明星中学校・高等学校 (大阪府)
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明星中学校・高等学校(めいせいちゅうがっこう・こうとうがっこう、英称:Meisei Junior/Senior High School)は、大阪府大阪市天王寺区餌差町にある私立中学校・高等学校。学校法人大阪明星学園が運営する。
東京にある明星中学校・高等学校と区別する意味で、「大阪明星中学校」、「大阪明星高等学校」と表記されることが多いが、正式名称はそれぞれ「明星中学校」、「明星高等学校」である。クラブなどで同校を表現する場合「大阪明星」と表現されている。なお、東京の明星中・高と、本項で記述する明星中・高は関係がない。
学校近隣には、高等学校や中高一貫校が多い。
目次
概要
1890年、明星商業学校として設立される。勤労者養成のための実業学校として設立されて以来、卒業生は2万人を超える。フランスのマリア会を母体とするカトリックのミッションスクールである。
校名は聖母マリアの称号の1つである「明けの明星(みょうじょう)」に由来する。校章は、聖母マリアの象徴である「星」を中央に据え、聖母マリアの勝利の「月桂樹」を周りに配したものである。
一時期男女共学化も検討されたが、現時点での男女共学化は行わないこととされた。このことは、男子修道会であるマリア会が母体であることと密接な関係がある。養護教諭、司書教諭と一部講師を除き、教員は男性で占められている。
2012年から、エスポアールコース・ルミエールコース制、並びに学校週5日制による「土曜セミナー」(土曜日開設の希望制補講)を廃止し、6カ年一貫コース(特進コース・英数コース)・3カ年コース(文理選抜・文理)制にし、学校週6日制となっている。
部活動
1970年代前半までは、野球部は夏の甲子園に合計8回出場した。当時は、入試においてスポーツ推薦枠もあったが、現在は廃止されている。2006年度には、ソフトテニス部、2007年度には、陸上競技部、2008年度には、水泳部からインターハイ出場者を輩出した。
文化系部活動は、近年特に活発であり、ディベート部や弁論部などが全国大会へ頻繁に出場している。
沿革
- 1898年 - 日本マリア会管区長ヘンリックより初代校長ウォルフに学校設立の命が与えられ「明星学校」が設立(場所は、現在の大阪市西区江戸堀北通1丁目)。
- 1901年 - 大阪市南区八幡筋千年町に移転。生徒数50人。
- 1902年 - 文部省より甲種商業学校に認定。「明星商業学校」となる。
- 1903年 - 現在の敷地を購入。第1回卒業式挙行(卒業生5人)。生徒数238人。
- 1904年 - 現在の校地に移転。木造校舎が落成。以後、増改築を重ねる。
- 1905年 - 第1回陸上大運動会(現在の体育祭)開催。
- 1908年 - 「明星商業学校同窓会」発足。創立10周年記念式典挙行。
- 1915年 - 図書館開設。
- 1944年 - 「明星工業学校」に転換。
- 1945年 - 戦災により、木造校舎が全焼。
- 1946年 - 明星中学校(旧制)として再建。
- 1947年 - 新制度による明星中学校設立。
- 1948年 - 新制度による明星高等学校設立。
- 1951年 - 学校法人大阪明星学園設立。
- 1952年 - マリア会総長ジョルゲンス師来校。
- 1957年 - マリア会教育長フェリー師来校。聖母像除幕式挙行。
- 1958年 - 新校舎落成。
- 1963年 - 第45回全国高等学校野球選手権大会優勝。
- 1965年 - 第44回全国高等学校サッカー選手権大会優勝。
- 1969年 - 明星会館落成。
- 1979年 - 第4回全日本高等学校選抜ソフトテニス大会優勝。
- 1983年 - 第8回全日本高等学校選抜ソフトテニス大会優勝。
- 1992年 - 第15回全日本アンサンブルコンテスト金賞受賞。
- 2002年 - 6ヵ年中高一貫教育コースである、「エスポアール」設置。
- 2005年 - 高校新入課程のI類・II類を廃止し、高校に「ルミエール」新設。
- 2012年 - 「エスポアール」「ルミエール」制を廃止し、「6カ年一貫コース(特進コース・英数コース)」・「3カ年コース(文理選抜・文理)」設置。
