よつばと!
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『よつばと!』は、あずまきよひこによる日本の漫画作品。『月刊コミック電撃大王』(アスキー・メディアワークス(旧メディアワークス))において2003年3月から連載されている。ちょっと変わった5歳の女の子「よつば」が、日常の中で体験する様々な「初めて」や「感動」を描く。
単行本は2013年3月まで、12巻が刊行されており、累計1000万部を突破している。2006年、第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。現在13か国語に翻訳されており、国外23カ国で100万部を突破。英語表記は『YOTSUBA&!』。
作品全体のキャッチコピーは、「いつでも今日が、いちばん楽しい日。」(単行本第1巻のキャッチコピー)。
目次
作品解説
短編「Try! Try! Try!」(後述)を前身とし連載化されている。作者の前作『あずまんが大王』の4コマ漫画の形式とは異なり、ストーリー漫画の形式を採っている(ただし第4巻で1話だけ4コマ形式の回がある)。『あずまんが大王』に登場した「ちよ父」「ねここねこ」「マジカルランド」が本作でも登場している。小岩井乳業や森永製菓など、実在の商品名やパッケージが数々出てくるのも特徴。
作者によると、「紫陽花市という人口20〜30万人くらいの架空の町」を舞台として想定しており、特定の実在する市町村を意図しての舞台設定はせず、描写の参考にしているだけであるという[1]。
本作品はアニメ化されていない。アニメ化に関して「原作者があずまんが大王のスタッフともめ、それ以降の漫画はアニメにしないと言った」という噂が流れたが、作者本人が明確にその噂を否定している。その際、「よつばならではのしぐさをカットせずにアニメにすることは難しいから」とも述べている[2]。よつばスタジオ代表の里見英樹も「企画レベルの話は来るが全部断っている」と述べている[3]。
評価
漫画評論家の紙屋高雪はよつばと!の作品世界を「ヲタクの欲望を理想化した世界、ヲタクがずっとここに住みたいと願う世界」と指摘している[4]。しかし、自身が子を持つ親となった2009年に「子どもがもっている世界解釈のストレートさ、ひねくれぶり、逆転を実にうまく抽出して作品にしあげているんですよ。だから子育て層がもっと読んでもいいと思うんですけどね。」「この漫画の味わい深さかもしれませんが、同時に読み手の成長によって大きな変化をこうむる、一つの典型的なケースだということができるかもしれません。」と再評価をしている[5]。作家の森見登美彦はブログにて「この傑作への無言の賛辞を電子的空白にこめて弾丸となす」[6]と評価し、タレントの雛形あきこは「こんな大人達が子供のまわりにいてほしいと思ってしまう」[7]、漫画家の秋本治は「仕事で疲れた時に読んで癒されている」[8]と述べている。
受賞・選出
- 2006年、文化庁日本のメディア芸術100選(『あずまんが大王』と共に選出)[9]。
- 2006年、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞[10]。
- 2007年、とらのあなコミック大賞2007総合第1位。
- 2008年、第1回マンガ大賞2008第2位。
- 2008年、宝島社「このマンガがすごい!2008」オトコ編第3位。
- 2008年、とらのあなコミック大賞2008総合第2位。2008年、第12回「手塚治虫文化賞」ノミネート。
- 2008年、アイズナー賞(ベスト・パブリケーション・フォー・キッズ部門)ノミネート。
- 2011年、イギリスのアニメ・マンガサイトUK Anime Networkにて数少ない10/10の満点を記録[11]。
ストーリー
夏休みの前日、とある町に強烈に元気な女の子「よつば」と、「とーちゃん」の親子が引っ越してきた。遠い海の向こうの島から来たらしい不思議な女の子を、はじめて体験する出来事が毎日たくさん待っている。その日から始まる、よつばに振り回される周りの人達の日常を描いたハートフル?コメディ。
