それは秘密です!!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:基礎情報 テレビ番組

それは秘密です!!』(それはひみつです)は、日本テレビ系列局ほかで放送されたクイズ番組ドキュメントバラエティを組み合わせたテレビ番組である。かつての人気番組だったNHK総合テレビ私の秘密』のリメイク版でもある。日本テレビでは1975年10月7日から1987年9月29日まで、毎週火曜 19時30分 - 20時00分 (JST) に放送。

司会は桂小金治、アシスタントは前期では秋本圭子、後期では清水由貴子ユニオン映画が制作協力。

概要

この番組は、日本各地のホールで公開録画を行っていた。最初のCM明けに(ジングル無しで)小金治が「雨止んでひと傘を忘る。兎角人間は時の流れに過ぎし日のことを忘れがちなものです。推理と思い出のご対面。それは秘密です!!」と口上するのが毎度の恒例となっていた。

番組前半ではゲスト(各チームの一番端)が会おうとしている恩師や肉親などがシルエットで登場し、レギュラー解答者がヒントを示唆するような形でで解答していた。さらにゲスト解答者が当てて正解が出ると、その恩師や肉親、思い出の人などを登場させて感動の再会シーンを紹介し、思い出等の(秘)話などを披露していた。なお、視聴者および観客には芥川隆行のナレーションで説明を兼ねて正解を教えていた。この場合は男女それぞれに出題し、相手チームの解答者にはメモ紙を提出して正解を教えていた。そして前半終了後にはゲストの歌が行われていた。その歌は2番目のゲストが歌うのが通例だったが、時々1番目のゲストが歌うケースもあった。

2つ目のCMの後には対面ありのスペシャルゲストのコーナーが行われていたが、こちらでは観客だけに正解を教えていた。その際には小金治がヒントを出していた。さらにシルエットの人物が横を向いてもヒントとなる。こちらは両チームが早いもの勝ちで解答権を得て答えていた。正解が近いと観客から拍手が沸いた。コーナー終了後には、清水が番組スポンサーからの出場記念品の贈呈を紹介していた(末期では無し)。なお、クイズパートは正解数を競い合って表彰するということはしなかった。

番組ラストのコーナーでは、それまでのクイズが主体のコーナーとは一転して視聴者が探したかった肉親や兄弟姉妹と再会する、視聴者の秘密さんが登場。(このコーナーは小金治のみの進行。最初にアシスタントと二人で並んで、小金治が「今晩最後の秘密さんにおいでにいただきます。どうぞ」と言う)。再会を果たした者同士は勿論、司会の小金治や解答者も感極まって悲しみが溢れる場面が多々見られた。小金治の泣きっぷりが見事だった。そしてクロージングは再会シーンと番組テーマが流れる中、前期は小金治の「そろそろお別れの時間が来ました。来週はどんな秘密さんが登場するでしょうか。○○さん(視聴者秘密さん)と××さん(探した相手)の幸せを心から祈って、お別れ致します。また来週お目にかかりましょう。」という口上で終わりになり、後期からは参加者に関する口上を小金治が述べて、双方とも悲しみが溢れたままで番組は終わりとなる(「制作著作 日本テレビ」のクレジットテロップは右下に表記。末期ではその後に参加者を励ますシーンが放送された)。人物の捜索には大手探偵事務所の協力を得ており、その会社は職業別電話帳(現在の「タウンページ」)の広告でその事を大々的にアピールしていた。

全編でオーケストラとハープが効果的に使われていた。再会コーナーで探していた人が出てくるシーンのBGMには、「赤とんぼ」の一部のアレンジが使われていた。なお、当初はモノラル放送だったが、放送期間中にステレオ放送へと移行した。

オープニングの流れ

  1. (タイトルコールは、字幕テロップを一切使わない)真っ暗なステージのセット上部に掲げられた番組タイトルのうち、「秘密」だけが電飾が点いたままアップで映される。
  2. 前奏ジングル(モノラル→ドラムロール、ステレオ→全演奏)の後、(ジングル)「ジャン!」(女性の声)「秘密!」(ジングル)「ジャン!」(声)「秘密!」(ジングル)「ジャンジャン!」(声)「秘密!」とせり上がる様に鳴らし、さらに「秘密!」の声に合わせて「秘密」の電飾がフラッシュする。
  3. せり上がるジングルに合わせてカメラがズームアウトし、暗いステージ全容、そして中央部の小金治と女性アシスタントの向かい合ったシルエットが映される。
  4. 小金治の「それは秘密です!!」の掛け声とともに、小金治と女性アシスタントは前を向く。
  5. 「ジャーン、ジャーン、ジャーン」というジングルが鳴った後にテーマ曲(作曲:千野寛)が流れ、提供テロップとコメントとなる(画面では解答者が拍手するのも見えた)。

