卒業
テンプレート:出典の明記 卒業(そつぎょう)とは、学校の規定の全課程を修了すること。なかには全課程を修了していなくても卒業を授与する大学も一部ある( ⇒ #特別卒業を参照)。幼稚園については、卒園(そつえん)ということが多い。対義語は入学である。また、卒業した者を卒業生、既卒者といい、卒業した学校を母校、出身校などという。
概要
学校を卒業することは、上級学校への入学や就職の条件になっていたり、資格を得るために必要な事がある。なお、卒業という語が用いられるのは、学校の主要課程である本科に対してのみである。
また、卒業の他に「修了」という用語があるが、修了は全ての課程において使用される語である。学校を、修了せずに去ることは、「卒業」ではなく、理由に応じて「退学(中退)」や「除籍」と呼ばれる。一方、旧制中学校4年修了後に上級学校に進学した場合のように、「卒業」と同等の扱いを受けることもあった。
卒業を記念して行われる行事として、卒業式がある。
卒業は、それまで生活をともにしてきた友人達との別れを意味することが多いため、悲しみとともに語られることが多い。一方で、新たなる生活のための節目としての意味合いもある(卒業に際しての心理などは、「卒業式」も参照のこと)。
学校により、卒業をすると共に学士・修士・博士・専門職学位・短期大学士・準学士・専門士・高度専門士など、法令で規定されている学位または称号が授与される。大学の学部〔学部以外の教育研究上の基本となる組織を含む〕を卒業すると学士の学位、短期大学を卒業すると短期大学士の学位が授与される。大学の大学院を卒業すると課程と条件に応じて、修士の学位、博士の学位、専門職学位が授与される。高等専門学校を卒業すると、準学士の称号が付与される。専修学校の専門課程(専門学校)のうち一定の要件を満たす課程を卒業すると専門士または高度専門士の称号が付与される(卒業で与えられる、学位と称号に関しての詳細は「学位」もしくは、それぞれのページを参照のこと)。
卒業を条件とする資格としては、医師国家試験、司法試験、教育職員免許状などが有名である。これらのように、国家資格や資格試験においては、既定の学校・学部の卒業や、卒業した後の実務経験を受験の前提条件としたり、卒業した者は試験科目の一部を免除することが行われている(ただし、これらには、卒業以外の条件も設けられることが多い。)。
特別卒業
中途退学した学生でも、各校の規定により卒業を後から認定することがある。
明治大学は2004年9月7日に北野武(=ビートたけし)[1]、2008年7月には阿木燿子[2]にそれぞれ特別卒業認定証を授与した。
日本体育大学では「3年以上の在籍で100単位以上の取得。その後の社会的な活躍や貢献によって特別卒業認定証を授与する」という規約の適用を教授会が認めれば卒業となり、千葉真一は器械体操部に所属しオリンピック出場を目指すが、怪我により断念し自主退学したものの、2013年3月10日に特別卒業認定証第1号として卒業を授与した[3][4][5][6][7]。2014年3月10日には前年度の千葉に引き続き、本田大三郎と松木安太郎が同認定で卒業した[8][9][10]。
名誉学位
アメリカ合衆国ではハーバード大学が中退したビル・ゲイツに、企業家としての業績を認めて名誉学位を授与した[11]。
常磐大学は2007年に久保田智之(プロ野球選手)を卒業生に準じる「名誉修了生」として扱うことにした。正式な卒業ではないため大卒(学士)の資格は得ていない。
モチーフにした作品
映画
- ダスティン・ホフマン主演『卒業』(1967年、アメリカ)
- 内山理名主演『卒業』(2003年、東宝)
テレビドラマ
- セーラー服露天風呂卒業旅行 主演 松本典子(1987年・フジテレビ系)
- 卒業 主演 中山美穂(1990年・TBS系)
- 白線流し 主演 長瀬智也(1996年・フジテレビ系)
- いい日旅立ち〜4つの卒業〜 主演 高橋由美子(1996年・日本テレビ系)
- 卒うた 主演 志田未来、国仲涼子、北乃きい、長澤まさみ(2010年・フジテレビ系)
- 桜からの手紙 〜AKB48 それぞれの卒業物語〜 主演 AKB48(2011年・日本テレビ系)
- さよならぼくたちのようちえん 主演 芦田愛菜(2011年・日本テレビ系)
- So long ! 主演 AKB48(2013年・日本テレビ系)
文学
- 『卒業』(Charles Webb, The Graduate, 1963年)
音楽
シングルの場合、卒業式を目前に控えた1月から3月にリリースされることがほとんどである。歌詞の内容は主に仲間と別れる悲しみや友情が永遠であること、卒業していく先輩(男子生徒)を想い慕う後輩(女子生徒)の気持ちなどを卒業していく情景に重ねていくというもので、直接的に学校の卒業を指していないことが多い。しかし、尾崎豊のように大人への反感を荒々しく歌い上げたものもある。