登場キャラクター
小岩井家
- 小岩井 よつば(こいわい よつば)
- この作品の主人公。いつも元気で自由奔放な女の子。どんなことにでも全力で接し、大人が気付かないような小さな出来事にも面白さや感動を見出す。年齢は5歳だが、本人は6歳だと勘違いしていた。幼稚園や保育園には通っていない。身長107cm。
- 外国でとーちゃんに拾われたとのこと。人種や国籍は不明だが、初対面の人がよつばを日本人ではないと認識する描写が複数ある。綾瀬家が暮らす町に引っ越す前は本人の言葉によれば「ひだり、ずーっとひだり、最後ちょっとみぎ」にある「ばーちゃんとじーちゃんの家」で暮らし、その前は「飛行機で行く、遠い島」に住んでいたらしい。
- その他の登場人物が総じて現実的な風貌に描かれる中で異彩を放つ緑色の髪をしており、髪型が四葉のクローバーの様に4方向に飛び出ている。飛び出た部分は寝る時もそのままで、水泳や入浴などで濡れた際にも崩れない。しかし、癒されたり怒られたり泣いたり病気になったりすると垂れ下がってしまう。普段の服装は、ほぼラグラン袖のTシャツに半ズボンである。
- 一人称は「よつば」。台詞に漢字が使われず、外来語や熟語の発音を誤ることがあるのも特徴。しかし、意外とボキャブラリーは豊富で、時折やけに大人びた事を言うことがある。敬語はあまり使わない。運動神経がよく、水泳が非常に得意。
- 世間の常識にやや疎く、とーちゃんにも「変な奴」と思われている。幼児らしく素直で信じ込みやすい性格で、周囲の大人による冗談や躾のための嘘を信じて疑わない。とーちゃんが目を離すとすぐにどこかに行ってしまう。叱られたとしても反省することは少ない。
- お菓子や肉に執着心があり、特にタン塩・ケーキ・アイスクリームが大好物である。赤や黄などの明るい色を好む。
- カラス除けやふくろうなど、大きな目玉やそれを模したものをかなり苦手としている。寝相が極めて悪く、無理やり起こされるのは苦手である。しかし、自分で起きる時は異様に寝覚めが良い。
- よつばのショルダーバッグの中には非常用に10円が入っていることがある。
- トイデジカメ(ビスタクエスト・VQ1015 R2)を持ち歩いている[12]。
- とーちゃん / 小岩井(こいわい)
- よつばの父。独身、結婚歴は不明。身長175cm。下の名前・年齢は不明。カナヅチ。
- よつばについては「南の島で拾った」と言っている。もっとも、どのようないきさつで出会ったかは語っておらず、血縁関係も不明である。職業は翻訳家。何語を翻訳しているかは不明だが、作者曰く、マイナーな言語らしい[13]。昔は世界各地を旅していたようである。
- 仕事柄いつも家におり、仕事が終わるとパンツマンというキャラクターに扮すしたりしてよつばと遊んであげている。ジャンボとは親友。夏の暑い間は、家ではいつも本人曰く「クールビズ」のランニングシャツにトランクス一丁、外出時はもっぱら無地のTシャツにジーンズ姿でいるなどだらしない面や、稚気に溢れすぎている振る舞いが目立つ。しかし、よつばへの躾はきちんと行い、時には愛を持って拳を振るうこともある。
- マイカーは持っていないが運転免許は所持しており、ジャンボや綾瀬家の車を借りて作中で運転したこともある。
- 料理はするがあまり得意ではない。ネット通販で買った高級な牛乳を気に入っている。
- カメラはキヤノン・PowerShot S95を所有している。
- 小岩井 ジュラルミン(こいわい じゅらるみん)
- テディベア。恵那のぬいぐるみジュリエッタをよつばが間違えてジュラルミンと覚えたのが名前の由来。57話「よつばとジュラルミン」においてとーちゃんとコーヒーミル(カリタ・ナイスカットミル)を買いに行った時、立ち寄ったぬいぐるみ屋で出会い、晴れて「ほんもののジュラルミン」として小岩井家に迎えられた。それまでは恵那に否定されながらもジュリエッタをジュラルミンと呼んで遊んでいた。
- グロウラーが入っており、「めえぇぇぇ」と鳴く。犬にかまれて犬のにおいがつき洗ったところ、鳴かなくなるというエピソードがあるが、これは作者がグロウラー入りのテディベアで実際に試して内部に水が入ることによってグロウラーを壊し音が鳴らなくなったという体験をもとに作られている[14]。
