電光超人グリッドマン
テンプレート:参照方法 テンプレート:基礎情報 テレビ番組 『電光超人グリッドマン』(でんこうちょうじんグリッドマン)は、1993年(平成5年)4月3日から1994年(平成6年)1月8日まで、TBS系(一部系列局を除く)で毎週土曜17:30 - 18:00(JST、関東地区)に全39話が放送された円谷プロダクション制作の特撮テレビ番組。
目次
ストーリー
翔直人、馬場一平、井上ゆかは、桜ヶ丘中学に通う中学2年のクラスメート。両親がインテリア店を営む一平の家の地下に、3人だけの秘密のラボを作っている。中古パーツを集めて組み上げたコンピュータ「ジャンク」を中心に、研究と開発の日々に明け暮れていた。
藤堂武史も直人たちのクラスメートだが、陰湿な性格で友達は誰一人おらず、コンピュータオタクとなり自室にこもってばかりいた。武史がゆかの家に怪獣ギラルスでハッキングを仕掛けていたその時、目の前に現れたのは、魔王・カーンデジファーだった。カーンデジファーは「ハイパーワールド」と呼ばれる異次元空間から逃亡してきた悪魔で、武史のコンピュータに寄生し「コンピュータワールド」に生きている。武史の負の感情に付け込んだカーンデジファーは、武史を意のままに操りさまざまな怪獣を生み出し、地球を破壊・征服しようと企む。
直人たちはコンピュータワールドの異常に気付いた。そしてその時、一平がジャンクの中で描いていたCGグリッドマンに、カーンデジファーを追って地球にやってきたハイパーエージェントが乗り移り電光超人となった。直人はグリッドマンと共にカーンデジファーと闘うため、グリッドマンと合体することを決意する。
こうして、グリッドマンとカーンデジファー、直人たちと武史の闘いが始まった。
概要
円谷プロダクション創立30周年記念作品であり、円谷プロにとっては『ウルトラマン80』以来12年ぶりとなる30分枠の実写連続TVシリーズとなった[1]。
特徴
本作品を特徴づけるのは、武史が作った怪獣をカーンデジファーがコンピュータワールドで実体化させ、パソコン通信で何処かのコンピュータに侵入、暴れさせてプログラムを破壊し、その結果人間界が大混乱に陥るという、当時普及していなかったインターネットやコンピュータウイルスの登場を先取りした設定が挙げられる[2]。戦いは全てコンピュータ内の世界のことであるため、怪獣やグリッドマンの存在を知っている人間は、直人・一平・ゆか、そして武史の4人だけであり、一般市民には、第25・26話で認知されるまで全く知られていない。
ヒーローに変身する主人公が14歳の中学生という設定は特撮番組としては稀だが、それを支援する者、敵対する者も全て14歳の少年少女であり、ストーリー全体が若年層の視点で描かれている。直人たちと武史は同級生であり、互いに面識はあるものの、敵対する立場であることには終盤に至るまで全く気付かない。
『ウルトラマンG』以前の円谷作品では、タイプチェンジなどを含め、ヒーローが大きく姿を変えることはなかったが、本作ではヒーローをサポートするメカニックが変形し、パワードスーツ的な形で合体するという要素が盛り込まれており[2]、続く平成ウルトラマンシリーズで恒例化するフォームチェンジの先駆けとなった。
技術面でも、当時の特撮作品としては珍しいVTR方式で撮影されており、ビデオ合成技術の進歩やCGの使用など、当時の先端技術が駆使されている[2]テンプレート:Sfn。ビデオ撮影となったことでCCDカメラが使用可能となり、オープニング映像で効果的に生かされている[3]。
本作に参加したスタッフは監督やカメラマンなどを除きほとんど若手で構成されており、後の平成ウルトラマンシリーズのメインスタッフとなった人物が多い[4]。
企画経緯
玩具メーカータカラ(現・タカラトミー)は『電脳警察サイバーコップ』(1988年、東宝)の次回作として巨大ヒーロー作品『サイバーマン』を企画していた。この企画は社内検討段階で終了したが、『サイバーコップ』でのクリスマス時期の大型商品がなかったという反省からサポートロボットの登場が予定され、またヒーローがサポートメカを装着するというコンセプトもこの時点で出てきており、これらが本作の元になったとされる。[5]
その後、タカラの別のチームによる巨大ヒーロー作品『ビッグマン』として本作の企画がスタートし、『サイバーマン』の企画に参加していた赤松和光が担当者として合流して『グリッドマン』の骨格が完成した。。『ビッグマン』のタイトルは決定デザインや第1話・第2話のシナリオ段階まで使用されていた。[5]
