山形交響楽団
テンプレート:Infobox Musician テンプレート:Portal クラシック音楽 山形交響楽団(やまがたこうきょうがくだん、Yamagata Symphony Orchestra)は、山形県山形市を本拠とする日本のオーケストラ、通称山響(やまきょう)。日本オーケストラ連盟正会員。運営法人名は、公益社団法人山形交響楽協会。
コンサート
年間8回の定期演奏会、年間3回のモーツァルト定期演奏会、年によって違うが1〜2回の自主演奏会、年間約30回の依頼演奏会、年間約100回スクールコンサートなどの演奏活動を、東北6県と新潟県を中心に行う。これまでに、東京公演8回、海外公演1回を行っている。
定期演奏会は山形市内のホールで開かれ、以前は山形県県民会館、山形市民会館のいずれかで行っていたが、現在は山形駅前の山形テルサで行われている。庄内でも「庄内定期」という形で年4回演奏会を開いており、鶴岡市文化会館2回、酒田市民会館2回で行われている。庄内定期は通常の定期演奏会の前日か翌日に行われ、定期演奏会と同プログラムである。
オーケストラの運営
テンプレート:節stub 山形新聞グループによる支援が行われている[1]。ほか、主なスポンサーとして洋菓子を中心に製造しているシベールが有力。
歴史
- 1971年 - 指揮者村川千秋を中心に、準備オーケストラを組織
- 1972年1月 - 東北初のプロオーケストラとして発足
- 1972年8月 - 運営母体の山形交響楽協会を設立(任意団体→1974年公益社団法人)
- 1972年9月 - 第1回定期演奏会を開催(指揮:村川千秋)
- 1979年- 宮城県にできるプロオーケストラ(宮城フィルハーモニー管弦楽団。現仙台フィルハーモニー管弦楽団)に移籍するため1/3が脱退
- 1985年8月 - 第50回定期演奏会を開催(指揮:渡部勝彦)
- 1988年 - 合唱部門を担う合唱団として山響楽友合唱団が発足
- 1995年6月 - 第100回定期演奏会を開催(指揮:村川千秋)
- 2003年7月 - 第150回定期演奏会を開催(指揮:黒岩英臣)
- 2009年12月 - 第200回定期演奏会を開催(指揮:黒岩英臣、工藤俊幸、村川千秋、飯森範親)
- 参加
- 1991年 - コロラド・ミュージック・フェスティバル(アメリカ)
- 1998年1月25日 - 第1回地方都市オーケストラ・フェスティバル
- 2001年1月28日 - 地方都市オーケストラ・フェスティバル2001
- 2005年2月25日 - 地方都市オーケストラ・フェスティバル2005
- 2007年4月28日 - 第8回現代日本オーケストラ名曲の夕べ(オールジャパン・シンフォニーオーケストラによる演奏会だが、ホストオーケストラとして参加)
- 2007年10月7日 - 仙台クラシックフェスティバル(山下洋輔と共演)
- 2008年3月29日 - 地方都市オーケストラ・フェスティバル2008
- 2010年5月22・24日 - 仙台国際音楽コンクールバイオリン部門予選の協奏曲伴奏
- 2010年8月17日〜26日 -アフィニス夏の音楽祭2010山形
- 賞
指揮者
- 村川千秋 - (音楽監督・常任)1971年- (正)1983-(常任)1989-(創立名誉)2001年-
- 内藤彰- 1980年-1982年
- 渡部勝彦 -1982年-(常任)1983年-(首席)1985年-1993年
- 佐藤寿一 -1998年-2003年
- 黒岩英臣 - (首席客演)2000年- (常任)2001年- (名誉)2004年-
- 工藤俊幸 - 2001年-2012年
- 飯森範親 - (常任)2004年- (ミュージックアドバイザー&常任)2006年-(音楽監督)2007年-
- 阪哲朗 -(首席客演) 2007年-2009年
- 大井剛史 - 2009年-(正)2013-
- 鈴木秀美-(首席客演)2013-
- ミハウ・ドヴォジンスキ-(首席客演)2013-
企画
山響では、様々な企画や恒例行事が見受けられる。例えば定期演奏会などでは、開演前に指揮者によるプレ・トークや、終演後ロビーで開かれる交流会(指揮者やソリスト、楽団員が参加)が恒例となっている。
新作発表も行っており、2005年よりコンポーザー・イン・レジデンス(専属作曲家)への作品委嘱が行われている。ちなみに、初代は千住明で、既に3曲(「交響曲第1番」「ブレス・アンド・ロザリー~オーケストラの為の~」「映像音楽による組曲『白神山地~命そだてる森』~横笛とオーケストラの為の~」)発表されている。2009年より2代目コンポーザー・イン・レジデンスとして西村朗が、就任。 同じく新作発表として、山響作曲賞21という作曲コンクールも開催され、第1回が2005年に開かれ、土井智恵子「波跡」が同賞を受賞した。第2回は2009年度で、壺井一歩「はるかな祭りと海」が同賞を受賞し、第202回定期演奏会にて初演された。
また「モーツァルト定期」と呼ばれるシリーズが2007年より始まり、モーツァルトの全交響曲を8年がかりで演奏する企画である。大方の同演奏会では協奏曲なども演奏される。また同演奏会のスタンプラリーもあり、スタンプの数ごとの特典や賞品がもらえるというものである。
2006年より県内企業のシベールより援助を受けて、山形交響楽団の自主レーベル「YSO-ライヴ」が発足された。発足第1弾は、常任指揮者(当時)・飯森範親とのシューマン交響曲第4番とハイドン交響曲第85番のSACDであった。現在までにこのレーベルから6枚とExtonから1枚が発売されている。そのうちのExtonから発売されたブラームスのドイツ・レクイエム(CD)はレコード芸術において、特選盤に選ばれた。しかし、この演奏を最後に合唱を担当した山響楽友合唱団は音楽監督の提案で解散させられて、新しく山響アマデウスコアとして生まれかわった。新しい合唱団は最新のSACD、モーツァルト・モテット『アヴェ・ヴェルム・コルプス』 K.618で聴く事が出来る。
オペラの場に登場する事は少ないが、2006年10月に長井市に於いてヴィクトル・ネスラー作曲の「ゼッキンゲンのトランペット吹き」の日本初演(プロデュース・瀧井敬子、指揮・佐藤正浩、演出と主演・羽山晃生)に参加している。これは物語の舞台となったバート・ゼッキンゲン市が長井市の姉妹都市である事による。 その他、(財)山形生涯学習文化財団の主催により山形声楽研究会と県内各地で室内オペラプロジェクトを毎年行っている。今までの演目としてはモーツァルト「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トゥッテ」、フンパーディンク「ヘンゼルとグレーテル」、池辺晋一郎「小鶴」などがある。
その他
山響の特徴として、楽団員により室内楽活動が活発に行われている。山形弦楽四重奏団、ベルク木管五重奏団、Ensemble Peace Note、Trio Resonance、パストラーレ室内合奏団、みちのくホルンカルテットなど県内各地でその演奏を聴く機会は多い。その活動のほとんどは山響団員の自主的な活動で、市民と楽団員の距離を縮めている。
脚注
関連項目
外部リンク
- 山形交響楽団(公式サイト)
- YAMAGATA SYMPHONY ORCHESTRA(団員プライベートサイト)