快速特急

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快速特急(かいそくとっきゅう)または快特(かいとく)は、列車種別の一つである。いずれも特急より停車駅が少ない列車として運行されている。なお通例では、快特は快速特急の通称・略称として説明されていたが、2011年現在では運行会社により性格が大きく異なる。

本項では、京浜急行電鉄に種別を合わせて設定された京成電鉄を除き、各社の運行開始順に記述する。

京浜急行電鉄

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京急2100形電車による快特(品川駅 - 北品川駅間)

快特(かいとく)は、京浜急行電鉄列車種別の一つ。「特急より停車駅が少なく目的地に速達できる列車」として京浜急行電鉄では広告している。現行の名称は1999年より使用しているが、従前では快速特急と称していた。なお、その後も一部の利用者の間では、「快速特急」と呼ばれたり[注釈 1]、本線系統では早朝・深夜のみ運転(平日は夕方ラッシュ時も運転)の「特急」と呼ばれたり、京急線では運行されない「快速」と呼ばれている[注釈 2]

なお、京急では快特・エアポート快特(後述)・特急ともに英語表記には「Limited Express」が用いられているが、女性専用車の試験導入告知では種別表示の色から快特は「Green Limited Express」、特急は「Red Limited Express」が用いられている。また、京急と相互直通運転を行う都営地下鉄浅草線内のホーム発車案内では(後述の京成線内の快特を含めて)「Rapid Express」と表記されているほか、京急でも一部駅ホームの時刻表等においては「Rapid Express」が用いられるなど、統一されていない。ちなみに「Rapid Express」は、直訳すると「快速急行」を意味する。また、快特・エアポート快特・特急の三種別の英語表記が全て「Limited Express」であることを鑑みてか、京急の駅時刻表などには各種別の英語表記の後に「KAITOKU」、「AIRPORT KAITOKU」、「TOKKYU」とローマ字の表記が付け加えられているものもある。また同時に急行と普通にも「KYUKO」、「FUTSU」とローマ字表記が付け加えられている。さらに、京急線各駅で配布されている『京急沿線MAP』の英語版『Keikyu Line Guide Map』(他に朝鮮語版、中国語版もある)では、「Rapid Limited Express」(快速特急)と記されている。

「快速特急」という種別は、後述する各社で設定されるまで、長らく京急のみで設定されていた。

派生種別

なお、この列車種別を基にした列車種別として以下のものある。

通勤快特
1981年から1999年までの間運行された(下記も参照のこと)。平日ダイヤ朝ラッシュ時に三崎口駅・浦賀駅 - 横浜駅間は特急停車駅、横浜駅 - 品川駅間は快特停車駅に停車した。種別色は1995年7月から紫色であり、公式ホームページの時刻表では通勤快特に相当する列車(通称:B快特・B特急)の時刻は紫色で表されている。平日朝ラッシュ時の上り列車が中心だが、折り返し「通勤快特」となる下り列車にも使用された。設定当初より、通勤「快速特急」ではなく通勤「快特」が正式な種別名称であった。但し、時刻表において、「通勤快速特急」と表記されていたことがある。
京急ウィング号
この列車の種別自体は「快特」であり、「京急ウィング号」という名称自体は列車名である。1992年運行開始。平日夕方ラッシュ時品川駅発のみの運行で、品川駅 - 上大岡駅間は無停車、上大岡駅以南では快特停車駅に停車する。いわゆる「ホームライナー」の一種で、品川駅から乗車する際は乗車整理券を要するが、他の駅からは運賃のみで乗車できる。
エアポート快特
1998年運行開始。設定当初は「エアポート快速特急」という種別だったが、「快速特急」が「快特」になったのと同時に現在の種別名称となる。京急線内は昼間時のみ運行で、羽田空港駅(現・羽田空港国内線ターミナル駅)、京急蒲田駅、品川駅、泉岳寺駅に停車していた。都営浅草線内は一部の駅を通過し京成押上線京成本線京成成田空港線(成田スカイアクセス)に直通運転する。浅草線内での独自の設定もある。京急蒲田駅は2010年5月16日ダイヤ改正以降は通過している[注釈 3]。また、東京国際空港の新国際線ターミナル開業に合わせて2010年10月21日に開業した羽田空港国際線ターミナル駅にも全列車が停車するようになった。