綾瀬家
小岩井家の隣に住んでいる家族で、小岩井家が引っ越してきた日から両家は家族ぐるみの付き合いをしている。よつばは、ほぼ毎日の様に綾瀬家に遊びに行っている。
- 綾瀬 あさぎ(あやせ あさぎ)
- 綾瀬三姉妹の長女。大学生。身長165cm。髪は亜麻色のストレートで腰まで届くロングヘア。
- 長身・小顔・痩せ型とモデル並のスタイルの持ち主でジャンボ曰く「すげえ美女」。やんだが初めて会った際にもモデルかと勘違いしたほどである。男性にモテるらしく、今のところ相手からフラれたことがないらしい。風香によれば彼氏がいたらしいが、現在は不明。容姿・性格は父親いわく昔の母親似らしい。
- 時折意地悪な冗談をいうなど、良くいえば小悪魔・お調子者といった性格である。だが、よつばに対しては「可愛い」「面白い」という感情が強いせいか、面倒見のいい一面を見せる。よつばを上手くまるめこんで納得させる名人。テディベアを自作した経験を生かし、壊れたジュラルミンを直したこともある。
- 自転車はルイガノ・LGS-MV1を所有している。
- 綾瀬 風香(あやせ ふうか)
- 綾瀬三姉妹の次女。16歳。身長158cm。紫陽花西高校2年2組。学校内では生徒会の副会長を務めている。髪型は栗色のショートカットで耳を出している。体型は年齢に応じた中肉中背で、良く言えばグラマーで虎子曰く「ちょっと脚が太い」が本人は少々気にしている。高校生らしい元気娘であり歳の割には非常にしっかりしているが、天然ボケな面もあり周囲と少しずれた行動や発言で周りが呆れてしまうことが多い。よつばにとっては、面倒見のいいお姉さんという存在である。町内会でも子供にとても懐かれており、評判がいい。
- いつも妙なプリントのTシャツを好んで着ていたり、鞄に変なキーホルダーを付けていたり、ウクレレを弾いては家族から野次を飛ばされたり、よつばが内容を理解できないほど絵が下手だったりと、芸術的な感覚は乏しい様子。“ちよ父”がお気に入りのキャラクターであり、Tシャツやぬいぐるみ、キーホルダーといった様々なグッズを保有している。
- 片想いの相手がいたが、告白する前にあえなく失恋した。しかし、結構モテるらしくラブレターを貰ったり(本人談)海でナンパされたりすることもある。ただし本人は泳げない。
- よつばに次いで本作品を代表するキャラとなっており、表紙を飾ることや彼女に関係したグッズが発売されることも多い。
- イメージの元になったのはグラビアアイドルの平田裕香とされる[15]。
- 綾瀬 恵那(あやせ えな)
- 綾瀬三姉妹の三女。小学4年生。身長130cm。セミロングのやや茶がかった黒髪で普段は下ろしているが、運動時や和装など状況によっては二つ結びで登場する。
- よつばと比較的年齢が近いためか、一緒に遊んだりレジャーに連れて行ってもらうことが多い。おしとやかそうな外見とは裏腹に度胸が座っており、物怖じしない性格である。動物好きで、虫やカエルなどの両生類も平気。チャレンジ精神も旺盛で、作中ではジャンボから魚の捌き方を教わり自ら捌いていた。勝負事は本気で頑張るタイプ。
- よつばの夢を壊さない事が大事らしく、みうらが「ダンボー」の正体を明かそうとすると、普段の行動からは想像出来ない止め方をしたりすることもある。
- よつばに対しては保護者としての責任感が強いようである。
- 絵がとてもうまかったり、ぬいぐるみを自分で修繕する、非常に凝ったデザインの肩たたき券を作るなど、姉の風香とは違い芸術的センスに恵まれている。
- 熊のぬいぐるみに、それぞれ「アン」「ジュリエッタ」「ゼペット」という名前を付けて大事にしており、部屋に一人でいるときは話しかけるなど少女らしい一面も見られる。よつばより年上であるが、よつばには「子供」と認識されている。
- 綾瀬家の母
- 三姉妹の母親。身長160cm。本名は不明。昼間は家にいたり、テニスに出かけたりといった光景が見られる。
