吸血鬼ハンターD

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テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Novel テンプレート:Infobox animanga/OVA テンプレート:Infobox animanga/RadioDrama テンプレート:Infobox animanga/Movie テンプレート:Infobox animanga/Game テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Portal吸血鬼ハンター"D"』(バンパイアハンター・ディー / テンプレート:Lang-en)は、菊地秀行小説朝日新聞出版刊。かつては朝日ソノラマ刊)。OVA化、アニメ映画化、テレビゲーム化、漫画化もされた。また2000年公開のアニメ映画『Vampire Hunter D: Bloodlust』が契機となり現在は海外で翻訳出版もされている。

あらすじ

遥か未来、人類は「貴族」と称する吸血鬼達により支配され、彼らの「食料源=家畜」として隷属させられていた。

その不死性と超能力、強大な科学力ゆえ永遠に続くかに思えた「貴族」の繁栄だったが、いつしか種族的衰退と精神的退廃に陥った彼らは、絶対的な支配者の座から降りようとしていた。しかし、反旗を翻した人類から都を追われ、狩られる立場になってなお、「貴族」が持つ数々の超絶的な力は健在であり、人々を脅かす。さらに、「貴族」達が生み出した、伝説を模した超常の生物───大蜘蛛、大巨獣、狼男等々───により、地球の環境は人の生きる上で過酷なものとなっていた。

その怪物どもを「狩る」技術の発達と、「狩り」の技の専門家である「ハンター」の出現は必然であった。だが怪物どもをも超える力と技を持ち、気分次第でその力を人々にも向ける「ハンター」は、人々にとっては怪物以上の脅威でもあり、心から受け入れられるとは限らなかった。そしてその人々もまた純真無垢ではなく、互いにいがみ合い、争った。そして悲惨なことに、常に人々の猜疑心と敵対心を向けられて排斥されるのは、「貴族」に直接傷つけられた被害者たちだった。

吸血鬼ハンター」とは、そんなすべてが荒廃した辺境の地で、種々の「ハンター」の頂点に立ち法外な報酬を受け、ずば抜けた力と技を用いて「貴族」を狩る者たちである。

旅人帽(トラベラーズハット)を被り、背中には長い刀を背負い、胸元に青いペンダントをさげた黒衣の美青年"D"。彼は、左手に妖力を持つ人面疽を宿した凄腕の吸血鬼ハンターであり、「貴族」の大王「神祖」と人間との間に生まれた混血児「ダンピール」でもあり、そして「貴族」と人間の融合を企てた「神祖」が、幾多の失敗と悲劇を生み出しながらもいまなお行い続けている「実験」の唯一の成功例でもあった。「貴族」と人間双方の業を負った"D"の、孤独な激闘の旅は続く。

ゴシックホラーとウェスタンとホラーアクションとSFファンタジーを結合した独自の世界観、そして『滅びつつもなお強大で、時に偉大でもある「闇の貴族」としての吸血鬼』というイメージは、多くの後発作品に影響を与えた。