当初は『サイバーコップ』からの繋がりで東宝に制作を発注することも検討されたが、巨大ヒーロー作品に実績があることから円谷プロダクションが選ばれた[5]。
円谷プロは創立30周年記念作品としてウルトラシリーズの新作テレビシリーズを検討していたが実現には至らず、本作が創立30周年記念作品と位置づけられた。当時円谷プロとTBSは、ウルトラマンフェスティバルなどで一定の関係は保っていたものの『ウルトラマン80』を巡る対立による経営陣との冷戦状態が続いていたが、製作に全面協力していた富士通の後押しにより放送枠取得が可能となった。[6]
初期設定の変更・評価
当初、シリーズ中盤に武史が合体する悪の超人・カーンナイトが登場してグリッドマンのライバルとなり、終盤に改心して直人たちの味方となる事で第二のヒーロー・グリッドナイト(後に雑誌展開に登場したグリッドマンシグマとは異なる)が誕生する予定だったが[7]、スポンサー・放送局ともに難色を示したために、この展開は見送られることとなった。
そのほか、「コンポイド」と呼ばれるコンピュータワールドの住人が一度だけ登場したものの、以後は全く登場しなくなったり、当初は人の言葉を話していたジャンクが途中から話さなくなるなど、放棄された初期設定もいくつか見られる。 最終回近くになって、直人たちがまるで武史を初対面であるかのように接している(とてもクラスメイトを相手にしているとは思えない言い方)シーンもある。
玩具売上は好調であったが、制作上の都合から全39話で終了している[7]。視聴率は初回2.9%に対し、最終回9.5%を記録しており、大幅に躍進していた。
主な登場人物
グリッドマンとその支援者
- 翔 直人
- 本作品の主人公で、桜が丘中学2年の少年。普段はのんびり屋だが、情熱と笑顔が自慢の明るい性格。変身アイテム「アクセプター」によりグリッドマンと合体し、地球を守るために戦う。
- カーンデジファーの野望を阻止していっても、人々の不安は消えず、そのことで「俺たちは本当は何もできていないんじゃないか?」と苦悩したこともあった。
- 馬場 一平
- 桜が丘中学2年の少年。普段はどこかしら抜けており、直人と共に悪ふざけに走るなどお調子者な面が目立つものの、芸術家を自称するようにゴッドゼノンやダイナドラゴンなどの戦闘用マシンや武器の開発では類まれな才能と閃きを発揮する。
- 様々な女性に恋をして来たようだが、いつも失恋で終わっている。
- また、ことわざを常に間違えたり、直人の言葉を聞き違えるなど勘違いも多い。
- 井上 ゆか
- 桜が丘中学2年の少女。成績優秀でネットワークやプログラムに強く、3人の頭脳的な役割を担う。直人に想いを寄せており、次第に惹かれていく。事件に巻き込まれてしまうこともある。
周辺の人々
- 翔 宗一郎
- 直人と大地の父親。ケーブルテレビ局で働くサラリーマンで、いつもママに怒られている恐妻家でもある。よく事件に巻き込まれる。特技はエレキギターで、学生時代の学園祭で今の妻である道子と知り合った経緯がある。
- 翔 道子
- 宗一郎の妻で直人と大地の母親。ヒステリー気味の専業主婦で、いつも手のかかる男どもに手を焼いている。
- 極度の犬嫌いで、犬を見ると怒り同然のヒステリーを起こす程、憎悪を抱いている。これは若い頃、宗一郎とのデートで野良犬に尻を噛まれた事がトラウマになっている為。その為、大地の「犬を飼いたい」という願いに瞬時に激怒し、猛然と大反対していた。
- 翔 大地
- 直人の弟で小学3年。生意気な言動をする割には気弱な性格でいつもカナに振り回されているが、一方で彼女に対して好意を抱いている。
- 井上 英世
- 良仁とゆかの父親。個人病院を開業する医師。序盤では彼も事件によく巻き込まれていたが、他の2人の父親に比べ出番が非常に少なく、2クール目以降は登場しない。
- 井上 良枝
- 良仁とゆかの母親。専業主婦で、良仁にかなり甘い。
- 井上 良仁
- ゆかの兄。東大医学部を目指して猛勉強中の浪人生であり、ゆかからは「他の大学を受ければ受かるような頭を持っている」と評される。またキャベツを丸かじりで食べるなど、少々変わった面も持ち合わせている。
- 馬場 寛司
- 一平とカナの父親。「INTERIOR SPACE彩」の経営者で、他の2人の父親並みに怪獣の被害にあう。
- なお、この店は実際に存在するインテリア店であり、ほぼ同時期のドラマの『南くんの恋人』でも何度かロケに使われている。
- 馬場 彩子
