延岡駅
延岡駅(のべおかえき)は、宮崎県延岡市幸町三丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)・日本貨物鉄道(JR貨物)日豊本線の駅である。
高千穂鉄道高千穂線が乗り入れていたが、2005年(平成17年)に台風の被害により運休となり、休止を経て2007年(平成19年)に正式に廃止されている。
目次
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の合計2面3線のホームと留置線数本を有する地上駅で、ホーム間は跨線橋で結ばれている。
鉄筋コンクリート造りの駅本屋は構内の西側にあり、単式ホームに接して設置されている。直営駅で、みどりの窓口とPOS端末機・液晶ディスプレイ式の小型発車標の設備を有する。延岡中学校(現・宮崎県立延岡高等学校)に通学した若山牧水が延岡を想って書いた詩が駅舎玄関の大きな柱に書かれており、駅名標のイラストは五ヶ瀬川を渡る鮎が描かれている。
現在は、出改札担当1人・助役1人の計2人(1日当たり)が宿直勤務に従事する。他に信号担当など日勤の設定もある。
1 | テンプレート:Color日豊本線 | (上り) | 佐伯・大分・小倉・博多方面 |
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(下り) | 日向市・宮崎・宮崎空港方面 | ||
2 | テンプレート:Color日豊本線 | (下り) | 日向市・宮崎・宮崎空港方面 |
3 | テンプレート:Color日豊本線 | (下り) | 日向市・宮崎・宮崎空港方面 |
高千穂鉄道(廃止)
JRの駅舎に接する単式ホームの北延岡(西延岡)方にあった切欠式ホーム1面1線を使用していた。その南側に接して高千穂鉄道の小さな駅本屋が置かれ、ホームへは駅外部およびJRのホームから駅本屋の改札を通じて出入りするようになっていた。JR駅出口にある高千穂鉄道のりば案内サインは高千穂線廃止後に「高千穂方面バス乗場」と書き換えられ、延岡駅前バスセンターの方向を指している。
JR貨物
JR九州の旅客駅の東側に位置し、コンテナを取り扱う設備として1面のコンテナホームとホームに接する荷役線1本がある。この荷役線は、駅の着発線とは南延岡駅方面へ伸びる引き上げ線を介して繋がっている。また、構内に営業窓口のJR貨物延岡営業所が入っている。かつては駅北側にある旭化成工場への専用線(レーヨン線・火薬線)があり、専用線においてもコンテナなどを取り扱っていた。
取り扱う貨物の種類
- コンテナ貨物 - JR規格の12ftコンテナ、20ft大型コンテナを取り扱う。
- 産業廃棄物・特別産業廃棄物の取扱許可を得ている。
貨物列車
貨物列車は、北九州貨物ターミナル駅と南延岡駅を結ぶ1日1往復と、当駅と北九州貨物ターミナル駅を結ぶ1日1往復の高速貨物列車が停車し、貨車の連結・解放作業を行う。また貨車の連結・解放作業は行わないが、2007年(平成19年)3月改正より、南延岡駅へ向かう専用貨物列車が当駅で夜を明かし翌朝終着駅へ向かうダイヤとなっている。
列車代替のトラック便は、佐土原オフレールステーションとの間に1日22往復が設定されている(いずれも2009年3月14日現在)。
利用状況
- JR九州
- 2011年度の1日平均乗車人員は1,338人(前年度比-10人)である。
- 高千穂鉄道
- 2005年度の1日平均乗車人員は331人であった。
JR乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2002 | 1,425 |
2003 | |
2004 | 1,377 |
2005 | 1,390 |
2006 | 1,404 |
2007 | 1,415 |
2008 | 1,430 |
2009 | 1,367 |
2010 | 1,348 |
2011 | 1,338 |
駅周辺
城下町延岡の対岸である岡富村にできた同駅であるが、開業後の駅西側は延岡の玄関口・繁華街として現在も延岡市の実質的な中心街の一部となっている(特に駅周辺地区は現在では「川北」地区としている)。また、東側は新興住宅街「日の出町」である。
駅前には定刻になると噴水が舞う、憩いの広場が設けてある。また延岡は旭化成陸上部で知られる陸上競技の町であるため、当地出身のアスリート達の手形や足形などが展示してある。
西側(駅舎側)
- 宮崎交通延岡駅前バスセンター
- 駅前広場
- タクシー乗り場
- 延岡駅バス停(市内線。ごく一部を除く)
- 延岡観光案内所
- 駐車場
- 駐輪場
- 商店街(幸町、栄町など)
- ビジネスホテル延岡
- シティホテルプラザ延岡
- 延岡グリーンホテル
- 延岡駅前郵便局