- よつばを実の娘のように可愛がっており、互いに実の親子の如く接している。よつばは自身に母親がいないことも相まって、彼女の事を「かーちゃん」と呼んでいる。滅多なことでは怒らず、よつばが布団に包まって階段を転げ落ちるなど、本当に危ないことをしたときのみ叱る。
- 三姉妹の父である夫の評によると、若い頃はあさぎと似て少しドライな性格だったようである。
- 本人は「産んで失敗だった」「子供のころはあんなに可愛かったのに、こんなにやさぐれて…」などと、折に触れてあさぎを悪評するが、夫や虎子からはあさぎが現在のような性格になったのは彼女のせいではないかと思われている。
- 日産・マーチ(K12型)を所有しており、とーちゃんが運転したことがある[16]。
- 綾瀬家の父
- 三姉妹の父親。本名は不明。
- いつも笑顔を絶やさず、大抵のことには動じない性格で、よつばの意味不明な言動にも笑って返す大らかな人物である。もっとも、風香の失恋を知った時に「失恋なんか許さないぞ」と取り乱したり、また風香のちょっとずれたギャグに反応を示すなど、娘に関わる出来事には大きなリアクションを見せることがある。また、恵那にもらった肩たたき券の最後の一枚は彼女が結婚して家を出て行く時に使うといって大事に持つロマンチストな面があり、この性格は風香に受け継がれている。
- あさぎから知らない人や故人扱いされるほど存在感が薄い。
- よつばには「おっちゃん」と呼ばれている。
小岩井家と関係の深い人物
- ジャンボ / 竹田 隆(たけだ たかし)
- とーちゃんの親友で、身長2m10cmの巨漢。パイナップルのような顔立ちに眼鏡をかけている。とーちゃんとは幼馴染で、現在も交流が深い。よつばの事は物語開始以前から知っている。
- 家業である花屋の定休日である木曜日、または定休日前日の閉店後の水曜日の夜を中心に小岩井家に度々訪れる上がりこんではとーちゃんやよつばと遊んでおり、それが物語の発端となることがある。
- ざっくばらんで面倒見がよく、その上涙もろい人情家である。早合点することが多い。
- あさぎに惚れているが、恥ずかしがりのため一向に進展せず、あさぎとは単行本12巻末の時点で3回しか会っていない。虎子とは面識はないが、よつばの中途半端な説明を誤解し、あさぎの彼氏だと勘違いしている。
- 釣りや星座などに詳しいことからアウトドア系の趣味の持ち主と思われるが、泳げない。
- 配達やプライベートの車には左ハンドルのルノー・カングーを使用している。右ハンドルを購入しなかった理由として「これが出た時は左ハンドルしかなかった」と本人が言っている[17]。それ以前にはスクラムトラックを使用しており、これは物語冒頭で小岩井家の引っ越しにも使用されていた。
- 実家は父親が経営する花屋「フラワージャンボ」で、本人も従業員として働いている。父親とは容姿・性格が似ているが、父親の体格は一般的なものだが性格は息子以上に豪放磊落。
- やんだ / 安田(やすだ)
- とーちゃんとジャンボの後輩(何の後輩かは不明)にあたる青年。下の名前は不明。金髪。
- 普通の会社員らしい。外回りの営業職らしく、昼間でも小岩井家に車でふらりとやってきて、昼食に持参したカップラーメンやおにぎりを食べていく。
- 1話目からその存在は確認できたものの、とーちゃんとジャンボの会話の中で名前と彼等の友人らしいということ以外は何も分からない謎の登場人物であったが、30話目にしてようやく登場した。初対面で早くもよつばに敵対心を抱かれ、本気で幼稚きわまりない喧嘩を繰り広げて以来、顔を見るたびに「かえれ」「へんなやつがきた!」などと暴言を吐かれるほどに嫌われただけでなく、一段劣った存在ともみなされてしまっている。よつばに会う以前から彼女のことを少し知っていたと思われる描写が存在する。
- 暑いからと小岩井家の引越し作業の手伝いを拒否する一方で、わざわざ有休をとってまでよつば達のレジャーに参加する図々しい性格。よつばをからかう一方で、幼稚な言動が目立つためかとーちゃんやジャンボとの関係ではいじられ役にまわる場合が常である。
- 綾瀬家の中ではあさぎ・恵那と、その他ではみうらと面識がある(81話時点)。あさぎをモデルだと勘違いし、「よつばの兄みたいなもの」と自己紹介して好青年を演じようとしたがジャンボから飛び膝蹴りをもらった。
