ベトナム航空

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年8月2日 (土) 04:37時点における202.229.251.8 (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:航空会社情報ボックス ベトナム航空(ベトナムこうくう、テンプレート:Lang-en-short, テンプレート:Vie)とは、ベトナム社会主義共和国国営航空会社であり、同国のナショナル・フラッグ・キャリアである。

概要

ファイル:Hang Khong Viet Nam Ilyushin Il-18 Volpati.jpg
ベトナム航空局の飛行機(1977年・イリューシン Il-18)

1956年にベトナムの旧宗主国フランスから、ハノイザラム空港の返還時に創設されたベトナム航空局を母体として、1989年4月設立された。現在はベトナム国内18都市及び国外28都市に就航しており、インドシナ方面の路線が充実している。尾翼にあしらわれたの花ゴールデンロータスは、ベトナムの人々にとって知恵と優雅さの象徴している。2010年6月10日スカイチームに加盟。

サービス

座席サービスは、ビジネスクラスエコノミークラスの2クラス制。最新型のビジネスクラスシートは、プライバシーを確保したシェル型で、シートはほぼフラットにリクライニング可能。機内食も各クラスを問わず提供されており、ベトナム - 長距離国際線ではフォーや牛肉スープ麺などのベトナム料理を、ベトナム - 大韓民国日本発着路線では、該当国に応じた伝統的料理を、ベトナム - 中華人民共和国台湾を含む近距離国際線では、軽食が出される。

女性客室乗務員が着用する制服は、各個人の体型に合わせて、20箇所以上を採寸して作成されるアオザイであり、完全なオーダーメイドである。そのエキゾチックな雰囲気でも人気が高い。

コードデータ

VNとは、南ベトナムベトナム共和国)に実在した航空会社のエア・ベトナムから 付けられたものである。

ちなみにエア・ベトナムは運航停止状態(1975年ベトナム戦争サイゴン陥落ごろ)になるまで東京大阪に乗り入れていた[1]

また3レターのHVNとは、かつて「ハンコン・ベトナム航空」と呼ばれていたため。

就航都市

保有機材

ファイル:Vietnam Airlines oldcolor.jpg
ボーイング767型機 旧塗装 (成田空港)
ファイル:Vn-20080622 nrt.jpg
ボーイング777-200 (成田空港)
ファイル:VN A321-200.JPG
エアバスA321-200 (福岡空港)

ベトナム航空の機材は以下の通りである。

ベトナム航空の機材
機種 機材数 定員
(ビジネス/エコノミー)
使用路線 補足
エアバスA321-200 48
184 (16/168)
178 (16/162)
国内線および近距離国際線
エアバスA330-200 9 266-280 (24/242-256) 国際線全般
中国 / 香港 / 日本 / マレーシア
シンガポール / タイ
エアバスA350XWB-900 (発注中:2)
エアバスA380 (発注中:4)
ボーイング777-200ER 1
1
4
4
295 (12/283)
325 (35/290)
307 (25/282)
338 (32/306)
長距離国際線
フランクフルト / ロサンゼルス / モスクワ / 成田/ パリ
メルボルン / シドニー
ボーイング787-8 (発注中:4) 2012年納入予定
ATR 72-200 12 65 (0/65) 国内線のみ
フォッカー 70 2 79 (0/79) 国内線および近距離国際線 / 広州
合計機数 81
(発注中:10機)
更新:2014年3月

ベトナム航空はさらに4機のボーイング787-8型機を発注した。これらの機体は2010年に引き渡される予定であったが、度重なるトラブルにより受領が遅れている。また、元スイス航空のエアバスA330-200をリースで導入している。

なお、ベトナム航空がボーイング777-200ERを自社発注した際、ボーイング社から、新たに航空機の顧客番号(カスタマーコード)として6Kが与えられ、現在のところ、ボーイング777-200ERにのみ、オリジナルのカスタマーコードがついており、航空機の形式名は777-26KER となっている。

2009年11月には、エアバスA350XWB-900型機を2機・エアバスA380型機を4機を発注[4]。これらが予定通り納入されれば、同社のフリートに初めて四発エンジン旅客機が加わる。

不祥事

  • ベトナム航空の33歳の男性副操縦士が、自らが乗務する航空機で、ベトナム人窃盗団が日本国内で盗んだ品物をベトナムへ持ち出そうとしたとして、盗品等関与罪で、2008年平成20年12月17日山口県警下松警察署に逮捕された[5]被告人刑事裁判で「会社での給料が極めて低く、副業盗品を運搬するのが常識だった」と主張したが、有罪判決が確定している[6]
  • ベトナム航空の25歳のベトナム国籍女性客室乗務員が、ユニクロのウルトラライトダウンや、資生堂の高級化粧品などを、ベトナム社会主義共和国に持ち出す「運び屋」として、関西国際空港へ持ち出したとして、万引きベトナム人実行者男女5人(窃盗罪で逮捕)と、30歳のベトナム人仲介役女性と共に[7]警視庁組織犯罪対策第一課が、2014年平成26年)3月26日盗品等関与罪逮捕し、同時に東京都千代田区霞が関のベトナム航空日本支社を家宅捜索した[8]。在日ベトナム人窃盗団を仲介役を通じて、ベトナム航空の副操縦士や客室乗務員など計27人が、組織的に関与していると見られ、警視庁の捜査員の取り調べに対して「多くの乗務員が小遣い稼ぎで運び役をしていた。同僚に故買屋の女を紹介してもらった」と述べてい一方で、同時に「盗品とは知らなかった」と、逮捕容疑については否認している[9]
    • 客室乗務員の女性容疑者は「自分の月給は7万~10万円だが、一回のフライトで2万5000~3万円の副収入になる」と述べている。ベトナム航空本社の担当者は、東京新聞の記者からの取材に対して「個人の行為で、印象を貶められたのは残念だ。2008年の盗品関与事件後、客室乗務員や機長には、副業で商品を運ばないように署名させている」と説明し、今回の事件後、ベトナム航空は盗品を運搬出来無い様にするため、客室乗務員らの荷物をハンドバッグと小さめの衣類用バッグに限るように決めた、としている[10]

遅延

ベトナム航空のほぼ独占となっているベトナム国内線は、遅延(en:delay)するのが常態化してる為、ベトナム人民坂場三男・在ベトナム日本国大使は「ベトナム航空は別名『シンロイ航空』という蔑称が付いている」と云われている(『シンロイ』とは、ベトナム語で「お詫びします」「申し訳ありません」の意味)[11]

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:Airline-stub テンプレート:Vietnam-stub

テンプレート:Navboxテンプレート:Link GA
  1. 消えたエアライン 賀集章:著、山海堂:2003年刊
  2. ベトナム航空、9月20日からフエ空港発着便の運航を再開 Fly Team 2013年7月29日付
  3. エア・カナダ、2014年7月に羽田/トロント線を就航 FlyTeam 2013年12月7日付
  4. ベトナム航空、仏から18億米ドル相当のエアバス機購入
  5. AirFrance Press Release 2009年4月16日
  6. テンプレート:Cite news
  7. テンプレート:Cite news
  8. テンプレート:Cite news
  9. テンプレート:Cite news
  10. テンプレート:Cite news
  11. テンプレート:Cite press release