VOICE (ニュース番組)

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テンプレート:基礎情報 テレビ番組VOiCE』(ヴォイス)は、毎日放送(MBSテレビ)月曜日から金曜日の夕方に放送されている関西ローカルニュース番組である。

番組表でのタイトル表記は「VOICE」。この表記を、ロゴに使用していたこともある。

概要

1976年1月から2000年9月まで24年9ヶ月にわたって放送された『MBSナウ』の後継として2000年10月2日放送開始。『MBSナウ』よりも地域情報をさらに強化している。また視聴者の情報や意見の募集を積極的に行い、双方向ニュース番組を推進するようになった。「憤懣本舗」などのコーナーはその象徴とも言える。前番組・『MBSナウ』から引き続き、大丸(現:大丸松坂屋百貨店)がスポンサーについている。

みのもんたのサタデーずばッと』ネット開始の2003年3月までは、直近1週間のニュースの中から特に視聴者の反響が多かったニュースや特集テーマを選んで、毎週土曜日の早朝6:00から6:30に『ニュースセレクション』が放送されていた。

スタートから4年半経った2005年3月21日から、MBSでの地上デジタル放送本格始動に伴ってセットや見出し・キャスターテロップなどがリニューアルされた。さらにスタートから丸6年を迎えた2006年10月2日には番組のロゴやキャスターテロップ、スタジオセットが、まったく新しい緑を基調としたものに一新された。これと同時にタイトルCGに『MBS NEWS』と表示されるようになり[1]、ロゴ横には近畿と徳島の地図を表示するようになった。このスタジオは、『NEWS23X』や『報道特集』の、大阪からの中継部分で使われる事がある。

2006年の最終放送日である12月28日には、TBS系列の平日情報番組『みのもんたの朝ズバッ!』で司会を務めるみのもんたが「ズバッ!8時またぎ」のパロディをする形でVTR出演した。

2007年8月27日から31日は世界陸上大阪大会を中継するため、放送時間が17:55から18:30に変更された。8月28日と29日の『筑紫哲也 NEWS23』は、ほとんどが当番組のスタジオからの放送になり、膳場貴子三澤肇(当番組の初代メインキャスター[2])もこのスタジオから出演した。リポートなども行った(この時のスーパーは、当番組のものを使用)。

2008年11月3日よりリアルタイム字幕放送を実施している。全国ニュースでは字幕放送を実施する番組が増加する中、NHKを含めた関東地方以外のローカルニュース番組で実施するのは初めてのことである。

2009年3月30日からは大型報道番組『総力報道!THE NEWS』の開始に伴い、放送時間を18:05 - 18:45に変更、番組ロゴの一新などリニューアルが施された。

2009年9月28日からは、TBSによる夕方ニュース枠の再編によって、当番組の放送枠を移動。放送時間を10分拡大したうえで、17:50 - 18:40に放送するようになった。当番組に内包されていた全国ニュース枠は、18:40 - 19:50(『総力報道!THE NEWS』)に一本化。番組ロゴやテーマ曲が一新されたほか、イメージカラーもを基調とした色に変更。月 - 水曜日には、産休のために降板した西村麻子の後任として、初期のフィールドキャスターであった松川浩子がサブキャスターを務める。また、前枠の情報番組『ちちんぷいぷい』からステブレレスで放送を開始するようになった。そのため、12月までの3ヶ月間、同番組のエンディング間際(定時放送では17:48頃)に、報道フロアからの中継コーナーを新設。サブキャスターが、手書きのフリップを使って、当番組で放送予定の主なトピックと特集(各1項目)を紹介していた[3]。この時から、オープニングで「VOICE」というタイトルコールが追加されている。

同年9月20日からは一時、報道スタジオ改修の関係で、毎日放送本社の1階や梅田北ヤードなどから放送した。また、番組の公式ツイッターが開設された。視聴者のツイートは天気に関するもののみ、天気コーナーで紹介される。そして、同月27日にリニューアルし、白と紫を基調としたデザインに一新。タイトルコールが廃止され代わりに「Head Line News」として最初に短く項目を伝えそのままオープニングとなった。BGMも刷新され、ロゴはセリフ体のようなものになっている。音声モードはステレオ放送へと切り替えられた。

2011年から2013年までは、選抜高等学校野球大会期間中のみ、終了時刻を18:54(2013年から18:46)に繰り上げ。18:54からの6分間(2013年からは18:46からの14分間)を、生放送による大会の速報番組『みんなの甲子園 イブニング→ みんなの甲子園』に充てていた。