設置学科・コース
現コース編成(2012年度入学生から)
- 6ヵ年コース
- 特進コース(4クラス) - 最難関国公立を目指すコース
- 特進選抜(2クラス) - 中2からの編成
- 特進(2クラス) - 中2からの編成
- 英数コース(2クラス) - 難関国公立を目指すコース
- 特進コース(4クラス) - 最難関国公立を目指すコース
中1終了時に、習熟度に応じて、特進コースの中でも特進選抜(2クラス)、特進(2クラス)を編成。また、高2まで各学年ごとに特進コース・英数コースの入れ替えが行われる。さらに、高2では、特進選抜・特進・英数からそれぞれ文系・理系に分かれる。ただし、高2終了時にはクラス替え及びコース入れ替えは行われない。
- 3ヵ年コース
- 文理選抜クラス(2クラス) - 最難関国公立を目指すコース
- 文理クラス(1クラス) - 難関国公立を目指すコース
高1終了時に文理選抜・文理コースの入れ替え、及び文理選抜の中から文系選抜・理系選抜が編成される。高2終了時ではクラス替え及びコース入れ替えは行われない。
旧コース編成(2011年度入学生まで)
- 中学校・高等学校(中高6ヵ年課程)
- エスポアール(Espoir)コース
- エスポアール - 中2まで6クラス 中3以降4クラス
- エラン(Elan) - 中3からの編成 2クラス
- エスポアール(Espoir)コース
中3で選抜クラスである「エラン」を選抜する。エラン・エスポアール間の入れ替えは、中2の2学期と高1の2学期の2回行われる「到達度判定試験」の成績に、定期試験の成績を加味して、前学年のの3学期末に決定される。ただし、高1でもエランの成績不振者とエスポアールの成績上位者を若干数入れ替える。さらに高2では、エラン・エスポアール共に文系クラスと理系クラスに分かれ、以降クラス分けは行われない。
- 高等学校(高校3ヵ年課程)
- ルミエール(Lumiere)コース
- 文理クラス(2クラス)
- 理系選抜クラス(1クラス)
- ルミエール(Lumiere)コース
文理クラスは高2で文系クラスと理系クラスに分かれる。同時に理系選抜クラスの成績不振者と文理理系クラスの成績上位者の入れ替えや、志望を文系に変更した理系選抜クラスの生徒の文系クラスへの移動も行われる。理系選抜クラス・文理理系クラス間の入れ替えは、高1の2回に渡って行われる校内実力試験の成績に、定期試験の成績を加味して、高1の3学期末に決定され、以降行われない。
なお、中学校から内部進学した生徒と、高等学校から入学した生徒が同じクラスになることはなかった。 ただし、「文理クラス」では従来の特進クラスであるI類のカリキュラムを採用、「理系選抜クラス」ではI類のカリキュラムをベースアップした新カリキュラムを組んでいた。
内部進学者・外部新入生の混成には、内部進学者と外部新入生間での学習進度の違い(大抵の私立中高一貫進学校では、中3終了段階で概ね高1の範囲を履修済み)のため、内部進学者は、外部新入生が学ぶ履修済みの範囲を共に再び学ばねばならず、外部新入生は、内部進学者の学習進度に追いつくために非常に速い授業進度に対応しなくてならないという弊害がある。この完全分離方式は、このような弊害の解決策の1つである。
エスポアールは「希望」、エランは「飛躍」、ルミエールは「光」を、それぞれ意味するフランス語である。
旧々コース編成・高等学校(2001年度入学生まで)
- 高等学校(6ヵ年課程・3ヵ年課程)
- I類
- II類
I類が選抜クラスである。I類・II類とも高2で文系クラスと理系クラスに分かれる。 ただし、I類理系クラスは、3ヵ年生のみの選抜クラスと、3ヵ年生と6ヵ年生混成のクラスに分かれている。I類理系の選抜クラス以外は、全て6ヵ年生・3ヵ年生混成のクラスである。
- 中学校(6ヵ年課程)
- 特進クラス(4クラス)
- 標準クラス(2クラス)
入試時に、特進クラスと標準クラスを分けて募集していた。2002年に特進クラスに代わりエスポアールコースが設置され、標準クラスが廃止された。高校進学時に、I類・II類に分かれた。
教育課程