- 一平とカナの母親。夫と同じくインテリア店を切り盛りしている。
- 馬場 カナ
- 一平の妹で小学4年。気が強くおしゃまな女の子で、直人に好意を寄せている。一方で大地の事は彼が年下である事もあって完全に見下しており、揚げ足を取っては悪態をつく。
- 小金村巡査
- 直人の町の警察官。直人達から「小金持ち」というあだ名でからかわれている。物語途中で転属辞令を受けて町を去った。
- 尼崎巡査
- 小金村巡査の代わりに赴任してきた警察官。関西出身でよく喋る為、直人達から「クチガサキ」と呼ばれている。
カーンデジファーとその支援者
- 藤堂 武史
- 桜が丘中学2年の少年。根暗で陰鬱、そして、あまりにも屈折した性格ゆえに友達がおらず、そのためにコンピュータオタクとなり怪獣ギラルスを作り出した。ゆかに片想いしており、常に手紙を渡す機会を伺っているが上手くいかず、カーンデジファーを引き寄せてしまったのもゆかの家をハッキングしていたのがきっかけであった。
- 基本的には彼が何かに苛々したことから怪獣を製作し、コンピュータワールドに混乱を齎すというのが定番である。
- カーンデジファーに見限られた後、直人たちに助けられ、彼らの戦う姿を見て改心。カーンデジファーを倒すための破壊プログラムを作成し、グリッドマンを勝利に導いた。
- 魔王カーンデジファー
- ハイパーワールドの住人で、武史のコンピュータに乗り移り世界征服を目論む。
- テンプレート:Main
メカニック
- ジャンク
- 直人たちが小遣いをはたいて作った自作パソコン。グリッドマンと一体化しており、ジャンクがパワーダウンするとグリッドマンも消滅してしまう。後に現実で一般化した自作パソコンとは異なり、電子部品が雑然と組み合わせられた構造がむき出しとなっており、いかにも手作り感が漂う形をしている。
- 最終決戦時にカーンデジファーを呼びこむが、戦いの中でアシストウエポンの全データを破壊されてしまう。
- アクセプター
- グリッドマンから直人に送られたブレスレット型アイテム。いつもは直人の左腕にあり、事件が発生したり、コンピュータ=ワールド内に怪獣が出現し、グリッドマンが直人を必要とした際には呼び出し音『Gコール』が鳴り、直人を呼ぶ(1~4話と5話以降とでは音が異なっている)。金色のボタンを押すことで、ジャンク内部にいるグリッドマンを呼び出せることができる。直人がジャンクの前で「アクセス・フラッシュ」と叫び、青色のボタンを押すと、直人はコンピュータワールド用のスーツ姿となって、ジャンクに入り込み、グリッドマンと合体する。直人がグリッドマンと合体した後も左腕に宿り、必殺光線を放つ「グラン=アクセプター」となる。第22話では発掘作業所のパソコンから合体を行うが、グリッドマンが直人をジャンクに呼び寄せるのにエネルギーを使いすぎたため、通常よりも早くパワーダウンを起こしてしまった。
グリッドマン
異次元・ハイパーワールドから魔王・カーンデジファーを追ってやってきた、実体を持たぬエネルギー体「ハイパーエージェント」が、一平の描いたCG「グリッドマン」と合体して、2次元の存在となったもの。「アクセプター」から発せられる「アクセス・フラッシュ」という光を直人が浴びることにより彼と合体し、3次元のグリッドマンが形成される。
直人とは一心同体であるため、直人の怪我や戦意喪失はグリッドマンにも影響する。
- データ
- 身長:ミクロ - 70メートル(単位は現実世界に出た場合)
- 体重:0 - 6万トン(単位は現実世界に出た場合)
- 直人と合体した直後は等身大だが、ゆかの作った巨大化プログラムを胸から取り込むことで怪獣と同じぐらいの大きさに巨大化する。
- 活動時間:10分間(コンピュータ=ワールド内)
- 最高飛行速度:光より速い
- エネルギーランプ
- 普段は青色に輝いているが、グリッドマンのエネルギーが減る、もしくは本体ともいえる手作りパソコンである「ジャンク」のパワーダウンの状態になると、点滅と警告音を発して活動の限界を知らせる。
- レーダーイヤー
- テンプレート:節スタブ
- トライジャスター
- グリッドマンの胸部の3つの青色の部分。怪獣によって破壊されたコンピュータ=ワールドを元通りに修復する光線『フィクサービーム』を放射する器官。
- テクタリオン=アーマー
- テンプレート:節スタブ
- クリスタルコンバーター
- 胸部の中央の黄色の部分。ここにエネルギーが溜まっている。30話において言いなり光線に操られた際は青く光っていた。