歌の題材となる卒業は主に高校もしくは中学校に関するものだが、1970年代には大学のものも多く歌われた。
楽曲一覧
- 「仰げば尊し」(文部省唱歌)
- 「ありがとう・さようなら」(作詞:井出隆夫、作曲:福田和禾子、1985年)
- 「ありがとう」(FUNKY MONKEY BABYS、2013年)
- 「歩いていこう」(いきものがかり、2011年)
- 「『いちご白書』をもう一度」(バンバン、1975年)
- 「いとしき日々よ」(平井堅、2011年)
- 「歌えなかったラヴ・ソング」(織田裕二、1992年)
- 「笑顔の行方」(DREAMS COME TRUE、1990年)
- 「笑顔のまんま」(BEGIN withアホナスターズ、2009年)
- 「贈る言葉」(海援隊)
- 「思い出にもなれない」(中嶋美智代、1992年)
- 「おもいでのアルバム」(ダークダックス/芹洋子、1959年)
- 「終わりと始まり」(SEAMO、2010年)
- 「GIVE ME FIVE!」 (AKB48、2012年)
- 「記念樹」(森昌子、1973年)
- 「記念樹」(あっぱれ学園生徒一同、1992年)
- 「Good-bye schooldays」(ハイ・ファイ・セット、1983年)
- 「グラジュエイション」(倉田まり子、1979年)
- 「Graduation」(光GENJI、1988年)
- 「Graduation」(三枝夕夏 IN db、2003年)
- 「Graduation Eve」(松浦有希、1991年)
- 「コンサートの夜」(森高千里、1992年)
- 「最後の春休み」(松任谷由実、1979年)
- 「サクラサク」(北乃きい、2010年)
- 「桜ノ雨」(absorb/absorb feat.初音ミク、2008年)
- 「桜の隠す別れ道」(平川地一丁目、2004年)
- 「桜の木になろう」(AKB48、2011年)
- 「桜の栞」(AKB48、2010年)
- 「さくらの花の咲くころに」(渡辺美里、1988年)
- 「桜の花びらたち」(AKB48、2006年)
- 「SAKURAグッバイ」(SCANDAL、2009年)
- 「さようなら」(作詞・作曲:倉品正二、1989年)
- 「さよならクロール」(AKB48、2013年)
- 「サヨナラのかわりに」(おはぐみ、2000年、おはスタ/モーニング娘。、2007年、笑顔YESヌードのカップリング曲)
- 「さよならのかわりに」(つぐみ寮寮生会合唱団、2006年)
- 「さよならのチャイム」(Qlair、1992年)
- 「さよならメモリーズ」(supercell、2010年)
- 「サラバ、愛しき悲しみたちよ」(ももいろクローバーZ、2012年)
- 「さらば学生の日よ」(流星、1983年)
- 「さらば恋人(堺正章、1971年)
- 「3月の雪」(槇原敬之、1991年)
- 「season」(嵐、2009年)
- 「じゃあね」(おニャン子クラブ、1986年)
- 「10年桜」(AKB48、2009年)
- 「SWEET GRADUATION」(西田ひかる、1988年)
- 「巣立ちの歌」(作詞:村野四郎、作曲:岩河三郎、1965年)
- 「ずっと忘れない」(SMAP、1993年)
- 「菫の花の卒業証書」(守谷香、1989年)
- 「制服」(松田聖子、1982年)
- 「惜春通り」(山口百恵、1979年(オリジナルアルバム版)・1994年(リアレンジシングル版))
- 「早春賦」(ザ・チルドレン starring 平野綾&白石涼子&戸松遥、2009年)
- 「So long !」(AKB48、2013年)
- 「ソツギョウ」(加藤ミリヤ、2006年)
- 「卒業」(ヒデとロザンナ、1973年)
- 「卒業」(南沙織、1974年)
- 「卒業」(キャンディーズ、1975年)
- 「卒業」(麻丘めぐみ、1976年)
- 「卒業」(アグネス・チャン、1977年)
- 「卒業」(沢田聖子、1982年)
- 「卒業」(尾崎豊、1985年)
- 「卒業」(斉藤由貴、1985年)
- 「卒業-GRADUATION-」(菊池桃子、1985年)
- 「卒業」(倉沢淳美、1985年)
- 「卒業」(A-JARI、1987年)
- 「卒業」(小沢なつき、1988年)
- 「-卒業-good luck and good bye」(中村あゆみ、1990年)
- 「卒業」(渡辺美里、1991年)
- 「卒業」(岡村孝子、1993年)
- 「卒業」(岩男潤子、1999年)
