ピーコ
ピーコ(本名:杉浦 克昭、すぎうら かつあき、1945年〈昭和20年〉1月18日 - )は、日本のタレント、ファッション評論家・ジャーナリスト、シャンソン歌手である。映画評論家の「おすぎ」は一卵性双生児の弟で、ともにデビュー時から同性愛者であることを公表し、そのキャラクターを活かしてタレント、コメンテーターとして活躍している。
目次
人物
横浜市立桜丘高等学校を経て、文化服装学院研究専門部卒業。
主にタレント及びファッション評論家として活動するが、シャンソン歌手としても活動。活動は多くはないがCDを出したり、コンサートも行っている。
生い立ち
高校卒業後には横浜トヨペットに入社したが、電飾工場への転職を経て、1964年(昭和39年)にサンヨーレインコートに入社した[1]。24歳の時、「今後ファッションの仕事をしていくには基本から勉強しなくてはいけない。素材やデザインなどにも精通していなければプロとは言えない」「(シャンソン歌手の)イブニングドレスが作りたい」との気持ちから、弟・おすぎが阿佐ヶ谷美術学校を卒業・広告代理店に就職したのを機に、サンヨーレインコートを退職して、文化服装学院のデザイン科に入学した。
芸能界
芸能界との関係は26歳の時、弟・おすぎ経由で裏方としてドラマ衣装の製作を頼まれたのが最初である。1975年(昭和50年)、おすぎと共に、双子のオカマコンビ、「おすぎとピーコ」としてテレビ・ラジオデビューした。
これまで出演した番組の中でも長いのは「辛口ピーコのファッションチェック」で、TBSの『3時にあいましょう』に始まり『スーパーワイド』、フジテレビの『ビッグトゥデイ』や、後に司会を務めた同局の『2時のホント』、その番組終了後は再びTBSに戻り『ジャスト』、そしてフジテレビの『F2スマイル』へと、局をまたいでコーナーが引き継がれている。
2008年(平成20年)現在は、月曜日にとくダネ!(フジテレビ)に出演、その後新幹線で大阪に移動しFNNスーパーニュースアンカー(関西テレビ)に出演。翌日は3時からちちんぷいぷい(毎日放送)に出演した後、すぐに東京に帰るというスケジュールを毎週こなしている。さらにナイターオフには、ぷいぷいの後、上泉雄一の発信!UWAらじお(MBSラジオ)にも月1回出演していた。
癌療養
1989年(平成元年)、悪性黒色腫の診断を受けて左眼を摘出し、義眼を挿入した。その頃から、現在もトレードマークとなっている黄色いレンズの眼鏡をかけるようになったが、この病歴から公共広告機構(現:ACジャパン)の『アイバンク』のCMにも出演した。
おすぎ経由でドレスを作って以来の大親友である女優、吉行和子は、ピーコの癌治療の際、東京から小田原の病院まで毎日お見舞いに通っていたという。手術以降、ヒットする仕事が無い時期もあったピーコであるが、『SMAP×SMAP』で中居正広が自身のパロディキャラクター「ヒーコ」を演じたことから再び人気となった。
その他のエピソード
2001年 - 2011年まで10年間レギュラーだった「笑っていいとも!」のゲスト時代の初出演時(1983年)、テレフォンショッキングで共に出演したおすぎのとなりで、「世界に広げよう!ゲイの輪」と言って司会者の森田一義とスタジオが妙な雰囲気に包まれた。
“ピーコ”の名は、サンヨーレインコート時代の倉庫での作業時のお喋りが多く、「ピーピーうるさいぞピーコ!!」と言われたのがキッカケとのこと。その絶妙なトークと、何物にも負けない強烈で特異なキャラクターで、現在もテレビ、ラジオをはじめ大人気である。
遅刻することを嫌うため、仕事先へ車で移動することを一切せず、地下鉄や電車などの交通機関を利用している。好きなブランドはコムデギャルソン。共演者、あるいは一般人でも女性っぽい仕草を見せる男性に対して「組合の方?」と尋ねることがある(これは美輪明宏も同様)。