シリーズ一覧

  • 2014年6月現在、本編27作、別巻1作。(通巻40巻)
  • 挿絵イラストは全て天野喜孝
  • 1〜18作まではソノラマ文庫より発刊。
  • 19作以降は出版元変更により朝日文庫ソノラマセレクションより発刊(1〜18作も同時期にソノラマセレクション化)
  • ISBNは朝日文庫版。
  • また2011年1月には、本シリーズの外伝となる「貴族」と人間の反「貴族」テロ組織と両者共通の敵であるエイリアンとの三つ巴の戦いを描いた『吸血鬼ハンター/アナザー 貴族グレイランサー』(ISBN 978-4022739605)が刊行されている。同年11月には、続編である『吸血鬼ハンター/アナザー 貴族グレイランサー 英傑の血』(ISBN 978-4022739797)が刊行された(両刊とも朝日新聞出版、挿絵・小島文美)。
巻数 作数 タイトル 初版発行年・月 ISBN
1 1 吸血鬼ハンター"D" 1983年1月 ISBN 978-4022655004
2 2 風立ちて"D" 1984年1月 ISBN 978-4022655011
3 3 D-妖殺行 1985年7月 ISBN 978-4022655028
4 4 D-死街譚 1986年1月 ISBN 978-4022655035
5 5 夢なりし"D" 1986年12月 ISBN 978-4022655042
6 6 D-聖魔遍歴 1988年2月 ISBN 978-4022655059
7 7 D-北海魔行〔上〕 1988年10月 ISBN 978-4022655066
8 D-北海魔行〔下〕 1988年12月 ISBN 978-4022655073
9 別巻 D-昏い夜想曲(ノクターン) 1992年1月 ISBN 978-4022655080
10 8 D-薔薇姫 1994年1月 ISBN 978-4022655097
11 9 D-蒼白き堕天使 1 1994年7月 ISBN 978-4022655103
12 D-蒼白き堕天使 2 1995年4月 ISBN 978-4022655110
13 D-蒼白き堕天使 3 1995年11月 ISBN 978-4022655127
14 D-蒼白き堕天使 4 1996年3月 ISBN 978-4022655134
15 10 D-双影の騎士 1 1996年11月 ISBN 978-4022655141
16 D-双影の騎士 2 1997年10月 ISBN 978-4022655158
17 11 D-ダークロード 1 1999年3月 ISBN 978-4022655165
18 D-ダークロード 2 1999年6月 ISBN 978-4022655172
19 D-ダークロード 3 1999年9月 ISBN 978-4022655189
20 12 D-邪王星団 1 2000年7月 ISBN 978-4022655196
21 D-邪王星団 2 2000年11月 ISBN 978-4022655202
22 D-邪王星団 3 2001年2月 ISBN 978-4022655219
23 D-邪王星団 4 2001年4月 ISBN 978-4022655226
24 13 D-邪神砦 2001年12月 ISBN 978-4022655233
25 14 D-妖兵街道 2003年2月 ISBN 978-4022655240
26 15 D-魔戦抄 2003年7月 ISBN 978-4022655257
27 16 D-血闘譜 2004年5月 ISBN 978-4022655264
28 17 D-白魔山(上) 2005年2月 ISBN 978-4022655271
29 D-白魔山(下) 2005年7月 ISBN 978-4022655288
30 18 D-狂戦士イリヤ 2007年1月 ISBN 978-4022655295
31 19 D-魔道衆 2007年10月(※) ISBN 978-4022655301
32 20 D-不死者島 2008年8月 ISBN 978-4022655318
33 21 D-魔性馬車 2009年9月 ISBN 978-4022655325
34 22 D-悪夢村 2010年9月 ISBN 978-4022655332
35 23 D-冬の虎王 2011年8月 ISBN 978-4022646194
36 24 D-貴族戦線 2012年3月 ISBN 978-4022646576
37 25 D-黄金魔(上) 2012年8月 ISBN 978-4022646729
38 D-黄金魔(下) 2012年12月 ISBN 978-4022646927
39 26 D-シルビアの還る道 2013年8月 ISBN 978-4022647122
40 27 D-貴族祭 2014年4月 ISBN 978-4022647368

(※)『D-魔道衆』は docomoauSoftBankの携帯サイト「MysteryWorld」(ミステリーワールド)にて先行連載配信後、2007年10月5日に朝日文庫より19作目として刊行された。

OVA

『吸血鬼ハンター"D"』

吸血鬼ハンターDシリーズの第1作目をベースとした作品。1985年エピック・ソニーより発売。同時に劇場公開もされている。アメリカではヒットした。当時26歳の小室哲哉が初めて映画音楽を担当した作品でもあり、エピック・ソニーよりサウンドトラックがリリースされ、主題歌をTM NETWORKが歌っている。

ストーリー

西暦12090年、舞台は辺境の町。一帯を支配する「貴族」リィ伯爵に血を吸われた少女ドリスは、吸血鬼ハンターの"D"を雇い入れた。ドリスを吸血鬼の一族へと迎え入れようとする伯爵、それに反発する彼の娘ラミーカ、強盗団の頭目であり不死を目論む麗銀星などの面々と、伯爵を狙う"D"との激闘が幕を開ける。

キャスト

スタッフ

映画

『バンパイアハンターD』

シリーズ第3作「D-妖殺行」を原作に製作。1999年末以降「Vampire Hunter D: Bloodlust」の題でアメリカにて先行公開され、日本では2001年4月に、音声は英語のまま日本語字幕をつけて公開された。DVDソフト化の際は、英語版の他に日本語吹き替え版も発売されている。

ストーリー

「貴族」マイエル=リンクが、都の名門エルバーン家の少女シャーロットを拉致した。だが、シャーロット救出を依頼されたのは、"D"だけではなかった。

"D"、「貴族」たちでさえ恐れる凄腕のハンター一味「マーカス兄妹」、マイエル=リンクと彼が雇った怪物の用心棒「バルバロイの民」が入り乱れての追跡行の行きつく先、最終決戦の場は、悪名高い女「貴族」カーミラの居城であった。