- グラン=アクセプター
- 直人がグリッドマンと合体する(コンピュータ=ワールドに入る)ためのアイテム「アクセプター」と同じ形をしており、直人がグリッドマンと合体後はグリッドマンの左腕に宿る。必殺技である「グリッドビーム」はここから発射される。
- グラビティメタル
- グリッドマンの足にあり、重力をコントロールすることで飛行することができる。
- アクセスコード
- 直人とグリッドマンが一体化したときに打ち込む戦闘コード。このコードが打ち込まれないと、グリッドマンはジャンクから出動することが出来ない。コードは『GRIDMAN』。
- 普段はゆかが打ち込んでおり、一平が『GRIDOMAN』と打ち込んだために出動できないというシーンもあった(第31話)。
主な能力
- グリッドビーム
- 左腕にあるグラン=アクセプターの巨大なエネルギーを一気に打ち出す光線技。一番多用された必殺技である。
- スパークビーム
- 左腕のグラン=アクセプターから火球のような光線を数発放つ。主に怪獣の一部分を集中的に破壊したり、必殺技の繋ぎとして多用される。第21話での夢世界ではカーンデジファー一味への決め手となった。
- グリッドライトセイバー
- 左腕に溜めたエネルギーを引き伸ばすことで細長い剣を作り出し、それを投げ飛ばして敵をX字に切り裂く必殺技。プランドンとアイガンガーを倒した。
- ネオ超電導キック
- 通常技の超電導キックの強化版で斜め上に落下しながら両足で放つ。ジュバゴンを倒したが、カーンデジファー(第1戦)には通用しなかった。
- グリッドハイパービーム
- カーンデジファーに全ての武器・サポートメカのプログラムを破壊されたグリッドマンが、武史が作った破壊プログラムを使用して放った最後の必殺技。カーンデジファーと武史のパソコンのコンピュータワールドを破壊した。
- フィクサービーム
- 胸部のトライジャスターから放たれる光線。敵を攻撃する技ではなく、怪獣によって破壊されたコンピュータ=ワールドを元通りに修復する。また、シノビラー事件では怪獣に洗脳された人間たちを正気に戻し、ニセアノシラス事件では足が不自由なシゲルを勇気づけるために使用してシゲルを立たせた。
- グリッドキネシス
- 正確には攻撃技ではなく、グリッドマンの精神力をエネルギーに変換してアクセプターに送り込む技。ダズルバの影響で起きることが出来ない直人たちを眠りから目覚めさせたが、一度使用するとエネルギーを大量に消耗し、通常よりも早くパワーダウンを起こしてしまうのが欠点。
- 超電磁ビーム
- ステルガンの衝撃波を相殺させたビーム。
- 実体化ビーム
- 両目から光線を放ち、送り込まれたサポートメカを実体化させる。完成したばかりのアシストウェポンに対して使用した。
- 強制合体ビーム(正式名称不明)
- 言いなり光線に操られ、グリッドマンとの合体を拒否する直人を強制合体させた。
アシストウェポン
一平が自ら考案・開発したグリッドマン用の武装および戦闘メカ。当初は基本的にゆか(ゆか不在の場合は一平)がプログラムを打ち込んでいたが、終盤以降は「アシストウェポンセレクター」から選択する方式に変更された。またパワードスーツのように変形したアシストウェポンを装着・合体することにより、その能力を飛躍的に増強することができる。
- バリアーシールド
- アシストウェポン第1号である盾。超高電磁波で怪獣のあらゆる攻撃をはじく強度を持つが、威力のある攻撃などは防ぎ切れない場合がある。
- 一平がバギラによる影響で食べられなかった好物の「スペシャルドッグ」(ホットドッグの一種)を元にCGを描き、ゆかがプログラムして作り出した。もっとも多く使われたアシストウェポンであり、カーンデジファーとの最終決戦でも用いられた。
- プラズマブレード
- バリアーシールドから引き抜かれる細身の剣。刀身から放たれる「プラズマウェーブ」は、怪獣を軽く両断する切れ味を持つ。
- バリアーシールド同様にバギラとの戦いから使用。フレムラーとブリザラーと戦った際にはバリアーシールド同様に盾の役割も果たした。カーンデジファーとの最終決戦でも使用された。
- 電光雷撃剣グリッドマンソード
- プラズマブレードとバリアーシールドを合体させた武器。コンポイトのユニゾンと音波怪獣アノシラスによって合体可能となった。攻撃力は高い反面、攻撃が大振りになりやすいという欠点がある。
- 実戦ではフレムラーとブリザラーとの2対1での戦闘の際に初めて使用されて2体を撃破。ニセアノシラスとの戦いではニセアノシラスにダメージを与えたことで洗脳効果を解除させた。
