いっこく堂
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テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:ActorActress いっこく堂(いっこくどう)は、腹話術師である「いっこく」と腹話術人形によるチーム名をさす名称である。
目次
メンバー
いっこく
本名、玉城一石(たまきいっこく)。神奈川県高座郡寒川町にて誕生。沖縄県沖縄市で育つ。沖縄県立北谷高等学校卒業。血液型はA型。妻と高校生の娘が1人いる。
人形
使用する人形の種類は様々で、人形によって声を変えている。下記の他に、いっこく自らを人形にしたものもある。
- ジョージ(
吉助氏 ) - 中年男性を模した人形。吉祥寺出身の恥ずかしがり屋という設定。
- サトル(サトル・シアトル・トンデール)
- 鳥の人形。二種類の顔がある。
- スカーレット
- ダン(ダン・ヤマト)
- 欧米人風の顔をした人形。人形の中ではもっとも実際の人間に近い顔であるが登場回数は多くない。
- オペーラ(オペーラ・にんげん・ジャ・ねえ)
- クマを模した人形。
- アインストーン
- アルベルト・アインシュタインのパロディー。ビーカーでビールを飲む癖がある。
- カルロス(カルロス・セニョール・田五作)
- 薄毛の中年男性風。ボリビア出身。最初に制作された人形である。
- さるのすけ(
五川猿の助 ) - サルがモチーフ。
- サトリ(サトリ・トットリ・トンデール)
- 鶏がモチーフ。サトルの叔母という設定。
- 師匠
- いっこくより100歳年上(1863年5月27日生まれでテンプレート:年数歳)の老人。姓が師、名が匠という設定。
- ブーちゃん
- 豚がモチーフ
- カンちゃん
- 近年主にテレビに出るときは師匠、サトル、ジョージと共演することが多い。
- 上記を含め30体ほどの相方がいる。
ものまねレパートリー
- 秋川雅史
- 渥美清
- 井上陽水
- 桑田佳祐
- 西城秀樹
- さだまさし
- スキャットマン・ジョン
- スリムクラブ(真栄田賢・内間政成)
- 谷村新司
- 徳永英明
- 中島みゆき
- 長渕剛
- 野口五郎
- 板東英二 - このものまねのみ口を開けないとできないと本人が明かしている。
- 堀内孝雄
- 堀江淳
- マツコ・デラックス
- 松山千春
- 宮路オサム
- 米良美一
- 森山良子
- 八代亜紀
- 安田祥子
- 由紀さおり
- 和田アキ子
- 渡部陽一
来歴
- 家業のレストランが、コザ暴動の後の客足の減少でつぶれ、父はタンカー船員に、母も働きに出、寂しい小学生時代を過ごしていたが、この頃歌で寂しさを紛らわせてくれた近所の琉球大生が佐渡山豊であった。
- 高校在学中に行っていたものまねが芸の原点。教師のものまね、草刈正雄、ルパン三世、スワヒリ語講座などを体育館の舞台でよく演じていた。近年になり、腹話術で物真似ができるようになり、芸の幅を広げている。
- 高校卒業後、『池中玄太80キロ』の影響を受けて俳優を志し、日本映画学校(現・日本映画大学)に入学。同校卒業後、1986年に劇団民藝に俳優として入団。劇団の宴会の場で腹話術を披露したところ、民藝の中心俳優・米倉斉加年から腹話術師への道を勧められ、海外留学し修行を積んだ。
- 1998年、『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)のライブ企画「第11回OWARAIゴールドラッシュII」優勝をきっかけにブレイク。
- 2000年1月19日、日本初の腹話術ビデオ『いっこく堂劇場』を発売。1日で初回出荷5000本が完売した。[1]
エピソード
- 片手あるいは両手に人形を持って腹話術をする。たまにコップなどを使って腹話術をすることもある。歯が1本欠けているので声が歯の隙間から出るため、顎を全く動かさずに声を出すことが可能(「時間差芸」の時は口を大きく開けることも多い)。破裂音も難なく発することが出来る数少ない腹話術師(本人曰く、破裂音を発する際に必要な下唇の代わりに舌を使っているという)。人形の声を入れ替えたり、唇が動いた後に声を出すことも可能。英語も堪能で、アメリカでも口演した。
- 「腹話術 = 高音」というイメージを破る自在な声と地声での腹話術の喋りは、毎日鏡に向かい練習した賜物。時には口を切り血まみれになることもあった。
- 「腹話術でパ行(無声両唇破裂音)を出すことは不可能」とされてきたが、いっこく堂は難なくパ行を出すことができ、言語学の常識を覆した。「舌で(パ行を)できるかなと思ったのは腹話術を始めて3年目、それから練習して4年かかっている」と答えている。[2]
