新潟県立新潟高等学校
新潟県立新潟高等学校(にいがたけんりつ にいがたこうとうがっこう)は、新潟県新潟市中央区関屋下川原町二丁目に所在する県立高等学校。
目次
概要
1892年(明治25年)に開校した旧制新潟中学校を前身とする公立進学校。
通称県高(けんたか)。戦前、新潟市内には旧制中学校が県立新潟中学校のみ存在していたが、1939年(昭和14年)に新潟市立新潟中学校(現新潟南高校)が開校したため、それ以降両校を区別するために「県中(けんちゅう)」と呼ばれるようになった。新制高校となってからは「県高(けんこう)」と呼ばれるようになったが、これでは新潟工業高校と混同しやすい事から(新潟市立工業高等学校:現高志高校と区別するため、新潟工高は「県工」とも呼ばれていた)、1970年代頃から徐々に訓読みで呼ばれるようになっていった。
1995年(平成7年)、理数科を設置。2007年度(平成19年度)入学生から1学級増え2学級となる。県内の医師不足を懸念する県教育委員会の方針により、理数科では2年次から「医歯薬コース(メディカルコース)」と呼ばれる国公立・私立大学の医療系を目指すコースが設置される。
新制高校への改組時から制服は男子のみであり(学生服)、女子は私服で登校する。基本的に校則はほとんど存在せず、自由な校風である。2013年度(平成25年度)から高校独自のデザインである女子制服とカーディガン、Yシャツが開発され、購入・着用可能になった。
冬用の体操着を「えび茶」(全身えび茶色であるため)、半袖・半ズボンの白い体操着を「ますT(ますらを+Tシャツ)」、「ますパン」と呼んでいる。男子のみが参加するラグビーの授業では、「ビーシャツ」または「ラグジャー」と呼ばれるラグビーシャツを着用する。
沿革
- 1892年7月1日 新潟県尋常中学校として創立。
- 1899年4月 新潟中学校に改称。
- 1900年4月 新潟県新潟中学校に改称。
- 1901年8月 新潟県立新潟中学校に改称。
- 1948年4月1日 学制改革により新潟県立新潟高等学校となる。普通科、通信制を設置。
- 1950年4月1日 男女共学開始。
- 1966年 昭和41年度入試より中学区制へ移行、入試教科を9教科→5教科へ変更。
- 1992年 創立100周年記念式典挙行。
- 1995年4月1日 65分授業開始、2学期制導入。理数科を設置。
- 1997年 校舎改築に伴い仮校舎に移転・旧校舎取り壊し開始。
- 1999年 新校舎竣工、移転作業。
- 2002年 創立110周年記念式典挙行。
- 2006年3月31日 通信制を閉課。
- 2006年4月1日 普通科8学級・理数科1学級となる。
学校行事
応援練習
4月に行われる。基本的に1年生が参加するが、最後の合同練習(1回のみ)では2年生も参加する。 目的は新入生が校歌・応援歌などを覚えるため、また引き締まった気持ちで新生活を迎えてもらうためと共に本校の生徒気風「丈夫魂」の会得のためとされる。この応援練習は旧制中学の頃からの伝統である。練習の内容は丈夫(ますらお)や新潟中学校歌、凱旋歌など。
青陵祭(体育祭)
6月に行われる、新潟高校最大の行事である。
一般的な体育祭に文化祭のエッセンスが加えられたもので、各学年の同数組が1つの連合を結成し計10連合で競争が繰り広げられる(2006年度は1学年が9学級化、2007年度は1・2学年が9学級化したため、変則的な編成で行われた。2008年度は2・3年生が9学級となったため、茶連合を削除し全9連合で行われた)。各連合には抽選でそれぞれ色(緑・茶・黒・桃・赤・黄・橙・白・青・紫)が与えられ、各連合はその色を基調に連合創造の主題を考えたりバックの絵を決めたりする。
その後約一ヶ月間、関屋浜で応援練習や連合創造練習を行なったり、無許可時間外練習、通称闇練(やみれん。夜、信濃川やすらぎ堤で行われる練習のこと)をしたりして本番に備える伝統があった。しかし2005年度青陵祭の闇練時、川沿いのマンション住人から苦情が寄せられ、2006年度より闇練の完全禁止と、それに伴い違反した場合は厳しい罰則が定められた。
採点は競技・連合創造・応援・バック・総合の5つの部門で行われ、それぞれの上位入賞連合が賞品を獲得する。賞品はあんぱん。