- 米屋旅館
- 延岡ライトハウス点字図書館
- 今山八幡宮(今山八幡神社)
- 今山公園
- 今山大師
- 株式会社日本政策金融公庫延岡支店(旧国民生活金融公庫延岡支店)
- 延岡市役所
- 延岡郵便局
- 福岡法務局宮崎地方法務局延岡支局
- 国税庁熊本国税局延岡税務署(徒歩30分)
- 宮崎地方裁判所延岡支部(徒歩20分)
- 延岡簡易裁判所
- 延岡市立岡富小学校
- 延岡市立旭小学校
- 延岡市立旭中学校
- 延岡共立病院
東側
改札を出て延岡駅バス停前(延岡駅交番左)の跨線橋を渡ると、駅東側(日の出町側)へ抜けることができる。
バス路線
延岡駅周辺にあるのバス乗り場は以下の通りである。
施設(場所) | 停留所名 | 備考 |
---|---|---|
(延岡駅前広場内) | 延岡駅 | 「市内線」(保健福祉大学 一ヶ岡 片田団地 雷管 文化センターなど)※当項目で詳述 |
延岡駅前バスセンター(駅前広場北側) | 延岡駅前バスセンター | 高速バス(福岡 熊本 大分 宮崎)、「郊外線」(高千穂 宮野浦 土々呂 日向市など) |
(駅前交差点北側、旧国道10号上) | 延岡駅前 | 北方向の「郊外線」「市内線」一区隣の途中停留所 |
1999年(平成11年)に完成した駅前広場には新たに「延岡駅」バス停ができ、市内線が発着するようになった。
それ以前の「市内線」は駅前に入らず、徒歩約1分の旧国道10号線上にある「延岡駅前」バス停が駅の最寄バス停であった。延岡駅前バスセンターと「延岡駅」バス停は統合されず、その上駅最寄でなくなった「延岡駅前」バス停も改称されることなく、「駅」が付くバス停が3つ並存している。
なお南延岡以南土々呂方面からの「郊外線」で「レーヨン前」終着のバスは延岡駅前バスセンターを通らず、延岡駅直前の「幸町」バス停から「延岡駅前」バス停に直行する。また「郊外線」で延岡駅以北から南延岡方面に向かうバスは、「延岡駅前」バス停に停車せず、「延岡駅前バスセンター」に直行する。
延岡駅バス停留所
すべて宮崎交通が運営する。
- 文化センター前方面 (中央通2丁目、安賀多2丁目経由)
- 総合文化センター前行き、方財(ほうざい)行き
- 保健福祉大学行き (市役所前経由)
- 西高校前経由、大貫神社前経由(西階(にししな)運動公園経由)
- 南延岡方面 (中央通2丁目、安賀多経由)
- 雷管行き、片田団地行き、南営業所前行き、南一ヶ岡(みなみひとつがおか)行き、一ヶ岡小学校入口経由ロックタウン日向行き(夜間・深夜)
- ベンベルグ経由雷管行き (中央通2丁目経由)
- 桜ケ丘行き
- 今山ニュータウン行き
- 東海(とうみ)行き、川口行き
- 三輪行き(平日)
- 古城町経由ジャスコ延岡行き(土休日1便。カルチャープラザ前、大貫町経由)
延岡駅前バスセンター
詳細は延岡駅前バスセンターを参照のこと。
歴史
- 1922年(大正11年)
- 1923年(大正12年)12月15日 - 宮崎本線が日豊本線に改称[1]。
- 1935年(昭和10年)2月20日 - 日ノ影線が日向岡元駅まで開通[3]。
- 1945年(昭和20年)
- 1972年(昭和47年)7月22日 - 日ノ影線が高千穂線に改称[3]。
- 1982年(昭和57年)3月 - 自動券売機稼働開始により近距離きっぷの硬券廃止。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 荷物の取り扱いを廃止[2]。この頃、出札(みどりの窓口)と改札(案内所)が統合された。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR九州・JR貨物が継承。旧案内所(改札事務室跡)がJR九州直営うどん店「弁慶」として開業。
- 1989年(平成元年)4月28日 - 高千穂線の運営がJR九州より高千穂鉄道に転換される[3]。
- 1990年(平成2年) - 硬券入場券の発売終了。
- 1992年(平成4年)2月 - 駅収入管理システム (POS) 端末(初代、非磁気券)稼働により、全ての硬券発売終了。この頃は基本的にマルスのみ発売であったが、(当時の)マルス運用時間から外れる深夜時間帯の夜行急行日南発着時のみ硬券の乗車券・急行券を発売していた。
- 2005年(平成17年)9月6日 - 台風14号で高千穂線が被災し全線運休。
- 2007年(平成19年)9月6日 - 高千穂線延岡 - 槇峰間廃線。
- 2009年(平成21年)6月1日 - 20フィートコンテナの取り扱いを開始[4]。
隣の駅
- 九州旅客鉄道(JR九州)
- 特急「にちりん」・「にちりんシーガイア」停車駅、「ひゅうが」始発・終着駅
- 日豊本線
廃止区間
- 高千穂鉄道
- 高千穂線
- 延岡駅 - 西延岡駅