平松邦夫

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テンプレート:政治家 平松 邦夫(ひらまつ くにお、1948年11月15日 - )は、日本政治家、元アナウンサー。第18代大阪市長

人物・来歴

兵庫県尼崎市出身。血液型はO型。兵庫県立尼崎高等学校を経て、同志社大学法学部卒業。

大のパチンコファン、競馬ファンでもある。生まれ育った所では園田競馬場の近くである事から、平松自身が競馬やパチンコなどのギャンブルに興味を示すようになったという。自身の好みの競走馬はタニノムーティエと語っている[1]

MBSアナウンサー時代

1971年にアナウンサーとして毎日放送へ入社。同期のアナウンサーに野村啓司(現在は毎日放送専属パーソナリティ)と近藤光史(現在はフリーアナウンサー)、その他の同期に元テレビプロデューサーで現在光明寺住職の御藤良基、現在毎日放送代表取締役社長を務める河内一友。うち、過去に野村と近藤の若手アナウンサー三人組でラジオのトーク番組を担当していたこともあり、大まかには野村は気さくで砕けた役、近藤はボケと嫌味な役、平松は冷徹なツッコミと沈着冷静な進行などの役割などで活動を行っており。各々フリーとなった現在でもそのキャラクターは引き継がれている。

入社2年目の1972年から1970年代の後半までは、MBSラジオの競馬中継で実況を担当。キタノカチドキテンポイントなどのレースを実況した。1976年から1994年まで毎日放送の夕方のローカルニュース番組『MBSナウ』のメインキャスターを務めるなど、数々の番組に出演。毎日放送制作一部副部長兼国際部副部長も務めた。

1995年6月から3年間、毎日放送ニューヨーク支局へ支局長として赴任。1998年7月に帰国してからは、アナウンサーとしてダンロップ・フェニックスゴルフトーナメントの中継実況などを担当した。また、毎日放送が主催する『サントリー1万人の第九』では、通算で7回司会を務めた。

2001年7月よりソフト企画局センターへ異動した後に、チーフプロデューサーを務めた。その後は2003年7月より1年間にわたり役員室秘書部長、2004年7月から2007年10月14日まで役員室長、同年10月15日から人事局専任局長(大阪市長選挙への出馬(後述)が取りざさされたための人事措置で、出馬表明後に休職)を務め、同年11月3日に定年まで1年の期間を残して退職。アナウンサー職から離れた後も、ラジオ番組にパーソナリティ・アシスタント代理として年に2~3回出演することがあった。

MBSラジオで『それゆけ!火曜・やしきたかじん』を放送していた時期には、正午のニュースを担当することが多く、メインパーソナリティであったやしきたかじんとニュースの内容に関して討論を頻繁に交していた。そのため、当時のこの時間の「毎日ニュース(現・MBSニュース)」は、この番組に関しては時間を長めに取って放送していた。また、この事が縁でたかじんと親交を深め、大阪市長就任(後述)後はたかじんの冠番組にゲスト出演している。また、たかじんプロデュースの「Koi-con」に大阪府知事(当時)の橋下徹とともにゲスト出演をしたり、橋下知事との"非公式会談"をたかじんの自宅マンションで行ったりもした(たかじんは場所を提供しているのみで"非公式会談"には一切口を挟んでいないと『そこまで言って委員会』内で公言していた)。ただし、たかじん逝去時の『そこまで言って委員会』追悼特番やお別れ会では司会を務めていない(いずれも辛坊治郎山本浩之宮根誠司の3人が担当)。

2000年10月16日放送の『筑紫哲也 NEWS23スペシャル 中国の朱鎔基首相があなたと直接対話』(TBS制作・JNN系列全国ネット)では、大阪会場からの質問の進行役を務めた。

大阪市長へ転身

大阪市長へ

2007年10月18日、任期満了に伴う大阪市長選挙(11月4日告示、18日投開票)に民主党推薦で無所属として立候補することを表明。その後国民新党の推薦と社民党の支持を得る。選挙戦では、知名度を活かして民主党支持層から無党派層まで幅広く支持を受け、367,058票(確定得票数)を得て、現職の關淳一を破り、初当選を果たした(2007年大阪市長選挙も参照)[2]12月19日に大阪市長に就任。戦後初の行政経験のない民間出身の大阪市長となった。