12年間の放送でジングルのアレンジはあったが、このオープニングは一貫して変わらなかった。

なお1993年12月31日放送の『スーパー電波バザール 年越しジャンボ同窓会』で行われた復活版では、4まではオリジナルと同じ(ただしタイトルフラッシュは無い)だが、テーマ曲開始と同時にシルエットの幕が開き、小金治と清水が登場するというバージョンへと移行した。

主なフレーズ

「雨止んでひと傘を忘る。兎角人間は時の流れに過ぎし日のことを忘れがちなものです。推理と思い出のご対面。それは秘密です!!」
オープニング口上(前述)。前期は「…ご対面」まで全て小金治が言っていたが、後期では「推理と思い出のご対面」のみ清水が言うようになり、「それは秘密です!!」は一貫して小金治と女性アシスタントが言っていた。なお復活版は前期ヴァージョンで言った。
「○○さんの秘密さん、どの様な方がおいでになりますか、それは秘密です!!」
前半、ゲストの関係者のシルエットが映し出される時のセリフ。
「○○軍だけにそっと正解が教えられました。知らぬは××軍ばかりなり。」
前半、相手チームに正解が教えられ、自チームの解答が始まる前のセリフ。
「せ〜いか〜い!!」
関係者(解答者)が正解した時の小金治のセリフ。声高々に叫ぶ。まれに「大当たり!」としたことがあった。
「おまたせいたしました、スペシャルゲストのコーナーです。」「今晩は、どなたがお見えになるでしょうか。」「それは秘密です!!」
スペシャルゲストコーナーの開始口上。小金治→女性アシスタント→小金治の順で言う。

パネラー

ほか

ネット局

遅れネット局含む。系列はネット終了時点のもの。

放送対象地域 放送局 系列 備考
関東広域圏 日本テレビ 日本テレビ系列 製作局
北海道 札幌テレビ
青森県 青森放送 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
岩手県 テレビ岩手 日本テレビ系列 1980年3月まではテレビ朝日系列とのクロスネット局
宮城県 ミヤギテレビ
秋田県 秋田放送
山形県 山形放送 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
1980年3月までは日本テレビ系単独加盟局
福島県 福島中央テレビ 日本テレビ系列 1981年9月まではテレビ朝日系列とのクロスネット局
山梨県 山梨放送
新潟県 新潟総合テレビ フジテレビ系列
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
1981年3月まで
テレビ新潟 日本テレビ系列 1981年4月開局から
長野県 信越放送 TBS系列
静岡県 静岡放送 1978年6月まで
静岡県民放送 テレビ朝日系列
日本テレビ系列
現・静岡朝日テレビ
1978年7月開局から1979年6月まで
静岡第一テレビ 日本テレビ系列 1979年7月開局から
富山県 北日本放送
石川県 北陸放送 TBS系列
福井県 福井放送 日本テレビ系列
中京広域圏 中京テレビ
近畿広域圏 読売テレビ
鳥取県島根県 日本海テレビ 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
広島県 広島テレビ 日本テレビ系列
山口県 山口放送 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
1978年9月までは日本テレビ系単独加盟局
徳島県 四国放送 日本テレビ系列
香川県
香川県・岡山県
西日本放送 当初は香川県のみ
1983年4月から電波相互乗り入れで岡山県でも放送
愛媛県 南海放送
高知県 高知放送
福岡県 福岡放送
長崎県 テレビ長崎 フジテレビ系列
日本テレビ系列
熊本県 熊本放送 TBS系列 1982年3月まで
くまもと県民テレビ 日本テレビ系列 1982年4月開局から
大分県 大分放送 TBS系列
宮崎県 宮崎放送
鹿児島県 南日本放送
沖縄県 琉球放送
沖縄テレビ フジテレビ系列 移行時期不明

エピソード

  • ナレーターの芥川隆行は番組末期に1度だけ素顔を出して出演した事があった。その時はテンプレート:誰範囲がナレーションを担当した。
  • この番組で司会の小金治は、前述の演出などから「泣きの小金治」の異名を取っていた。かつてはNETテレビ(現・テレビ朝日)系『桂小金治アフタヌーンショー』で若者や政治家らを叱りつける「怒りの小金治」として有名だったが、ここでは180度方向転換し、また新たな代表作となった。
  • 番組中の効果音にはワルツ風のものが多用されていた。また最後の再会のコーナーでは、再会する一方が母親の場合、必ずといっていいほど「かあさんの歌」が流れた。

関連項目

テンプレート:前後番組 テンプレート:Asbox