- サンダーアックス
- グリッドマンソードを変形させた斧状の形態。飛び道具としても用いる。劇中ではシノビラー戦(第9話)でのみ使用。
- サンダージェット
- 全長:62.1メートル、全幅:48.6メートル、全高:19.8メートル、総重量:4.7万トン、飛行速度:マッハ5
- 大型ジェット機。「サンダーミサイル」を主武装とし、ゴッドゼノンの上半身、サンダーグリッドマンの上半身の鎧になる。一平が戦闘機の資料を参考に開発し、テラガイヤー戦で初陣を飾った。
- ツインドリラー
- 全長:44.1メートル、全幅:21メートル、全高:15メートル、総重量:2.1万トン、走行速度:時速100キロ
- 小型戦車。2本のドリルを備えており、ドリルの先端から「ツインレーザー」を放つ。地底のみならず空中での活動も可能。ゴッドゼノンの腹部、サンダーグリッドマンの腕と肩の鎧になる。一平が戦車の資料を参考に開発し、サンダージェット同様にテラガイヤー戦で初陣を飾った。
- ゴッドタンク
- 全長:72.9メートル、幅:21メートル、全高:13.2メートル、総重量:3.2万トン
- 小型戦車。2門の「ゴッドキャノン」を装備。ゴッドゼノンの足、サンダーグリッドマンの足の鎧になる。一平が戦車の資料を参考に開発するが、サンダージェットとツインドリラーより遅れて完成し、メタラス戦で初陣を飾った。
- 合体電神ゴッドゼノン
- 身長:80メートル、重量:10万トン、出力:200万馬力
- サンダージェット、ツインドリラー、ゴッドタンクが「電神合体」した巨大ロボット。一平が怪盗マティこと石川五介がカナにプレゼントした変形ロボットのオモチャ[8]からヒントを得て完成させた。
- 得意技は両腕から飛ばすゴッドパンチ、強力なアッパーを放つゴッドブレイカー(第36話で使用)。
- マグネガウス戦で初陣を飾り、マグネガウスの磁力破壊光線に耐えながら、マグネガウスのバリアとマグネホーンを破壊するが、直後に動けなくなってしまう。2度目の出撃となったニセアノシラスとの戦闘ではニセアノシラスに操られたシゲルによりデータを損傷させられ、不完全な状態で戦闘を行ったことが災いして両腕を破壊された後、消滅してしまう。その後、改修されて、アイガンガー戦で復活。パワーアップ後は14万トンのアイガンガーをも持ち上げるほどの力を発揮するようになった。ジュバゴンに操られたグリッドマンと戦った際にはグリッドマンを圧倒。劇中では最後の出撃となったデビルフェイザー戦ではゴッドブレイカーを放った。
- 頭部デザインが同タカラのトランスフォーマーシリーズのコンボイと類似しているのは、玩具開発を担当していた高谷元基から「コンボイのイメージでお願いします」と指定された為だとデザインを担当した斉藤まさかつが後にインタビューで明かしている[9]。
- 合体超神サンダーグリッドマン
- 身長88メートル、体重16万トン。
- グリッドマンがサンダージェット、ツインドリラー、ゴッドタンクの3機と「超神合体」した形態。パワーと耐久力が強化されている。その反面、動きは鈍く、グリッドマンのような身のこなしはできない。ジェネレドン戦で初陣を飾った。
- 両肩のドリルを発射して敵を貫くドリルブレイクや必殺技として右腕から放つサンダーグリッドビームと中央の発光体から放つサンダーグリッドファイヤーを使用可能。どの技も決め手として用いられた。
- ドラゴニックキャノン
- 全長:78メートル、総重量:9.6万トン、射程距離:1000メートル、火炎の温度:1億度
- 龍の頭部を模した大型キャノン砲で、「ドラゴンファイヤー」と呼ばれる高熱火炎を発射する。中国でミイラと共に発見された龍の副葬品をヒントに開発された。劇中ではメカバギラ戦(第18話)のみ使用。
- セレクターでは、ダイナドラゴンと別々に用意されている。
- ダイナファイター
- 全長:69メートル、全幅:54.7メートル、全高:24メートル、総重量:9.6万トン、飛行速度:マッハ36
- ドラゴニックキャノンから変形する小型戦闘機。三門の「ダイナミサイル」と「ダイナレーザー」を装備しており、ダイナドラゴンの頭部・胴中央・尻尾になる。メカフレムラー戦で初投入された。
- キングジェット
- 全長:97.3メートル、全幅:73メートル、全高:29メートル、総重量:14.4万トン、飛行速度:マッハ18
