渡辺えり
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テンプレート:ActorActress 渡辺 えり(わたなべ えり、1955年1月5日 - )は、日本の女優、演出家、劇作家。本名、土屋 えり子(つちや えりこ)。旧姓名及び旧芸名は渡辺 えり子(わたなべ えりこ)。
目次
人物
- 山形県立山形西高等学校卒業後、舞台芸術学院に入学。
- 1978年、もたいまさこらと「劇団2○○」(げきだんにじゅうまる)を結成。1980年に「劇団3○○」(げきだんさんじゅうまる)と改名。同劇団解散後、2001年に「宇宙堂」を結成。作、演出、出演の三役をこなす。1982年、幻児プロの『ウィークエンド・シャッフル』にてテレビ初出演。
- 2006年4月に関東学院大学工学部客員教授に就任。担当は現代芸術論。芸能界では女帝として君臨している実力者。憲法第9条の改正に反対している。2005年3月、「マガジン9条」発起人となった[1]。しんぶん赤旗の紙上で共産党への期待も語った経験がある[2]。
- 中村勘三郎とは昔から酒をよく飲み語り合う仲。勘九郎時代には舞台の台本を書くためにと、勘九郎の自宅の空いている部屋を借りる話があった、と語り合っている。勘九郎曰く「この人(渡辺)と出会ったのは良かったよ。最高だよ」と、冗談ぽく、しかし信頼を置いて渡辺を評する。そんな勘九郎の事を、渡辺はオフでは「哲明さん」と、本名で呼ぶことが多いらしい(『しのぶとえり子のふっふっふ』にて)。
- 人形劇団結城座自主公演『森の中の海』(2007年11月19日より・於下北沢スズナリ)では、作・演出を務める。客演として稲荷卓央(唐組)を迎え人形と役者の共演を初演出する。
- 高岡早紀とは10年来の親友である。(2013年11月『帰れま10』より)
主な出演
テレビドラマ
- 連続テレビ小説(NHK)
- ビートたけしの学問ノススメ(1984年、TBS) - 馬場志づ子 役 (脚本も担当)
- 花へんろ 風の昭和日記(1985年、NHK) - ミチ 役
- 水曜ドラマスペシャル「恋子の毎日」(1986年、TBS)
- ばら色の人生(1987年、NHK)
- 現代恐怖サスペンス「誰かが夢を覗いてる〜あるOLの場合…」(1987年、関西テレビ)
- 明日はアタシの風が吹く(1989年、NTV)
- 火曜サスペンス劇場「名無しの探偵6・愛の虚構」(1990年、NTV)
- 誘惑(1990年、TBS) - 大野幸江 役
- 豆腐屋直次郎の裏の顔(1990年 - 1992年、朝日放送) - 花井真知子(直次郎の愛妻) 役
- 世にも奇妙な物語(フジテレビ)
- 愛はどうだ(1992年、TBS) - 真行寺姫子(修一の愛人で亡妻の友人) 役
- 夜に抱かれて(1994年、NTV) - 君塚畝子 役
- 女囚~塀の中の女たち(1995年、TBS)
- 藏(1995年、NHK)
- 月曜ドラマスペシャル「松本清張特別企画・紐」(1996年、TBS) - 青木ます子 役
- 東京卒業(1996年、TBS)
- 新幹線'97恋物語(1997年、TBS) - 寺田小百合 役
- 湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャル(1998年、フジテレビ) - 桑野冴子(勝どき署交通課巡査部長) 役
- 元禄繚乱(1999年、NHK) - 阿久利(成貞の正室) 役
- スキッと一心太助(1999年、NHK)
- OUT〜妻たちの犯罪〜(1999年、フジテレビ) - 吾妻ヨシエ 役
- 京都潜入捜査官(2000年、テレビ朝日) - 亀田チヅル 役
- 金曜エンタテイメント「年の差カップル刑事2~お嬢さんを私にください~」(2001年、フジテレビ) - 佐倉香梨 役
- 逮捕しちゃうぞ(2002年、テレビ朝日) - 交通課長・牧村亮子 役
- 女と愛とミステリー「みちのく蕎麦街道熱人事件」(2003年、テレビ東京) - 主演・夏樹優子 役
- スカイハイ2(2004年、テレビ朝日) - 久米島かの子(占い師) 役
- 駄目ナリ!(2004年、よみうりテレビ)
- ぶるうかなりや(2005年、WOWOW)
- 月曜ミステリー劇場→月曜ゴールデン
- 示談交渉人 甚内たま子裏ファイルシリーズ(TBS) - 甚内たま子 役
- 大家だけが知っている! 〜幸多福子の下町事件簿〜(2010年8月2日、TBS)- 幸多福子 役
