東京三菱銀行
株式会社東京三菱銀行(とうきょうみつびしぎんこう、英称:The Bank of Tokyo-Mitsubishi, Ltd.、略称:BTM)は、三菱東京フィナンシャル・グループ(現三菱UFJフィナンシャル・グループ)傘下の日本の都市銀行である。本店は東京都千代田区(旧三菱銀行本店)。2006年1月1日にUFJ銀行を合併し、「三菱東京UFJ銀行」に行名を変更した。
概要
1996年4月1日に三菱銀行と外国為替専門銀行の東京銀行が合併して誕生。三菱重工業、三菱商事と並ぶ「三菱グループ御三家」の一つである。
他の3つのメガバンクグループ傘下の都市銀行に比べて貸出額に対する不良債権の比率が少なく、また公的資金をすべて返済するなど財務体質が比較的良好であったのが特徴である。なお、2006年1月1日にUFJ銀行との合併に伴い、公的資金注入行に再転落したものの、同年6月9日に公的資金返済を完了させたと三菱UFJフィナンシャル・グループのニュースリリースで発表された。また旧東京銀行を取り入れたことで海外拠点が拡大し、三菱グループの大企業などの安定した取引先を持っていた。従って都市銀行の中では、もっとも強い銀行であるという評価がされることが多かった。
イメージキャラクターは、旧三菱銀行の流れを受け、引き続きディズニーキャラクターが採用された。
東京銀行との合併に伴う処置
拠点
旧三菱銀行と地理的に重複していた東京銀行(以下、東銀)の国内店舗・海外拠点は段階的に2004年頃までに旧三菱銀行側に吸収された一方、重複しない単独拠点(主に海外)についてはそのまま存続する形となっている。
旧東銀の本店営業部は「東京営業部」となり2004年11月に旧三菱店の本店あるいは日本橋支店に統合された。しかし日本橋支店MTFGプラザ(現MUFGプラザ)が東京営業部跡に移転・開設されることになったため、日本橋支店が元の東京営業部に移転した格好となっている。なお、同プラザにはのちに旧UFJ銀行店の室町支店が日本橋室町東地区開発にともない転入しブランチ・イン・ブランチとなっているため、旧東京三菱と旧UFJの全てのサービスが利用できるようになっている。
東銀の国内店舗(場所)がそのまま継承された例としては他に、現BTMU札幌支店、成田空港支店、成田国際空港出張所、成田空港第2ビル出張所、新橋支店、渋谷明治通支店、新宿中央支店、横浜支店、関西国際空港出張所がある。現BTMU大阪中央支店もBTMU発足直後の2006年2月20日までは、旧東銀大阪支店[1]の場所で営業していた(現在、同場所にはATMのみ設置[2])。また、山口県内では東銀の下関支店がシーモール内に存在していたが、地理的な関係から三菱店の徳山支店(周南市)ではなく隣接県の北九州支店(北九州市)へ統合されている。
金融債
外国為替銀行として金融債を発行することが許された旧東京銀行の流れを引き継ぎ、合併より6年間特例として金融債の発行が認められ、「東京三菱銀行債券取扱店舗」(主に東銀店の承継店舗)で扱っていたが、2002年3月28日以降、新規の売出しを停止している。
- 割引東京三菱銀行債券「ワリトー」
- 利付東京三菱銀行債券「リットー」
- 利付東京三菱銀行債券「ハイジャンプ(利子一括払)」
三菱東京UFJ銀行となった現在も未換金の現物保有者が存在するため償還業務は継続している。
沿革
- 1879年(明治12年)2月 - 国立銀行条例により横浜正金銀行(よこはましょうきんぎんこう)設立。
- 1880年(明治13年) - 郵便汽船三菱会社(現在の日本郵船)から三菱為換店が分離独立。
- 1885年(明治18年) - 三菱為換店閉鎖。従業員は第百十九国立銀行に移籍。
- 1887年(明治20年) - 横浜正金銀行条例公布。
- 1895年(明治28年) - 三菱合資会社銀行部、第百十九国立銀行の業務を継承して設立。
- 1906年(明治39年) - 横浜正金銀行、関東州(=遼東半島。当時日本租借地)・中国における銀行券発行を許可される。
- 1919年(大正8年)8月 - 株式会社三菱銀行、三菱合資会社銀行部の業務を継承して設立。
- 1929年(昭和4年)5月 - 三菱銀行、株式会社森村銀行を合併。
- 1932年(昭和7年) - 横浜正金銀行、本店機能を東京に移す。
- 1940年(昭和15年)10月 - 三菱銀行、株式会社金原銀行を合併。
- 1942年(昭和17年)4月 - 三菱銀行、株式会社東京中野銀行を合併。
- 1943年(昭和18年)4月 - 三菱銀行、株式会社第百銀行を合併。
- 1946年(昭和21年)12月 - 株式会社東京銀行設立。横浜正金銀行は同行に業務を引き継いで清算される(1963年(昭和38年)清算完了。保有不動産をもって日本中央地所株式会社設立)。
- 1948年(昭和23年)10月 - 三菱銀行、持株会社整理委員会より「三菱」商号使用禁止を命じられ、商号を千代田銀行に改称。
- 1953年(昭和28年)7月 - 千代田銀行、商号を三菱銀行に改称。
- 1954年(昭和29年)8月 - 東京銀行、外国為替銀行法に基づく外国為替専門銀行に転換。
- 1993年(平成5年)4月 - 三菱銀行、霞ヶ関信用組合を合併。
- 1996年(平成8年)4月 - 三菱銀行と東京銀行が合併し、株式会社東京三菱銀行となる。
- 2001年(平成13年)4月 - 日本信託銀行株式会社、三菱信託銀行株式会社と共同で株式移転により三菱東京フィナンシャル・グループ(MTFG)を設立し、その完全子会社となる。
- 2006年(平成18年)1月 - UFJ銀行と合併して三菱東京UFJ銀行となる。
関係が親密な地方銀行
- 火曜会加盟行
- 好日会加盟行
関係が親密な大口融資先
|