キャスト

それぞれ「役名 … 英語版キャスト/日本語版キャスト」の形で記載。

スタッフ

主題歌

ゲーム

  • 『VAMPIRE HUNTER D』

PlayStationPlayStation 2映画ベースのマルチエンディングストーリー。

キャスト

スタッフ

  • 原作:菊地秀行 (朝日ソノラマ刊)、劇場版アニメーション「VAMPIRE HUNTER D」
  • 劇場用アニメーション監督:川尻善昭
  • キャラクターデザイン:箕輪豊
  • 脚本:本田暁、永原めぐみ
  • 構成:富永和也、岩沢慶明
  • 音響プロデュース:寺澤和宏
  • 音響監督:佐藤敏夫
  • プログラム:山木光人、牛田喜巳、黒木正輝
  • プロダクションデザイン:増尾隆幸、野口浩司、尾崎省之
  • モーションエディット:久保英紀
  • サウンド:古川博、永井誠一郎、橋本彦士、多和田吏
  • ムービー・モーション監修:板野一郎 (スタジオD.A.S.T)
  • ムービー制作:ルーデンス、増尾隆幸、藤中修一、澤田元春、室隆之、大西宗
  • 録音スタジオ:オムニバス・ジャパン
  • 音響製作:T's MUSIC
  • 製作協力:マッドハウス、株式会社ドーモコーポレーション
  • プロデューサー:山本又一朗、岩沢慶明
  • 制作・企画:フィルムリンク・インターナショナル
  • 制作:ソニー・ミュージックエンタテインメントニッポン放送、サブウォーカーズ、ソフトキャピタル
  • 制作・開発:ビクターインタラクティブソフトウェア

オーディオドラマ

原作シリーズからオリジナルドラマを収録。ソノラマカセット文庫より発売されたカセットブックは絶版となったが、2005年7月19日にCD-BOXとして復刻された。

  • 吸血鬼ハンター 風立ちてD (1987年12月17)
  • 吸血鬼ハンター D-妖殺行 (1988年6月24日)
  • 吸血鬼ハンター D-北海魔行1 北の海へ (1990年3月30日)
  • 吸血鬼ハンター D-北海魔行2 やがて、夏 (1990年5月30日)
  • 吸血鬼ハンター D-北海魔行3 冬来たりなば (1990年6月30日)
  • オーディオドラマCD BOX 吸血鬼ハンターD オーディオドラマコレクション 朝日ソノラマ ISBN 4257037148

キャスト

  • D:塩沢兼人
  • 左手:永井一郎
吸血鬼ハンター 風立ちてD
吸血鬼ハンター D-妖殺行
吸血鬼ハンター D-北海魔行

スタッフ

  • 原作:菊地秀行
  • 脚本:渡辺麻実(吸血鬼ハンター 風立ちてD)、会川昇
  • 音楽:伊藤信雄

漫画

鷹木骰子の作画で漫画化されたものが発売されている。日本語版はメディアファクトリーから、英語版はテンプレート:仮リンクから発売。1巻は日本語版、英語版のほかドイツ、イタリア、フィンランド、スペイン、ハンガリー、リトアニアで同時発売された。

  1. バンパイアハンターD 2007年11月14日 ISBN 978-4840119702 (ISBNは日本語版。以下同)
  2. バンパイアハンターD 2 風立ちて“D” 2008年6月28日 ISBN 978-4840122405
  3. バンパイアハンターD 3 妖殺行 2009年5月26日 ISBN 978-4840125710
  4. バンパイアハンターD 4 死街譚 2009年11月21日 ISBN 978-4840129404
  5. バンパイアハンターD 5 夢なりし“D” 2010年12月22日 ISBN 978-4840137157
  6. バンパイアハンターD 6 聖魔遍歴 2012年1月23日 ISBN 978-4840140843
  7. バンパイアハンターD 7 北海魔行 上 2013年7月23日 ISBN 978-4840150798

関連書籍

  • 『吸血鬼ハンター"D"読本』:朝日ソノラマ編集部によるデータベース・考察など交えた読本。(2001年6月、朝日ソノラマ、ISBN 978-4-2570-3546-6)
    • 『吸血鬼ハンター"D"読本』新版:上記の新装版。(2008年1月、朝日新聞社出版局、ISBN 978-4-0221-3818-7)
  • 『かんおけ―吸血鬼ハンターD』:天野喜孝による挿絵イメージ画などの画集(大型本)。菊地秀行による外伝「イゾベルの肖像」も収録。(1997年11月、朝日ソノラマ、ISBN 978-4-2570-3500-8)
  • 『吸血鬼ハンター"D"―天野喜孝画集』:天野喜孝による挿絵イメージ画などの画集(ソフトカバー)。菊地秀行による外伝も収録。(2000年9月、朝日ソノラマ、ISBN 978-4-2570-3606-7)
  • 他に、CD-ROM画集、ポストカードブック等もある。

外部リンク

テンプレート:川尻善昭監督作品 テンプレート:Asbox