2012年1月4日から、『ちちんぷいぷい』終了後の17時42分45秒から30秒間、報道フロア(場合によっては当番組のスタジオ)からの「先出しVOICE」と題した予告を放送するようになった。内容は、以前2009年下期で実施した内容とほぼ同様で、フィールドキャスター(場合によってはサブキャスター)と番組編集長が、手書きのフリップでキーワードを示すと共に、当番組で放送予定の主なトピックと特集の内容を紹介する。さらに、同日から次番組へのクロスプログラムがなくなり、19時台の番組にステブレレスで接続。当番組のエンディングで、フィールドキャスターが後続番組の概要を紹介するようになった。

2012年4月2日、リニューアル。テロップ・スタジオセットが水色を基調にしたものにマイナーチェンジ。テーマ曲も変更されたほか、出演者も一部変更された。

2013年10月のリニューアルでは、全曜日の共通コーナーとして、18時台の後半に「VOICE+(プラス)」を新設。金曜日の同コーナーでは、『ちちんぷいぷい』のニュース解説で知られる石田英司(毎日放送制作局エグゼクティブ、元・報道局社会部司法・行政担当記者→デスク)が、同番組に続いて解説を担当している。

2014年4月のリニューアルで、8年間メインキャスターを務めた大八木と、11年半にわたってサブキャスターを務めた高井が揃って勇退。同年4月7日(月曜日)からは、『ちちんぷいぷい』の総合司会・西靖(毎日放送アナウンサー)が、当番組のメインキャスターを兼務している。また、「VOICE CHECK」というコンセプトを掲げるとともに、コーナーの一部・スタジオセット・テーマソングを変更。タイトルロゴも、「V」の字を赤色のチェックマークに見立てた手書き風のデザインで、再び「VOiCE」と表記するようになった(コーナー名などでの表記は「VOICE」)。さらに、『ちちんぷいぷい』の「ぷいぷい顧問団」から、1名がコメンテーターとして日替わりで出演(基本として同番組から続いて登場)。エンディングでは、翌日(金曜日の場合には翌週月曜日)の当番組での特集に加えて、毎日放送報道局が制作を担当する『ちちんぷいぷい』での特集のテーマも字幕で紹介している。

放送時間

年度 放送時間 摘要
2010 - 18:15 - 19:00 Nスタ』スタートに伴う。
2009下 17:50 - 18:40 総力報道!THE NEWS』縮小・放送時間変更に伴う。
2009上 18:05 - 18:45 『総力報道!THE NEWS』スタートに伴う[4]
2005 - 2008 18:16 - 18:55 JNNイブニング・ニュース』スタートに伴う。
2002 - 2004 18:19 - 18:55 JNNニュースの森』の放送時間繰り上げによる。
2000 - 2001 18:23 - 18:56 一時期18:21 - 18:56に放送していた。
MBSでの阪神戦中継を18:15から放送する場合は『ちちんぷいぷい』を短縮して、通常より75分早い17:00 - 17:45へと移行する[5]が、18:45や18:53、18:55などから中継を行う場合は、開始は通常の18:15のままであるが、終了は中継の始まる時間までの短縮放送となる[6]

出演者

現在の出演者

2014年4月7日以降
月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
キャスター 男性 西靖
女性 西村麻子[7] 上田悦子
フィールドキャスター 神崎智大(毎日放送報道部ニュースセンター記者、元・ラジオ報道部記者)
お天気キャスター 今出東二気象予報士
ナレーション 田丸一男[8] 河本光正[9] 上田崇順 河本光正

西は、『ちちんぷいぷい』にオープニング(13:55)から15:30頃まで出演した後に、報道フロアへ移動。17時前の「NEWS CHECK!!」では、報道フロアから、当番組で放送予定の内容や最新のニュースなどを伝える。また、エンディング間際(17:45頃)には、当番組のスタジオから再び登場。当番組の放送中には、終始立ったままで進行する。なお、放送では上記のパートに、「VOiCE in ぷいぷい」という共通タイトルを冠している。

神崎は、非常時・緊急時を除いて、主にVTRでリポートを送る。ただし、毎日放送のサービスエリア(近畿地方および徳島県内)で重大な事故・事件・記者会見があった場合には、生中継で出演。『ちちんぷいぷい』にも、中継で登場することがある。