- 「卒業」(ZONE、2004年)
- 「卒業 〜さよならは明日のために〜」(タッキー&翼、2001年)
- 「卒業」(ガガガSP、2002年)
- 「卒業」(安倍麻美、2004年)
- 「卒業」(後藤沙緒里、2005年)
- 「卒業 〜さよならは言えない」(安次嶺奈菜子、2006年)
- 「卒業」(Les.R、2005年)
- 「卒業」(高橋優、2012年)
- 「卒業」(サーターアンダギー、2011年)
- 「卒業哀歌」(3B LAB.☆S、2003年)
- 「卒業アルバム」(浅野ゆう子、1976年)
- 「卒業式〜大人になる1ページ〜」(THE ポッシボー、2008年)
- 「卒業してから僕達は」(安倍麻美、2004年、アルバム「4 colors」)
- 「卒業しても サヨナラしても 遠くでも」(永井真理子、1993年)
- 「卒業TIME」(WaT、2004年)
- 「卒業デイズ feat. SMILY☆SPIKY」(宮野真守 feat. SMILY☆SPIKY、2009年)
- 「卒業という名の列車」(富田靖子、1984年)
- 「卒業〜虹色DAYS〜」(スパークリング☆ポイント、2006年)
- 「卒業の歌、友達の歌。」(19、2004年)
- 「卒業の季節」(ザ・ブレイズ、1969年)
- 「卒業の日」(サスケ、2006年)
- 「卒業Love Song」(神山さやか、2002年)
- 「たいせつな ともだち」(なかまゆうき(声優:高山みなみ)/世田谷ジュニア合唱団、2009年、チャレンジ1年生販促用DVDのエンディングテーマ曲)
- 「大脱走 〜卒業 II〜」(国生さゆり、1989年)
- 「ダ・カーポ 〜第2ボタンの誓い〜」(yozuca*、2002年)
- 「旅立ちの唄」(Mr.Children、2007年)
- 「旅立ちの日に…」(川嶋あい、2006年)
- 「旅立ちの日に」(埼玉県秩父市立影森中学校、1991年)
- 「タビダチ links 8utterfly-オトコ編-」(ウエイスト、2011年)
- 「タビダチ links ウエイスト-オンナ編-」(8utterfly、2011年)
- 「中学三年生」(森昌子、1973年)
- 「天使にふれたよ!」(放課後ティータイム、2010年)
- 「同級生」(制服向上委員会、1995年)
- 「ともだち」(制服向上委員会、1994年)
- 「走る卒業」(小泉今日子、2001年)
- 「春が来て僕たちはまた少し大人になる」(さんみゅ〜、2014年)
- 「春なのに」(柏原芳恵、1983年)
- 「ひとりきりのgraduation」(大塚純子、1991年)
- 「ひとりぼっちの卒業式」(浅香唯、1987年)
- 「ひらひら」(Not yet、2011年)
- 「FOR YOU」(尾崎亜美、1979年)
- 「冬の終り」(松任谷由実、1992年)
- 「フレンズ・フォーエヴァー(グラデュエーション/卒業)」(バイタミンC、2000年)
- 「分袖」(曲:メンデルスゾーン)
- 「プライマル。」(THE YELLOW MONKEY、2001年)
- 「振り向けば…」(Janne Da Arc、2006年)
比喩
学校を去る意味から転じて「卒業」を比喩的に使用し、何かから足を洗うこと(例:「煙草を卒業する」)や、学校以外の組織から去ること(例:「アイドルグループのメンバーが個人活動のためグループを卒業する」、「町内会の青年部を卒業し壮年(婦人)部に上がる」等)を表現することもある。国際開発協会[12](IDA)や政府開発援助[13](ODA)では、以前に援助対象であったが、そこから外れた国を「卒業国」と呼んでいる。
なお、一部では卒業を解雇や配置転換の言い換えとして使用していると思われる例もある。(例:「アイドルが1年もしないうちにグループを卒業して芸能界を去った。」「○○さんは本日を持ちまして当番組を卒業します。」)
脚注
関連項目
- アルマ・マータ
- 入学・退学・除籍
- 卒業論文
- 高等学校卒業程度認定試験(旧大検)
- 就学義務猶予免除者等の中学校卒業程度認定試験
- 学校行事 - 特別活動
- 国旗及び国歌に関する法律
- 卒業式
- 卒業アルバム
- 同窓会 - 名簿業者
- 第二新卒
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web[ ] - 明治大学広報第600号(2008年10月1日発行)
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- ↑ IDAに関する基礎知識
- ↑ 外務省 Q18 開発途上国から脱却した国はないのですか