大分自動車道
大分自動車道(おおいたじどうしゃどう、OITA EXPRESSWAY)は、佐賀県鳥栖市の鳥栖JCTを起点とし大分県大分市の大分米良ICに至る路線(134.5km)、および日出JCTから速見ICまでの間(3.3km)、総延長137.8kmから成る高速道路(高速自動車国道)である。略称は大分道(おおいたどう、OITA EXPWY)。
高速自動車国道の路線名は長崎自動車道と併せて九州横断自動車道長崎大分線である。このうち、日出JCTから終点の大分米良ICまで、また日出JCT-速見ICは東九州自動車道との重複区間で、なおかつ北大道路を構成する区間である。
目次
概要
交通の要衝である鳥栖JCTから山越えを行なって対岸の大分県へ至るルートである。標高の高い地域を通るため、全線で濃霧が発生しやすく、道路設備はそれに配慮したものを設置している[1]。対策として防霧ネットが整備されたが、2010年に故障して稼働を停止している。
また、標高の高さは雪の原因にもなっており、冬場には積雪も多い[2]。濃霧や積雪は通行止めの原因となりやすく、NEXCO西日本は大分光吉ICのフルIC化を行い迂回路として活用できるようにしている[3]。
通過市町村
- 本線
- 速見支線
接続高速道路
インターチェンジなど
IC番号欄の背景色が■である区間は既開通区間に該当する。施設欄の背景色が■である区間は未開通区間または未供用施設に該当する。未開通区間の名称は全て仮称である。
スマートICは施設名欄背景色■で示す。また、社会実験中のスマートICが設置されているSAPAは、斜体 で示す。路線名の特記がないものは市道。BSのうち、○は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
本線
IC番号 | 施設名 | 接続路線名 | 鳥栖から (km) |
BS | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
長崎自動車道 長崎方面 | |||||||
9 | 鳥栖JCT | 鳥栖IC 九州自動車道 |
0.0 | - | 佐賀県 | 鳥栖市 | |
- | 大板井BS | - | 2.0 | ○ | 福岡県 | 小郡市 | |
- | 井上PA | - | 3.3 | 鳥栖方面 | |||
1 | 筑後小郡IC | 県道53号久留米筑紫野線 | 4.9 | ||||
- | 大刀洗PA | - | 7.4 | ○ | PAは大分方面 | 大刀洗町 | |
2 | 甘木IC | 県道8号馬田頓田線 | 10.9 | ○ | 朝倉市 | ||
3 | 朝倉IC | 県道80号甘木朝倉田主丸線 | 19.0 | ○ | |||
- | 山田SA | - | 22.0 | ||||
4 | 杷木IC | 国道386号 | 27.5 | ||||
- | 萩尾PA | - | 38.9 | 大分県 | 日田市 | ||
5 | 日田IC | 国道212号 中津日田道路(調査区間) |
41.5 | ||||
- | 日田BS | - | 42.9 | ○ | |||
6 | 天瀬高塚IC | 県道54号玖珠天瀬線 | 54.9 | ○ | 玖珠町 | ||
- | 代太郎トンネル | - | - | 大分道では最長 | |||
- | 玖珠SA | - | 61.4 | ||||
7 | 玖珠IC | 国道387号 | 66.2 | ○ | |||
8 | 九重IC | 県道40号飯田高原中村線 | 75.7 | ○ | 九重町 | ||
- | 水分PA | - | 79.8 | ||||
9 | 湯布院IC | 国道210号 | 88.0 | ○ | 由布市 | ||
- | 由布岳PA/SIC | 県道616号塚原天間線 | 97.0 | ○ | スマートIC[4]:2016年度供用予定[5] | ||
- | 天間BS | - | 102.1 | ○ | 別府市 | ||
10 | 日出JCT. | 宇佐別府道路方面(速見支線) | 104.7 | - | 日出町 | ||
10-1 | 別府湾SA/スマートIC | 県道218号別府山香線(バイパス) 国道500号 (市道経由) |
107.1 | ○ | 別府市 | ||
11 | 別府IC | 県道11号別府一の宮線 | 111.9 | ◆ | |||
- | 挾間BS | - | 122.3 | ◆ | 休止中 | 由布市 | |
12 | 大分IC | 県道21号大分臼杵線 | 126.7 | 大分市 | |||
13 | 大分光吉IC | 国道210号(木上バイパス) | 131.1 | ||||
14 | 大分米良IC | 国道10号(大分南バイパス) 大分県道56号中判田下郡線 |
134.5 | ||||
東九州自動車道 宮崎・佐伯方面 |
- 由布岳PAは開設後、一度廃止されている。現在の施設は2005年の周辺における車線拡幅に伴い、新規に設置されたものである。
速見支線
IC番号 | 施設名 | 接続路線名 | 日出から (km) |
---|---|---|---|
10 | 日出JCT | 鳥栖方面・大分方面(本線) | 0.0 |
1 | 速見IC | 日出バイパス 県道24号日出山香線 |
3.3 |
宇佐別府道路 中津・北九州方面 |
SA・PA