女性のメインキャスターは、『ちちんぷいぷい』内の「きょうの☆印」14時台(西が進行を担当するパート)および「NEWS CHECK!!」(16時台)のニュースキャスターを兼務している。「きょうの☆印」では、当番組のスタジオから登場(「NEWS CHECK!!」ではナレーションのみ担当)。いずれの時間にも、基本として、放送時点までの主要ニュース3項目を伝えている。ただし、同番組の放送中に重大なニュースが入った場合には、同番組のスタジオから速報を入れることもある。

当番組の放送が祇園祭の宵山や神戸ルミナリエの初日と重なる場合には、今出がそれぞれの現場から生中継で天気予報を伝える。

過去の出演者

年度 出演者 担当 備考
2000下 - 2005下 三澤肇 メイン 降板後も、取材ブレーンとして出演することもある。
2000下 - 2007上 橋本佐与子 月曜 - 水曜 メイン 降板後も、取材記者として出演することもある。
2006上 - 2008下 馬野雅行 月曜 - 水曜 メイン
小野陶子 フィールド
- 2007上 山中真 水曜 フィールド
- 2007上 河田直也 金曜 フィールド
2006下 - 2008下 前田阿希子 月曜・火曜 フィールド
2007下 - 2009上 鈴木健太 木曜・金曜 フィールド
- 2010上 大月勇[10] 金曜 ナレーション 不定期でVTR企画「イマ解き」のリポーターも務めた。
2009上 - 2010上 大吉洋平 木曜・金曜 フィールド 2009年4月から12月までは月曜フィールドキャスター担当。
木曜フィールドキャスターは2009年10月より担当。
2009下 - 2010上 斎藤裕美[10] 月曜 フィールド 2009年12月までは金曜フィールドキャスター担当。
2010下 - 2011下 吉竹史 火・水曜 フィールド 降板後も、祇園祭宵山などの生中継でリポーターを務めることがあった。2014年1月に毎日放送を退社した後に、セント・フォース所属のフリーアナウンサーへ転身[11]
2009下 - 2012上 松川浩子 月 - 水曜 メイン 2000下から2001上の期間には、フィールドキャスターを務めていた。
2012上 - 2012下 福本晋悟[12] 水曜 フィールド
2005下 - 2013下 大八木友之 メイン 2006年3月まで木曜日でフィールドキャスターを担当した後に、同年4月から木・金曜日のメインキャスターに昇格。2009年4月1日の人事異動で、アナウンサー室から報道局ニュースセンターへ移ったことを機に、全曜日でメインキャスターを務めた。
2006下 - 2013下 高井美紀[13] 月 - 水曜 メイン
2006上 - 2013下 松本麻衣子 木曜・金曜フィールド 当初は月曜・火曜、2006年10月から2007年9月までは木曜のフィールドキャスターを担当。
2010上 - 2013下 金山泉[14] 月・火曜 フィールド 2012年3月までは、月曜日のフィールドキャスターを担当。
2014年3月までの公式サイトでは、「キャスター」とコーナー担当の「サブキャスター」を区別していた(同年4月以降はスタジオ出演のキャスターを「キャスター」に統一)。しかし当項では、コーナー担当を「フィールドキャスター」と表記する。

メインキャスターの変遷

2002年10月から2014年4月2日までは、『MBSナウ』で10年近くキャスターを務めた高井美紀が、同番組の終了以来2年振りにキャスターを務めている。

放送開始から5年半(『MBSナウ』から通算すると約8年半)メインキャスターを務めた三澤が、記者業専念のため2006年3月31日をもって降板し、翌週からは『MBSナウ』以来8年半ぶりのキャスターを務める馬野雅行(月 - 水)と、それまでは木曜のフィールドキャスターだった大八木友之(木・金)が後任となった。その後2009年4月の放送開始時間変更に伴い、馬野が降板し、全曜日大八木の司会となった。大八木はこのリニューアルをきっかけにアナウンス部から報道部に異動、キャスター業のほか取材の記者・プロデュースやディレクターにも携わるようになる。

また、放送開始から7年キャスターを務めた橋本佐与子(放送開始から2年間は月 - 金曜、その後5年間は月 - 水を担当)が2007年9月26日放送をもって降板し、翌週からは西村麻子(2002年10月から3年半にわたり月 - 水のフィールドキャスターを担当し、橋本が不在の時には代理でキャスターを務めていた)が就いた。西村の産休に伴う降板により、その後任として2009年9月28日から松川浩子が就いた[15]