- ダイナファイターの強化のために開発された大型戦闘機。武器は三門の「キングミサイル」と「キングレーザー」で、ダイナドラゴンの体全体、キンググリッドマンの鎧になる。メカステルガン戦で初投入された。
- ドラゴンフォートレス
- 全長:72.9メートル、全幅:73メートル、全高:30メートル、総重量:24万トン、飛行速度:マッハ18
- ダイナファイターとキングジェットが合体した超大型戦闘機。主力武器は三門の「フォートレスミサイル」と2門の「ペネトレーター砲」。メカステルガン戦で初投入された。一平は翼の色が決まらずに悩んでいたが、翔大次郎との交流を経て、白にすることにした。
- 超竜合体ダイナドラゴン
- 身長:85メートル、重量:24万トン、出力:230万馬力テンプレート:Sfn。
- ドラゴンフォートレスが変形したティラノサウルス型サポートロボ。得意技は火炎攻撃の「ドラゴンロアー」。日本で発掘されたニホンティラノサウルスの復元図を組み込んで完成。ネオメタラス戦で初陣を飾る。
- キンググリッドマンへの合体プログラムを組み込まれてからは、この状態のまま送られるようになった。
- 合体竜帝キンググリッドマン
- 身長93メートル、体重20万4000トン。
- グリッドマンがキングジェットと「竜帝合体」した形態。ベノラの毒ガス攻撃に苦戦するグリッドマンを助けるために用意された。
- パワー重視のサンダーグリッドマンに対し、キンググリッドマンはスピード重視の戦闘を展開。鎧には防毒マスクの機能も備わっている為、毒ガス能力を持つ怪獣との戦いに有効な形態である。
- 両腕に装備されたペネトレーター砲から「キンググリッドランチャー」を発射し、必殺技として右腕から放つ「キンググリッドビーム」と中央の発光体から放つ「キンググリッドファイヤー」を使用可能。
主題歌・挿入歌
- OP:「夢のヒーロー」(作詞:大津あきら / 作曲:鈴木キサブロー / 編曲:岩本正樹 / 歌:坂井紀雄)
- ED:「もっと君を知れば」(作詞:大津あきら / 作曲:鈴木キサブロー / 編曲:岩本正樹 / 歌:坂井紀雄)
- 挿入歌:「ふたつの勇気」(作詞:相田毅 / 作曲:戸塚修 / 編曲:戸塚修 / 歌:コンポイドスリー)
- レーベル:ビクターエンタテインメント
キャスト
※ゲストについては後述の放映リストを参照。
- 翔直人:小尾昌也
- 馬場一平:須藤丈士
- 井上ゆか:服部ジュン
- グリッドマン(声):緑川光
- ジャンク(声):嶋方淳子
- 藤堂武史:菅原剛
- 魔王カーンデジファー(声):佐藤正治
- 翔宗一郎:エド山口
- 翔道子:一柳みる
- 翔大地:岩岡真裕
- 井上英世:伴直弥
- 井上良枝:三谷侑未
- 井上良仁:新井昌和
- 馬場寛司:片岡五郎
- 馬場彩子:津賀有子
- 馬場カナ:中武佳奈子
- 小金村巡査:小松正一
- 尼崎巡査:五森大輔
- ナレーション:真地勇志
- スーツアクター
スタッフ
- 企画:円谷皐
- プロデュース:円谷一夫、小山信行、井上博
- キャラクター原案:ジャパンタップス
- シリーズ構成:江藤直行、平野靖士
- 監督:曽我仁彦、神澤信一、村石宏實、川崎郷太、小中和哉、北村義樹、石井てるよし、高野敏幸
- 脚本:平野靖士、平野美枝、川崎ヒロユキ、静谷伊佐夫、神戸一彦、新藤義親、右田昌万、大川俊道
- 特撮監督:佐川和夫
- 特撮監修:高野宏一
- 音楽:戸塚修
- CG:秋元きつね、高山亮、丹治信子、栢野智博
- SFX:大里俊博
- 操演:亀甲船
- 光学アニメーション:日本エフェクトセンター
- 造型:開米プロダクション、ボンクラフト
- 音響効果:スワラ・プロダクション
- 衣装:東宝コスチューム
- スタジオ:東宝ビルト
- 協力:富士通、三菱自動車、宮田工業
放映リスト
※ 怪獣の詳細については電光超人グリッドマンの登場怪獣を参照。
話数 | サブタイトル | 登場怪獣 | ゲスト |
---|---|---|---|
1 | 新世紀ヒーロー誕生! |
| |
2 | アクセプターの秘密 |
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3 | 電話パニック危機一髪 |
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4 | 暴走自動車 |
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5 | 男の意地の必殺剣! |
| |
6 | 恐怖のメロディ |