- 車はスズキ・アルトラパン SS、オートバイはホンダ・カブを所有している。
- いわゆる下戸で酒は飲めないためか外食をする際に運転手をやらされる。
- ミキちゃんという彼女がいるものの、作中で言及があった時点でひと月以上連絡が取れていない。彼女のことをとーちゃん・ジャンボも知っているようだが、詳細は不明である。
- ばーちゃんとじーちゃん
- 血縁関係は明かされていないが、小岩井家に送られてきたブドウを綾瀬家におすそ分けする際、とーちゃんが「うちの田舎」と発言していることからとーちゃんの両親と推測される。よつばは現在の町に引越してくるまで、「ばーちゃんとじーちゃんの家」に住んでいた。
綾瀬家と関係の深い人物
- 早坂 みうら(はやさか みうら)
- 恵那の友達で、ボーイッシュな女の子。身長121cm。話し方も男の子のようだが、一人称は「私」である。
- 男呼ばわりされることを嫌っており、ジャンボに男の子かと言われた際にも露骨に不快感を示した。その名前にちなんで「ランボルギーニみうら」と呼ばれたこともある。恵那の所へよく遊びに行き、そのついでによつばとも遊んでいる。
- 常にズボンを履いており、本編中でスカートを履いた描写があるのは一度だけである。見た目に反して虫や両生類などは大の苦手で、カエルなどが近寄るだけでいつもの冷静な仮面が剥がれる。
- 頭の回転が速く状況の飲み込みの速さは大人顔負けで、ジャンボがあさぎに惚れていることを小岩井家・綾瀬家の人以外では最初に見抜いた。あさぎに悪い噂を吹き込むとジャンボを脅しては自分達に便宜を図らせようとするなど抜け目の無い一面もある。人をからかったり、ちょっぴりいじめたりと悪気の無いイタズラをする。しかし、これが原因でよつばを泣かせてしまったことがあり、現時点では、とーちゃんを除けば作中でよつばを完全に泣かせた唯一の人物となっている。
- 虎子(とらこ)
- 黒髪のショートカットで長身の、マニッシュな女性。姓は不明。十分スリムな体格のあさぎに「細すぎ」と言わしめるほど痩身で、スキニージーンズを好んで着用している。
- あさぎに課題と思しきプリントを渡しているところから、同じ大学の学生であると思われる。あさぎと2人で沖縄に旅行したり、遊びに行く計画を立てたりと、あさぎとは仲が良い。そのほかの交友関係は不明。
- よつばからは「とら」と呼ばれており「かっこいい」という印象を持たれている。「とら」という呼び名に関して、とーちゃんには「なんかタイガーって感じ」だから呼ばれているものと勘違いされた。また、よつばの「とら」という呼び名、「かっこいい」「あさぎとおでかけ」などの曖昧な説明からジャンボにはあさぎの彼氏だと思われている。
- 性格はかなりクールでニヒル。常に眠たげな眼をしており、大抵の場合、周囲のごたごたには無関心である。しかし、よつばの仕業で自身が予想外の事態に巻き込まれると、普段の無口な様子から一変パニックになった。子供は苦手と公言するものの、よつばに対しては「面白い」という好感情を持っており、面倒見も良い。
- いつも「カッコつけてんの」という理由でタバコを吸っており、煙で器用に「輪っか」を作れる。
- 親のお古の車(フィアット・パンダ)を所有している。トランクにはよつばを驚かせた折り畳み自転車(ダホン・ボードウォーク)を乗せているほか、ダッシュボード上にはよつばにもらった「おみやげ」を置いている。
- 写真を勉強しているらしく、中古のフィルム一眼レフカメラのニコン・F100を持ち歩いている。
- しまうー / 日渡(ひわたり)
- 風香の同級生で女友達。下の名前は不明。髪型は黒のショートカット。学校の自己紹介のときにかんで「よろしくお願いしまう」と言ってしまったことから「しまうー」と言うあだ名になった。
- 大人しそうな外見の人物だが、シュールな創作ダンスを踊ったりと、独特な感性の持ち主である。
- 紫陽花西高校の文化祭の紫陽祭で出すケーキ作り練習の際、わざわざプロが使用するコック帽を購入し持参したり、栗拾いの際、イガ対策のため井関農機の帽子、ジャージに長靴の身形をしたりと、格好を大事にする人である。