明星中高では、履修漏れが無いことが確認済みである。ただし、大学受験に関係の薄い教科・科目の履修は卒業に必要な最低限度に抑えられている。
中学校では中学2年生までに数学、英語、国語については中学課程を終わらせる授業を行っている。
交通
- JR大阪環状線玉造駅
- 近鉄大阪上本町駅
- 地下鉄谷町線谷町六丁目駅
- 地下鉄長堀鶴見緑地線谷町六丁目駅・玉造駅
- 大阪市営バス85号系統 清水谷高校前バス停下車 南へ徒歩約5分
- 大阪市営バス62号系統 上本町四丁目バス停下車 東へ徒歩約10分
- 大阪市営バス18号系統・73号系統 小橋町バス停下車 北へ徒歩約10分
- 大阪市営バス22号系統 真田山バス停下車 西へ徒歩約10分
- 大阪市営バス68号系統(旧赤バス「天王寺ループ」) 空清町バス停下車すぐ
出身者
政治
財界
法曹
医師
- 手嶋祥一(医療法人手島会総長、トランペット奏者、第一回なにわジャズ大賞受賞)
- 野村昌作(関西医科大学内科学第一講座・主任教授)
- 竹村 司(近畿大学医学部小児科学講座・主任教授)
- 肥塚 泉(聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科講座・主任教授)
学者
- 五百籏頭真治郎(神戸大学名誉教授、経済思想史)
- 羽森茂之(神戸大学教授、計量経済学)[1]
- 森田勝之(十文字学園女子大学教授、白百合女子大学講師、神経哲学者、童話作家)
- 広瀬憲三(関西学院大学商学部教授)
- 遠藤英樹(立命館大学文学部教授)
マスメディア
芸能人
- 島田正吾(俳優)→※明星商業学校中退
- 頭師孝雄(俳優)
- 頭師佳孝(俳優)
- 渋谷天外(俳優・松竹新喜劇座長)
- はたけ(ミュージシャン・シャ乱Qリーダー)
- 松井朝敬(ミュージシャン・スウィートストリングス主宰)
- 諏訪雅(俳優・ヨーロッパ企画)
- 康すおん(俳優)→※当時は永島秀彦
文芸
音楽家
- 龍城弘人(元大阪市音楽団団長・クラリネット奏者)
- 北野徹(パーカッション奏者・大阪音楽大学教授)
- 呉山平煥(元京都市交響楽団・オーボエ奏者)
- 稲川榮一(元読売日本交響楽団・ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団・チューバ奏者・東京藝術大学教授)
- 三浦徹(元東京佼成ウインドオーケストラ・ユーフォニアム奏者・国立音楽大学教授)
- 吉田勝博(大阪フィルハーモニー交響楽団・バストロンボーン奏者)
- 岡本和也(山形交響楽団・ホルン奏者)
- 辻本憲一(東京フィルハーモニー交響楽団・首席トランペット奏者)
- 中山康樹(音楽評論家)
スポーツ
- 室井豊(元プロ野球選手)
- 山尾孝雄(元プロ野球選手)
- 松久保満(元プロ野球選手)
- 和田徹(野球解説者・元プロ野球選手)
- 阿野鉱二(元プロ野球選手)
- 堀井和人(元プロ野球選手)
- 平野光泰(野球解説者・元プロ野球選手)
- 山口忠良(元プロ野球選手)
- 岡田彰布(元プロ野球選手、監督)
- ※明星中学校卒業後、北陽高等学校進学。
教諭・クラブ指導者(元職も含む)
- 松永政行 - 現職(体育)。バルセロナオリンピック体操男子個人種目別平行棒銅メダリスト及び男子団体総合銅メダリスト。
- 肥塚一晃 - 現職(体育)。元ガンバ大阪・セレッソ大阪・京都パープルサンガ所属。現役時代のポジションはMF。
- 真田重蔵 - 元野球部監督。第45回全国高等学校野球選手権大会優勝時の監督。
- 福田紀一 - 元職(社会)。作家。
- 祝健二 - 現職(国語)。作家。
姉妹校
- 暁星中学校・高等学校 - 学校法人暁星学園
- 海星中学校・高等学校 - 学校法人海星学園
- 札幌光星高等学校・中学校 - 学校法人札幌光星学園
かつて姉妹校関係にあった学校
- 泰星中学校・高等学校(1946年~1969年までマリア会が経営)
- セント・ジョセフ・インターナショナル・カレッジ(廃校)
参考文献
- 2012年度 大阪明星学園 明星中学校・高等学校 入学案内
注釈
関連項目
外部リンク
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