- こんにちは、母さん(2007年、NHK) - 番場さゆり 役
- 土曜ワイド劇場
- 100の資格を持つ女〜ふたりのバツイチ殺人捜査〜シリーズ - 主演・西郷美千花 役
- 100の資格を持つ女〜ふたりのバツイチ殺人捜査〜(2008年3月29日、テレビ朝日)
- 100の資格を持つ女 2 〜ふたりのバツイチ殺人捜査〜 ワインの里に蘇る悲劇のヒロイン美人妻の絡む完全犯罪の謎を暴け(2009年6月27日)
- 100の資格を持つ女 5 〜江ノ島・老舗旅館の壮絶家督争い!美人仲居の悲しき過去と連続殺人に秘められた驚愕の真実とは?(2011年10月15日)
- 遺品の声を聴く男(2009年5月16日、テレビ朝日) - 玉枝陽子 役
- 遺品の声を聴く男2(2010年9月18日)
- 遺品の声を聴く男3(2012年1月21日)
- 遺品の声を聴く男4(2013年5月25日)
- 100の資格を持つ女〜ふたりのバツイチ殺人捜査〜シリーズ - 主演・西郷美千花 役
- 24時間テレビ みゅうの足パパにあげる(2008年8月30日、日本テレビ) - 桜井美保子(綾の母) 役
- 小児救命(2008年10月-12月、テレビ朝日) - 赤池小夜子 役
- こちら葛飾区亀有公園前派出所(2009年、TBS) - モエコ 役
- 素直になれなくて(2010年、フジテレビ) - 奥田真理子 役
- 崖っぷちのエリー〜この世でいちばん大事な「カネ」の話(テレビ朝日・朝日放送、2010年7月 - 9月) - 相原光代 役
- 10年先も君に恋して(2010年、NHK)
- 金曜プレステージ(フジテレビ)
- 死の三角地帯(2011年7月15日)
- 希代の悪女シリーズ「銭女」(2014年4月11日) - 主演・蓮見恵 役
- 水曜ミステリー9(テレビ東京)
- 鑑識特捜班・九条礼子〜骨を知る女〜(2012年2月22日)- 主演・九条礼子 役
- 鑑識特捜班・九条礼子〜骨を知る女〜2(2012年10月3日)
- 鑑識特捜班・九条礼子〜骨を知る女〜3(2014年4月16日)
- 鑑識特捜班・九条礼子〜骨を知る女〜(2012年2月22日)- 主演・九条礼子 役
- 夫のカノジョ(2013年10月-12月、TBS) - 謎の女 役
- 珈琲屋の人々(2014年4月 - 5月、NHK BSプレミアム) - 丹羽元子 役
映画
- ウィークエンド・シャッフル(1982年10月23日)
- 青春かけおち篇(1987年2月7日)
- いこか もどろか(1988年8月27日)
- ![ai-ou](1991年)
- グッバイ・ママ(1991年4月20日)
- 君と見たい怖い話 V (1992年1月25日)
- おこげ(1992年10月10日)
- 忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年10月22日) - お槇 役
- Shall we ダンス?(1996年1月27日) - 高橋豊子(オバサンダンサー) 役
- カンゾー先生(1998年) - 出兵兵士の母親 役
- 完全なる飼育(1999年1月30日)
- しあわせ家族計画(2000年9月16日) - 川尻優子 役
- 17才 〜旅立ちのふたり〜(2003年9月13日) - 尾崎和代 役
- 解夏(2004年1月17日) - 克子 役
- スウィングガールズ(2004年9月11日) - 鈴木早苗(友子の母) 役
- 明日の記憶(2006年5月13日) - 浜野 喜美子 役
- コトバのない冬 echo of silene(2008年制作、2010年2月20日公開)
- 舞妓はレディ(2014年) - 豆春 役
舞台
- ドレッサー(1988年)
- 楡家の人びと(1991年)
- 野田秀樹の真夏の夜の夢(1992年)
- 5時の恋人(1992年)
- 阿呆劇 フィガロの結婚(1995年)
- おやすみ、母さん(2001年)
- 喜劇 別府温泉狂騒曲 地獄めぐり(2002年)
- ミレナ(2002年)
- 東京のSF(2002年)
- ドタキャンするの!?(2003年) - 演出・出演
- りぼん(2003年) - 作・演出・出演
- ミザリー(2005年6月 - 7月、2007年9月 - 11月)
- ロープ(2006年)
- 楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~(2009年)
