SBS (韓国)

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株式会社SBS(エスビーエス)は、大韓民国の首道圈を放送エリアとするテレビラジオ兼営の放送局。純粋な民間放送局「ソウル放送」として1990年に設立、2000年に現社名に変更した。本社をソウル特別市陽川区に置く。

ソウル特別市、仁川広域市京畿道を放送エリアとするが、その後開局した他地区の地域民放局と協定を結んだ。

コーポレートスローガンは「내일을 봅니다.〈See the bright tomorrow、明日を見ます〉」。また、現在使用している二重丸のようなCIは制作当時(2000年)、「生命と文化の種子」をイメージ化したものであったが、現在は「知恵の目」というイメージに変えた。

サイトにあるキャッチコピーは「私が作る新しいメディアの世の中내가 만드는 새 미디어 세상」。

なお、同じく略称がSBSである静岡放送スペシャル・ブロードキャスティング・サービスとは関係ない。

概説

ファイル:Seoul Broadcasting system.jpg
SBS本社・放送センター(ソウル特別市陽川区木洞)

本社はソウル特別市陽川区木洞(ヤンチョンく モクトン)にあり、韓国放送公社 (KBS) のように独自で地方局は持たず、韓国の地方民放局9社との提携でネットワークを形成している。日本側から見れば、純民間放送局の全国ネットワークのキー局と見られているが、法律上はソウル首都圏を放送エリアとする「地域民間放送局」である。その他の地方民放局との直接の資本関係はない。ただしSBS筆頭株主の泰栄はKNN株式の10.9%、江原民放 (G1) 株式の4.9%を保有、SBS第2位株主のガス機器メーカー、キトラミ(귀뚜라미)は大邱放送 (TBC) 株式の24.2%(系列のキトラミ精密工業、キトラミボイラー持ち分合計)を保有する筆頭株主である。

株式韓国証券取引所(現:韓国取引所株式市場部)に上場している(証券コード:034120)。筆頭株主は建設会社の泰栄(テヨン, 태영)。泰栄はSBSの設立発起人的立場にあり、ユン・セヨン(윤세영) が両社の会長を務めるなど、資本・人事上の関係が深い。

プロバスケットボールチーム、安養SBSスターズを保有し、韓国バスケットボールリーグ (KBL) に創設時から参加させてきたが、元国営タバコ会社 KT&Gに譲渡、安養KT&Gカイツとなった。

CATVや衛星デジタル放送(Skylife)を通じて、SBSドラマ、SBS ESPN(※アメリカESPNと提携、旧SBSスポーツ)、SBSゴルフ、SBS CNBCの各チャンネルを放送している。そのうちSBS ESPNでは、SBSスポーツ時代の2006年から2010年まで、プロ野球読売ジャイアンツのホーム試合の生中継を日テレG+からの映像提供を受ける形で行なっていた。イ・スンヨプのジャイアンツ入団によるもので、試合終了まで、音声はSBS側で付ける「カラ出張」形式を取っていた。2011年からはイ・スンヨプとパク・チャンホが加入したオリックス・バファローズの主催ゲームの放映権を獲得している。

日本との関係

日本の放送局とは日本テレビ (NTV) と開局以来提携関係にあり、日本テレビや系列の福岡放送 (FBS) などから特派員を受け入れている。また米NBCやロシアRTR、中国北京テレビなどとも友好関係にある。なお、SBS東京支局は汐留の日テレタワー内にあり、東京発のニュースでは新橋駅付近を走る東海道新幹線などを背景に特派員がリポートを伝えている。

2004年11月からは「モバHO!」へ、ドラマ・バラエティ・ラジオ番組の供給を開始したが、その後、停波したことに伴ってサービスを終了した。

なお、日本の静岡市駿河区に本社がある静岡放送SBSTBSJNN系列)とは同名称であるだけにすぎず関係は全くない。

会社概要

  • 正式社名:株式会社SBS (주식회사SBS
  • 所在地:
    • 本社(SBS放送センター):ソウル特別市陽川区木洞920
    • SBS公開ホール:ソウル特別市江西区登村洞58-1
    • 一山制作センター:京畿道高陽市一山西区炭峴洞140
  • 代表者:代表理事社長 アン・グクジョン(대표이사사장 안국정
  • 資本金:1,304億ウォン(泰栄 30.0%、キトラミ 13.2%、大韓投資信託運用 9.5%、国民年金管理公団 6.5%、大韓製粉 5.6%、個人 9.5%、その他 25.7%、2004年12月31日現在)
  • 株式上場:韓国取引所株式市場部(旧 韓国証券取引所)証券コード:034120
  • 国内支局:釜山大邱大田晋州江陵
  • 海外支局:ワシントンニューヨークパリ東京北京
  • 海外提携局:日本テレビ、NBC(米国)、ロシアテレビ (RTR)、北京電視台 (BTV)、電視廣播有限公司(香港無線テレビ、TVB)、八大電視(GTV、台湾)、ホーチミンテレビ(HTV、ベトナム)
  • 関連会社・団体:SBSコンテンツハブ、SBSニューステック、SBSアートテック、SBSスポーツチャンネル、SBSゴルフチャンネル、SBSドラマプラス、SBS文化財団、ソアム学術奨学財団