- 彼女のあだ名は日本語の発音をネタにしたものであるため、一部の海外版では名前自体が変更されている。
- ダンボー
- 恵那とみうらが夏休みの自由研究で作った、ダンボール製ロボット型スーツ。実際には中に人が入って動かすものである。
- 目の部分に電球が仕掛けられており、頭の横についているスイッチをONにすることで光るが自力ではスイッチを操作できない。頭部として使っている箱に全ての部品が収まるので解体して持ち運ぶことができる。
- 最終的な調整をしていたところをよつばに見つかり、そのとき中に入っていたみうらが即興で「ノーベル賞を獲った博士に作られた、エコロジーなロボット。遊園地にある機械と同じ原理を用いてお金で稼働する。綾瀬家から遠いところに自宅があり、ジャンボジェットより速く飛べる」という設定を作り上げた。
- 原作にはわずかしか登場していないが、作品の派生グッズとしてフィギュアやスマートフォン向けモバイルバッテリーが販売された。
その他の登場人物
- ひげもじゃ
- 坂田自転車店の店員。初登場以来よつばにひげもじゃと呼ばれるが、本名は明らかではない。
- 早坂家の母
- みうらの母親。本名は不明。顔がみうらに似ており、よつばからは「大きいみうら」と言われた。
- うどん屋のおじさんとおばさん
- よつばの家の近くのうどん屋に居るおじさんとおばさん。本名は不明。
他言語版
テンプレート:節スタブ 2013年現在、以下の13ヶ国語で刊行されている。
- 英語
- タイトル表記については、「Yotsubato!」ではなく「Yotsuba&!」となっている。
- 2005年から2007年にかけてADVから第5巻まで刊行されたのち、2009年よりYen Pressから第5巻までの新訳と第6巻以降が刊行されている。
- 全年齢対象であることから、語彙・文法は全体的に極めて平易なものが用いられている。
- 設定の大きな改変は無いが、一部のよつばのセリフはglobal→glowball/glowbullなどスペルや複数形にも関わらずthere isと言うなど文法がわざと誤った状態で表記されている他、largeとbigの区別ができていない等英語ネイティブスピーカーの幼児が実際やりがちな単語の誤用も見られ、ときおり熟語などの言い間違いをすることがあるという原作の設定を表現している。
- しまうーの名前はmistakeとの洒落による"Miss.Stake"に変えられている。ジュラルミンは本来duralminと綴るが、もともとは女性の人名であるジュリエッタをよつばが聞き違えたことで産み出された名前であるため、作中では最初のスペルがJである。
- 中国語
- 『四葉妹妹! 』(スーイエメイメイ、『よつばちゃん! 』)として2004年より台湾角川書店が刊行している。
- ひらがなのみの名前は漢字に変更(よつば→四葉、あさぎ→朝儀、みうら→美麗)。しまうーの名前は、「請多多指教。」(よろしくしまう)に音が似ている「請多多助教。」をもじって、「助教」に変更されている。ダンボーはダンボールを意味する中国語(瓦楞紙箱)にちなんで「阿楞」と呼ぶ。
- 韓国語
- 『요츠바랑! 』(ヨチュバラン、『よつばと! 』)として2004年から韓国ソウル市の大元 C.I. が刊行している。
- スペイン語
- 『¡Yotsuba! 』として2005年からバルセロナのNorma Editorial が刊行している。
- インドネシア語
- 『Yotsuba&! 』として2006年からジャカルタのElex Media Komputindo が刊行している。
- フランス語
- 『Yotsuba&! 』として2006年からパリのKurokawa が刊行している。
- ドイツ語
- 『Yotsuba&! 』として2007年からハンブルクのTokyopop GmbH が刊行している。
- イタリア語
- 『Yotsuba&! 』として2007年からグラナローロ・デッレミーリアのDynit が刊行している。
- ベトナム語
- 『Yotsuba&! 』として2008年からホーチミンのTVM Comics が刊行している。
