三菱商事
三菱商事株式会社(みつびししょうじ、テンプレート:Lang-en-short)は、三菱グループの総合商社。
三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅と共に、いわゆる五大商社の一つであり、三菱東京UFJ銀行、三菱重工業と並んで「三菱グループ御三家」の一角を占める。
目次
概要と沿革
日本で初めての株式会社といわれる坂本龍馬の海援隊が近江屋事件後に後藤象二郎に委ねられ、その後岩崎弥太郎に受け継がれて九十九商会となった企業の流れを汲んでいる。九十九商会は、後に、三菱商会、三菱蒸汽船会社(後に郵便汽船三菱会社として現在の日本郵船が分離)、三菱社と変遷している。
岩崎小弥太が確立した三菱の経営理念は「所期奉公」「処事光明」「立業貿易」である。大正時代に入ってから第一次世界大戦にかけて、取り扱い品目数の飛躍的向上をみたため、小弥太は各事業部門を独立させ、三菱合資営業部は「立業貿易」の方針に則り、1918年(大正7年)に、総合商社である三菱商事として独立した。第二次世界大戦後は財閥解体によって解散し、多数の会社に分裂したが、1954年(昭和29年)に大合同を果たして復活した。
全共闘運動が最も盛んだった時代に土田・日石・ピース缶爆弾事件が起こされるなど、日本の大資本企業と見られている。
かつてより十大商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事、日商岩井、トーメン、兼松、ニチメン、安宅産業)中の主流を占め、現在では総合商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、豊田通商、双日)中のトップである。
貿易仲介を中心とした口銭を稼ぐビジネスが中心であったが、この10年間に資源開発への直接投資(天然ガスや原料炭)、三菱食品などの食料流通などのバリューチェーンの構築、コンビニエンスチェーンローソンを通じた消費者マーケットの開拓など、川上から川下までの領域にわたっての投資や経営参画を通じて収益を上げる体質変化を遂げ、収益拡大を続けている。
本社所在地
- 東京都千代田区丸の内二丁目3番1号(本店登記住所。三菱商事ビルディング:コーポレートスタッフ部門、ビジネスサービス部門、エネルギー事業グループ、金属グループ)
- 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号(丸の内パークビルディング:監査部、地球環境・インフラ事業開発部門、新産業金融事業グループ、機械グループ、化学品グループ、生活産業グループ)
拠点数
国内拠点31 うち分室19 海外拠点195 うちプロジェクト事務所32 2012年7月1日現在
産学官連携
- 2001年(平成13年)6月22日 - 東日本電信電話株式会社、三菱電機株式会社、東京工科大学と共に、生体認証技術(バイオメトリクス)利用による「未来型キャンパスモデル」構築のためのビジネス・コンソーシアムを設立した[1]。
- 2005年(平成17年)4月 - 静岡大学、環境NGOアースウォッチと共に、サンゴ礁保全プロジェクトをスタート。
海外プロジェクト探検隊
海外プロジェクト探検隊は、三菱商事が海外で展開するプロジェクト現場に高校生を派遣し、現場の模様や感じたことなどをウェブサイトや読売新聞を通じてリポートしてもらう体験ツアーである。今まで9回行われ、第6回は2008年(平成20年)3月26日から30日までシンガポールを訪れ、第7回は2008年8月5日から9日まで香港、深圳を訪れ、第8回は2009年3月24日から29日までハノイ、ホーチミン市を訪れた。第9回は第2回以来のタイ王国で、2012年7月30日から8月4日までバンコク、アユタヤなどを訪れた。第10回は2013年8月20日から8月24日までジャカルタを訪れた。
上場しているグループ会社
証券コード順
子会社
- 2003 日東富士製粉(東京証券取引所市場第一部)
- 2051 日本農産工業(東京証券取引所市場第一部)
- 2393 日本ケアサプライ(東京証券取引所マザーズ)
- 7451 三菱食品(東京証券取引所市場第一部)
- 9873 日本ケンタッキー・フライド・チキン(東京証券取引所市場第二部)
関連会社
- 2112 塩水港精糖(東京証券取引所市場第二部)
- 2216 カンロ(東京証券取引所市場第二部)
- 2580 コカ・コーラセントラルジャパン(東京証券取引所市場第一部)
- 2602 日清オイリオグループ(東京証券取引所市場第一部)