松川の第2子懐妊・産休により、2012年10月1日から松川が担当していた月 - 水を高井が担当し、高井が担当していた木・金には西村が担当、サブキャスターとしては3年ぶりに復帰することになった[16]

2014年4月7日の放送からは、男性のメインキャスターを、大八木から西に交代。女性のメインキャスターについては、西村の担当曜日を変更する一方で、元・フィールドキャスターの上田が高井の後任として当番組に復帰した(月~水は西村、木・金は上田が担当)。

期間 男性 女性
月 - 水曜 木・金曜 月 - 水曜 木・金曜
2000.10 - 2002.9 三澤肇 橋本佐与子
2002.10 - 2006.3 橋本佐与子 高井美紀
2006.4 - 2007.9 馬野雅行 大八木友之
2007.10 - 2009.3 西村麻子
2009.4 - 2009.9 大八木友之
2009.10 - 2012.9 松川浩子
2012.10 - 2014.4.4 高井美紀 西村麻子
2014.4.7 - 西靖 西村麻子 上田悦子

コーナー

いずれの企画も、番組内や公式サイトで、視聴者からのリクエストや情報提供を呼び掛けている。

レギュラー企画

◎:2014年4月のリニューアルを機に放送開始

  • 現在
    • VOICE in KANSAI◎(当事者の発言に注目した関西ローカルニュース、神崎による「注目ニュース」のVTRリポートを最後に挿入)
    • CATCH THE VOICE
    • 憤懣本舗 (毎週月曜日の特集)
    • 特命調査班〜マル調〜
    • NEWS CHECK!!◎(ナレーターの影読みによるストレートニュース、『ちちんぷいぷい』17時前のニュースとタイトルを共用)
  • 過去
    • VOICEスポーツ ヴォイスポ!
    • 阪神の星★
    • 対決!
    • いま解き
    • みんなde天気
    • OH!そら見~よ(福本が取材・進行を担当した毎週水曜日の気象関連特集)
    • VOiCEファイル
    • 吉竹史の健康なび (吉竹が取材・進行を担当した毎週火曜日の特集)
    • 撮っておき!(とっておき、吉竹が取材・進行を担当した毎週水曜日のスポーツ特集)
    • トレンドVOICE(西村が取材・進行を担当していた毎週水曜日の特集)
    • 週末なび(毎週金曜日に放送)
    • スポーツなび(毎週月・木曜日のスポーツ関連特集)
    • VOICE+(全曜日共通のコーナー)
    • 以下は不定期で放送されたシリーズ企画
      • 闇の正体[17]
      • 楽貧生活
      • ディープリサーチ
      • サツ担 (2006年4月から、タイトルは警察担当記者の略称)
      • きわもん (毎週金曜日の特集)[18]

憤懣本舗・闇の正体

「憤懣本舗」の読みは「ふんまんほんぽ」。月曜シリーズとして放送。視聴者参加・出場型コーナーで、視聴者から送られた「憤懣」を基にして取材。大阪市職員のカラ残業・厚遇問題と市職員の労働組合のヤミ専従問題(いわゆる大阪市問題)や、入学を辞退した私立大学の授業料返還問題、善意の募金を騙った偽街頭募金集団などひとつの社会問題を徹底的に取材・検証している。 不定期に放映される「闇の正体」は憤懣本舗からの派生シリーズである。

「憤懣本舗」・シリーズ「闇の正体」など特集コーナーのニュース素材は、JNN排他協定に基づき、JNNキーステーションであるTBS制作全国ネットの報道・情報番組でも取り上げられることがある。

2005年5月31日に発表された放送批評懇談会主催の第42回ギャラクシー賞「報道活動部門」で、2004年6月14日放送の「憤懣本舗・北海道物産展の偽業者を暴く」が選奨に、2004年12月24日放送の「闇の正体・善意の募金に重大疑惑」が奨励賞にそれぞれ選ばれるダブル受賞となった。

これらは番組公式サイトで、直近の6か月分がバックナンバーとして公開されている。2005年4月29日放送のJR福知山線脱線事故関連のVOICE報道特別番組では関西ローカルのほかCS放送TBSニュースバードでも同時放送された。