歴史

  • 1968年(昭和43年)6月15日 - 従前運行されていた「週末特急」を定期化する形で快速特急が運転開始。
    • 当初は平日日中のみの運転で、観光輸送に加え日本国有鉄道(国鉄)横須賀線に対する目玉商品という位置づけであった。このため品川駅 - 三浦海岸駅間で運転を開始したが、後に観光期の日中を除き品川駅 - 京浜久里浜駅(現・京急久里浜駅)間の運転となった。なお、同年6月21日より都営地下鉄1号線(現・浅草線)との相互乗り入れを開始することから、自社線内での特急列車を速達化させたものとも理解されている。
    • 設定当時の停車駅
      品川駅 - 京浜川崎駅(現・京急川崎駅) - 横浜駅 - 上大岡駅 - 金沢文庫駅 - 横須賀中央駅 - 京浜久里浜駅 - 津久井浜駅 - 三浦海岸駅
      • 同時に停車駅が整理された「海水浴特急(海特)」が停車する京浜蒲田駅(現・京急蒲田駅)・金沢八景駅堀ノ内駅は通過となった(後にこれらの駅にも停車するようになる)。また京浜久里浜駅終着の「特急」と接続する「快速特急」に限り、野比駅(現・YRP野比駅)・京浜長沢駅(現・京急長沢駅)にも停車した。
  • 1968年(昭和43年)9月1日 - 休日ダイヤにおいても、快速特急の運転を開始。うち3往復に「マリンパーク号」という愛称が付与される。
  • 1969年(昭和44年)12月15日 - 野比駅・京浜長沢駅が完全に通過駅となる。
  • 1970年(昭和45年)5月 - 都営線・京成線直通の快速特急(京成線内特急)が運転され、下りは「城ケ島マリンパーク号」、上りは「成田山号」という愛称が付与される。また同年の夏季休日には、下りは「逗子号」、上りは「パシフィック号」の愛称で前記と同様の列車が運行された。
  • 1970年(昭和45年)7月18日 - 8月8日 - 「ハワイアン号」が1往復運転される。
  • 1972年(昭和47年)9月3日 - 休日ダイヤの「マリンパーク号」はそれぞれ、「城ケ島マリンパーク号」「南房総マリンパーク号」「油壷マリンパーク号」に改称される。
  • 1973年(昭和48年) - 「海水浴特急」が、不定期の「快速特急」に統合され、夏季ダイヤに限り、「海水浴特急」のみ停車していた京浜蒲田駅・金沢八景駅に臨時停車するようになる(堀ノ内駅は通過)。また都営線・京成線直通の快速特急が廃止となる。
  • 1975年(昭和50年)4月26日 - 久里浜線、三浦海岸駅 - 三崎口駅が延伸開業。快速特急の停車駅となる。
  • 1978年(昭和53年)8月21日 - 運転時間帯が夕時間帯にも拡大され、通勤輸送主体へと変化していく。
  • 1981年(昭和56年)6月22日 - 平日朝ラッシュ時の上り輸送改善策として、横浜駅以南は特急停車駅、横浜駅以北で快特停車駅に停車し、金沢文庫駅 - 品川駅間は12両編成の通勤快特を運転開始[1]
  • 1983年(昭和58年) - 一部の定期快速特急に、「マリンパーク号」の愛称が付与される。