11月19日、マスコミのインタビューに対し、市政の課題について、下記のように方針を語った。

市長就任後

市政改革・情報公開

  • 市長就任後は、財政再建など前任者が実施した市政改革(大阪市問題を参照)を部分的に継承し、職員給与・職員数の削減、市債残高の削減、経費削減を推進した[3]。2008年度からは、事業仕分けを実施した[4]
  • 予算に占める生活保護費の増大を受けて、国に対して抜本的制度改革を要望するとともに、適正化推進チームを設置し、不正受給の取り締まりや貧困ビジネスへの対応を強化した。永住中国人の親族数十人が入国直後に生活保護を申請・一部が受給していた問題では、「生活保護の受給を目的に入国したと見なさざるを得ない」として、支給を打ち切った。
  • 朝鮮学校への奨学金を手厚くし、毎年2000万円以上の税金を朝鮮学校に投入して「共生」を目指した。
  • 情報公開を市政の中心課題に掲げ、2008年度から市役所の機構改革(情報公開室の設置等)を行った。情報発信については積極的であり、定例記者会見を前市長の二週間に一回から、一週間に一回に増やした。報道・情報番組へのゲスト出演以外では、「馬場章夫の新・大阪大発見!」などの市政広報番組に定期的に出演し、アナウンサーの経験を生かして自らリポーターも務めている(詳細は以下の「出演番組」の節を参照)。2008年8月には、「You Tube大阪市チャンネル」[5]を開設し、大阪市制作の動画の一部を配信している。
  • 2009年8月発表の全国情報公開度ランキング(全国市民オンブズマン連絡会議)では、大阪市が総合順位で1位となった[6]
  • 2010年3月にゴメス・コンサルティングの実施した「自治体サイトランキング」で、大阪市ホームページが1位となった。
  • 2010年5月からは、平松自身がツイッターの利用を開始した[7]。また、同年6月にはUstreamを活用し、記者会見の同時中継を導入した[8]

都市像・市民協働

  • 大阪市の将来像に関しては、「大都市、そしていちばん住みたいまちへ」をスローガンに掲げ、「『元気な大阪』をめざす政策推進ビジョン」にまとめた。2009年度からこれに基づく事業を実施している[9]
  • 2010年度末に市立小中学校の耐震化率を97.7%まで引き上げ、市立小・中学校の耐震化率、全国トップクラスの水準を達成した[10]
  • 2011年度に英誌エコノミストの調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)がまとめた世界で最も住みやすい都市ランキングにて大阪が世界で12位、アジアで1位と評価された[11]
  • 都市間連携[12]の成果として京都市から大阪市に提案された企画に応じ、土・日、祝日昼間時間帯の堺筋線「天下茶屋」駅と阪急京都線河原町」駅の直通運転を開始。南海電鉄天下茶屋」駅で乗り換えることで、関西国際空港と京都市内を1回の乗り換えで結び、関空への広域アクセスを改善した[13]
  • 2011年度に、全国9都市にある公営地下鉄のうち、大阪市営地下鉄が日本で初めて累積赤字を解消した[14]。地下鉄黒字化は前の市長である關淳一時代の平成15年からだが、平松は「いまは公営企業としての改革を進めるが、将来的な民営化は否定しない」と将来の上下分離方式での民営化を否定しなかった[15]。大阪市営地下鉄の黒字化を受けて利益の地下鉄利用者への還元と違法駐輪の削減[16]を兼ねて地下鉄運賃1駅間100円の大幅な値下げが実施される[17]
  • 2011年度に大阪市の水道水を加熱処理して商品化したペットボトル入りの水「ほんまや」が国際的な食品品評会「モンドセレクション」の「ビール、水、ソフトドリンク」部門で金賞を受賞[18]。ペットボトル入りの水道水「ほんまや」は2009年度に、年間約25万本の過去最高の売上を記録した[19]
  • 2011年度にベトナムホーチミン市と上下水道の技術協力などでの包括提携について合意し、覚書に調印[20]。海外での「水ビジネス」に市の技術職員を現地に派遣し本格参入した。また2009年度には2015年ごろの開業が見込まれるベトナム初の都市鉄道の運営会社に、地方自治体としては国内で初の日本国外鉄道事業の全面的な技術支援を行う方針を固めた[21]
  • 市長特別顧問に寺島実郎(2009年 - )[22]内田樹(2010年7月 - )[23]喜多俊之(2010年8月 - )を招いた[24]
  • 2008年度からは、市内各所の市民活動現場を訪問して、市民と直接意見交換を行う「なにわ元気アップ会議」などの新規事業を開始した[25]
  • 市民協働推進キャンペーンとして「Livin' with OSAKA CITY - アメ村コスプレごみ拾い - [26]」等のユニークなイベントも実施した[27]
  • 市民協働を軸に、放置自転車対策や街頭犯罪対策に重点的に取り組み、駐輪場を増設、街頭犯罪発生率を低下させるなど、一定の成果をあげた[28]
  • 市民協働の延長線として、日本初である公園ねこ適正管理推進サポーター制度といったユニークな制度を打ち出す一面も見せた[29]

