黒江透修

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テンプレート:Infobox baseball player 黒江 透修（くろえ ゆきのぶ、1938年12月12日 - ）は、鹿児島県出身のプロ野球選手（内野手）、野球指導者、解説者、評論家。旧名は幸弘。

愛称は「豆タンク」（165cmと小柄で、なおかつ太っていたのが由来）。

経歴

鹿児島高校からノンプロ杵島炭鉱、日炭高松を経て立正佼成会に所属。都市対抗野球大会に4回出場し、1964年の大会では熊谷組の補強選手として8打席連続安打の新記録を達成し、チームの準決勝進出の立役者となる。同年、読売ジャイアンツに入団。165cmと小柄ながら堅実な守備で、土井正三とともにV9巨人の内野の要となった。入団後2年間は鳴かず飛ばずだったが、テンプレート:Byに頭角をあらわし、首位を争う対中日戦で小川健太郎から三塁打を放って監督の川上哲治から信頼を得る。テンプレート:Byには129試合に出場して打率.278を残し、レギュラーに定着した。テンプレート:Byには遊撃手でベストナインに選出される。以降、テンプレート:Byまで毎年ほぼフル出場、打率.270前後とコンスタントな成績を残す。しかし、テンプレート:Byより河埜和正に遊撃手を明け渡すようになり、同年限りで現役引退[1]。

子供のころ右手に大怪我を負い、その影響で送球がクセ球になる（ややシュート気味の変化球のようになり一塁手をはじめ他の野手がキャッチしにくくなる）ことを守備面で大きなネックとしていた。当時投手コーチだった藤田元司と座布団にボールをぶつけるという特訓でクセのない送球を出来るようになった（月刊ジャイアンツに連載されていた、過去の選手をテーマとした漫画で黒江が取り上げられた際に描かれていた）。現役時代の1967年、鹿児島県人が多い大相撲の井筒部屋で自主トレを行ったことがある。「週刊ベースボール」2011年1月31日号（懐かしのプロ野球自主トレ企画）では、当時現役だった鶴ヶ嶺（後の井筒親方）の下、黒江がテッポウをしている写真が掲載された。

遠征中の宿舎においては、土井正三とともに常に長嶋茂雄とは同部屋であったので、夜中でも素振りに付き合わされた。それは土井と黒江が畳を頭の上にのせ、畳に沿って長嶋が素振りをするものである。しかし長嶋はスイングに納得せず、畳を担いだまま2時間、中腰のまま部屋の中を走り回ったという。

引退後は、指導者として主に名参謀として活躍し、長嶋茂雄、近藤貞雄、広岡達朗、森祇晶、江尻亮、王貞治、渡辺久信らを支えた。コーチ歴はテンプレート:Byは巨人一軍守備・走塁コーチ補佐、テンプレート:Byからテンプレート:Byまで巨人一軍守備走塁コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byまで中日ドラゴンズ一軍総合コーチ、テンプレート:Byは西武ライオンズ二軍コーチ、テンプレート:Byは西武一軍作戦コーチ（1985年はヘッド格）、テンプレート:Byからテンプレート:Byまで西武一軍ヘッドコーチ（1992年および1993年は打撃コーチも兼務）、テンプレート:Byは西武二軍監督、テンプレート:Byは千葉ロッテマリーンズ二軍監督、テンプレート:Byからテンプレート:Byまで福岡ダイエーホークス一軍助監督兼打撃コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byまで横浜ベイスターズ一軍ヘッドコーチ（2002年は打撃コーチも兼務していたが、成績不振（最下位）で森祇晶の監督解任に伴いシーズン途中より監督代行）を歴任。6球団のうち4球団で優勝、西武と福岡ダイエーでは日本一に貢献している。

野球解説者、野球評論家としてはテンプレート:Byとテンプレート:Byは日本テレビ・日刊スポーツ、テンプレート:Byからテンプレート:Byまでテレビ東京・文化放送・東京中日スポーツ、テンプレート:Byはテレビ朝日、テンプレート:Byは文化放送・東京中日スポーツで解説者・評論家を務めた。テンプレート:Byからテンプレート:Byまでは東京中日スポーツ、J SPORTS（主に西武、ロッテの本拠地ゲームの試合）、東海ラジオで評論家を務めた。一時期、NHK（BS1）でも野球解説者を務めていた。

テンプレート:Byは埼玉西武ライオンズ一軍ヘッドコーチとして6年ぶりに現場復帰し、同年のリーグ優勝ならびに日本一になったが若返りなどのチーム方針もあって同年11月18日に限りで辞任を申し入れ、受理されて辞任した。

再び、J SPORTS（ロッテ戦、テンプレート:Byのみ）、東京中日スポーツの野球解説者を務めている。2009年4月から全国野球振興会（日本プロ野球OBクラブ）の新理事長に就任し2年間務め、テンプレート:By3月18日に再任された[2]が、その2か月後の5月16日の理事会で森徹に理事長職を譲った[3]。ただし黒江本人は「事実無根で理不尽な理由」により理事長を解任されたと主張しており、2011年12月には同会の元事務局長らに対する損害賠償請求訴訟を起こしている[4]。

