パルム・ドール
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パルム・ドール（テンプレート:Lang-fr-short）は、カンヌ国際映画祭（1946年 - ）における最高賞。
目次
変遷
1939年から1954年までは最高賞を「グランプリ」（Grand Prix du Festival International du Film）としていたが、1955年にトロフィーの形にちなんだ「パルム・ドール」（黄金のシュロ、デザインはジャン・コクトー）を正式名称とし、「グランプリ」とも呼ばれる形とした。
1965年に最高賞の正式名称を「グランプリ」に戻すが[1]、1975年に再度「パルム・ドール」とした[2]。
長らくカンヌにおいては「グランプリ」とは最高賞の正式名称もしくは別名であったが、1990年からは審査員特別賞（Grand Prix Spécial du Jury）に「グランプリ」の名が与えられることになった。こちらは最高賞ではないので注意が必要である。
受賞記録
パルムドールの最多受賞記録は現在2回であり、それを達成した監督は、
- アルフ・シェーベルイ （スウェーデン、1946年『もだえ』、1951年『令嬢ジュリー』）
- フランシス・フォード・コッポラ （アメリカ、1976年『カンバセーション…盗聴…』、1979年『地獄の黙示録』）
- 今村昌平 （日本、1983年『楢山節考』、1997年『うなぎ』）
- エミール・クストリッツァ （セルビア、1985年『パパは、出張中!』、1995年『アンダーグラウンド』）
- ビレ・アウグスト（デンマーク、1988年『ペレ』、1992年『愛の風景』）
- ダルデンヌ兄弟（ベルギー、1999年『ロゼッタ』、2005年『ある子供』）
- ミヒャエル・ハネケ（オーストリア、2009年『白いリボン』、2012年『愛、アムール』 ）
の7組である。
パルム・ドールを受賞した女性監督はジェーン・カンピオンのみであり、金熊賞、金獅子賞の4人に比べ少ない。
パルム・ドール受賞作は他の賞を受賞できないという決まりがある。そのため2013年には『アデル、ブルーは熱い色』での演技を表彰する目的で、監督アブデラティフ・ケシシュに加え、主演のアデル・エグザルホプロスとレア・セドゥにもパルム・ドールが贈られた。これは審査委員長スティーブン・スピルバーグの計らいによるものであり、史上初のことである。
1930年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1939年 | 大平原 Union Pacific |
セシル・B・デミル | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
1940年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1946年 | もだえ Iris och löjtnantshjärta |
アルフ・シェーベルイ | テンプレート:Flagicon スウェーデン |
| 失われた週末 The Lost Weekend |
ビリー・ワイルダー | テンプレート:USA1912 | |
| 地球は赤くなる De røde enge |
ボディル・イプセン ラウ・ラウリッツェン |
テンプレート:DEN | |
| 下層都市 Neecha Nagar(नीचा नगर) |
チェタン・アナンド | テンプレート:Flagicon インド | |
| 逢びき Brief Encounter |
デヴィッド・リーン | テンプレート:UK | |
| マリア・カンデラリア María Candelaria (Xochimilco) |
エミリオ・フェルナンデス | テンプレート:MEX1934 | |
| 偉大な転換 Великий перелом |
フリードリッヒ・エルムレル | テンプレート:Flagicon ソビエト連邦 | |
| 田園交響楽 La symphonie pastorale |
ジャン・ドラノワ | テンプレート:Flagicon フランス | |
| 最後のチャンス Die letzte Chance |
レオポルト・リントベルク | テンプレート:SUI | |
| 翼のない男たち Muzi bez krídel |
フランチシェク・チャープ | テンプレート:Flagicon チェコスロバキア | |
| 無防備都市 Roma, città aperta |
ロベルト・ロッセリーニ | テンプレート:Flagicon イタリア | |
| 1947年 | 受賞作なし | ||
| 1949年 | 第三の男 The Third Man |
キャロル・リード | テンプレート:UK |
- 註：1946～54年まではパルム・ドールではなくグランプリという名前だった。1948年には映画祭自体が開催されなかった。
1950年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1951年 | 令嬢ジュリー Fröken Julie |
アルフ・シェーベルイ | テンプレート:Flagicon スウェーデン |
| ミラノの奇蹟 Miracolo a Milano |
ヴィットリオ・デ・シーカ | テンプレート:Flagicon イタリア | |
| 1952年 | オーソン・ウェルズの オセロ The Tragedy of Othello: The Moor of Venice |
オーソン・ウェルズ | テンプレート:USA1912 他 |
| 2ペンスの希望 Due soldi di speranza |
レナート・カステラーニ | テンプレート:Flagicon イタリア | |
| 1953年 | 恐怖の報酬 Le Salaire de la peur |
アンリ＝ジョルジュ・クルーゾー | テンプレート:Flagicon フランス |
| 1954年 | 地獄門 | 衣笠貞之助 | テンプレート:Flagicon 日本 |
| 1955年 | マーティ Marty |
デルバート・マン | テンプレート:USA1912 |
| 1956年 | 沈黙の世界 Le Monde du silence |
ジャック＝イヴ・クストー ルイ・マル |
テンプレート:Flagicon フランステンプレート:Flagicon イタリア |
| 1957年 | 友情ある説得 Friendly Persuasion |
ウィリアム・ワイラー | テンプレート:USA1912 |