  • 1986年(昭和61年) - 夕時間帯以降、快速特急の12両運転が開始される。
  • 1992年(平成4年)4月16日 - 「京急ウィング号」を品川駅 - 京急久里浜駅間で運行開始。
  • 1993年(平成5年)4月1日 - 「京急ウィング号」の運行区間を三崎口駅まで延長。京急久里浜駅 - 三崎口駅間は各駅に停車。
  • 1995年(平成7年)4月1日 - 品川駅 - 横浜駅間で最高速度120km/hでの運転を開始。
  • 1995年(平成7年)7月24日 - 京急蒲田駅が快速特急(一部)と通勤快特の停車駅となる。
  • 1996年(平成8年)7月20日 - 京急久里浜駅 - 三崎口駅間各駅停車となる。
  • 1998年(平成10年)11月18日 - 羽田空港駅(当時)開業に伴い、空港線乗り入れのエアポート快速特急運転開始。京急蒲田駅が終日停車駅となり、空港線直通の快速特急も設定される。一部の定期快速特急に付けれられていた「マリンパーク号」の愛称廃止。
  • 1999年(平成11年)7月31日 - ダイヤグラムの白紙改正を行い、略称として定着していた快特を正式名称とする。同時にエアポート快速特急が、エアポート快特となる。
    1. 通勤快特の名称を廃止。ただし、運行体系は改正前と変わらないが、金沢文庫行特急・金沢文庫から快特品川行という列車として運行。
    2. 横須賀中央・横浜方面発着の都営地下鉄浅草線直通特急を昼間時については全列車、ラッシュ時も一部列車を快特に格上げ。これに伴い都営浅草線・京成線直通の快特が26年ぶりに復活したほか、「京急ウィング号」を含め、堀ノ内駅 - 三崎口駅間各駅停車となる。
    3. 金沢文庫駅で増解結を行う品川駅 - 新逗子駅・浦賀駅間列車を設定。なお金沢文庫駅 - 新逗子駅・浦賀駅間は普通列車となる。当初は休日のみの設定だったが、後に平日にも拡大。
  • 2002年(平成14年)10月12日 - 京急川崎駅・金沢文庫駅で増解結を行う羽田空港駅 - 新逗子駅・浦賀駅間の快特も設定される。この列車は羽田空港駅 - 京急川崎駅間は特急、金沢文庫駅 - 新逗子駅・浦賀駅間は普通として運転される。また、昼間時の品川駅始発・終着快特を泉岳寺駅始発・終着に変更、浅草線の列車に接続する。
  • 2003年(平成15年)7月19日 - 昼間の京成線(京成成田、京成佐倉方面) - 羽田空港間の列車が快特に格上げとなり、品川 - 羽田空港間は最速14分(下りのみ、上りは16分)になる。
  • 2006年(平成18年)12月10日 - 直通先の京成電鉄芝山鉄道においても快特が運行されるようになる(後述)。
  • 2010年(平成22年)5月16日 - 金沢八景駅が「京急ウィング号」・快特の終日停車駅となる。京急蒲田駅がエアポート快特の通過駅になる。
  • 2010年(平成22年)10月21日 - 空港線、羽田空港国際線ターミナル駅開業により、エアポート快特・快特の停車駅となる。