一方で取材手法に問題点のある事件も発生している。2005年5月9日放送分の「憤懣本舗 嫌がらせ屋台、無神経な役所」が、隠し撮り取材をしていたことにより、「嫌がらせをして喫茶店を閉鎖に追い込んだ」とされる屋台店主がBPOに訴え、同年10月に「放送倫理違反があった」との見解が下された。BPOは放送内容については、当該店主がMBSによる名誉毀損であると訴えていた点については退けたものの、隠し撮りによる取材については、取材手法に問題ありとして倫理違反としたものである。MBSは2006年1月にこの件について、対応をBPOに報告している[19]

MBSのかつてのキー局であるテレビ朝日制作の情報番組『ワイド!スクランブル』の2007年4月13日に放送した内容が、当コーナーを含めたニュースで取り上げた内容(都市再生機構の問題を取り上げた2本、有料高架道路の通行料金を踏み倒すバイクの実態を取り上げた1本の計3本)と酷似していた事がMBSの指摘で発覚した。これを受けてテレビ朝日側が調査した結果、テレビ朝日の番組ディレクターが「毎日放送のホームページを参考にした」と剽窃を認めたため、MBSに対して文書で謝罪している。

前番組であるMBSナウ時代から視聴者から送られてきた情報を元にして取材した特集を放送していた。第1回目のテーマが『大阪市営地下鉄での喫煙問題』(昭和50年代前半)である。(1989年終日禁煙化)後々、交通機関の喫煙規制が広まるきっかけとなった。[20]

特命調査班〜マル調〜

2010年の途中まで放送されていた特集「闇の正体」の実質的な後継企画として、同年9月末から放送を開始[21]。MBS報道部の記者で結成した特命調査班(通称「マルチョウ」)が、硬軟織り交ぜた気になるテーマや疑惑・不正行為について、現場取材を重ねながら徹底的に調査。不正や社会の矛盾を告発したり、知っていたようで知らなかった話を紹介したりする。通常は「水曜シリーズ」として水曜日に放送。ただし、重要なテーマを扱う場合には、他の曜日でも放送する。

阪神の星★

2002年4月スタート。在京マスコミが全国に報じる「巨人偏重」報道に一石を投じるべく、関西ローカル番組であることを逆手にとって、地元球団、とりわけ阪神タイガースを徹底的に応援する企画としてスタートした。主な構成として、シーズン中は前日の試合を独自の視点で振り返る。

タイトルの「阪神の星★」は人気劇画『巨人の星』のパロディー。このコーナー開始当時の2002年に、星野仙一阪神監督就任にちなみ「阪神の星★野サン」と題して、星野中心にしてコーナーがなされていた。2003年、星野の監督勇退に伴い現在のタイトル(タイトルの末尾には、西暦の数字4桁が入る)になった。阪神以外の近畿在籍球団を取り上げる際(といってもほとんど放送されることはないが)当時のオリックス・ブルーウェーブ監督にちなんで「オリックスの石毛サン」(CGでは、石から毛が生えてくる)や、これも当時の大阪近鉄バファローズ監督にちなみ「近鉄の梨田サン」(CGで梨が登場する)などもされることがあった。また、関西の球団ではないが、2009年に「ヴォイスポ」で東北楽天ゴールデンイーグルスの話題を取り上げた際には、当時の監督・野村克也にちなんで「野村で野村だ」というタイトルを使ったこともある。(この時のテーマ曲にはビートルズの「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」を使った)。

こうしたユーモアパロディーを交える回がある一方で、試合詳報だけでない、スポーツドキュメンタリーの側面も持っていた。豊富な資金力を背景に他球団の主力選手をかき集めていた読売ジャイアンツの球団運営を強く批判し、反巨人=反体制の姿勢を明確にしたほか、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの球団統合を巡る問題や、ドラフトを巡るアマチュア選手へのの裏金問題、外国人選手の薬物疑惑なども積極的に報じた。また、多くの映像を駆使して、プロ野球を巡る人間ドラマを感動的に描くドキュメントも度々放送した。

2007年4月、「阪神の星★」シリーズは放送開始から6年目を迎え、通算放送回数が1000回を超えた。(放送時は常に副題で「第○話」と記している。こうした演出まで真似して「第○章」などと表現する番組まである。)また、阪神が優勝した2003年と2005年には、「VOICE・阪神の星★超総集編スペシャル」と題した長編の特別番組が放送されている。