- ペテン・ザ・ペテン(2011年)
- トップ・ガールズ(2011年)
監督
- バカヤロー! 私、怒ってます第一話「食べてどこがいけないの?」(1988年)
- スクールガール・セレナーデ 桂華學女小夜曲(1988年/日本テレビ)
- 逢魔が恋暦(1998年) - 主演 三田佳子、作 唐十郎
- Zenmai(1998年)
情報・バラエティ
- テレビ朝日「ドリフと女優の爆笑劇場」森光子が経営している「森乃家旅館」の仲居役
- フジテレビ「しのぶとえり子のふっふっふ」(1999年10月7日)- 大竹しのぶと共にMC
- TBS「情報7days ニュースキャスター」 (2008年10月4日 - 2013年3月23日)コメンテーター
- TBS「日立 世界・ふしぎ発見!」 (2008年8月9日 - )ゲスト・準レギュラー
- 日本テレビ「THE・サンデー」 - コメンテーター
- 日本テレビ「秘密のケンミンSHOW」- 準レギュラー
- NHK BS2「大当たり 勘九郎劇場」- 中村勘三郎のアシスタント
- NHK「伝えてピカッチ」 - 不定期出演
- バイキング(2014年4月4日 - 、フジテレビ) - 金曜レギュラー
- しんぶん赤旗 (平成25年7月14日)
他多数
コマーシャル
- 学生援護会(現:インテリジェンス) 日刊アルバイトニュース(1985年)
- 象印マホービン 電子炊飯ジャー・いろいろ炊ける(1986年)
- 東洋水産 マルちゃん 昔ながらの中華そば(2001年)
- 大日本除虫菊 タンスにゴン・サンポール
- サントリーフーズ BOSSレインボーマウンテン(2009年〜)
- トヨタ自動車 ReBORN(2013年) - 北政所 役
ドキュメンタリー
- NHKスペシャル「病の起源」 - 2008年11月16日
- 家族が糖尿病である(番組で告白)。家族因子を持ち、且つ現在太っているだけに現実的恐怖として糖尿病に対する危機感を持っていることから起用されたが、日本人の場合肥満以外の要素が糖尿病発症の主因となっていることに驚いていた。
ラジオ
- 明日への伝言板(2010年10月 - 2011年3月) - 金曜日担当
音楽
CD
受賞歴
- 1980年 - シアターグリーン賞受賞 『改訂版タ・イ・ム(夢坂下って雨が降る)』
- 1983年 - 第27回岸田國士戯曲賞 『ゲゲゲのげ 逢魔が時に揺れるブランコ』
- 1987年 - 第22回紀ノ国屋演技賞 『瞼の女 まだ見ぬ海からの手紙』
- 1991年 - プラハ国際テレビ祭グランプリ 『音・静かの海に眠れ』
- 1995年 - 第17回日本アカデミー賞優秀助演女優賞 『忠臣蔵外伝四谷怪談』
- 1995年 - 第4回日本映画プロフェッショナル大賞特別賞 『忠臣蔵外伝四谷怪談』『怖がる人々』
- 1996年 - 第21回報知映画賞助演女優賞 『Shall We ダンス?』
- 1997年 - 第20回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞 『Shall We ダンス?』
著書
戯曲
- ゲゲゲのげ 逢魔が時に揺れるブランコ 白水社 1983.8
- 夜の影 優しい怪談 戯曲 深夜叢書社 1983.2
- 瞼の女 まだ見ぬ海からの手紙 白水社 1985.1
- タ・イ・ム/夢坂下って雨が降る ペヨトル工房 1994.9 (シリーズ戯曲新世紀
- 『渡辺えり子1 光る時間/月夜の道化師』ハヤカワ演劇文庫、2007年
- 『渡辺えり子2 ゲゲゲのげ/瞼の女』ハヤカワ演劇文庫、2008年
その他
- 屋根裏部屋のハミング(小説集)筑摩書房 1988.10
- 不夜城の乙女(エッセイ集)早川書房 1988.3
- こんな女になってみたい(エッセイ)PHP研究所 1991.9
- うたた寝のジュリエット(エッセイ)フレーベル館 1993.6 (クリエイティブウーマンシリーズ)
- えり子の冒険 早すぎる自叙伝 小学館 2003.10
- 思い入れ歌謡劇場 中央公論新社 2003.9
- 芝居語り 渡辺えり子対話集 小学館 2006.8
脚注
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ しんぶん赤旗日曜版2013年07月14日号:バックナンバー2013年7月25日閲覧。