またこれ以外に、例外としてナポレオン賞・赤とんぼ賞というものがある。ナポレオン賞は総合順位第9位でそのうえ1つも賞を勝ち取っていない連合に、赤とんぼ賞は競技以外の部門を審査対象にして、その中のどれかに高い独創性が認められた連合に与えられる(2008年度は1連合減ったため、ナポレオン賞は総合順位8位の連合が受賞対象となった)。これらの賞の賞品もあんぱん。
2006、2007年度にはあんぱんを焼いてもらう業者が変わったことで、あんぱんの大きさは以前の3分の2程度になった。これは従来注文していた業者が職人の病気によって発注が不可能となり、暫定的に変更したためである。2008年度からは従来の業者に戻った。
競技内容
- 足刈り
- 短距離走
- 綱引き
- 障害二人三脚
- 土嚢運び
- 応援合戦
- 連合創造
- 各連合がそれぞれ設定したテーマを、踊り、音楽、大道具、小道具を用いて表現するもの。テーマは連合色に基づく事が多い(例:赤→太陽など)。さらに、このテーマをモチーフに応援歌、バックのデザイン等が決定されるのが一般的である。青陵祭の準備期間においても関わる人員、時間が最も多く、青陵祭の大きな目玉となる競技である。
- 竹棒引き
- 騎馬戦
- 連合対抗リレー
青山祭(文化祭)
10月に行われる。1年と2年の各クラスが映画・軽喫茶・ゲームなどの出し物を考えて発表・出店する。文化部の発表の場でもある。
生徒が描いた教員の似顔絵コンクールも行われる。
外部来校者と3年生の投票の結果、最も票を集めたクラスには最優秀賞として青山賞が贈られる。青山賞には「ブルーマウンテンコーヒー」「高級栗あんパン」などがあったが、それらを総称して「青パン(さいぱんと読む。青山祭パンの略)」という。しかし、実際その名称はあまり浸透しておらず生徒からの知名度も非常に低い。なお、青山賞は、2001年度の青山祭において、当時(2001年度後期)の生徒会長の発案により設置された賞である。新潟高校では各年度毎に前期・後期の生徒会長が選ばれ、それぞれ青陵祭、青山祭を最も大きな仕事とする。
青山祭は以前は「文化祭」と呼ばれていたが、87年ころ生徒のアンケートによって青山祭と変更された。当時のアンケート結果では「めんどく祭」が上位になり新潟日報に取り上げられ、関係者を慌てさせた。
球技大会(クラスマッチ)
クラスマッチは12月の後期中間考査後に行われる。種目は1年がバレーボール、2年がバスケットボールで対戦方式はまずグループリーグ内のクラスと総当たりで戦い、その後上位チームで準決勝、決勝並びに三位決定戦を行なう。
生徒会活動・部活動など
運動部
通学手段
自転車・鉄道で通学する生徒が最も多い。バス通学する生徒はあまり多くないが、冬になると自転車からバスに切り替える生徒が出てくる。徒歩通学の生徒は少ない。また、通学距離が片道8kmを超える学生に対してバイク通学を許可しているため、南区などの遠隔地からバイク通学する者もごくごく少数ながら存在する。
- 自転車
- 鉄道
- バス
- 新潟交通バス停「新潟高校前」下車、徒歩1分
- 新潟交通バス停「松波町三丁目」下車、徒歩4分
- 新潟交通バス停「高校通」下車、徒歩8分
- 徒歩
- バイク
必履修科目未履修問題
テンプレート:Seealso 2006年に顕在化した高等学校必履修科目未履修問題において、必修科目の授業時数の一部を大学受験に必要な科目に振り返る「読み替え」という手法を取っていたことが問題視された。具体例としては、情報という教科において情報の教科書を一切用いず、実際には数学の教科書を用いた数学の授業を行うなどといった手法がとられていた。新潟県教委は「他教科との連携を大幅に取り入れたもの」とし、「未履修には当たらない」との見解を示したが、これに対し問題を取り上げた朝日新聞地方版や新潟日報では強い疑問を呈していた。
著名な出身者
- 会津八一(美術史学者)
- 青木得三(大蔵省主税局長、中央大学経済学部長・商学部長 / 和歌山中学から入学)
- 五十嵐一(イスラム研究者、『悪魔の詩』を日本語に翻訳)
- 井川剛(朝鮮総連)
- 伊藤聡子(フリーアナウンサー・タレント)
- 伊藤誠哉(元北海道大学総長)