- スウェーデン語
- 『Yotsuba&! 』として2008年からストックホルムのB. Wahlström が刊行している。
- ロシア語
- 『Ёцуба! 』(『よつば! 』)として2010年からモスクワのPalma Press が刊行している。
- フィンランド語
- 『Yotsuba&! 』として2010年からヘルシンキのPunainen jättiläinen が刊行している。
- タイ語
- 『โยทสึบะ หนูเด๋อจอมป่วน! 』としてバンコクのNED Comics が刊行している。
作品リスト
“ ”内は各単行本のキャッチコピー[18]、日付は各話の物語中の設定日付[19]。サブタイトルは基本的に全て「よつばと○○」という表記で統一[20]されている。
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単行本が発売されると約1か月の間、よつばスタジオWebサイト内に「よつばとおえかき」と題したお絵かき掲示板が設置されるのが恒例となっている。
単行本化する際の加筆修正量は非常に多く、雑誌掲載時に省略されていた描写の追加はもちろん、コマやページを丸々描き直すケースも珍しくない。そのため単行本発売の1、2か月前になると、単行本化作業に専念するため慣例的に休載している。
関連作品
CD
アニメ化を前提としたイメージアルバムやドラマCDではなく、『よつばと!』の世界観に合わせた、よつばの生活風景を音楽で表現したものである[23]。いずれもジェネオンエンタテインメントよりリリース。
- 『よつばと♪』2005年4月2日発売。作曲:栗原正己、演奏:栗コーダーポップスオーケストラ。
- よつばの一日をテーマとし、起床から就寝までを描いている。
- 『よつばと♪ 組曲 冬将軍』2006年11月22日発売。作曲:栗原正己、演奏:栗コーダーポップスオーケストラ。
- 発売時点ではまだ描かれていないよつばの冬をテーマとした交響曲で、冬の始まりから春の到来まで描いている。
よつばとえほんシリーズ
絵と文は作者のあずまきよひこによる。
- 『よつばとしろとくろのどうぶつ』2006年12月16日発売。ISBN 4-8402-3714-X
フィギュア
- よつばのアクションフィギュア (『電撃大王』2004年6月号・創刊10周年記念付録。原型の製作者は浅井真紀[24])
- よつば立体化作戦シリーズ(全て海洋堂より)
- 『よつばと リボルテック』 - 2007年9月27日発売。よつばをモデルにした可動式フィギュア。2008年8月1日には虫取り網、虫かご、セミなどが付属した『DX 夏休みセット』が発売された。
- 『綾瀬風香 制服Ver.』 - 2007年11月1日発売。可動はしないが、上記よつばとリボルテックと同スケールとなっている。
- 『リボルテック ダンボー』 - 2007年12月1日発売。差し替え用パーツとして「中の人」であるみうらの頭部が付属する。Amazon.co.jpで通販に使われるダンボールのロゴが入った『アマゾンボックスバージョン』も同時に発売された。
- 『綾瀬風香Tシャツ版/AMWロゴ編』電撃大王2008年8月号の誌上通販で発売。
- 『綾瀬風香 水着Ver.』 - 2008年9月1日発売。
- 『綾瀬恵那』 - 2008年9月1日発売。
- 『綾瀬風香 Tシャツ版 セブン-イレブンネット編』 - 2008年11月27日発売。
- 『リボルテック ダンボー セブン-イレブンネットBOX版』 - 2008年11月27日発売。
電化製品
- cheero Power Plus 10400mAh DANBOARD version(CHE-046)- ダンボーの顔部分を模した携帯型充電式バッテリー。
- cheero Power Plus DANBOARD version -mini-(CHE-047) - 同上。こちらはコンパクト化され容量も6000mAhに減らされているが、ダンボーの目の部分がバッテリーインジケーターに改良されている。
その他
Try! Try! Try!