運行概況

基本的に日中の久里浜線直通系統は、10分毎に京急線内折り返し列車と都営浅草線・京成線直通列車が交互に運転され、空港線直通系統は10分間隔に都営浅草線・京成線直通列車(40分に1本の割合でエアポート快特)が運転される。快特は都営浅草線・京成線内は普通として運転される。対してエアポート快特は都営浅草線内もエアポート快特として運転され、京成線内では「アクセス特急」とし、成田空港(成田スカイアクセス線経由)まで運転される。

1999年から2010年5月16日までは、日中時間帯の京急川崎駅以南の本線・久里浜線では快特と普通のみのダイヤとなっていた。なお、京急線には「特急」も一部時間帯に限って存在するが、「快速」は過去も含めて2009年5月現在存在していない[注釈 2]。なお、停車駅等詳細は京急本線を参照。

京急久里浜駅・三崎口始発・終着の列車は自社の車両を中心に運用されているが、空港線直通列車は東京都交通局所属車両(5300形)や京成電鉄・北総鉄道所属車両など乗り入れ各社局の車両を中心として運行されている。朝ラッシュ時には上り快特6本(金沢文庫駅まで特急の「B快特」、品川まで12両編成)の品川方先頭車が女性専用車となっている。

歴代の専用車両

専用車両は代々クロスシート車両が使用されている。運用の都合などでロングシート車両の1000形が使用されることもあったが、2000形の増備が完了すると、日中の快特はクロスシート車両で統一された。ただし、浅草線直通列車は快特格上げ後も主にロングシート(車端部のみ固定クロスシートの車両も含む)車両を使用しており、現行ダイヤで全座席クロスシート車両を使用している快特は日中でも全体の半数ほどである。また、専用車両である2100形はすべて8両編成であることから、12両編成で運転される場合は800形を除いた他形式の車両を併結する。

京成電鉄・芝山鉄道

京成電鉄の快速特急は、2006年12月10日のダイヤ改正で「特急」の本線京成佐倉駅以東を各駅停車化したことに伴い、従前の「特急」の代替となる列車として運行を開始した。停車駅は改正以前の「特急」と同一である。朝の上り列車と夕方以降の下り列車のみの設定で、都営浅草線方面直通運用と、京成上野駅始発・終着運用の2系統がある。この結果、上位種別から順に快特・特急・通勤特急・快速(エアポート快速)・急行・普通となった(急行は押上駅 - 京成高砂駅間のみ)。英語表記は京急と同じく、快速特急と特急のいずれも「Limited Express」が用いられ、都営浅草線内の駅ホームの発車案内でも京急線内快特と同様に表示されているが、かつては表記が「Rapid Express」だった。また、相互乗り入れを行っている芝山鉄道線でも同日から運行を開始している。

相互直通運転を行っている京急の種別に合わせたため当初は「快速特急」ではなく「快特」とされた。しかし、京成には快特と発音が極めて近い「快速」(かいく)も存在し、この「快速」と「快特」の似た発音を原因とする判りにくさから、利用者からの改善要請もあり、2007年8月16日から駅構内および車内においては、「快速特急」とアナウンスすることとなった。発車標種別表示器などは引き続き「快特」が使用されるが、2000年代後半以降に導入されたフルカラーLED式やLCD式の発車標では「快速特急」と表記するようになったほか、従来からのLED式発車標や種別表示器についても字幕式、LED式ともに「快速特急」に変更されるなど、徐々に「快速特急」に表記が統一されている。2010年7月17日のダイヤ改正で「快速特急」が正式種別名となった。但し、都営線から直通する列車の都営線内の案内は「快特」のままである。また、押上駅では、都営浅草線を経由して京急線へ直通する列車のうち、京急線内で快特運転する列車は、京急線の案内に合わせ「快特」と案内される。

快速は種別色がピンク、快速特急は緑であるが、3色LED式種別表示器を使用する車両(3000形3700形、都営5300形)の場合は快速・快速特急の双方とも緑色で表示され、上述の発音と相まって非常に紛らわしいため、京成電鉄所属車については種別表示器を順次フルカラーLED式に交換している。ただし、2013年まで運行されていた「エアポート快速」はフルカラーLED式でも緑色で表示されていた。

なお、ダイヤグラム上では従来快速特急、特急などを含め「特別急行列車 (B) 」が正式な名称であったが、後に「快特列車」と表記されるようになり、前述の2010年7月17日ダイヤ改正より快速特急はダイヤグラム上も「快速特急列車」と表記されるようになった。 テンプレート:See also

