUZIRO(フロンティア神代)パソコン開発・製造及び販売
- 政田自然農園株式会社(自然薯栽培発祥の地)
- 漁港
- 柳井漁港
- 伊保庄漁港
- 阿月漁港
- 平郡漁港
- 大畠漁港
- 特産品
- 甘露醤油
- 自然薯(柳井市は自然薯栽培発祥の地である)
- カーネーション
- ミニバラ
- ミカン
- ぶどう
- いちご
- タコ
- 鯛(真鯛、血鯛)
- 天草
- 柳井縞
姉妹都市・提携都市
海外
- テンプレート:Flagicon カウアイ島(アメリカ合衆国ハワイ州)
- テンプレート:Flagicon 淮南市(中華人民共和国 安徽省)
- テンプレート:Flagicon 章丘市(中華人民共和国 山東省)※友好都市
メディア
教育
高等学校
- 県立
- (平成18年4月に商業高校と工業高校を統合)
- 私立
中学校
- 市立
- 柳井市立柳井中学校
- 柳井市立柳井西中学校
- 柳井市立柳井南中学校
- 柳井市立大畠中学校
小学校
(休校中の学校は除く)
- 市立
- 柳井市立日積小学校
- 柳井市立柳井小学校
- 柳井市立柳東小学校
- 柳井市立柳北小学校
- 柳井市立新庄小学校
- 柳井市立余田小学校
- 柳井市立伊陸小学校
- 柳井市立柳井南小学校
- 柳井市立小田小学校
- 柳井市立神西小学校
- 柳井市立鳴門小学校
- 柳井市立遠崎小学校
- 柳井市立平郡東小学校
専修学校 各種学院
- 国立療養所柳井病院付属看護学校 (平成13年3月で閉校)
- 柳井医師会附属柳井准看護学院
交通
鉄道
- ※中心駅は柳井駅。
バス路線
隣の平生町に営業所を持つ防長交通が市内一帯に路線網を持つ。同社は広島行き(山陽道玖珂IC経由)の高速バスも運行を行っている。
旧大畠町域ではかつて国鉄バス→中国ジェイアールバスが周防大島方面の路線(大島線)を有していたが、この路線も2007年(平成19年)9月30日をもって防長交通に移管されている。
道路
高速道路
一般国道
主要地方道
一般県道
航路
柳井港駅付近にある港(柳井港)に発着する近距離・遠距離航路網が整備されている。
- 平郡航路
- 柳井港~平郡島(平郡西・平郡東)
- 上関町産業振興課
- 柳井港~室津(上関町)~八島(上関町)
- 上関航運
- 柳井港~室津~長島(上関町)~祝島(上関町)
- 防予汽船(フェリー)
- 周防大島 松山フェリー(フェリー)
空港
最寄り空港は岩国錦帯橋空港である。広島空港まで2時間程度かかる。
観光
観光地
- 柳と井戸(「柳井」地名発祥の地)
- 柳井川 宝来橋
- 白壁の町並み 金屋 古市 重要伝統的建造物群保存地区
- 旧周防銀行本店……明治40年(1907年)建造の西洋館。山口県内では最古の銀行建築で、現在は町並み資料館と観光案内所を兼ねる(旧銀行当時は10メートル程駅寄りに建っており、現在の前広場は無かった)[注 1]。
- 国森家住宅(国の重要文化財)
- むろやの園 小田家(県指定有形民俗文化財)
- 佐川醤油蔵(甘露醤油) やない西蔵(元醤油蔵 柳井縞等伝統工芸体験)
- 琴泉酒造
- 国木田独歩旧宅
- 藤坂屋(三角餅)
- マーシャル・ミュージアム・ジャパン(マーシャル (アンプ)社公認の博物館)
- やまぐちフラワーランド
- 余田臥龍梅(国の天然記念物)
- 茶臼山古墳(国の史跡)
- 平郡島
- 月性展示館 清狂草堂
- 岩尾の滝(大畠町神代地区)
- ふれあいどころ437(柳井市日積 国道437号沿い)……都市農村交流施設「ふれあいどころ437」として2013年(平成25年)4月12日10時に開業、旧柳井市立大里小学校跡地に柳井市が総工費約3億1千万円をかけ、木造平屋建ての本館(約1044平方メートル)と体験交流施設(約434平方メートル)の他、トイレ棟や芝生広場を備えた中庭等を整備[1][2]。
レジャー
祭り
柳井市を舞台とした作品
- 花実のない森(1962年)……松本清張の小説。市内の白壁の町並みが描写され、1997年には同作にちなんだ文学碑が、市内「白壁ふれあい広場」の一角に建立された。
- ときめきメモリアル (映画)(1997年)……ゲーム『ときめきメモリアル』の映画化作品だが、恋というよりも男女6人の友情物語。吹石一恵が、藤崎詩織役で女優デビューした作品としても知られている。 柳井市内の主なロケ地は 白壁の街並み、JR山陽本線大畠駅である。
- ほたるの星(2003年)……防府市の小学校教諭の実話を原案とした映画。菅原浩志監督、小澤征悦主演。
出身者
- 沖原隆宗 - 三菱UFJフィナンシャルグループ会長
- 河田嗣郎 - 元大阪商科大学学長
- 河村健一郎 - 元プロ野球選手 オリックスコーチ時代イチローを育てた。
- 神田純一 - 元鳥取県知事
- 月性 - 幕末の志士
- 元気安 - 芸人(ワハハ本舗)
- 高木真一 - レーサー
- 田舛彦介 - タマス(卓球用品総合メーカー/Butterflyブランド)創始者
- 玉野井芳郎 - 経済学者。東京大学名誉教授。イバン・イリイチやカール・ポランニーなどの思想家を日本に紹介。後に反近代主義やエコロジーに関心を移した。
- 難波和彦 - グッドデザイン賞、吉岡賞などの受賞で知られる日本の建築家、住宅作家、東京大学教授
- 西岡広吉 - 戦前の岡山県知事
- 硲正夫 - 元阪南大学学長
- 平井龍 - 元山口県知事
- 藤田左弌郎 - 日本で二人目のバハイ。人生の多くをイスラエルのハイファでの奉仕活動に費やした。
- 松島詩子 - 歌手、名誉市民
- 森永勝也 - 元広島東洋カープ監督
- 中村泰二郎 - 株式会社ストーンマーケット社長
- 山本繁太郎 - 山口県知事、元建設省住宅局長
- 山本昇治 - 山口放送専属の気象予報士
- 自由下僕 -劇作家・演出家
- 笹原翔太 - 音楽グループabsorbのメンバー
- 道原裕幸 - 元広島東洋カープ元プロ野球選手(捕手)
その他
脚注
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外部リンク
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- ↑ 『朝日新聞』(朝日新聞社)2010年10月27日37面。