東京中日スポーツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東京中日新聞から転送)
移動先: 案内検索

テンプレート:基礎情報 新聞 東京中日スポーツとうきょうちゅうにちスポーツ、略称トーチュウ)は中日新聞東京本社関東地方の全域と静岡県(西部を除く)、山梨県(一部地域を除く)、新潟県(一部地域のみ)に向けて発行する日本スポーツ新聞である。東海・北陸地方で発売している中日スポーツの姉妹紙である。なお、東京スポーツ新聞社が発行している東京スポーツとは、特に関係がない。

概要

1942年、中部日本新聞社が発足後、東京の拠点として東京総局を銀座に開設。その後、本格的な東京進出を目論み、1955年、東京・内幸町の日本ゴム(現・アサヒコーポレーション)東京営業所跡地に、最新鋭の輪転機を備えた東京支社(現・東京本社)社屋を建設[1]1956年2月23日に「東京中日新聞」として創刊。"日本一美しい新聞"を宣伝文句に、連日カラー写真付きの記事を1面で掲載、"カラーの東中"と呼ばれた。「東京中日新聞」の当時の題字ロゴは、「中日スポーツ」のロゴとほぼ似ていた。 「東京中日新聞」は、「家庭で安心して読める健全な特殊紙」をキャッチコピーに、スポーツ芸能・一般ニュースを扱う大衆紙だった。カラー写真コンテストや、総額150万円にのぼる「三冠王クイズ」と「トリオ・クイズ」など、読者参加の記事も充実していた。 1967年10月、中日新聞が、旧・東京新聞社から東京新聞の編集・印刷を承継してからは、東京新聞の姉妹紙となる。 1970年3月1日に題号を「東京中日スポーツ」に改題し、現在に至る。

発行部数は17万1360部(2011年4月、自社公称[2])。

紙面の特徴

  • 1面のロゴについては、2006年10月1日付から、東京本社の編集・製作機能が港区港南から"発祥の地"である日比谷中日ビルに移転したのに伴い、1面右上の略称表記がそれまでの「トーチュウ」から「東京中日」(その右下に「スポーツ」と小さく書かれている)と変わった。これは創刊当初の「東京中日新聞」のものをイメージしているという。創刊当初は「中日」という文字を少し大きめにして、1970年代は中日を朱色にするなど強調していた時もあった。[3]日付表示・発行所クレジットの箇所は現在は名古屋本部の「中日スポーツ」とほぼ同じデザインになっている。
  • 欄外の題字は、スポーツニッポンと同様で左右寄りに「東京中日スポーツ」と表記されている。[4]
  • 中日新聞東京本社が発行している関係で、関東圏で唯一中日ドラゴンズの記事を1面トップに持ってくることが多い。このため、テレビの情報番組における新聞紙面紹介コーナーでは、トーチュウと、1面がほとんど阪神タイガースネタのデイリースポーツ(東京本部版)の1面の違いが取り上げられることがある。

中日スポーツの連載漫画である『おれたちゃドラゴンズ』は以前は掲載していなかったが、紙面リニューアルにより2008年3月21日付紙面より掲載を開始した。 なお1998年から2008年までは独自の連載漫画「あっぱれ竜党計画」(平日はなかむら治彦、週末はたかみね駆の作画)が連載されていた。

  • FC東京に関しては、「365日FC東京」というクラブ情報を連日掲載。また有料携帯サイト「365日FC東京モバイル」を運営している。
  • モータースポーツや地元Jリーグチーム、FC東京関連の記事を取り上げるコーナーをほぼ連日掲載している。特にモータースポーツは早くから大きく取り上げており、F1ブーム以前から同紙の大きな特徴となっている。プロレス・格闘技ではDRAGON GATEをお膝元でもあるデイリースポーツを含む他紙よりも大きく取り扱い、創刊55周年に当たる2010年に同団体主催で開かれたSummer Adventure Tag Leagueに「東京中日スポーツ杯」として賜杯を提供している。また、2012年からは協栄ボクシングジム主催「ガッツファイティング」をデイリースポーツに代わって後援している。最近は中日が負けた場合はそのほかのスポーツを一面に持ってくる場合が多い。
  • モータースポーツに関してはジャニーズ事務所との関係も深く、2010年現在近藤真彦堂本光一長野博の3人が交代で連載コラムを担当している[5]
  • 社会面は基本的に1ページだが、休刊日のみカラー・2ページで展開している。
  • 芸能面は基本的に2ページだが、土、日、月は1ページにしている。[6]
  • 1部売りは130円と他のスポーツ紙より10円安い(中日スポーツは120円)。
  • 静岡県でも、大井川以東の中部・東部・伊豆で発売されている。なお、東海本社浜松市にある都合上、西部では中スポのみの発売となっている。[7]
    • 新幹線浜松駅売店では、トーチュウと中スポの両方が販売されている。
  • 西日本スポーツ(西スポ・福岡県)とも提携しており、一部記事はトーチュウと同じものを掲載している[8]
  • 1面の内容は、2013年以降、名古屋(中スポ)で製作された物とほぼ同じ記事を共有使用[9]しているが、日によって東京独自の記事になることもある。2014年現在は1面を含め紙面の大半は名古屋制作のもの(中央競馬面含む)になっているが、モータースポーツ面は中スポでもトーチュウ制作のものが掲載されている。関東地方のみで発行されているスポーツ紙であることから、首都圏のアマチュアスポーツの結果や首都圏在住のアスリートにスポットを当てる「首都圏スポーツ面」(首都スポ)を連日掲載している。