『よつばと!』の前身である漫画。里見英樹が設立したデザイン会社「トライアスロン」のウェブサイト(閉鎖)上で1998年に掲載され、2001年に描き下ろしを追加して『あずまんが2 あずまきよひこ作品集』に収録された。同書の目玉として企画されたが筆が進まず、ペット編、壁に落書き編、遮断機にぶら下がり編の短編3本に留まっている。略称は「ととと」。
主な登場人物
- よつば
- とーちゃん
- 綾瀬あさぎ
- 綾瀬恵那
- 綾瀬風夏(あやせふうか)
「Try! Try! Try!」と『よつばと!』の相違
- よつばととーちゃんの姓は「Try! Try! Try!」では不明。
- 涙をこらえるなど、よつばが『よつばと!』ほど幼くない。壁に落書き編では体格が恵那とそれほど差がなく、10歳前後に設定されていたようで、設定が一貫していない。
- 『よつばと!』では、よつばの4つの束ねた後ろ髪は短く同じ長さであるが、「Try! Try! Try!」では上の二房が長く、少したれている。
- よつばは、『よつばと!』ではもっぱらひらがなで書かれるが、「Try! Try! Try!」では漢字が主。
- あさぎは、「Try! Try! Try!」では大学2年。『よつばと!』では年齢不詳。大学生ではあるらしい。
- 風夏(『よつばと!』では風香が彼女の位置に当たる)は、名前の漢字が異なる(発音は同じ)他、外見・性格共に全く面影を残していない。『よつばと!』の風香と異なり子供視点に立つことは無く、よつばのやんちゃをきつく叱る。とーちゃんに片思いしているようだが、作品内に2人が出くわす場面は一切無く、01年に追加された短編に、素直でない彼女の描写が僅かにあるのみである。外見は『あずまんが大王』の神楽に似ている。
- 恵那は、「Try! Try! Try!」では『よつばと!』と同じ小学4年生(※ 2003年8月の作者による設定内に「小学4年生」と明記されている)。しかし「Try! Try! Try!」の方が幼く表現されている。
脚注
外部リンク
- よつばと! | 月刊コミック電撃大王公式サイト
- よつばスタジオ - コミックス第9話と第28話の試し読みが可能
- あずまきよひこ.com
- 小岩井商会 - よつばと!グッズの制作・販売
- テンプレート:Twitter
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- ほぼ日刊イトイ新聞 ようこそほぼ日手帳CLUB - コミックス第63話の試し読みが可能
テンプレート:月刊コミック電撃大王連載中 テンプレート:オリコン週間コミックチャート第1位 2008年
テンプレート:オリコン週間コミックチャート第1位 2011年テンプレート:Link GA- ↑ テンプレート:Citeweb
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 『ユリイカ』2006年1月号「キャラクターがそこにいるというマンガを」より。
- ↑ あずまきよひこ『よつばと!』(紙屋研究所)
- ↑ テンプレート:Cite web
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- ↑ こちら葛飾区亀有公園前派出所 第176巻より
- ↑ 文化庁メディア芸術祭10周年企画アンケート日本のメディア芸術100選 結果発表(文化庁メディア芸術プラザ)
- ↑ 2006年 文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 優秀賞 よつばと! (文化庁メディア芸術プラザ)
- ↑ 人気マンガ「よつばと!」がイギリスのレビューサイトで満点を獲得!
- ↑ よつばがとーちゃんからプレゼントされたトイデジカメはVISTAQUEST社のVQ1015 R2であるが色は明らかにされていない。通常VISTAQUEST VQ1015 R2には金属のキーホルダーが付いているが、作中ではこれを取り外しネックストラップを付けている。
- ↑ 『ユリイカ』2006年1月号「キャラクターがそこにいるというマンガを」より。
- ↑ テンプレート:Cite webテンプレート:リンク切れ
- ↑ 『ゲッサン』2010年2月号の横山裕二「仕事場見たいし!」より。
- ↑ 第61話『よつばとききゅう』より。
- ↑ 実車の導入時、実際は逆であり、左ハンドルが導入されずに右ハンドルが導入された。
- ↑ 各単行本の帯に書かれている。キャッチコピーの考案も含む帯の意匠は作者ではなく、出版デザイナーの里見英樹による。
- ↑ 第2巻の発売と同時に、公式の日付設定が書かれた冊子が店頭で配られていた。また単行本第6巻、CD『組曲冬将軍』、絵本『よつばとしろとくろのどうぶつ』の3つの購入者特典であるミニ画集にも8月末までの設定が掲載されている。リスト中の設定日付はそれを元にしている。9月以降の公式の日付設定はまだ明らかになっていないが、作中で日付・曜日等が明示されている場合にはそれを元に記述している。なお第56話の日付については、作者ブログに記載がある。
- ↑ ただし、第14話のみ「あさぎのおみやげ」である。内容も、沖縄旅行に行っていたあさぎのお土産を巡る綾瀬家の風景であり、よつばは最終ページの一こましか登場していない。
- ↑ あずまきよひこ氏によるTwitterでのツイートより
- ↑ 月刊コミック電撃大王2012年6月号掲載時は「第79話 よつばとへ」(話数重複)
- ↑ テンプレート:Cite web
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