- 2612 かどや製油(ジャスダック証券取引所)
- 2651 ローソン(東京証券取引所市場第一部)
- 2892 日本食品化工(東京証券取引所市場第二部)
- 3387 クリエイト・レストランツ(はーべすと・雛鮨・カントリーキッチンなどを運営している、東京証券取引所マザーズ)
- 3865 北越紀州製紙(東京証券取引所市場第一部)
- 5389 日本レヂボン(大阪証券取引所市場第二部)
- 8103 明和産業(東京証券取引所市場第一部)
- 8194 ライフコーポレーション(東京証券取引所市場第一部)
- 8228 マルイチ産商(名古屋証券取引所市場第二部)
以上13社(2009年4月15日現在)
脚注
関連項目
- 日本の企業一覧 (卸売業)
- カーグラフィック
- LOHAS TALK
- 三菱商事食品グループ - 同社を主力取引先とする国内の食品・菓子類の関連メーカーを会員とする企業共同体。
関連企業群
- エムシー・マーチャントサービス(公式ホームページ) - 三菱商事の100%出資子会社。クレジットカード決済代行を行っている。
- ビーウィズ - 三菱商事の連結対象子会社
- 六甲バター - 三菱商事を筆頭株主としている
- 大日本明治製糖 - 三菱商事の完全子会社
- レンタルのニッケン - 三菱商事を筆頭株主としている
- 三菱オートリース・ホールディング - 三菱UFJリースとの共同出資。三菱商事の持分法適用関連会社
- 富士産業 - 三菱商事を筆頭株主としている
- 五十鈴 - 三菱商事を主要株主としている
- ディーライツ - 三菱商事の連結対象子会社。映像コンテンツ事業を、全額出資で設立した同社へ移管
- ディー・エム・ガスステーション(元はダイエーと丸紅の合弁、現在は三菱商事と昭石ダイヤの合弁。)
- 日本リテールファンド投資法人(UBSとの共同出資によるイオン物件の不動産投資信託スキーム)
- ジクー・データシステムズ - 三菱商事の連結対象子会社。日本オラクルと提携。電子地図・GPSを活用した位置情報サービスを提供。
- 日本スペースイメージング - IKONOS衛星の日本における使用権を有し、衛星写真の撮影、地上施設の運用、GISに関するコンサルを行っている。
- 株式会社エム・シー・シー - 防衛省に対する情報通信サービスを提供
- 三菱商事都市開発 - 三菱商事が90%以上の株を持つ子会社。ショッピングセンターの開発・運営。
- 三菱商事フューチャーズ - 三菱商事が100%出資の子会社。社名の「フューチャーズ」(futures。未来)から分かるように、商品先物取引の受託、外国為替証拠金取引を行なっている。
- 三菱商事アセットマネジメント - 三菱商事が100%出資の子会社。三菱商事に関連する投資顧問業に携わる。
- 三菱商事ロジスティクス - 三菱商事が100%出資の子会社。ロジスティクス業全般に携わる。
- 三菱商事ファッション - 三菱商事が100%出資の子会社。アパレル製品や雑貨等の企画・生産・販売及び物流サポートを行う。
- ロイヤリティマーケティング - 三菱商事が100%出資の子会社。共通ポイントプログラムの運営に携わる。
- 三菱商事石油 - 三菱商事が100%出資の子会社。関連会社および特約店が運営するサービスステーションを通じてガソリンなどの石油製品を販売している。
- エム・エス・ケー農業機械 - 三菱商事が100%出資の子会社。農業機械の輸入販売を行う。
- エムシー・ファーティコム
出資該当企業群
三菱商事を筆頭株主としている企業
- イオン
- 旭松食品
- アルビス
- アイ・ティ・フロンティア - 三菱商事系列のシステムインテグレーター
- 北越紀州製紙(旧・北越製紙)
- いすゞ自動車
- スマイルズ
- 米久 - キリンホールディングスから移管された、食肉加工、食品メーカー
- 特種東海ホールディングス
- 千代田化工建設
- 伊藤ハム
三菱商事を主要株主としている企業
- 三菱UFJリース(旧・ダイヤモンドリース)
- 東京ガス
- WOWOW
- 東京産業
- 北海製罐/トーモクグループ
- 日糧製パン
- 世紀東急工業
- JXホールディングス(旧・新日本石油)
- 三菱鉱石輸送
- 大日本塗料
- アール・エフ・ラジオ日本
- ネットワンシステムズ
- 日清食品
- イー・ロジット(イー・ロジット公式ホームページ)
- ジェットスター・ジャパン
参考書籍
外部リンク
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