備考

  • トーチュウの2面には「名古屋へ行ったら 中日スポーツ」という小さな広告が載っている。逆に、中スポの2面には「東京へ行ったら 東京中日スポーツ」の広告が掲載されている。ただ実際には、両紙とも、名古屋や東京よりも広い範囲で購入できる。
  • 芸能・社会面、ソフトバンク関連以外のプロ野球面、一般スポーツ面は、西日本スポーツ(西スポ)[10]と紙面共有している。
  • 2010年9月までは、即売版(駅売り版)でアダルト面を設けていた。当時の休刊日特別版では、宅配版と同じ、全体に見やすいテレビ欄に差し替えていた。しかし2010年10月1日付より、即売版においてもアダルト面を廃止。全面テレビ欄の形式に統一されている[11]
  • 1980年代後半までは姉妹紙の東京新聞が行っていたテレフォンサービス向けに、スポーツニュースを提供していた。東京新聞のテレフォンサービスには、他に喪ニュース・釣り情報・競馬結果・料理・芸能ニュース・怪談・民話などの番組があった。
  • プロ野球の開催紹介記事(タイトルは「きょうのプロ野球」[12])において、中日戦のラジオ中継予定については、東海地方の予定分(CBCラジオ東海ラジオ)も紹介されている[13]
  • 新潟県山梨県では、一部地域で宅配・即売を行っている。
  • Webサイトは、モータースポーツ関連のみトーチュウ単独で運営するほかは、基本的に中日スポーツと共同で運営している。そのため、項目欄には、J1のライバルチームである「グランパス」と「FC東京」が隣同士に並んでいる。

番組表

フルサイズ
ハーフサイズ
クォーターサイズ

発行所

東京都千代田区内幸町二丁目1番4号

主な評論家・寄稿者

野球

中日新聞系であるため、中日スポーツの評論家を兼務しているが、便宜上東京本社・名古屋本部ごとに分けて記載する
東京本社担当
名古屋本部担当

その他スポーツ

コラム

連載コラム「セブンデイズ」については中日スポーツと同内容である。詳細は中日スポーツ#セブンデイズを参照。

脚注

テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:中日新聞社

テンプレート:スポーツ新聞
  1. 社屋は一度取り壊され、その跡地に日比谷中日ビルディングが建てられた
  2. 『日本新聞年鑑2012』 - 日本新聞協会(2011年)
  3. 参考写真(1980年11月)
  4. ちなみに中スポは、スポーツニッポン大阪本社版(2004年9月30日付まで)と同様で中央に「中日スポーツ」と表記されている。
  5. 主に近藤・堂本の2人が4輪レース、長野が2輪レースを扱う。
  6. デイリースポーツも同様の措置をとっている。
  7. トーチュウは宅配、駅売店やコンビニでの即売を併売している。中スポも伊豆の一部を除く静岡県全域で発売されているが、元々アダルト面がないため、宅配版向けのテレビ面差し替え自体行っていない。
  8. 九州地方関係以外のスポーツ記事、芸能・社会記事。なお、競馬面については2013年3月まではサンケイスポーツと提携していたが、同年4月以降は中スポとの提携記事に変更された。
  9. 以前はトーチュウ・中スポと独自の紙面編集だったが、ドラゴンズ関連の記事が1面の場合は中スポと共有する日が多くなった。
  10. 西日本新聞社が発行。福岡県を中心とした九州で発売している。
  11. 従来アダルト面に掲載されていた広告は、社会面に移動させた。
  12. 当日の試合カード、開催球場、天気予報、予告先発、テレビ・ラジオでの放送予定を記載している。
  13. 地上波テレビ中継予定やその他のカードのラジオ中継予定は、関東地区で視聴可能なもののみ記載している。