| 1958年 | 鶴は翔んでゆく Летят журавли |
ミハイル・カラトーゾフ | テンプレート:Flagicon ソビエト連邦 |
| 1959年 | 黒いオルフェ Orfeu Negro |
マルセル・カミュ | テンプレート:Flagicon フランステンプレート:Flagicon イタリアテンプレート:BRA1889 |
- 註：1946～54年まではパルム・ドールではなくグランプリという名前だった。1950年には映画祭自体が開催されなかった。
1960年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1960年 | 甘い生活 La dolce vita |
フェデリコ・フェリーニ | テンプレート:Flagicon イタリアテンプレート:Flagicon フランス |
| 1961年 | かくも長き不在 Une aussi longue absence |
アンリ・コルピ | テンプレート:Flagicon フランス |
| ビリディアナ Viridiana |
ルイス・ブニュエル | テンプレート:SPA | |
| 1962年 | サンタ・バルバラの誓い O Pagador de Promessas |
アンセルモ・デュアルテ | テンプレート:BRA1960 |
| 1963年 | 山猫 Il gattopardo |
ルキノ・ヴィスコンティ | テンプレート:Flagicon イタリア |
| 1964年 | シェルブールの雨傘 Les Parapluies de Cherbourg |
ジャック・ドゥミ | テンプレート:Flagicon フランス |
| 1965年 | ナック The Knack ...and How to Get It |
リチャード・レスター | テンプレート:UK |
| 1966年 | 男と女 Un homme et une femme |
クロード・ルルーシュ | テンプレート:Flagicon フランス |
| 蜜がいっぱい Signore e Signori |
ピエトロ・ジェルミ | テンプレート:Flagicon イタリアテンプレート:Flagicon フランス | |
| 1967年 | 欲望 BLOW-UP |
ミケランジェロ・アントニオーニ | テンプレート:UKテンプレート:Flagicon イタリア |
| 1968年 | 五月革命で中止 | ||
| 1969年 | If もしも.... If.... |
リンゼイ・アンダーソン | テンプレート:UK |
1970年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1970年 | M★A★S★H マッシュ M*A*S*H |
ロバート・アルトマン | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 1971年 | 恋 The Go-Between |
ジョゼフ・ロージー | テンプレート:UK |
| 1972年 | 労働者階級は天国に入る La classe operaia va in paradiso |
エリオ・ペトリ | テンプレート:Flagicon イタリア |
| 黒い砂漠 Il caso Mattei |
フランチェスコ・ロージ | テンプレート:Flagicon イタリア | |
| 1973年 | 雇い人 The Hireling |
アラン・ブリッジス | テンプレート:UK |
| スケアクロウ Scarecrow |
ジェリー・シャッツバーグ | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 | |
| 1974年 | カンバセーション…盗聴… The Conversation |
フランシス・フォード・コッポラ | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 1975年 | 小さな火の歴史 Chronique des annés de braise |
モハメッド・ラクダル＝ハミナ | テンプレート:ALG |
| 1976年 | タクシードライバー Taxi Driver |
マーティン・スコセッシ | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 1977年 | 父 パードレ・パドローネ Padre Padrone |
パオロ・タヴィアーニ ヴィットリオ・タヴィアーニ |
テンプレート:Flagicon イタリア |
| 1978年 | 木靴の樹 L'Albero degli zoccoli |
エルマンノ・オルミ | テンプレート:Flagicon イタリアテンプレート:Flagicon フランス |
| 1979年 | 地獄の黙示録 Apocalypse Now |
フランシス・フォード・コッポラ | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| ブリキの太鼓 Die Blechtrommel |
フォルカー・シュレンドルフ | テンプレート:Flagicon 西ドイツ |
1980年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1980年 | オール・ザット・ジャズ All That Jazz |
ボブ・フォッシー | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 影武者 | 黒澤明 | テンプレート:Flagicon 日本 | |
| 1981年 | 鉄の男 Czlowiek z zelaza |
アンジェイ・ワイダ | テンプレート:Flagicon ポーランド |
| 1982年 | ミッシング Missing |
コスタ・ガヴラス | テンプレート:Flagicon ギリシャテンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 路 Yol |
ユルマズ・ギュネイ | テンプレート:Flagicon トルコ | |
| 1983年 | 楢山節考 | 今村昌平 | テンプレート:Flagicon 日本 |
| 1984年 | パリ、テキサス Paris,Texas |
ヴィム・ヴェンダース | テンプレート:Flagicon 西ドイツ |
| 1985年 | パパは、出張中! Otac na sluzbenom putu |
エミール・クストリッツァ | テンプレート:YUG1945 |