多数の芸人にものまねされているが、本人の認めているものまねは小堺一機のもののみである。芸能界以外の世界の女友達も多い。これらについてはピーコの著書に詳しく書かれている。
バイセクシャルの人間について「大嫌い。どっちつかずというか、卑怯な感じがするし、覚悟がくくれてない気がするの」と著書で述べている。
出演
現在
テレビ番組
- おすピーのシネバラ!(チャンネルNECO)
- 今日ドキッ!(北海道放送)
- ピーコ&兵動のピーチケ・パーチケ(関西テレビ)
- BSフジプラチナサンデー(BSフジ) - 番組ホスト
不定期
テレビ番組
過去
テレビ番組
- おはよう!ナイスデイ (フジテレビ)
- TIME3 タイム・スリー(フジテレビ)
- タイムアングル(フジテレビ)
- 3時にあいましょう(TBSテレビ)
- ビッグトゥデイ(フジテレビ)
- 2時のホント(フジテレビ)
- たかじんONEMAN(MBS)
- ジャスト(TBSテレビ)
- F2スマイル(フジテレビ)
- 100%キャイ〜ン!(フジテレビ)
- ものまね王座決定戦審査員(おすぎとピーコとして)(フジテレビ)
- おすぎとピーコの本ビニエンス(テレビ朝日)
- っちゅ〜ねん!(毎日放送)
- 金のA様×銀のA様(日本テレビ) 2006年6月終了
- おすピー&ロンブーの起きなさいよッ!!(フジテレビ)
- キョウトクチュール(KBS京都)
- 痛快!エブリデイ(関西テレビ)火曜日
- ランキンの楽園(毎日放送)金曜日
- ダウンタウンDX(読売テレビ)
- のりゆきのトークDE北海道(北海道文化放送)
- FNNスーパーニュースアンカー(関西テレビ) 月曜日、番組開始 - 2009年3月まで
- 太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。(日本テレビ、2009年5月1日)
- 森田一義アワー 笑っていいとも!(フジテレビ、2000年10月 - 2011年3月) 水曜日(おすぎと共演)
- 笑っていいとも!増刊号(フジテレビ) 日曜日
- 情報プレゼンター とくダネ!(フジテレビ)
ラジオ番組
- 上泉雄一の発信!UWAらじお(MBSラジオ) 月1火曜日
- 永六輔の土曜ワイド(TBSラジオ) 月毎土曜日
- 上柳昌彦 ごごばん!(ニッポン放送、2010年6月28日 - 10月4日)
CM
主な著書
単著
- 『片目を失って見えてきたもの』
- 『ピーコ語録』
共著
- (聞き手・糸井重里)『ピーコ伝』
- (聞き手・阿川佐和子)『ピーコとサワコ』
- (井筒和幸・井上ひさし・香山リカ・姜尚中・木村裕一・黒柳徹子・猿谷要・品川正治・辛酸なめ子・田島征三・中村哲・半藤一利・松本侑子・美輪明宏・森永卓郎・吉永小百合・渡辺えり子)『憲法を変えて戦争に行こう―という世の中にしないための18人の発言』(岩波書店[岩波ブックレット],2005年,ISBN 4000093576)
レコード、CD
LPレコード
- おすぎとピーコ名義でアルバム『ザ・パーティー』(1979年/CBSソニー)を発表。金子マリ & バックスバニーの演奏をバックに二人がひたすらお喋りするショー形式で構成されている。司会を久米宏が務め、大島渚、石井好子、西田敏行、近田春夫、星セント・ルイス、大屋政子、小森和子、稲川淳二、野沢那智、白石冬美、藤竜也、吉行和子、松島トモ子等、当時としても破格の豪華メンバーがゲスト出演した。ジャケットイラストは和田誠が担当。未だCD化はされていない。
シングル
- 『逢いびき』(クラウン)(2004年1月19日)
- カップリングの『別れの詩』は、アルバム未収録。尚、ジャケット写真はアルバムと同じでタイトル部分が違うだけである。
アルバム
- 『恋は一日のように〜ピーコ シャンソンを歌う』(クラウン)(2004年1月19日)