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|
7 | 電子レンジ爆発0秒前 |
| |
8 | 兄弟の絆 |
| |
9 | 悪魔の洗脳作戦 |
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|
10 | 危険な贈り物 |
| |
11 | おこづかいは十万円? |
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|
12 | 怪盗マティに御用心! |
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|
13 | スポーツなんか大嫌い |
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|
14 | あやつられた時間 |
|
(声:笠原留美) |
15 | 歪んだターゲット |
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16 | 一平、チビる!? |
|
丹古母鬼馬二、深作覚 |
17 | 孤独なハッカー |
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|
18 | 竜の伝説 |
|
植村喜八郎、深作覚 |
19 | セクシー婦警SOS! |
|
|
20 | 地球から色が消える?! |
|
|
21 | 処刑!! 夢のヒーロー |
|
宮沢麻衣子、深作覚 |
22 | 復活! 恐竜帝王 |
|
|
23 | 暗殺! 地獄の雷鳴 |
| |
24 | 恋! バイオフラワー |
|
|
25 | 決戦! ヒーローの最期(前編) |
| |
26 | 決戦! ヒーローの最期(後編) | ||
27 | 驚天! オモチャの反乱 |
|
|
28 | 神かくし! ゆかが消えた!! |
|
|
29 | 愛犬爆弾計画 |
|
|
30 | 世界滅亡の日 |
|
|
31 | 怪獣ママは女子大生 |
|
|
32 | 人間掃除機の襲撃! |
|
|
33 | もうひとりの武史 |
|
|
34 | ボディガード弁慶参上! |
|
きくち英一、深作覚 |
35 | ぎくっ! スケバンゆか!? |
| |
36 | やったぜ! ベイビィ |
|
|
37 | えっ! パパが死刑? |
|
|
38 | 危うし地球! |
|
|
39 | さらばグリッドマン |
|
- 1話は『オールスター感謝祭』放送のため、17:00 - 17:30放送。
- 9話以降はサブタイトル紹介の映像にナレーションの声が入るようになった。
- 本作品終了後の1994年1月15日から3月26日まで「グリッドマン傑作選」として、5話から7話、12話から18話が再放送された。
- また1995年7月下旬から8月の夏休み期間中、関東などの一部地域では、上記「傑作選」で放送されなかったほぼ全ての回が再放送されている。
関連商品
- 音楽
- CD 電光超人グリッドマンオリジナルサウンドトラック(廃盤) - 全27曲
- 映像
放映終了後の展開
- 『電光超人グリッドマン 魔王の逆襲』
- TVシリーズの終了後、雑誌『てれびくん』に「電光超人グリッドマン 魔王の逆襲」がオリジナルフィルムストーリーとして連載された。魔王カーンデジファーの弟、魔王ネオカーンデジファーが兄の復讐のために現れ、それを阻止するためにグリッドマンと共に現れたグリッドマンの弟、グリッドマンシグマが武史と合体してグリッドマンとともにネオカーンデジファーと戦うというストーリーとなっている。この作品では戦いの舞台がコンピュータ=ワールドのみならず、現実世界にも拡大している。
- 2大ヒーローものとなった理由についてタカラグリッドマン担当の赤松和光は「サンダーグリッドマンとキンググリッドマンを並べるため」であったと述べている[7]。
- 『スーパー・ヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド』
- 『パワーレンジャー』が空前のヒットを収めた流れを受けて、本作品も『スーパー・ヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド』へと再編集され、全53話がアメリカで放送された。アマチュアバンドの少年たちが主人公で、敵の少年は容姿端麗・頭脳明晰で冷静沈着なキャラクターとなっている。また登場するキャラクターの名称も「サーボ(グリッドマン)」「ゼノン(ゴッドゼノン)」「ドラゴ(ダイナドラゴン)」にそれぞれ変更されている。