歴史

  • 1990年11月14日 - 「株式会社ソウル放送 (주식회사 서울방송) 」設立
  • 1991年3月20日 - KBSラジオソウル(旧:東亜放送)を移管する形でAMラジオ局を開局 792kHzコールサイン:HLSQ
  • 1991年12月9日 - テレビ開局、呼出符号(コールサイン):HLSQ-TV
  • 1993年7月1日 - AMラジオ、ステレオ放送開始
  • 1995年5月14日 - ネットワーク開始。
  • 1995年11月14日 - 一山制作センター(イルサン - )竣工
  • 1996年11月14日 - SBS POWER FM開局 107.7MHz、呼出符号:HLSQ-FM
  • 1997年1月28日 - 安養SBSスターズ創立
  • 1999年1月1日 - SBS LOVE FM(標準FM=AMと同一内容)開局 103.5MHz、呼出符号:HLSQ-SFM
  • 1999年5月12日 - コスダック(韓国店頭市場)に登録、言論統廃合以来初のマスコミの上場
  • 2000年3月17日 - 「株式会社SBS」に社名変更
  • 2000年10月19日 - 平壌からニュースの生放送を実施
  • 2001年10月26日 - 地上デジタルテレビジョン放送本放送開始(韓国初、リモコンキーIDは全国の民放局含め6で統一。)
  • 2002年5月30日 - 民間放送全国ネットワーク完成
  • 2003年6月25日 - 韓国証券取引所に上場
  • 2003年10月7日 - 鄭周永体育館開館記念、統一バスケットボール試合を平壌から生中継(韓国のテレビ中継車が初めて平壌入り)
  • 2004年3月1日 - 開局以来汝矣島に構えていた本社を木洞へ移転
  • 2005年2月25日-27日 - 米LPGAツアー、SBSオープンをオアフ島で主催
  • 2005年3月28日 - 地上波デジタルマルチメディア放送 (地上波DMB) 事業者として放送委員会から選定(申請10社から6社選定)
  • 2005年6月10日 - 日本語サイト開設(提携先の日本テレビも韓国向けサイトを開設)
  • 2005年7月29日 - KT&Gに安養SBSスターズの経営権を譲渡することで同意
  • 2005年12月1日 - 平日昼(12時-16時)のテレビ放送開始。地上波DMB「SBSu」開局
  • 2006年8月2日 - IOC2010年から2016年までのオリンピック放映権を単独で獲得する契約に調印。契約総額、7,250万ドル。朝鮮半島全域の放映権となっており、北朝鮮への映像提供権も含まれる。2008年までは日本(ジャパンコンソーシアム)同様、3大放送局が合同で契約するプール制を取る。

送信所・中継局一覧

デジタルテレビ

  • リモコンキーID:6-1
  • 呼出符号(コールサイン):HLSQ-DTV
送信所 物理チャンネル 空中線電力
冠岳山 K-16ch 2.5kW
南山 K-44ch 5kW
坡平 K-29ch 90W
東豆川 K-37ch 20W
龍門山 K-29ch 1kW
桂楊山 K-35ch 100W
仁川 K-39ch 90W
仏光 K-29ch 90W
白蓮 K-34ch 90W
長位 K-39ch 90W
光明 K-31ch 20W
光教山 K-31ch 200W
城南 K-29ch 20W

アナログテレビ

  • 呼出符号:HLSQ-TV
送信所 物理チャンネル 空中線電力
南山 K-6ch 50kW
冠岳山 K-27ch 10kW
東豆天 K-21ch 100W
龍門山 K-55ch 10kW
仁川 K-47ch 500W
仏光 K-57ch 500W
杏堂 K-60ch 10W
長位 K-51ch 500W
始興 K-39ch 10W
光明 K-44ch 10W
城南 K-46ch 100W

ラジオ

SBS LoveFM
送信所 周波数 空中線電力 呼出符号
一山 AM 792kHz 50kW HLSQ
冠岳山 FM 103.5MHz 10kW HLSQ-SFM
SBS PowerFM
送信所 周波数 空中線電力 呼出符号
冠岳山 FM 107.7MHz 10kW HLSQ-FM
東豆川 FM 100.3MHz 100W 無し

地上波DMB

SBS(u)
  • 呼出符号:HLSQ-TDMB
送信所 物理チャンネル(周波数) 空中線電力
冠岳山 K-12Cch (208.736MHz) 2kW
南山 2kW
坡平 20W
抱川 20W
龍門山 1kW
河岾 100W
仏光 90W
桂陽山 1kW
満月 90W
安山 20W
光敎山 100W
雲中 20W
広州 20W
龍仁 90W
二東 90W
安城 90W