- 舞台公演等で通常ならマイクを用いて声を拡声させるが、マイクを一切使わない舞台公演を行ったこともある。
- マネージャーの小久保隆也は、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの小久保裕紀の実弟で、智弁和歌山高校で投手として1年夏、3年夏に甲子園に出場している。
- 2001年6月10日に放送された『課外授業 ようこそ先輩』の中で、母校である沖縄市立中の町小学校の後輩たちと一緒に腹話術を披露している。この放送では、「腹話術で主張 いつもは言えないこと」と題して、母校の後輩たちが手作りの人形で腹話術を行い、最後は師匠の「はい、写真」で閉めるという形をとった(ナレーションは濱田マリ)。
- 2011年9月27日以降、『爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル』(フジテレビ)にレギュラー出演しており、腹話術とものまねのコラボ芸を披露している。
大和魂出演時
テレビ東京で2007年9月21日に放送された企画番組『大和魂』のなかで、日本の有名人が海外で自らの得意技を披露することになった。この時いっこくは中国の番組『蒂花之秀 超級明星』に出演し、発音が難しい中国語で腹話術を披露している。なお、この時彼の年齢が47歳と紹介されたが、正しくは44歳であった。また、出演する直前「ALA中国語会話教室」にて個人レッスンを受けている。
この時の対戦相手は次のよう人たちであった。
- シ・シェンゲン(石生根) - 山奥から30時間掛けて会場まで来た口笛名人。いっこくと一緒に食事をするほどの自信家だったが、予選で敗退。
- ジュ・ジェン - ピアノ王子と称された。
- ジョウ・ファン - 創作手品師。
- チェン・シェンピン - 対戦相手では唯一の女性。回転しながら様々なことをこなした。
- ラン・グアンピン - 前回の王者。バケツを載せたテーブルを口でくわえながら缶の上に置いた板に乗るなどの演技を見せた。
いっこくは予選で審査員全員を魅了することに成功し、予選を突破。さらにランの防衛戦にも勝ったため、この日の放送では見事優勝を果たした。なお、この番組の中でいっこくは「人間の証明のテーマ」と「世界に一つだけの花」を歌っており、腹話術で歌えることも証明した。
賞詞
- 「平成11年度文化庁芸術祭」新人賞受賞
- 「第16回浅草芸能大賞」新人賞受賞
- 「第37回ゴールデン・アロー賞」芸能新人賞受賞
テレビ出演
- 笑点(日本テレビ) - 「今日の演芸」
- にんげん日本史(NHK教育テレビ)
- バニラ気分!(フジテレビ)
- いまどき!ごはん(テレビ朝日)
- エンターテイナー 華麗なる技の秘密II(NHK-BS2、2007年5月26日)
- 超・人(BS-i、2007年11月4日)[1]
- はなまるマーケット(TBS)、2011年2月9日 - はなまるカフェに出演。海外口演について、外国語でやる時はネタとして丸覚えのため、外国語堪能だと思われてしまうと発言。中国語、英語、タガログ語バージョンを披露。最も覚えるのが難しかったのはドイツ語と発言している。
- ソロモン流【賢人:いっこく堂(腹話術師)】(テレビ東京、2011年5月1日)
- 爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル(フジテレビ、2011年9月27日・12月31日・2012年3月24日・9月21日・2013年2月1日)
- ものまね王座決定戦(フジテレビ、2012年7月6日)
- 徹子の部屋(テレビ朝日、2014年4月23日)
ほか多数
CM
舞台
- 兵士の物語(2001年)
CD
- 虹の向こうに(1999年8月11日)
- 傷だらけの私鉄沿線(2002年8月21日)
- いっこく堂版 老人と子どものポルカ(2005年7月30日)
- 生きてるだけで それだけで(2007年5月26日)
DVD
- いっこく堂 世界で1つのショータイム
- いっこく堂 世界の果てまでイッコク~
脚注
外部リンク
- いっこく堂オフィシャルホームページ
- いっこく堂スペシャルサイト
- いっこく堂ブログ(ドゥーチュイムニイ)
- いっこく堂ブログ(ドゥーチュイムニイ) (2010.8.30~ )
- ↑ いっこく堂ビデオ即日完売、スポーツ報知、2000年1月29日。(インターネット・アーカイブのキャッシュ)
- ↑ この日本人がスゴイらしい。 Brand New Japan テレビ東京 2011年1月28日放映で語った。