2010年10月のリニューアルにより企画終了。スポーツ選手のインタビューや密着ドキュメントなどに関しては、月曜・木曜企画の「スポーツなび」に引き継がれた。ただし、毎日放送がテレビ・ラジオの阪神戦中継・関連番組で「withタイガース」というスローガンを掲げるようになった2012年4月からは、阪神関連のニュースや話題を扱う場合に「withタイガース」というタイトルを挿入。スポーツアナウンサーでもある金山がフィールドキャスターを務める月曜日には、前日までの1週間の阪神の戦績・話題を振り返るコーナーとして、「金山泉のwithタイガース」が設けられた。

しかし、金山はスポーツアナウンサーとしての活動に事実上専念するため、2014年3月で当番組を降板。このタイミングで『ちちんぷいぷい』の放送枠を拡大したこともあって、阪神関連の企画を、同番組15時台の「ぷいぷい with Tigers」へ移行した。

いま解き

社会現象トレンドなどの比較的軽めの話題を中心に取り上げる特集コーナー。2004年12月まで放送された「対決!」に代わるコーナー。2007年2月16日までは『イマ解き!』と題されていたが、放送100回を迎えた2007年2月23日から『いま解き』に改題。

2006年6月2日に「イマ解き! 間違った記述は必ず訂正される!ウィキペディアの法則」が放送された。河田直也がウィキペディアを知らない番組キャスターに紹介するというストーリーに沿った内容。最後に高井美紀が自分の経歴に関する記述に事実と違う点があるとコメントした。

吉竹史の健康なび

2010年11月から2012年3月25日まで放送。生活習慣病・季節の変化に伴う症状への身近な対処法や、美容・シェイプアップに効果のある簡単なトレーニング方法を、吉竹の体験取材を通じて紹介した。2011年夏から10月下旬までは、吉竹による第1回大阪マラソン(同年10月30日)への挑戦と連動させた企画「大阪マラソンへの道」も、随時放送していた[22]

なお、吉竹が『ちちんぷいぷい』の企画「吉竹史が行く!世界一周桜物語 咲いたらさんが通る」で海外に渡航していた2012年3月には、「健康なび」と改題したうえで放送を継続。松川が当コーナーの進行役を兼務した。

週末なび

2010年10月のリニューアル以降に放送開始。MBSの報道カメラマンが、(当番組が放送されない)週末に行ってみたいスポットを週替わりで取材。自ら撮影した映像を、毎週金曜日の放送で紹介する。他のニュース・情報番組における同種のコーナーと違って、撮影したカメラマンがリポーターやナレーターも兼ねることが特徴。近畿地方の遠隔地および徳島県の駐在カメラマンが取材・撮影する場合もあった。

当コーナーはYouTubeのMBSチャンネルで配信されているほか、TBSニュースバードの「列島リポート」でも不定期で放送された。2013年10月のリニューアルを機に終了。

みんなde天気

2009年9月28日から放送枠拡大に伴い新設された天気予報のコーナー。視聴者から天気にまつわる投稿映像を紹介した後、これまでと同じく今出による天気解説となる。このコーナーの開始により、前身の『MBSナウ』から番組終盤に固定されていたお天気コーナーが番組中盤へと移動し、エンディングでは、当コーナーと同じく今出が天気解説をしている『ちちんぷいぷい』のように、翌日のポイントが書かれたPJを挟んで、サブキャスターとその内容について掛け合う形式へと変更したものの、わずか1週間で番組終盤へと戻り、全キャスターが揃ってのエンディングも復活している。

2010年9月27日からのリニューアルを機に、放送時間をエンディングから18:45頃へ繰り上げ。担当も女性キャスターから、サブキャスターへと変更された。2012年4月のリニューアルで、当コーナーをいったん休止。福本がサブキャスターへ就任した水曜日に、福本の取材による気象関連企画「OH!そら見ーよ!」が放送されるようになった。ただし、今出とサブキャスターが天気予報を伝えるスタイルは、リニューアル後も変わっていない。

VOiCEファイル

2009年9月28日の放送枠拡大を機に新設された全国ニュースのコーナー。コーナー名は、同年10月1日から使用。TBS『イブニングワイド』の全国ニュース枠(17:50 - 18:00、MBS他一部系列局は未ネット)で放送されたニュース(5項目)のヘッドラインを紹介したうえで、毎回2・3項目のVTRを時差ネット形式で放送。大八木が紹介するトップニュースでは、VTRのみ同番組のテロップ・ナレーションをそのまま使っている(稀にそうでない日もある)。残りの項目では、当番組でテロップを付け替えたVTRを流しながら、当番組のサブキャスターがスタジオから原稿を読む。二ヶ国語放送ではなかった。全国ニュースを先に放送する体制に戻るため、2010年3月26日コーナー終了。