マスコットキャラクター

  • 常にニヤニヤとした表情を浮かべているような「ゴミ」といった空色の熊がいる。SBSロゴの3代目から誕生した。

主な番組

(特別番組の放送や系列局によっては、番組差し替えがあるので事前に確認することをお勧めする)

ドラマ

  • 地上デジタル放送(韓国国内)ではハイビジョン放送を実施している(SBS系列のHD番組の大半がドラマ)

朝ドラマ(아침드라마、月~土 08:30- )

連続ドラマ(일일드라마、月~金19:20- )

月火ドラマ(월화드라마、月・火 21:55-23:10)

テンプレートを参照。

ドラマスペシャル(드라마스페셜、水・木 21:55-23:10)

テンプレートを参照。

金曜ドラマ(금요드라마、金 21:55-23:55)

週末劇場(주말극장)ほか(土・日 20:45-22:15)

週末特別企画ドラマ(특별기획)(土・日 21:55-23:10)

テンプレートを参照。

その他ドラマ

ニュース

情報・教養番組

アニメ・映画・海外ドラマ

放送事故・不祥事

  • 2006年8月20日に放送された『SBS人気歌謡』におけるステージ中、バックダンサーの1人が突然発作を起こして倒れるという事故が起きた。(詳しくはSeeYaを参照する事。)
  • フィギュアスケート選手の金妍兒が2009年3月14日に韓国SBSで放送されたインタビューにおいて「競争相手の選手に試合直前の練習を妨害された」と述べた。この時、金は具体的な選手名を挙げていなかったが、SBSは金の練習を妨げたのが「いつも日本人選手だった」というナレーションを挿入し、他の韓国メディアもそれに追随したため、韓国では日本選手バッシングが起こり、日韓のスケート連盟を巻き込んでの大騒動(詳細は金妍兒による練習妨害発言を参照)となった。金に上記のインタビューをしたSBSのリポーターは、東京スポーツの取材に対し「『日本人に~』というのはSBS側が付け加えたもの」と答え、今回の報道は「韓国ファンの反日感情を煽り、対決ムードを盛り上げようとしただけ」と述べた[1]
  • 2009年7月22日、バラエティー番組『驚くべき大会スターキング』内で放送された「3分出勤法」が日本の番組の盗作だったことを認め謝罪した[2]
  • 2011年11月17日、ニュース番組『SBSナイトライン』で、チョン・ソングンアナウンサーが朴元淳ソウル特別市長がインターネットを利用したオンライン就任式を行ったことに対して、「趣のある就任式を期待していた市民も明らかに少なくなかったのではないだろうか。そのような点では市民の権利を奪ったので、これが進歩でないことを望む。』と発言し顰蹙を買った。[3]
  • 2014年3月5日、集団お見合い番組「チャク (韓国のテレビ番組)」で、番組収録中に出演していた29歳の女性が首つり自殺した。番組は、振られた出演者には外で食事を取らせるなどして、出演者を心身共に傷つけていると批判された。この事件を受けて、番組は打ち切りとなった。

民放ネットワーク

略称 放送局名 放送対象区域 開局日
SBS SBS ソウル特別市·仁川広域市·京畿道 1991. 3. 20.
G1 江原民放 江原道 2001. 12. 15.
TJB 大田放送 大田広域市·忠清南道 1995. 5. 14.
CJB 清州放送 忠清北道 1997. 10. 18.
JTV 全州放送 全羅北道 1997. 9. 27.
kbc 光州放送 光州広域市·全羅南道 1995. 5. 14.
TBC 大邱放送 大邱広域市·慶尚北道 1995. 5. 14.
KNN KNN 釜山広域市·慶尚南道 1995. 5. 14.
ubc 蔚山放送 蔚山広域市 1997. 9. 1.
JIBS 済州国際自由都市放送 済州特別自治道 2002. 5. 31.

SBS以外のネットワーク局は地上波テレビ放送とFMラジオ放送を展開している。各局のFMラジオ放送は自主制作番組とSBS POWERFMからのネット番組の混成編成となっている。中波ラジオ放送は行われていない。

シンボルマーク

関連項目

脚注

  1. 捏造・改変なんでもあり! やっぱり変わらない韓国メディアの「反日無罪」副題「キム・ヨナ発言、日の丸映像、日本製アニメ……どんどん変えちゃう」西村幸祐SAPIO』2009年5月27日・6月3日号掲載、2009年6月8日(月)配信、同日閲覧
  2. SBS、日本の番組のパクリ認め正式謝罪『朝鮮日報』2009年7月23日更新、同日閲覧 元ネタは3月にTBSが放送した『時短生活ガイドSHOW』の「5分出勤法」
  3. SBS앵커“서울시장 취임식, 시민권리 뺏어” “오늘의 유머…”(京郷新聞、2011年11月17日)

外部リンク

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