ネット局
- 東京放送(現・TBSテレビ、キー局):(土曜17:30 - 18:00)
- 毎日放送:(土曜17:00 - 17:30)
- 中部日本放送(現・CBCテレビ):(土曜)
- RKB毎日放送:(土曜)
- 北海道放送:(土曜16:55 - 17:25)
- 青森テレビ:(水曜16:00 - 16:30)
- 岩手放送(現・IBC岩手放送):(土曜16:00 - 16:30)
- 秋田テレビ:(木曜)
- 東北放送:(月曜)
- テレビユー山形:(金曜)
- テレビユー福島:(土曜)
- 新潟放送:(金曜)
- 信越放送:(日曜)
- 北陸放送:(土曜)
- チューリップテレビ:(日曜10:00 - 10:30)
- 福井テレビ:(日曜)
- 山陽放送:(日曜)
- 山陰放送:(土曜)
- 中国放送:(月曜)
- テレビ高知:(木曜)
- 伊予テレビ(現・あいテレビ):(土曜)
- 宮崎放送:(金曜)
- 琉球放送:(月曜)
ネット局での扱い
- 大阪の毎日放送は当時17:30からニュース番組『MBSナウ』を編成していたため、1週遅れの土曜17:00からの放送だった。また、北海道放送では17:30 - 18:00にMBS制作の土6枠番組を1週遅れでネットしていたため、TBSより2週遅れの土曜16:55 - 17:25に放送された。
備考
- 富士通が制作に協力していた関係で、劇中にFM TOWNSや富士通製パソコン専門誌『Oh!FM TOWNS』が登場した。
- ロケは主に稲城市・多摩市で行われた。
- 新潟放送では、24〜26話が25→26→24話の順に放送された。そのため26話で登場したばかりのキンググリッドマンが翌週(本来の24話)で登場しない状況となった。
- チューリップテレビでは、オリジナルの5分間の番宣番組が5本放送された。内容は特撮のメイキングや、スタッフのインタビューなど。
- 2006年の『ウルトラマンメビウス』第27話にて、本作へのオマージュ的演出が行われている。詳細はゼットン#『ウルトラマンメビウス』に登場したゼットンを参照。また1997年の『ウルトラマンティガ』では、本作にも参加していた脚本家の右田昌万による話(第36話「時空(とき)をこえた微笑(ほほえみ)」)の中で、異次元からゴルドラスが出現する新興住宅地が本作の舞台と同名の「桜ヶ丘」となっている。
- CS放送では、2002年10月から2003年7月までチャンネルNECOの「円谷特撮アワー」で初めての再放送が行われ、2008年11月から2009年8月まで「特撮ドラマ王国20」枠にて再放送が行われ、2013年4月から11月まで「円谷特撮アワー(2回目)」枠でも再放送が行われた。
脚注
- ↑ 10分枠の帯番組『アンドロメロス』からは10年ぶり。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite video 封入解説書「MAKING of GRIDMAN」特殊美術 三池敏夫インタビューより。
- ↑ テンプレート:Cite video 封入解説書「MAKING of GRIDMAN」製作進行 渋谷浩康インタビューより。
- ↑ 5.0 5.1 5.2 以上の内容はテンプレート:Cite video 封入解説書「MAKING of GRIDMAN」タカラ グリッドマン担当 赤松和光インタビューより。
- ↑ 以上の内容はテンプレート:Cite bookより。
- ↑ 7.0 7.1 7.2 テンプレート:Cite video 封入解説書『電光超人グリッドマン 魔王の逆襲』解説より。
- ↑ 本作品と同じくタカラがスポンサードしていた『伝説の勇者ダ・ガーン』のジャンボセイバーの玩具をリペイントしたもの。
- ↑ 出典:『トランスフォーマー ジェネレーション2011 VOL.2』の「TF紳士録Ⅱ」と銘打たれたインタビュー企画。「コンボイのイメージで」と指定された際、斉藤は「本当にコンボイになってしまいますけど、いいんですか?」と聞き返したが、高谷は「コンボイでいいんです」と言ったという。
参考文献
- 電光超人グリッドマンひみつ大図鑑(テレビマガジン)
- 電光超人グリッドマン超全集(てれびくんデラックス 愛蔵版)
- テンプレート:Cite book