ピックアップNEWS

2010年9月27日のリニューアルを機に、全国ニュースを紹介するコーナーとしてエンディング付近(18:55ごろ)放送。「VOiCEファイル」(前述)とほぼ同じ内容で、5項目のニュースをヘッドライン形式で紹介。松川(高井)が3項目のヘッドラインを読み上げてから、該当するニュースのVTRを放送する。翌週の同年10月4日からは、VTRのない残りの2項目に関してもヘッドラインを読み上げ、5項目全てのニュースに触れるようにしていた。

2011年10月3日より、スマートフォンの操作画面に模したデザインに変更。これと同時に1項目ごとにヘッドラインを読み上げてから、該当するニュースのVTRを放送する形式へと変更。通常は残り2項目は、画面・ヘッドラインの読み上げのみであるが、日によっては5項目でなく3項目のニュースVTRと同時に終了することもあった。

2014年4月のリニューアルを機に廃止。全国ニュースについては、放送エリアの関西地方・徳島県に関するニュースを中心に、「NEWS CHECK!!」で伝えるようになった。

VOICE+

2013年10月から2014年まで放送された全曜日共通のコーナーで、内容は曜日によって異なった。

月 - 木曜日には、サブキャスターによる取材リポートを中心に放送。生中継に充てることもあった。

金曜日には、石田によるニュース解説コーナーとして放送。ストレートニュースでは伝え切れなかったり、視聴者に理解されにくかったりするトピックを毎回1つ選んだうえで、背景、問題点、今後の行方などを石田が縦横無尽に解説した。パートナーは松本または西村で、石田がかねてから担当している『ちちんぷいぷい』16時台の「石田NEWS」と同じく、モニターを最大限に活用しながら分かりやすく伝えていた。

CATCH THE VOICE

2014年4月のリニューアルから新設したコーナーで、毎回あるテーマに沿った特集を放送する。『ちちんぷいぷい』内の「VOiCE in ぷいぷい」では、そのテーマを告知するとともに、視聴者から電子メールとtwitterを通じてメッセージを募集(緊急時・非常時・特別編成時を除く)。当番組では、メインキャスター(主に西)が、特集の放送後とエンディングにメッセージの一部を読む(放送上はメッセージを字幕でも紹介)。特集の内容によっては、募集するメッセージと同じテーマで、あらかじめ街頭インタビューを実施することもある。

上記コーナー以外での企画

1月17日の放送について

阪神・淡路大震災が発生した1月17日の放送については、2006年まで、平日に当たる場合に(震災関連以外のニュース・天気予報も含めて)追悼式典会場(神戸市中央区東遊園地)からの全編生中継を実施していた。2007年以降はスタジオからの放送で、震災関連の情報を大幅に縮小。しかし東日本大震災発生後最初の追悼式典となった2012年には、天気・曜日企画と「ピックアップNEWS」を除いて、東遊園地からの生中継が復活した。当日が火曜日であったことから、中継には大八木・松川の両メインキャスターが出演。スタジオから出演したサブキャスターの吉竹が、「ピックアップNEWS」も担当した。

MBS JUMP OVER CANCER

2011年の番組テーマおよびキャンペーンとして「JUMP OVER WOMEN CANCER」として、「女性のガン」(子宮がん子宮頸がんなど)について取り上げ、早期発見につながる受診・検診を呼びかけてきたが、2011年12月28日の『VOICEスペシャル2011』内で、2012年からは内容を「女性のガン」だけに限定せず、胃がん・肺がんなどにも拡大し、男女問わずに検診を呼びかけ、さらに番組内から毎日放送全体でのキャンペーンへと発展・拡大した。治療や療養によって懸命に生きている人や、その医療現場について取り上げたりして、番組内でも特集とは別枠で放送されることもある。このコーナーのテーマソングには槇原敬之の「Remember My Name」が採用されており、槇原と高井の対談も番組内で放送された。

エンディング曲(開始から2009年3月まで)