大分自動車道で売店がある休憩所はSAに限定され、売店が設置されているPAは1ヶ所もない。ガソリンスタンド・レストランは山田SA・別府湾SAにあり、24時間営業しているのは別府湾SAのガソリンスタンドのみである。玖珠SAにはガソリンスタンド・レストランはないが、上下線ともにコンビニエンスストアが設置されており、ガソリンスタンド以外では大分自動車道で唯一、24時間営業の店舗があるエリアとなっている。なお、平成25年8月9日より山田SA上下線に電気自動車用の急速充電設備が各1基設置されており[6]、これに関しては24時間稼動となっている。
主なトンネル
トンネルの数
区間 | 上り線 | 下り線 |
---|---|---|
鳥栖JCT-山田SA | 0 | 0 |
山田SA-杷木IC | 1 | 1 |
杷木IC-萩尾PA | 2 | 2 |
萩尾PA-日田IC | 0 | 0 |
日田IC-天瀬高塚IC | 1 | 1 |
天瀬高塚IC-玖珠SA | 1 | 1 |
玖珠SA-玖珠IC | 1 | 1 |
玖珠IC-九重IC | 1 | 1 |
九重IC-水分PA | 1 | 1 |
水分PA-湯布院IC | 1 | 1 |
湯布院IC-由布岳PA | 1 | 1 |
由布岳PA-別府湾SA | 0 | 0 |
別府湾SA-別府IC | 1 | 1 |
別府IC-大分IC | 5 | 5 |
大分IC-大分米良IC | 0 | 0 |
合計 | 16 | 16 |
歴史
- 1987年2月5日 - 鳥栖JCT-朝倉IC開通。
- 1989年7月20日 - 湯布院IC-別府IC開通。
- 1990年3月10日 - 朝倉IC-日田IC開通(杷木IC-日田ICは当初暫定2車線)。
- 1992年12月3日 - 別府IC-大分IC開通。
- 1994年12月15日 - 日出JCT-速見IC開通により、宇佐別府道路と接続。
- 1995年3月10日 - 日田IC-玖珠IC開通。
- 1996年3月28日 - 玖珠IC-湯布院IC開通。
- 1996年11月26日 - 大分IC-大分米良IC開通により、全線開通。
- 1998年11月11日 - 杷木IC-日田ICの4車線化。
- 1999年11月27日 - 大分米良ICで東九州自動車道と接続。
- 2000年3月21日 - 日田IC-玖珠ICの4車線化。
- 2002年3月30日 - 速見ICで日出バイパスと接続。
- 2002年5月25日 - 湯布院IC-日出JCTの4車線化。
- 2004年8月30日 - 水分PA-湯布院ICの4車線化。
- 2005年3月19日 - 玖珠IC-水分PAの4車線化工事が完了し、大分自動車道が全線4車線で開通。
- 2008年8月11日 - 大分光吉ICフルIC化。
- 2010年2月2日 - 日出JCT-速見IC、大分IC-大分米良ICが無料化社会実験の対象区間に指定される。
- 2011年2月9日 - 日出JCT-大分ICが無料化社会実験の対象区間に指定される。
道路管理者
2005年10月の道路公団民営化後は、全区間を西日本高速道路九州支社が管理・運営している。
- 久留米高速道路事務所: 鳥栖JCT-日田IC
- 久留米管理事務所管理区間はこの他、九州自動車道福岡IC-八女IC、長崎自動車道鳥栖JCT-東脊振IC
- 大分高速道路事務所: 日田IC-大分米良IC・日出JCT-速見IC(速見支線)
- 大分高速道路事務所管理区間はこの他、東九州自動車道大分米良IC-佐伯IC、宇佐別府道路、日出バイパス
ハイウェイラジオ
- 山田(朝倉IC-杷木IC)
車線・最高速度
区間 | 車線 上下線=上り線+下り線 |
最高速度 | |
---|---|---|---|
本線 | 鳥栖JCT-杷木IC | 4=2+2 | 100km/h |
杷木IC-日出JCT | 80km/h | ||
日出JCT-大分米良IC | |||
速見支線 | 日出JCT-速見IC |
備考
- 対面通行であった杷木IC-日出JCTは70km/hであったが、往復4車線に拡幅された後も80km/h。
- 湯布院IC-別府ICが開通した際、別府ICは現在とは異なり「10」のIC番号を付けられていた。また、大分道が宇佐別府道路と接続する直前までは、湯布院IC-大分ICで料金の申告先払い制が用いられていた。
交通量
2010年度
24時間交通量(平成22年度道路交通センサス)
福岡県
|
大分県
|
2005年度
24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)
福岡県
|
大分県
|
2002年度区間別日平均交通量
- 鳥栖JCT-大分米良IC・日出JCT-速見IC(区間平均): 15,829台(前年度比102.3%)
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:大分自動車道 テンプレート:日本の高速道路 テンプレート:西日本高速道路
テンプレート:西日本高速道路九州支社- ↑ 五里霧中 - NEXCO西日本
- ↑ 冬の大分道は雪用心 - NEXCO西日本
- ↑ 大分自動車道 大分光吉ICフルインターチェンジ化の開通について|NEXCO 西日本
- ↑ 高速自動車国道へのインターチェンジの追加設置について 〜由布岳PA、門川南、国富、山之口SA、桜島SAにスマートインターチェンジの追加設置が決定〜 - 2013年6月11日閲覧
- ↑ 6月11日(火)|ニュース|OAB大分朝日放送 - 2013年6月12日閲覧
- ↑ 電気自動車急速充電設備のサービス開始について(九州地方) - NEXCO西日本