名古屋鉄道

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名鉄名古屋駅ディスプレイ

名古屋鉄道では2005年1月29日より快速特急の運転を開始した。日本語の正式名称は「快速特別急行列車」[2]。英語表記はRapid Limited Express。 空港線開業時に中部国際空港へのアクセスの速達化を図るため、それまで運行されていた名古屋本線常滑線の「特急」を「快速特急」と「特急」に分割したものである。なお、常滑線から犬山線広見線へも新設されたが、名古屋本線の神宮前駅以北や犬山線・広見線内での停車駅は特急と同一である。

なお、名古屋鉄道で初めて「快速特急」の名称が登場したのは1964年のダイヤ改正で登場した三河線支線直通列車で、支線区に限って「特急」の行先票上に「快速特急」の表示を掲示していた[3]。当時は正式な種別ではなかったが、名古屋鉄道の快速特急の嚆矢となった存在である。その後、1969年より1970年まで、今度は正式な列車種別として名古屋本線で運転される特急のうち知立駅を通過する列車を特に「快速特急」と称していた[4]。ただしこの当時は時刻表や駅放送では「快速特急」と案内されていたが、車両側の種別表示は「快特」が用意されておらず特急と共用の「特」であった。そのため、この種別が再び使用されるのは35年振りとなる[5]

運行概況

名古屋本線では、従来の特急の標準停車駅のみに停車する列車を「快速特急」とし、加えて新安城駅国府駅にも停車する列車を「特急」とした。ただし、国府駅や伊奈駅笠松駅特別停車する列車も設定されている。なお、名古屋本線の名鉄岐阜駅 - 豊橋駅間で運行される快速特急は、特別車両券ミューチケット」を必要とする「特別車」と、必要としない「一般車」が併結された「一部特別車」編成である。

名古屋本線では、2008年12月以前は快速特急と「快速急行」がともに終日運転されていて、さらに駅の発車標や列車の種別表示器では「快特」「快急」と表示されるため、誤乗車する者が少なくなかったテンプレート:要出典

常滑線と新規に開業した空港線では、中部国際空港のアクセス特急として神宮前駅 - 中部国際空港駅間をノンストップで運行する列車を「快速特急」とし、途中の太田川駅尾張横須賀駅朝倉駅新舞子駅常滑駅に停車する列車を「特急」とした。

空港線直通快速特急の車両は、空港線開業とともに新造した全車特別車編成である2000系電車ミュースカイ (μ-SKY)」が使用される。

2008年12月27日より、中部国際空港駅発着の2000系を使用した定期運用の全車特別車列車はすべて「ミュースカイ」へと列車種別名が変更された。同時に河和線知多新線にも僅かではあるが一部特別車の快速特急が設定された。その結果2010年時点のダイヤにおける快速特急は、名古屋本線、犬山線、広見線(犬山駅 - 新可児駅間)、常滑線(神宮前駅 - 太田川駅間)、河和線、知多新線のみの設定となっていた。名鉄名古屋駅以北での停車駅は特急と同じで、実質的な差は豊橋駅・河和駅 - 名鉄名古屋駅間のみである点は従来通りである。なお、河和線と知多新線では、従来の特急の標準停車駅のみに停車する列車を「快速特急」とし、加えて阿久比駅青山駅にも停車する列車を「特急」とした。ただし、美浜緑苑駅河和口駅、青山駅、巽ヶ丘駅南加木屋駅に特別停車する列車も設定されている。

2011年3月26日に実施されたダイヤ改正で常滑・河和線系統と広見線での設定が消滅したほか、特急に代わる形で豊川線に平日朝に名鉄名古屋方面行きが2本新規設定された。ただし豊川線における快速特急の設定は標準停車駅扱いではなく[注釈 4]始発駅の豊川稲荷駅を含む豊川線内各駅(稲荷口駅諏訪町駅八幡駅国府駅)および名古屋本線の急行停車駅(本宿駅美合駅)に特別停車するという位置付けである。 テンプレート:See also