脚注

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関連項目

  • 大阪市問題
  • JNN(Japan News Network
  • JNN排他協定(JNN協定)
  • 毎日放送
  • MBSニュース
  • ちちんぷいぷい - 当番組がリニューアルを重ねるにつれて、企画や人材の交流が進んでいる。かつては、国政選挙の投・開票日の夜間に、『角の選挙☆印』という関西ローカルの開票特別番組を共同で制作していた。
  • Nスタ - 2010年4月から始まった全国ニュース番組。
  • withタイガース - スポーツアナウンサーでもある金山がフィールドキャスターを担当していた2012年・2013年に、「金山泉のwithタイガース」を月曜日に放送。コラボレーション企画によるテレビCM「MBSはwithタイガース」を制作していた。

外部リンク

テンプレート:前後番組

テンプレート:TBSテレビ系列夕方ローカルニュース テンプレート:在阪局夕方ニュース

テンプレート:大阪府内テレビ局の夕方ニュース番組
  1. ただし新聞番組表にはニュース番組を示す「N」マークがなく、単に「VOICE」とかかれている。2009年3月30日以降、再び表示が無くなっている。
  2. 当時はTBSへの出向扱いで同番組のキャスターを担当
  3. 松川は、当番組に復帰する前週(2009年9月25日)まで、『ちちんぷいぷい』で木曜日のアシスタントなどを担当。高井も、同番組の開始当初にアシスタントを務めた。
  4. これまで通り、THE NEWS全国第1部からはステブレレス。THE NEWS全国第2部へは2分間程度のステブレを挿入した(ステブレではTHE NEWS第2部の予告編と、それ以後の番組宣伝を入れた)。
  5. 雨天中止となった場合は通常の時間からであるが、野球中継前提で繰り上げ放送が始まった直後に雨天中止となった場合は18時15分から再びVOICEが登場することはなく、野球関連の座談を放送する場合がある(2010年7月15日阪神対巨人戦が該当)
  6. 2011年8月11日のケースでは041chでVOICEを放送し、042chで阪神戦を中継するマルチ編成での放送。
  7. サブキャスターとしては3年ぶりの登板。2006年3月まではフィールドキャスター。1度目の産休をはさんで、2007年10月から2009年9月まで、月 - 水曜のサブキャスターを務めた。2度目の産休を経て、2010年10年からナレーターとして再復帰していた。
  8. 特集の一部では、企画・取材も担当。2014年3月までは、火・水曜日でもナレーターを務めていた。
  9. 2007年10月から2008年9月まで、水曜日のフィールドキャスターを担当。キャスター退任後も、オープニングニュースのナレーターを務めることがあった。2014年4月から、正式にナレーターとして復帰。
  10. 10.0 10.1 現在は毎日放送ラジオ営業部員
  11. 2014年4月からは、『Oha!4 NEWS LIVE』(日テレNEWS24制作、日本テレビ系列、関西地方では読売テレビで一部ネット)の月・火曜日でニュースキャスターを担当。
  12. 2012年4月4日の放送から出演。2011年2月に東海ラジオから中途採用で毎日放送へ移籍して以来、当番組で本格的にテレビ番組へのレギュラー出演を開始。
  13. 『MBSナウ』でも、番組後期の1991年1月から2000年9月までサブキャスターを担当。
  14. 2009年2月に、中京テレビから中途採用で毎日放送へ移籍。
  15. 毎日放送・西村麻子アナが産休に おおさか報知、2009年9月25日
  16. MBS・松川アナ第2子妊娠!「VOICE」で卒業あいさつ おおさか報知、2012年9月27日
  17. 従来の報道番組ではテレビカメラすら向けられなかった現象をテーマに、MBSの記者が、キーパーソンへの突撃取材や危険の伴う潜入取材を敢行。人々を陥れる“闇”を白日の下に晒す。
  18. タイトルの“キワ”は、「技を“極”める」「真理を“究”める」「“際”立つ個性」の意味。以上のキーワードに当てはまる人物の活動や発言に焦点を当てる。
  19. 「BRC委員会決定」PDFファイル2005年10月18日付 MBS広報
  20. MBS開局60周年『もう一度みたい! はじめて映像60連発蔵出しSP』より
  21. 2010年10月30日・毎日新聞夕刊より
  22. ちなみに吉竹は、フルマラソン初挑戦ながら、5時間10分43秒で大阪マラソンを完走した。なお、当番組からは、メインキャスターの大八木も同マラソンに参加している。