指導者として

第一次長嶋政権時の巨人コーチ時代に悪ふざけでクライド・ライトの乳首を押したところ、反撃に遭い殴られてしまった。

テンプレート:By、近藤貞雄は中日監督就任時コーチングスタッフの編成で一つだけフロントに注文を出した[5]。「牧野（茂）、そして杉下（茂）と、過去に中日はOBをコーチとして巨人にさらわれた。今度はその逆をやりたいんだが」[5]、近藤が白羽の矢を立てるのは黒江だった[5]。近藤は黒江について「有能な反面、言いたいことをストレートに口に出して煙たがれるタイプで、そのあたりをフロントの誰かに疎まれたのか、浪々の身だった。人間が仕事上での不平不満を、酒場などで愚痴るのはサラリーマンの世界でもよくあることで、グラウンドで期待してくれれば問題はないと考えたから、コーチとしての彼の能力のみを買って、黒江を自分のチームに迎え入れた」、「結果は成功で、1982年のリーグ優勝は、球界でのキャリアは長かったとはいえ新米で、ともすれば作戦や用兵で独断専行に陥る危険性があった僕を、投手コーチだった権藤（博）、作戦コーチだったジム・マーシャルらと共に助けてくれた。」と著書の中で記している[5]。

1982年の最終戦（大洋vs.中日）にて、首位打者のタイトル争いでトップにいる大洋の長崎啓二を僅少差で追いかけていたチームメイトの田尾安志が敬遠攻めに激怒。絶対に当たらない敬遠球に対して抗議の意味で空振りを2球続けたあと、黒江が三塁コーチボックスから飛び出し、「俺たちはお前が首位打者だと思っているから馬鹿な真似はよせ」と田尾をなだめたという。

西武のコーチだった1985年、監督の広岡達朗が痛風で欠場したため、監督代行として初采配を振った近鉄戦で西武のリーグ優勝が決定した。試合終了後に胴上げされ、大阪府内で優勝祝賀パーティーをしたが、ビールかけはせず、改めて帰京して広岡が復帰後、ビールかけを西武球場内で行った。

1997年オフ、ダイエーの助監督に就任。会見では「ワンちゃんを男にする」とコメント。早速背広姿のままグラウンドで選手たちに挨拶を行っている最中、熱弁の余りか二度にわたって差し歯が飛ぶというハプニングがあった。

1999年、キャンプ中の朝の声出しで「冥土の土産に胴上げ（＝優勝）をお願いします!」と叫んだところ、本当にダイエーが優勝した。また優勝祝賀会のスピーチの際には城島健司などの主力選手から「冥土の土産!」と野次を飛ばされた。翌2000年にリーグV2を達成した際、監督の王貞治に続いて胴上げされた。

巨人時代のチームメイトでダイエー助監督時代の監督だった王貞治は「クロちゃんは選手に好かれようとしない、嫌われてもズケズケモノを言うのが一番いいところ」と語っている。

横浜のヘッドコーチに就任した2001年、チームカラーにちなんで白髪をブルーに染めたことがある。

詳細情報

年度別打撃成績

テンプレート:By2 巨人 26 49 43 7 7 0 0 0 7 1 2 4 1 0 3 0 2 7 0 .163 .250 .163 .413
テンプレート:By2 61 70 64 15 11 2 0 0 13 0 11 6 0 0 6 0 0 7 1 .172 .243 .203 .446
テンプレート:By2 91 289 262 44 64 10 3 2 86 17 21 7 1 1 21 1 4 35 4 .244 .309 .328 .637
テンプレート:By2 129 480 424 59 118 21 4 9 174 49 10 8 7 1 40 0 8 51 4 .278 .351 .410 .761
テンプレート:By2 129 475 423 66 120 15 5 7 166 37 16 8 6 3 35 2 8 45 9 .284 .348 .392 .740
テンプレート:By2 130 530 481 64 141 16 2 7 182 63 8 4 7 5 34 0 3 56 13 .293 .340 .378 .719
テンプレート:By2 123 445 405 50 103 21 3 10 160 48 7 4 14 3 21 0 1 40 7 .254 .291 .395 .686
テンプレート:By2 124 456 407 54 113 20 3 6 157 42 22 3 6 5 30 0 8 27 8 .278 .336 .386 .721
テンプレート:By2 127 497 451 40 124 14 0 7 159 52 16 2 8 6 25 1 7 32 14 .275 .319 .353 .672
テンプレート:By2 111 390 353 35 87 15 2 8 130 47 10 3 8 2 24 1 3 28 11 .246 .298 .368 .667
テンプレート:By2 84 188 165 19 35 4 2 1 46 15 4 0 2 2 14 1 5 9 5 .212 .290 .279 .569
通算：11年 1135 3869 3478 453 923 138 24 57 1280 371 127 49 60 28 253 6 49 337 76 .265 .322 .368 .690
  • 各年度の太字はリーグ最高

通算監督成績

14試合　6勝8敗　勝率.429

※ 2002年、横浜森祇晶の監督休養後の9月27日より監督代行

表彰

記録

背番号

  • 67 （1964年 - 1967年）
  • 5 （1968年 - 1974年）
  • 75 （1975年 - 1978年）
  • 65 （1981年 - 1983年）
  • 82 （1984年 - 1985年、2001年 - 2002年）
  • 85 （1990年 - 1994年）
  • 77 （1996年）
  • 81 （1998年 - 2000年、2008年）

関連情報

解説者としての出演番組

出典、脚注

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関連項目

外部リンク

テンプレート:BASEBALLstats

テンプレート:横浜DeNAベイスターズ歴代監督

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  1. ↑ テンプレート:G5000
  2. ↑ 黒江理事長を再任＝野球振興会
  3. ↑ 森徹氏が新理事長＝プロ野球OBクラブ - 時事通信、2011年5月16日
  4. ↑ こちらも内紛ぼっ発!?元巨人・黒江氏が解任問題で提訴 - スポーツニッポン・2011年12月20日
  5. ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 近藤貞雄著『退場がこわくて野球ができるか』ドリームクエスト、2000年、P128-P129
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