- 猪口孝(政治学者。新潟県立大学学長、日本学術会議会員、法制審議会委員。猪口邦子参議院議員の夫)
- 猪股裕紀洋(元京都大学臓器移植医療部助教授、現・熊本大学医学部小児外科・移植外科教授)
- 植村鞆音(作家、元テレビ東京常務。伯父は直木三十五)
- 牛木素吉郎(元兵庫大学経済情報学部教授、サッカージャーナリスト)
- 大越健介(NHK政治部記者、東大野球部のエースとして神宮で活躍し全日本メンバーに選ばれる)
- 大島さやか(元福井放送・新潟放送アナウンサー)
- 小倉広(経営コンサルタント、著述家)
- 小黒昌一(早稲田大学文学部教授)
- 小黒八七郎(医師・内科学者・消化器病学者)
- 小原雅之(第四銀行前頭取)
- 河村亮(日本テレビアナウンサー)
- 神田坤六(元群馬県知事)
- 神林恒道(大阪大学文学部名誉教授。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。)
- 木田高介(ミュージシャン、元ジャックス・元ザ・ナターシャー・セブン)
- 木下康司(財務省国際局長・大臣官房総括審議官・主計局次長)
- 君健男(医師、元新潟県知事)
- 熊倉悟(NHKアナウンサー)
- 栗林貞一(元海上保安庁長官、現日本アジア航空名誉顧問・日本物流団体連合会会長)
- 小池勇二郎(元松下電器産業東京研究所長)
- 小林一大(現新潟県議会議員)
- 小林昌二(新潟大学人文学部教授)
- 近藤正二(衛生学者)
- 斎藤英四郎(元経団連会長、元新日本製鐵会長)
- 斎藤美奈子(文芸評論家)
- 斎藤洋一郎(NHKアナウンサー)
- 坂口安吾(小説家、エッセイスト。旧制新潟中学から放校され、東京の私立豊山中学校に編入。)
- 佐々木美佳子(新潟放送アナウンサー)
- 佐藤幸治(京都大学名誉教授、近畿大学法学部教授。憲法学者)
- 佐藤隆(政治家、元農林水産大臣)
- 佐藤信秋(前国土交通事務次官、現自由民主党参議院議員)
- 2代目三遊亭円歌(落語家)
- 篠田昭(新潟市長)
- 清水安治(元日本郵船社長、元東亜海運社長)
- 庄井良信(北海道教育大学大学院教授、教育学博士)
- 杉本定介(元プロ野球選手)
- 鈴木厚人(高エネルギー加速器研究機構長)
- 鈴木実(元プロ野球選手)
- 住木諭介(農芸化学者)
- 高橋竹秀(三味線奏者)
- 高山香織(メ〜テレアナウンサー)
- 瀧澤栄治(ローマ法研究者、神戸大学大学院法学研究科教授)
- 竹本恵(東京六大学野球初の女性選手、宮城県第一女子高等学校より転入)
- 田中耕太郎(元最高裁判所長官、元国際司法裁判所判事、岡山中学校から編入、福岡県立中学修猷館へ転校)
- 田中真木子(元新潟総合テレビアナウンサー)
- 建川美次(陸軍中将)
- 寺尾正大(元警視庁捜査一課長)
- 中山輝也(キタック代表取締役社長、在新潟モンゴル国名誉領事館名誉領事)
- 南場智子(ディー・エヌ・エー前代表取締役社長)
- 野上俊夫(心理学者)
- 長谷川義明(前新潟市長)
- 火坂雅志(歴史小説家)
- 廣田裕司(秋田放送アナウンサー)
- 藤塚守(大阪大学産業科学研究所准教授)
- 保苅実(歴史学者、人類学者)
- 星護(共同テレビジョンディレクター、映画監督)
- 松井啓(元駐ナイジェリア大使、元駐ブルガリア大使、元駐カザフスタン大使。現杏林大学総合政策学部客員教授)
- 松井みどり(フリーアナウンサー、元フジテレビ在籍。スポーツキャスターを歴任。)
- 三浦友史(大阪大学大学院工学研究科准教授)
- 武藤輝一(元新潟大学学長、現新潟国際情報大学理事長)
- 村山朋彦(新潟テレビ21アナウンサー)
- 森達也(ドキュメンタリー作家)
- 諸橋襄(元会計検査院検査官、衆議院法制部長 、内務官僚、東京府立三中へ転校)
- 山田正平(篆刻家)
- 山本安幸(エフエム雪国取締役放送局長、元和歌山放送・新潟総合テレビアナウンサー)
- 湯川豊(元文藝春秋常務取締役、現東海大学文学部教授)
- よこざわけい子(声優)
- 吉田六左エ門(政治家、前衆議院議員)
- 吉原賢二(東北大学名誉教授)
- 鷲尾英一郎(衆議院議員)
- 渡辺貢(PERSONZ)
架空の卒業生