| 1986年 | ミッション The Mission |
ローランド・ジョフィ | テンプレート:UK |
| 1987年 | 悪魔の陽の下に Sous le soleil de Satan |
モーリス・ピアラ | テンプレート:Flagicon フランス |
| 1988年 | ペレ Pelle Erobreren |
ビレ・アウグスト | テンプレート:DENテンプレート:Flagicon スウェーデン |
| 1989年 | セックスと嘘とビデオテープ Sex, Lies, and Videotape |
スティーブン・ソダーバーグ | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
1990年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1990年 | ワイルド・アット・ハート Wild at Heart |
デヴィッド・リンチ | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 1991年 | バートン・フィンク Barton Fink |
コーエン兄弟 | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 1992年 | 愛の風景 Den gode vilje |
ビレ・アウグスト | テンプレート:DENテンプレート:Flagicon スウェーデン 他 |
| 1993年 | さらば、わが愛/覇王別姫 霸王別姬 |
チェン・カイコー | テンプレート:Flagicon 中国テンプレート:HKG1959 |
| ピアノ・レッスン The Piano |
ジェーン・カンピオン | テンプレート:Flagicon ニュージーランド | |
| 1994年 | パルプ・フィクション Pulp Fiction |
クエンティン・タランティーノ | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 1995年 | アンダーグラウンド Underground |
エミール・クストリッツァ | テンプレート:Flagicon ユーゴスラビア 他 |
| 1996年 | 秘密と嘘 Secrets & Lies |
マイク・リー | テンプレート:UK |
| 1997年 | 桜桃の味 طعم گيلاس |
アッバス・キアロスタミ | テンプレート:Flagicon イラン |
| うなぎ | 今村昌平 | テンプレート:Flagicon 日本 | |
| 1998年 | 永遠と一日 Μιά αιωνιότητα και μιά μέρα |
テオ・アンゲロプロス | テンプレート:Flagicon ギリシャ 他 |
| 1999年 | ロゼッタ Rosetta |
ジャン＝ピエール&リュック・ダルデンヌ | テンプレート:Flagicon ベルギーテンプレート:Flagicon フランス |
2000年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 2000年 | ダンサー・イン・ザ・ダーク Dancer in the Dark |
ラース・フォン・トリアー | テンプレート:DEN 他 |
| 2001年 | 息子の部屋 La stanza del figlio |
ナンニ・モレッティ | テンプレート:Flagicon イタリア |
| 2002年 | 戦場のピアニスト The Pianist |
ロマン・ポランスキー | テンプレート:Flagicon ポーランド 他 |
| 2003年 | エレファント Elephant |
ガス・ヴァン・サント | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 2004年 | 華氏911 Fahrenheit 9/11 |
マイケル・ムーア | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 2005年 | ある子供 L'Enfant |
ジャン＝ピエール&リュック・ダルデンヌ | テンプレート:Flagicon ベルギーテンプレート:Flagicon フランス |
| 2006年 | 麦の穂をゆらす風 The Wind That Shakes the Barley |
ケン・ローチ | テンプレート:IRE 他 |
| 2007年 | 4ヶ月、3週と2日 4 luni, 3 saptamâni si 2 zile |
クリスチャン・ムンギウ | テンプレート:ROM |
| 2008年 | パリ20区、僕たちのクラス Entre Les Murs |
ローラン・カンテ | テンプレート:Flagicon フランス |
| 2009年 | 白いリボン Das weiße Band – Eine deutsche Kindergeschichte |
ミヒャエル・ハネケ | テンプレート:Flagicon オーストリア 他 |
2010年代
| 開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | ブンミおじさんの森 ลุงบุญมีระลึกชาติ |
アピチャッポン・ウィーラセタクン | テンプレート:Flagicon タイ |
| 2011年 | ツリー・オブ・ライフ The Tree of Life |
テレンス・マリック | テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 |
| 2012年 | 愛、アムール Amour |
ミヒャエル・ハネケ | テンプレート:Flagicon オーストリアテンプレート:Flagicon フランステンプレート:Flagicon ドイツ |
| 2013年 | アデル、ブルーは熱い色 La VIe d'Adèle |
アブデラティフ・ケシシュ | テンプレート:Flagicon フランス |
| 2014年 | Kış Uykusu | ヌリ・ビルゲ・ジェイラン | テンプレート:Flagicon トルコテンプレート:GERテンプレート:Flagicon フランス |
関連項目
脚注
外部リンク
- Palme d'Or Winners, 1976 to present, by gross box-office.
- Festival-cannes.com.
- Cannes Film Festival. IMDB.