大阪府との関係

  • 2008年2月に就任した大阪府知事橋下徹とは、府市連携や文化行政のあり方をめぐって頻繁に意見交換を行っていた。大阪府と大阪市の水道事業の統合をめぐっては、4月に担当部局を交えた公開の意見交換会を実施し[30]、7月には府市それぞれの統合案を検証する第三者委員会を設置することで合意した。その後、府市は、市の案にもとづく統合で合意したが、大阪市以外の府下市町村と大阪府との協議がまとまらず、統合に至らなかった[31]
  • 文化行政については、施設の廃止や補助金の削減を主張する橋下とは一線を画し、府が削減した文楽協会や大阪フィルハーモニー交響楽団への補助を継続した。2009年に開催された「水都大阪2009」や、2010年の上海万博への出展については、互いに協力した。
  • 橋下が提起した、二次破綻が懸念される大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への大阪府庁移転案について、平松は、WTCの債権問題を懸念しつつも、府への売却に期待する考えを示し[32]、大阪府議会での議論の際は、極めて異例ながら、自ら府議会へ出向いて説明を行った。府議会はWTCへの府庁移転案を2009年に否決したものの、第二庁舎として購入することで調整が進み、2010年3月に購入に向けた予算案を議決した(詳細はWTCの項目を参照)。
  • 2009年2月3日に開催されたシンポジウムでは、橋下から「大阪圏を引っ張るのは大阪市だと思っているが、市民の利益を超えた大阪のためという意識がどこまであるのか疑問。平松市長の市民協働は、本当なら区長がやるべきだ」「府特別顧問の上山信一慶大教授から『市の改革は完全に止まった』と聞いている」と批判され、平松も「同じ府民税を納めながら、堺市とあわせ300万人を超える人が差別を受けている」「大阪市はいつまでも職員厚遇だと誤解されている。市の改革も進んでいる。見せ方のキャラの違い」と反論し、議論が白熱した[33]
  • 橋下の進める大阪都構想には反対を表明し、関西州設立を展望した府市連携・都市間連携の推進を主張した[34]
  • 大阪府が朝鮮学校への補助金を停止して全国的な物議をかもした際は、市民協働を軸に、全国に先駆けて補助金の継続を訴え実践した。

不祥事への対応

  • 就任後に発覚した市役所の裏金問題では、時間の経過とともに次々と複数の部局で裏金の存在が明らかとなり、不祥事への対応が注目された[35][36]
  • 2010年3月には、職員の相次ぐ不祥事を受けて、「服務規律確保プロジェクトチーム」を設置した[37]

議会との関係

  • 市会では、選挙で支援を受けた民主党が少数与党のため、3人目の副市長任命を断念に追い込まれたなど、厳しい市政運営を迫られた。
  • 2010年5月の市議補選では、橋下が代表を務める大阪維新の会候補が当選し、その後新たに市議から合流者が出た。
  • 2011年4月の市議選(統一地方選挙)では、大阪維新の会が市会第一会派となったが、過半数には至らなかった。

再選を目指すも落選

2011年11月、再選を目指し大阪市長選挙に立候補。民主党自民党公明党はもとより、日本共産党まで平松を支持し、大阪府知事を辞職した橋下徹との一騎打ちとなった。前回自身が初当選した際の得票数(36万票余り)よりも多い52万票余りを得票したものの、75万票余りを得票した橋下に敗れ、落選した。

大阪市長退任後

大阪市長退任後の2012年4月からは、株式会社ウィズ(毎日放送時代の先輩アナウンサーで羽衣国際大学名誉教授斎藤努が代表取締役社長を務めるイベント・講師派遣会社)が運営する有料会員制政策フォーラム「公共政策ラボ(PPL)」の代表として活動している。その後金沢工業大学大学院コンテンツ&テクノロジー研究所の客員教授に就任している。

出演番組

毎日放送時代

テレビ

ラジオ

ほか

大阪市長就任後

大阪市長退任後

著作・関連図書

関連人物

MBS関係

芸能関係

政治関係

脚注・出典

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外部リンク

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テンプレート:毎日放送アナウンサー

テンプレート:大阪市長
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