阪急電鉄

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阪急6300系快速特急梅田行き

阪急電鉄では2011年5月14日から阪急京都線において土休日のみ快速特急の運転を再開している。 なお、同線では2001年3月から2007年3月16日まで定期運行していた列車の種別に快速特急が存在していた。

運行概況

西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線JR京都線新快速への対抗措置により京都本線で昼間時の特急停車駅を増加させたため、それまで運行されていた「快速急行」の種別名を快速特急に変更した。そのため、停車駅や所要時間は快速急行時代と変わらない。

朝夕のラッシュ時のみの運転であり、平日の朝ラッシュ時にはより停車駅が少ない「通勤特急」が運行された。

2007年3月17日のダイヤ改正により、「通勤特急」と統合され運行休止となった。

その後、2010年から春秋の行楽シーズンに梅田駅および河原町駅嵐山駅を結ぶ直通臨時列車として3年ぶりに「快速特急」の種別が復活した。そして2011年5月14日からは6300系リニューアル車「京とれいん」を導入し、土曜日・休日ダイヤの定期列車として4往復の運行を開始した。途中停車駅は十三駅淡路駅桂駅烏丸駅で、大阪市内と京都市内の間を無停車で運行する定期列車としては14年ぶりの復活となる。ただし、所要時間は特急とほとんど変わらず、河原町駅 - 梅田駅間の所要時間は特急より2分遅い44分である。 テンプレート:See also

京阪電気鉄道

テンプレート:Main 京阪電気鉄道京阪本線では、通常の特急より停車駅が2駅少ない種別として2003年に設定された「K特急」を、2008年10月19日中之島線開業に伴うダイヤ改定より「快速特急」に名称変更する形で設定された。平日夕方ラッシュ時の京都方面行き限定種別として運行されていた。

運行区間は淀屋橋駅出町柳駅間であり、停車駅はそれまでのK特急(枚方市駅樟葉駅通過)と同一であるが、所要時間は通常の特急と同一である。全列車が8000系により運行されるが、代走として9000系などで運行されたこともある。

2009年12月には臨時列車ではあるが下りの快速特急が出町柳駅→中之島駅間で運転されていた実績もある[6]

2011年5月28日改正で完全廃止され、大阪市内と京都市内を無停車で定期運行する特急は61年の歴史に幕を下ろした[7]

2011年10月22日 - 12月4日までの期間の土曜日・休日に運行された、京橋駅→七条駅間ノンストップの臨時列車は「快速特急」の種別表示を掲出した。[8]

現在でも、臨時で快速特急が運転される。

脚注

注釈

  1. 品川駅では、京成線直通列車のうち、京成線内も快特運転する列車は、京成線の案内に合わせ「快速特急」と案内される。また京成車で運用される快特には、「快速特急」と表示される。
  2. 2.0 2.1 厳密には、都営浅草線内は各駅停車となる京成線直通列車は、品川駅で京成の種別に変更されるため、品川駅 - 泉岳寺駅間に限り「快速」の種別で運行される列車が存在する。
  3. この点について、京急蒲田駅付近の連続立体交差事業に補助金を支出している大田区は京浜急行電鉄に抗議した。
  4. ホームページにある豊川線の案内においても停車駅案内図には特急・快速特急が描写されていない。

出典

  1. 吉本尚 『京急ダイヤ100年史 1899 - 1999』 pp.196 - 197 電気車研究会
  2. テンプレート:Cite book
  3. テンプレート:Cite journal
  4. テンプレート:Cite journal
  5. テンプレート:Cite book
  6. テンプレート:PDFlink - 京阪電気鉄道 2008年8月25日
  7. テンプレート:PDFlink - 京阪電気鉄道 2011年3月1日
  8. 「ノンストップ京阪特急」運転 - 『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース(交友社) 2011年10月23日

関連項目

テンプレート:日本における列車種別一覧